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回想録「リリー vs. ダゲオ」

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この記事では、冬眠中のWEB小説『画面の向こうのプロレスラー』の

登場人物看板ヒロインの【リリー(LILLY)】の過去対戦の回想をするにあたり

対戦相手の情報を募集しようという企画です!

↓詳しくはこちら

【コメ欄にて募集】彼女と勝負しませんか?

こちらで募集いただいた対戦相手

【ダゲオ(22歳/フリーランス)】さんの物語です!

※ちなみに、このシリーズは過去回想ですが各話ごとの時系列はバラバラです。

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・・・暗い闇の中・・・視界はゼロである・・・手探りで辺りを見回そうとするが・・・何もない・・・いや、そもそも動けない・・・どうすれば・・・と、考えていると視界が段々と明るくなる・・・えっ!?どういう事??


・・・そこは、スポットライトが重なり合うステージの上?いやっ、ここはリング上だ・・・


「・・・なんだ、夢か・・・」

先程の光景は夢だった事に気付く彼の名前は原坂武雄(はらさかたけお)


22歳の武雄はフリーランスのプログラマーとして活動する青年だった。


(なんだったんだろう?さっきのは?)

夢の記憶が鮮明に残っていた彼は思い返してみる。

(夜更かしして、ずっと見てたもんな、、、)

彼は昨夜遅くまで「リリーチャンネル」のアーカイブから過去の何試合も視聴していたのだ。ここ最近、毎日のように視聴している。

リリーというライブ配信上で活動する女子レスラー…その存在を武雄は最近知ったばかりで、好奇心から4、5回彼女の試合を視聴する…

彼女は初見だと一瞬目が泳いでしまうようなセクシーなリングコスチュームで登場する。肉付きのバランスがよく、思わず目を奪われてしまう…そんな彼女が戦いとなると、信じられないほどのアクロバット技を繰り出し、まるで空を舞うかのような圧倒的なパフォーマンスで対戦相手を翻弄し、そして勝利する!…そんな彼女にたくさんの男達が挑むが、ことごとく返り討ちにされてしまう。

(こんなはずじゃなかったのに・・・)

断末魔に似た男達の悲鳴が今にも聞こえてきそうになる瞬間は、何か今までに感じたことのない異常なまでの興奮を覚えてしまう…武雄は完全にリリーに魅了されていたのだ。


彼女の動き一つ一つに息を呑み、まばたきすら忘れてしまう武雄…そんな彼がまた夢、暗闇から解放され、そこに写った景色はリングの上…これはもう自分自身がリリーの対戦相手として、リングに上がった夢であることに間違いない!これは天啓だ!と彼は思い返しながらPCを起動する…メールが一件…『リリーチャンネル』対戦者募集の返信だった。


………………………


「では、登録名は『ダゲオ』でよろしいのですね?」

「はい、それでよろしくお願いします。」

「はい、了解しました。では、ダゲオさん…次のライブ配信よろしくお願いします!」


リリーチャンネルから返信が届いた後の武雄は激動の日々を過ごす。


何回かオーディションを重ね、並行して体力トレーニングもおこない…そして、リリーチャンネルのライブ配信マッチの対戦相手として、応募の中から選ばれたのだ。

リリーに興味を持ち、彼女のチャンネル視聴者になってから、2ヶ月余り…まさにシンデレラストーリーでここまで駆け上がってきたのだ。あまりに順風満帆過ぎて、自分が恐ろしくなる程だった。


(こんなにも早く、リリーと勝負出来るんだ!?)

武雄は自分の身に起こったことを、彼のSNSアカウント(@dageo)に投稿する。『リリーチャンネルの次の配信で彼女と対戦することになりました』という報告と、トントン拍子でここに至った旨を打ち明けた。

『すごい強運!!』『羨まし過ぎる!!』『おめでとう!!』という声や『はっ!?ふざけんなよ!』『こんなニワカを相手にしなきゃいけないリリーが可哀想だ!』など…彼の投稿に対して、様々な反応があり、プチ炎上する事態となる。

とはいえ『その強運を活かして、リリーに勝っちゃえよ!』『天啓を聞いたんだろ!?お前ならやれるさ!』と武雄をヨイショする投稿も多く寄せられ、つい気分良くなった彼は、調子に乗り、イキった投稿をして、またプチ炎上する…のようなゴタゴタを繰り返した。


ある日の街中…そんなSNS上のやり取りをスマホで見ている女子大生がいた。

「おーい、理科〜早くいこーよ!」

「えっ、あっ、うん!」

「何見てたの?」

「ううん、SNSで何か面白いことないかな〜って見てただけ!」

「理科がSNSだなんて・・・珍しいね〜!?面白いこと何か見つかった?」

「う〜ん、、、ちょっとは見つかったかも!!」

そんなちょっとした話題を振り撒きながら、『リリーVSダゲオ』の対決は本番を迎える。


舞台となるのは、ミニホール内の特設リング…関係者のみで観客はいないが、この試合の模様を撮影するカメラの向こうには、何万人というライブ視聴者が固唾を飲んで見守っている。


(ホンモノのリリーだ!!本当に勝負するんだ!)

リリーを目の前にしてようやくダゲオは、この対決が夢ではなく現実であると実感する。ずっと憧れていたリリーがここにいる。彼は彼女の存在感に圧倒されていた。かつて見た夢の中の光景…暗闇から解放された先に見たリング上の景色…あの夢は天啓だったんだと彼は確信した。


(・・・相変わらず美しい・・・でもこの美しいは普通の美しいとは違うんだ!)

目の前のリリー…そのしなやかな肢体をこれでもかと見せびらかすようなセクシーなリングコスチュームの彼女だが、これまでたくさんの男達と戦い、沈めてきた彼女が着飾るからこそ、その美しさがより強調されるのだと実感し、彼は完全に魅了されていた。

(そんな彼女が、敵意を持って迫ってくる!!俺だけを見て!!)

試合前にも関わらず、期待と興奮で頭が沸騰するかのようなダゲオだった。


「カァーーーンッ!!」

試合が始まると、二人はお互い慎重に距離を取り、動きを探っていた。多くの視聴者が見守る中、リリーは一瞬の隙をついて攻撃を仕掛ける…しかし、ダゲオはそれを巧みにかわし、カウンターを狙う。

『ダゲオやるじゃん!」

想像以上に動けているダゲオ…それを崩そうとするリリーの構図…気が付けば視聴者は両者の動きに釘付けになっていた。


リリーは流れるような動きから、華麗なフライングエルボーでダゲオに迫る。しかし、ダゲオも負けじと、素早い動きからエルボーで反撃に出る。

・・・ダァァァァーーーンッ!!!・・・

この接触から、試合は一気にヒートアップ。


リリーは相手の力を受け流しつつ、巧みな技でダゲオを追い詰めていく。

・・・バギィィィーー!!!・・・

「やぁっ!」という掛け声とともにリリーから放たれたハイキックがダゲオを襲う。

(これが女子のキックかよ!?ハンマーで殴られたようなレベルだぞ!!)

ダゲオはなんとかガードできたが、内心その威力に震え上がるよえな思いだった。

これまで、彼女と戦ってきたくさんの男達も皆このような思いをして、焦りと絶望を味わいながら破れ去ってきたのだと、彼は身をもって実感していた。


(ぜってぇ、一発当ててやる!!)

ダゲオは相手が無敗のリリーだとしても勝機はあると考えていた。

『脇を締めて、素早く的確に渾身のエルボーを繰り出す』…この日の為に準備してきた必殺…SNSのやり取りで散々”ダゲオアンチ”のユーザーから煽られていたが、だんだんと一泡吹かせてやろうという気持ちが大きくなり、特訓の末編み出した逆転技だった。


・・・バキィィィーーッッッ!!!・・・

リリーのジャンプキックがヒットし、ダゲオは吹っ飛ばされた。そして、追撃とばかりにロープを駆け上がるリリーは一気にジャンプする。

『ジャンピングボディプレスだ!!』

回転はしないものの、大きくジャンプし、自らの上体を浴びせるリリー得意の空中技に視聴者も盛り上がる。


(ここだ!!!)

ダゲオはこの瞬間を待っていた。渾身の一撃を放ったとしても、普通の状態なら身軽なリリーは受け流すように受け身を取りダメージは半減してしまう。

しかし、相手が勢いのままに攻撃してくる瞬間は、受け身の取りようがない。

(つまりは・・・100パーセントダメージは与えられるハズだぁー!!)


・・・ダァァァァァァァァァァァァァァァァーーーンッ!!!・・・


狙いすましていたかのように素早く起き上がったダゲオは、渾身のエルボーを繰り出し、体から向かってきていたリリーの体に直撃させ、勢いのままリングに叩きつけた。


「どうだぁ!!!やったかぁ!!??」

興奮のあまり、大声を出してしまうダゲオ…女性相手にここまで容赦のない一撃を放ってしまったと、一瞬不安が頭の中を過ってしまうが……


叩きつけられたリリーは、うつ伏せの状態で倒れていたが、くるっと体を反転させて仰向けの状態になる……


「ハッハハハハ!!!!!やるじゃんダゲオ〜〜〜!!SNSで煽ってきたみんなを十分見返すだけの活躍はしてるよ〜〜〜ッッッ!!!」

寝転がって天井を見上げたまま、大笑いしている彼女…その異様な光景に視聴者達は「これだよ!これ!」「これがリリーだよ!」と興奮する。ダメージを受けても痛がるどころか笑っている彼女…この異常なまでの打たれ強さも彼女の特徴である。


(・・・嘘だろ・・・全力通り越して・・・手応えは会心の一撃だったのに・・・)

心が折れそうになるダゲオ……しかし、それだけではなく、もっと気になることがあった。


「SNSって何でそのことを・・・??」

今日の対決のことを自慢したことから始まったSNS上でのアイチユーザーとのやり取りをリリーが把握していたことを知ったダゲオは青ざめてしまう。


「もちろん!巡回済みで〜す♡」

寝転がりながら、ウインクするリリー……一方のダゲオは顔面真っ青だ。


「大丈夫!咎めたりはしないわ!・・・ちょっとやってもらいたいことがあるの!!あっ、でもその前に女の子のお尻が大好きなダゲオくんにプレゼントをあげなきゃね♡♡」

そのリリーの言葉に、SNS上でさらっと性壁も暴露していたダゲオは後悔する。この時点で彼は完全に意気消沈し、心がポッキリと折れていた。


「うわぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!」

錯乱状態となったダゲオは起き上がったリリーに突っ込んでいく。もう、そこには技や戦略などは皆無だった。


・・・ボゴォォォォォォォォーーーンッ!!!・・・


突っ込んできたダゲオの腹部に向けて、リリーはボディブロー一閃…彼は大きく目を見開いたままその場に立ち尽くしてしまった…リング上…ピタッと静止したかのように立ったまま動かないダゲオ。


「私のお尻は何点かなぁ〜♡それじゃあ、いくわよ!!」

リリーは全力で走り、ダゲオに向かって飛び込んだ。彼女の体が宙を舞うと、視聴者の視線が一つにまとまる。リリーのヒップアタックがダゲオの体に直撃し、その勢いのまま、彼を身体ごと押し出し、コーナーポストへ叩きつけた。


「かぁッッッッ!!!」

ダゲオは声にならない悲鳴を上げながら、コーナーポストへ寄りかかるように足元から崩れ落ちる。


(!!!!!?????)

意識朦朧の中、ダゲオの目の前にはリリーのヒップが迫ってきていた。


・・・ダァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーンッ!!!・・・

リリーのヒップがダゲオの顔面を捉え離さない。ダゲオの頭がコーナーポストへめり込んでしまうかのような勢いだった。


(・・・・・・・・10000点・・・・・・・・・・)

コーナーポストと彼女のお尻にサンドイッチされ、息も絶え絶えのダゲオ…しかし、こんな時でも邪な気持ちを抱いてしまう自分を反省しながら、彼は最期の時を迎えた。


「カンカンカンカンカンカンカン!!!!」

失神KO……リリーの勝利である。

序盤は健闘を見せたダゲオだったが、心をかき乱され、あえなく崩れ落ちてしまった。



(・・・えっ・・・ここは・・・?)

・・・暗い闇の中・・・ゼロの視界から段々と明るくなる・・・ここは、スポットライトが重なり合うステージの上・・・


あの日、夢で見た光景はこのことだった。

失神から目を覚ましたダゲオの目の前に広がる光景……それは、自分を仕留めたリリーのお尻だった……顔を跨ぐようにして立ち尽くす彼女……そんな彼女のお尻は今なおこちらを狙っているかのようだった。


・・・まだリリーチャンネルのライブ配信は続いている・・・


「今回のような、SNSでのファン同士のやり取りに私から何か言うということはしませんが・・・リリーチャンネルは、私と視聴者、ファンの皆さんとでつくりあげ、これからももっと発展させていくものだと思ってます!・・・だから、ファン同士が罵り合うところはあんまり見たくないかな!!・・・まぁ、多少のプロレスは面白いからいいけど、節度を持って盛り上げていこうね!!」

今回のダゲオとアンチのSNS騒動をリリーが彼女のチャンネルを代表して見解を述べるものだった。

「・・・ということで、ダゲオくんには今からSNSで一言謝罪してもらうわ!事の発端はダゲオくんの自慢アピールからだからね!」

彼女はSNS騒動の経緯をしっかり把握しているようだった。そして、スタッフからダゲオのスマートフォンを受け取り、ダゲオに渡す。…試合前、彼はスマホが必要になるかもしれないから持ってきてほしいと言われていた。


「えっ、どういう・・・?」

「パスコードでスマホを開いて、SNSを立ち上げてくれるかなぁ?文章は私が打ってあげる!」

「まっ・・・・!!??」


つまりは、リリーチャンネルのライブ配信中、このリング上、このリアルタイムで謝罪の投稿をするということだった。


『この度は、私の発言により皆様にご不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございませんでした。』

・・・こうして、ダゲオの謝罪が投稿された。

「本当に投稿されてる!!」「マジでリアルタイムごめんなさいじゃん!!」「ちゃんとここで白黒付けることで、ダゲオにヘイトが向かわないようにしてるんじゃない!?」視聴者からは多くの声が寄せられている。


「よしっ!!これで、この一件は終わりだね!!」

「・・・すみませんでした・・・で、なぜ・・・まだ退かないんでしょうか・・・?」

リリーはまだダゲオにお尻を向けたまま動こうとしていない。


「えっ?・・・それはちゃんとごめんなさい出来ていい子にしたからご褒美をあげるためだよ♡」

「まっ・・・・!!??」

この時、ダゲオは『どのみち潰されるんだ〜』ということを確信した。


「最期に何か投稿しよっか?・・・何か言うことはない?」

「ええっと・・・」


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自分は選ばれし存在だと調子に乗り、自惚れ上がったその先に待っていたのは、女の子のお尻に潰されてしまう未来だった。

・・・世の男たちよ、謙虚であれ!

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「よしっ!!打ち込みました〜じゃあ、投稿っと♡」


・・・グシャァァァーーーーーーーッッッ!!!・・・


そのリアルタイムでの投稿は瞬く間に拡散され、大きな反響を呼び、伝説となった。


・・・もうダゲオを悪く言う奴なんていないよ。あいつは星になったんだ・・・

自分の非を認め、最期まで勇敢に戦った戦士を咎める者は、誰一人いなくなるのであった。



【 お ま け 】

ダゲオくんが世に残した魂の投稿はこちらからもご覧いただけます!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

https://x.com/dageoNET/status/1850185368559382684


回想録「リリー vs. ダゲオ」 回想録「リリー vs. ダゲオ」 回想録「リリー vs. ダゲオ」

Comments

ヒップアタックは躍動パターンも考えましたが、技能が至らず、じわじわパターンになりました (•́∀•̀ฅ)💧

8mg(ハチミリグラム)

本当にありがとうございます!!

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