記号化構造に特化させたミックスファイト。
アイコン化し、感情を極限まで切り捨てることで、読み手の皆様の想像力に委ねてしまうという作品になります。
(ポニーテールにはしちゃってますが、個性を切り落とし、人物AとBは誰に置き換えてもOK!ご自由です!という感じです。)
盛り込むんじゃなくて、逆に削ぎ落とすような方向に持っていったら、使えるのではないか?……という試み。
☆新しい試みですので、色々ご意見頂けると嬉しいです。
(設定や舞台背景を変えてみたり、要素を追加したらもっと興奮するかも……など)
形式:時間無制限・一本勝負
ルール:プロレス形式。フォールまたはギブアップで決着。
ゴング。
リング中央、AとBが向かい合う。
観客:約30名、関係者中心。
A(男):172cm/66kg
B(女):160cm/54kg
互いにロックアップ。組手、拮抗。
B、重心を外に流しつつ、内側から肘を差し込む。
A、左肩を引かれバランスを崩すが、反動で押し返す。
両者……離れる。呼吸音のみ響く。
B、低い姿勢から。左ストレートパンチを繰り出す。Aの胸部にヒットし、鈍い音が響いたが、手応えはイマイチのようだ。
A、予想していたように腰を落としながら、上手くダメージを受け流していた。
試合が動き出した雰囲気が会場内に流れるようになる。
A、低い姿勢からタックル気味に前進。
B、対処が遅れ、腰を取られる。
マットに押し倒されるが……ブリッジで返す。
脚が絡まる。
会場が沸く。
B、のミドルキックがAの脇腹に炸裂。鈍い音が響いた。
A、口を大きく開き、明らかに呼吸が変わる。
B、ここにきて、有効打が決まり始めてきた。
リングサイド、先輩(レフェリー)が腕を組んで見ている。
A、一瞬の力技で押し込む。
ロープ際、Bが脚を掛けて回避。
B、背後を取る。バッククラッチ。動けない。
観客席、笑いとどよめきが交差。
「やば、女子が押してんじゃん」
「マジで?」
A、ブレイク狙いでロープに手を伸ばす。
B、意図的に腕を滑らせ、スリーパーへ移行。
チョークスリーパーの態勢に持ち込んだ。
A、顔が歪む。
レフェリー……一歩前に出るが静観。
ロープブレイク成立。
B、一度離れる。表情に変化なし。
A、膝に手をついて立ち上がる。顎がわずかに震えている。
再度、組み合い。
B、フェイント気味の動きから、ヒップトス。
A、空を見ながら落下。背中に衝撃。
B、脚で押さえ込みにかかるが、カウントは入らない。
A、呼吸が荒く、汗が顎からマットに垂れる。
B、背中越しに視線を送るが、顔は一切崩さない。
無言のまま、腕を取り極めにかかる。
B、腕ひしぎを決める。
A、手のひらでマットを探る。声は出ないが、顔が苦痛に歪む。
レフェリー:「ギブか?」
A、首を横に振る。
B、圧を緩めない。
リングサイド、女子トレーナーたちが「がんばれ!」と声を掛ける。
A、なんとか逃れようとする。
B、読みが鋭く、Aが起き上がる前に、押し倒してマウントを取りにいく。
そのまま裏返し、フォール体勢。
A、明らかに体力消耗が激しい様子。
B、攻め手を一度引く。
リング中央に立ち、肩で息をしながら視線を落とす。
A、四つん這いで距離を取る。口が開いたまま。
A、最後の力を使って突進……逆転を狙いにいく。
B、それをすくい上げるようにカウンターのボディスラム。
床の反響音が会場中に伝わる。
観客、一瞬静まり返る。
B、仰向けになったAに乗りかかり、時計回りに体勢を入れ替える。
A、手や体を必死に動かして抵抗しようとするが、力比べでもBに押し切られてしまい、首元にBの太ももが絡みつく。
B、太もも締め(ヘッドシザーズ)を決める。
Aの脚が一度、跳ねる。
「ギブ?」
A、手を横に振り、No!とアピール。
「ギブ?」
A、反応がなく、どうやら絞め落とされ、失神している模様。
レフェリー、即座に様子を確かめる。
Aの腕を垂直になるように持ち上げるが、ダランと直ぐに落ちる。
スリーカウントする必要も無く、レフェリーは手を交差する
ゴング。
勝者:B
観客から盛大な拍手。
B、Aの顔面に乗り掛かったまま、勝利の余韻に浸る。
A、体はビクンと痙攣している。顔はBのお尻に埋もれている。
観客席ではリング上の光景に勃起する者が後を絶たなかった。
・試合時間:16分15秒
・失神テクニカルKOによる決着