やっぱりやめとけばよかったかなぁ…。
俺は怪しげなチャイナエステの施術台に身体を乗せながら、後悔していた。
金曜日ということもあってつい呑みすぎたのがいけなかった。
終電を逃し、一緒に呑んでた友達はタクシーで帰っていった。
泊めてやるから乗れよって言ってくれた友達の気持ちは嬉しかったが、新婚ホヤホヤの家庭にこんな酒臭い男が転がり込むのはあまり望ましいことじゃない。
俺は適当にマンガ喫茶ででも寝るよ、って返して友達を見送った。
新婚祝いだ!って気前よく飲み代は奢ってやったものの、財布はずいぶん軽くなってしまった。
とぼとぼ歩きながらマンガ喫茶を探すが、駅前だというのに見当たらない。
スマホの電池も切れて、今が何時なのかもわからなかった。
そんな時に声を掛けられたのがこのチャイナエステの客引きだった。
俺は漫画喫茶を探してるって言ってるのに、¥5000でエステを勧めてくる。
俺は寝たいだけだって何度も言ったんだけど、朝まで寝てていいから、マッサージ付きで¥3000でどうだって言われて、つい話に乗ってしまった。
そんなワケで、俺は今怪しげなチャイナエステの個室に、紙パンツ一枚で横になっている。
サービスです、とボーイから出された麦茶は薄くて、なんだろうか、単純に美味しくない。
酔いがまわっているのもあって、俺は既に半分眠っていた。
個室のドアが開く音が聞こえ、誰かが入ってくるのが聞こえたが、俺はもう夢うつつでそれを聞いていた。
「お兄さん、おつかれですねぇー」
じんわりと人肌に温められたオイルが、背中に垂れる。
続いて少し小さい手が俺の背中を滑る。
(ん?)
俺はその声と手のサイズに違和感を覚え、思わず顔を上げ振り返った。
目が合うと、ニッコリと微笑みかけてきたのは、○学校高学年くらいの少女だった。
2つくくりをお団子にして、いかにも中国風な装いと、ミニのチャイナドレス。
俺は混乱する。
「なにやってんの…きみ?」
いろんな疑問が浮かんだが、酔のまわった頭と口では、それだけ返すのが精一杯だった。
「なにって、マッサージですよ? お客さんはゆっくり寝ててくださいね!」
俺は夢でも見ているのだろうか、真っ先に頭に浮かんだのは、何らかの犯罪に巻き込まれている可能性だ。
「ランランです! よろしく~」
いやぜんぜんよろしくない。
すぐに立ち上がろうとするが、ふらつく手足を押さえつけられまたうつ伏せにされてしまう。
(見かけの割に、なんて力だ…)
俺の心の声を感じ取ったかのように女の子は、「手を使う仕事ですからね、力は強いですよ!」と、笑った。
仕方なく、されるがままにマッサージの施術をうけていく。
力の強さを売りにしているだけあって、大人よりも幾分小さな手のひらながら、しっかりと気持ちいい。
背中、腰、臀部、足と進んでいき、女の子の手は再び臀部へ戻ってくる。
グリグリと刺激されているうちに、なんだか股間に血液が集まってきたことに焦る。
マッサージが始まってからしばらく時間が経過しているが、何度見ても自分に施術を続ける女の子の見た目は1○歳ぐらいに思える…。
「ここ、性欲のツボなんですよ…」
女の子が耳元で呟く。
俺は眠ったふりを続けながら、必死に頭の中で繰り返す。
(ふざけるな、俺はロリコンじゃねぇ!)
いままでそんな年の少女に欲情したことなんて一切なかったし、これからもあるはずがない。
しかし、悲しいかな男の性なのか、女の子が目の前を通過する瞬間、薄目をあけて確認してしまう。
うつ伏せで寝る俺の顔の位置が、ちょうど彼女のスカートの裾の位置にあるので、健康的な太ももが俺の目でうろうろする。
もう少し角度があれば、中まで見えてしまいそうなくらい短い。
「次は仰向けになってくださいね」
女の子に指示されるが、「もういいよ、おれはこのまま寝るから…」と、俺は女の子を追い払おうとした。
「じゃ、わたしがします!」
というと、女の子は俺の体をいとも簡単にひっくり返した。
「あっ…」
突然のことに、なにも抵抗する暇なく魚のようにひっくり返されてしまった俺は、情けない声を出す。
「はい、じゃあリラックスしてくださーい」
女の子は相変わらず、短いスカートをヒラヒラさせながら施術を続ける。
仰向けになってよく顔が見えるようになると、余計にあらぬことを考えてしまう。
チャイナ風のファッションだが、目はくりっと二重で、どちらかというと欧米寄りの顔立ちだ。
まちがいなく美少女なのだが、なぜこんなところで、こんな時間に…?
そんなことを考えているうちに、少女の手付きがだんだんと怪しくなってきた。
「うっ…」
鼠径部を指でなぞられ、思わず声が出てしまう。
「あ、起きてたんですね…」
女の子は嬉しそうに笑う。
「そこはいいや、くすぐったいから」
俺は苦笑いで誤魔化そうとするが、女の子はぺろっと舌なめずりすると、無言でその動作を続ける。
「くっ…」
必死に我慢していたが、とうとう紙パンツを不自然に盛り上げ、俺は勃起してしまった。
いつもアルコールを入れると勃たなくなるのが常だったのに、今晩だけは変だ。
「おっきい… エッチなこと考えてるんですね?」
耳元で少女に囁かれ、俺は羞恥から顔を背ける。
「いや、生理現象っていうか…」
これがもし成人女性のサービスなら、ヌキありのサービスなんだなって納得してたところだが、こんな少女相手にそれは考えたくない。
「お客さん、大変申し訳ないんですが…ウチは健全なマッサージのお店なんです… だから、もし射精したら罰金を払ってもらいますね」
申し訳無さそうな口ぶりだが、その表情は愚かなものを見下すような、皮肉に満ちた表情をしていた。
「いや、もうマッサージはいいから…寝かせてもらえたら…」
そう言ってうつ伏せになろうとする俺を、少女は押さえつけて動かさない。
「いえいえ、マッサージがまだ終わってませんので、そのあといくらでも寝てくださいね!」
少女はそういうと、俺の足元へまわり、パカっと俺の足を開いた。
いくらマッサージを普段からしてると言ったって、力が強すぎる。
大人が全力で抵抗してかなわないなんて…それに頭も酔いだけではない、何かもう一つモヤがかかったように思考がはっきりしない。
まさか、さっきの麦茶…?
そこまで考えが至ったとき、俺の太ももの血管に、彼女の指が強く食い込んだ。
「うッ!」
思わず手を払いのけようとするが、相変わらず俺の抵抗はまったく受け付けられない。
ぐりぐりと丹念に太ももの内側を刺激され、俺のペニスは一気に限界まで勃起してしまった。
「さっきより大きくなってますね…我慢できそうですか?」
彼女が面白そうに話しかけてくるが、俺は言葉を返す余裕もない。
紙パンツを突き破りそうな俺のペニスには触れず、焦らすように際どいところを触れる。
(くそッ…これじゃ生殺しだ…)
普通のマッサージなら、いくらか払って抜いてもらうということも考えるが、相手が相手だけにそれは言い出せない。
射精した瞬間警察かヤクザが踏み込んでくるんじゃないか、そんな不安を彼女の手付きが押し流していく。
少しでも決定的な場所に触れられたら爆発してしまう。
それぐらいに俺は追い詰められていた。
「ぐぅッ… もう限界だよ…」
「あれ〜、お兄さんダメですよ、射精したら罰金ですからね?」
「もう触らないで! 出ちゃうって!」
「あ、ダメダメ! 射精したら罰金一万円ですよ!」
そう言いながらランランは俺の乳首を、人差し指で激しくカリカリと刺激した。
「うッ!」
ぶしゅっっ!
どプッ!
びゅくんっ!
俺は湧き上がる悲鳴を抑えながら、静かに紙パンツの中に射精した。
(一万円ならいいか…)
と気が緩んだのもあって、乳首を触られただけで射精してしまった…。
今までにない快感を感じて、俺は放心していた
「あ〜、出しちゃいましたね、罰金いただきます。」
枕元に置いたサイフから、なれた手付きでお札を抜き取るランラン。
俺は抵抗することもできず、ぼうっとする頭で一万円札を見送った。
心配したような美人局的な展開もないし、警察が踏み込んでくる様子もない。
(わけがわからんが、これで眠れる…。)
俺はオイルと精液でベタベタになった紙パンツを脱ぐ気力もなく、体の力を抜いて目を閉じた。
「きれいにしますね」
そういうとランランは温かいおしぼりを使って、精液で汚れた下半身を拭いてくれる。
ベタベタした気持ち悪さがなくなり、「ありがとう」と声をかけた俺は、服を着るために立ち上がろうとした。
が、おれの下半身を拭いていた手が、今は俺の足を掴み、強い力で押さえつけている。
「あの、服着たいから離してもらえる?」
「何言ってるんですか〜、 まだマッサージ終わってませんよ?」
「は?」
「ここからは二人で施術していきますね」
「二人?」
わけがわからずあっけに取られる俺を無視して、ランランは店の奥に声をかける。
「リンリン! 始めるよ!」
「はーい!」
またしても、幼い声が聞こえて、店の奥から、今度は深い青色のチャイナドレスを着た、長い黒髪の少女が現れた。
「どうも〜、リンリンです!」
俺は慌てた。
「え、まって! もうマッサージはいいから!」
「お客さん、マッサージは途中でやめられないのー!」
そう言うリンリンに腕を掴まれ、ランラン同様その握力に、俺は抵抗できないことを悟った。
俺はもう紙パンツすら着けない、ただの裸で横たわる男だ。
ランランとリンリンという、パンダみたいなふざけた名前の少女たちに押さえつけられ、どうあがいても抜け出すことができない。
「うごかないでくださ〜い、うまくできません!」
リンリンが可笑しそうに笑う。
ランランと比べて、一重でアジア系の顔立ちだが、こちらも美少女と言って過言はない。
ランランに上半身を、リンリンに下半身を揉みしだかれ、俺は情けなく声を上げる。
「大人のくせに、子供みたいにバタバタしちゃって、お兄さんかわいい〜」
「頑張って〜、また射精しちゃうよ?」
ずぶずぶと、俺のプライドを刺してくる二人の言葉に俺はまた勃起してしまう。
「また大きくなってる!」
「お兄さんかっこ悪〜」
(くそッ 酔っ払ってなければ…っ)
そう思ってみても体はうまく動かない。
ランランがまた俺の乳首を責め始めた。
「ぐぁっ それやめて…ッ!」
必死に訴えるも、取り合ってはくれない。
「ここ、そんなに気持ちいいんだ!」
「はうっ!」
おかしい、乳首を触られただけで全身の力が抜けてしまう。
こんな感じ方、今までどこの風俗でもしたことがなかったのに…。
「こっちもほぐして行きますね〜」
上半身に気を取られているうちに、リンリンの小さな手が俺の睾丸を包み込む。
「あひっ!」
「やだ、お兄さん女の子みたいな声!」
乳首を触られても力が入らず、足を閉じることができない。
そんな俺の反応を楽しむように、リンリンは俺の睾丸を両手で丁寧に揉みしだいていく。
「コリコリしてて気持いい!」
リンリンが指で俺の無防備な内蔵をつまむ。
「ぐぁぁぁッ! やめろぉォォォ!」
睾丸を指で挟まれ、激痛に悶える俺の声は、おそらく建物中に響き渡るくらいに大きい。
それでも顔色ひとつかえず、リンリンは俺の睾丸をぐりぐりともてあそぶ。
「つぶしちゃおっかな?」
「やっちゃえ!」
ぐりっ!
ひときわ強く睾丸を握られ、俺は悲鳴をあげながら射精した。
まだ一度も直接ペニスには触れられていないのに、俺は情けなくどくどくと、精子を放出する。
先程より量が増えた精液は、自分の腹や顔、頭の方で待ち構えていたランランのスカートにまで飛び散った。
「ちょっとー! こっちまで飛んだんだけど!」
ランランが自分のチャイナドレスについた俺の精液を指ですくい、頬を膨らませる。
「ごめんごめん、お兄さんがこんなに飛ばすなんて思わなくて!」
俺は体を痙攣させながら、なんとかこの場から逃れようとする。
「だーめ! まだ途中だって言ってるでしょ!」
ランランは怒った顔で、俺の萎え始めたペニスをビンタした。
「ひぃっ!」
尿道に残っていた俺の精液が、リンリンの顔に飛び散る。
「きゃっ! ちょっと顔にかかったー!」
まるで学校で女子たちがふざけるように、二人ははしゃぐ。
施術台の上で瀕死の魚のように暴れる俺はまるで目に入っていないかのように。
そんな俺の財布から、再び一万円が抜き取られた。
酔いと眠気と、2度の射精で俺はもう気絶する手前なのに、二人に体を触れられると嫌でも覚醒させられてしまう。
先程は何でもなかったはずのボディタッチが、今はそのひとつひとつに快楽の声で反応してしまう。
「もう…終わってくれ…」
絞り出すように訴えても、二人の笑い声にかき消されていく。
「じゃ、次の施術ね〜」
俺はもう抵抗する気力もなく二人のするがままを受け入れる。
俺は施術台の上に四つん這いにさせられ、お尻を突き出すような格好で足を開いた。
「お兄さん、犬みたい!」
「ほらもっと足開いて!」
二人の言葉が、俺の精神力を削いでいく。
「あれ、なんにもしてないのにまた勃起した!」
「お兄さん変態だ!」
(くそっ…なんで俺がこんな目に…っ!)
ジタバタと動いたせいで汗だくになり、涙か汗かわからないものが俺の口に垂れる。
「じゃあ続けていきますね…」
次はリンリンが上半身、ランランが下半身を責める。
「お兄さん、ココ弱いんだよね?」
四つん這いになっていて、顔は確認できないがリンリンは嘲りながら俺の両乳首をつまむ。
「んぐっ!」
まだつままれただけだというのに、俺は声を漏らしそうになる。
パァン!!
すかさず、臀部に激しい痛みが走った。
「男のくせに、そんな恥ずかしい声出すお兄さんにはお仕置き!」
ランランはそういうと、また俺の臀部をビンタした。
一切手掛けのない、激しいスパンキング。
「いッッ!」
「大人なんだから、これくらい我慢しないと!」
ランランはそう言うと、再び激しく俺のケツを叩く。
どこにそんな力がと思わせるほどに、華奢な体からは想像のできない重いビンタは、俺の内蔵を震わせる。
痛みに耐える暇なく、リンリンによる乳首責めが続けられ、天国と地獄、飴と鞭を同時にくらって、俺の体は混乱し始めた。
「痛いって言いながら、ガチガチに勃起してるじゃん!」
叩かれるたびに、俺の足の間で情けなく勃起したペニスがぶるんぶるんと揺れる。
「乳首責められながらお尻叩かれて、気持ちよくなっちゃったんだ?」
「くっ!!」
「じゃ、これでも気持ちいい?」
リンリンはそう言うと、俺の乳首を思いっきりつねり上げた。
「うわぁァァァ!!」
悲鳴を上げて体をくねらす俺のケツを、ランランは無慈悲に叩き上げた。
痛くてたまらないはずなのに、背骨を快感が駆け上がって、脳みそに届く。
「うッッ!」
ぶびゅびゅっ!
びゅるっ!
俺はなすすべもなく、ベッドに向けて垂れ流すように射精した。
まるで脳みそを精子に変換して射精しているかのように、どんどん意識がぼやけていく。
白目を剥いて涎を垂らしながら、俺は自分で自分をどうすることもできない。
「も…やめへぇっ…」
俺は呂律も回らない口で、必死に許しを請う。
金なんてもうあげるから、とにかくここから出ないと、俺はここで死ぬ。
「また漏らしたー!」
「最低〜、これはお仕置きだね」
リンリンが、ガクガクと痙攣する俺を押さえつけ、ランランがまだ萎えない俺のペニスを掴んだ。
「むりぃ、たすけっ…」
俺はもう何も抵抗できずに、うわ言のように助けを求めることしかできない。
ランランは片手は竿を固定して、もう片方の手で、俺の亀頭を激しくこすり始めた。
亀頭責めというやつ、AVなんかではよく見るが、自分がされるのははじめてだ。
射精したばかりの敏感なペニスを激しくしごかれ、俺は我慢できずに悲鳴を上げる。
こんなに過酷なものだったのか。
リンリンに押さえつけられ、口が塞がれているため、息ができない。
ありったけの声と力で抵抗するが、びくともしない二人。
亀頭への刺激もさることながら、屈辱感と敗北感に気が狂いそうになる。
亀頭への刺激は休まることなく、むしろ激しさを増す。
先程自分が出した精液が潤滑剤となって、滑りを助ける。
どんどん下半身の感覚がなくなっていく。
二人の笑い声が、どこか遠くで聞こえている。
さっきから響いてくる水音は、自分が潮をふかされているんだろうか。
失禁しているのか射精しているのかわからない、どんどん閉じていく意識の中で、二人の手の温度だけを最後まで感じていた。
気がつくと、俺はひどい二日酔いとともに見知らぬ公園のベンチに居た。
夏でも、朝の空気はひんやりしている。
何が何だかわからない。
まだ日は登り切っていないが、薄紫の空に鳥たちの囀りが響き渡っていた。
ゲロを吐きそうになるのを必死にこらえて、公園の水飲み場で顔を洗うと、少しだけ気分が落ち着いた。
昨日の不可思議なチャイナエステの店は夢だったんだろうか。
けれど、空っぽの財布と下半身の痺れるような痛みはいったい何なのだろう。
あれから何度も同じ様に泥酔して街を歩いてみたが、二度とあの客引きに出会うことも、あのチャイナエステの店を見つけることもなかった。