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強制ログアウト もう一つ その9

「あぁ、油断したらしい・・・」 身体がナツミさんと入れ替わってしまった俺は、当のナツミさんに騙されて本来の自分の家へとやってきて襲われた。正直言うと良い気はしないが、それで自分がナツミさんの身体を弄んだこともチャラになったような気がして、精神的な重荷は外れたように感じる。 その後、この騒動の原因となったであろうゲームの運営から通達があった。どうやら原因は究明中で、対処にかかる期間の見通しは立たないとのことだった。 そこでナツミさんから元に戻れるまでどちらかの家で一緒に過ごさないかと提案された。今日の出来事もあって身の危険を感じはしたが、その性欲を他に向けられても困る。であれば監視の意味も含めて一緒に過ごした方が安全だと判断して、俺はその誘いに乗った。 もう俺がこちらに来てしまったこともあり、そのまま二人で俺の家で過ごすことに決めた。幸い一人暮らしには少々広めの部屋を借りていたため、一人増えたところで生活に大きく支障は出ない。 ・・・と、ここまでが昨日までの出来事。それから一夜明け、不愉快な違和感をきっかけに目覚めた俺は違和感の原因を見つけて絶句した。 下半身が、特に股間を中心として濡れている。そして少し鼻を突く匂い、覚えがある。そう、俺は寝ている間に尿を漏らした、要はお漏らしをしてしまったらしい。 自分の家で休めたという安心のせいなのか、気が抜けてしまったようだ。 いい歳でお漏らしをしてしまった恥ずかしさと、ナツミさんの身体に粗相をさせてしまった申し訳なさ、さらにどこから片付けるべきか悩む。 俺がしばらく固まっていると突然、部屋の扉が開かれた。 「フユキさーん、朝ごはんで、き・・・て・・・」 そこから顔をのぞかせたのはもちろん俺の顔、中身はナツミさん。ベッドで唖然としていた俺を見つめてナツミさんも固まる。 なんとなく状況は察したらしい。色の変わってしまっているシーツと部屋に立ち込める匂いから、察すること自体は容易ではあるが。 「お、おはようございます・・・」 「おはようございます・・・もしかして、おねしょしちゃいました?」 おねしょ、その単語を聞いた途端に恥ずかしさが何倍にも増していく。 鏡で見なくともわかる、今の俺の顔は赤い、あからさまに顔が熱い。 見つかってしまっては隠すことは全く意味がない。しかし、自分の口から言うにはあまりにも恥ずかしすぎる。 しばらく気まずい沈黙が続く、それを破ったのはナツミさんの方だった。 「女の子の方がおしっこ我慢できないって、本当だったんですねぇ・・・」 「そ、そうなんですか?」 「えぇ、はい、なんでも、出るまでの管の長さが違うとかで・・・とりあえずシャワーどうぞ、ベッドの方は私がやっておきますから。」 ナツミさんの申し出に湧き上がる羞恥心。だが強引なまでの彼女の押しに根負けしてベッドは任せ、俺はシャワーで身体を流す。 こんな失態は二度としたくない、そんな事を考えながら身体を流し終えると、ナツミさんの方もちょうど片付けが終わったところのだった。 「突然、異性の身体になってしまうなんて・・・大変ですよね。なのに私ったら・・・改めて、昨日はすみませんでした。」 深々と頭を下げる彼女に、いつもなら強い言葉を投げかけていたはずだ。 しかし今朝の失態、その処理までさせてしまっている手前、あまり強く出られないというものだ。 「これ以上何も起こらないのなら、僕として言う事はありませんから。」 「とはいえ、このままでは私の気が済まないので・・・今日、少しお出かけしませんか?」 「え?・・・まぁ、良いですけど・・・」 またしても彼女の突然の提案、俺は思わずOKを出してしまった。


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