その町では古い文化を重んじる考えが根強く残っており、大昔からある物は何でもかんでも保存されている。
丁字型の木材に三つ穴が空いた拘束具もその一つだった。
保存された文化財のほとんどは管理の都合で公園に集められている。そして訪れた市民は誰でも自由に触ることを許されていた。
ここ最近のある女子高生グループは特にこの晒し台を気に入っていて、今日もジャンケンに負けた一人を拘束して遊んでいた。
「こちょこちょ~♪」
「あははっ、や、やめてぇ~!」
しっかり手入れされた拘束台に固定されてしまった以上、無理な体勢でいくら暴れても壊すことなどできない。ガチャガチャと金具を鳴らすばかりで、他者からの責めを甘んじて受け入れるしかないのだ。
「じゃあ30分後にまた来るから」
「わ、忘れないでね? 絶対来てね?」
「善処しま~す♡」
既に晒し台を使ったいじわるはやり尽くしていて、この所は放置プレイがトレンドだった。
一人残された彼女は好奇の目に晒されながら時が来るまで耐え凌ぐ。たまに通行人が親切心で枷を外してくれようとするが、もし友人が帰ってきた時に自由の身であれば次の日も罰ゲームの対象にされてしまうルールだ。何日も連続で拘束されては恥ずかしくて心が保たないので、事情を伝えて断るようにしている。
背後でボールが跳ねる音が聞こえた。
公園なので子供達も思い思いに遊び回っているのだ。
誰かが走ってきた足音がピタリと止まるので、おそらく子供がボールを拾い上げているであろう様子が思い浮かぶ。それから去っていく足音がなかなか聞こえないため、おそらく視線をこちらに向けられていると思われる。
(み、見られてるのかな。ううぅ、やっぱり恥ずかしいなぁ……)
不意に強い風が吹き荒れた。季節の変わり目にはよくあることで、おそらくスカートも捲れ上がってしまっていることだろう。
当然対策はしてある。いつもなら準備は万全なはずだった。
(あれ? いつもよりスースーする。ていうか今日スパッツ穿いてきたっけ……?)
自分では下半身を見ることも触ることもできず、確かめる術が無い。とは言えこの感覚は間違いなくいつもと違っていて……。
それからも強風は何度となく身動きできない彼女のスカートを捲り続けた。
ぬ!@一次創作限定
2023-10-17 18:33:45 +0000 UTCユーリ
2023-10-17 13:42:29 +0000 UTC