ガシャンッ!
四肢を捕えていた拘束具が解除され、その場に力なく崩れ落ちるフィアナの体。
「…ア…ァ…、ぐ……」
謎の声の主により長時間ヘソを苛まれ、呪紋を刻まれ、果てには謎の宝珠を埋め込まれ、もはやほとんどの体力を消耗していた彼女。
だがそれでも一矢報いんと起き上がろうとする。
「…よ、よくも……ボクのお腹を…好き勝手に…」
『あら?さすが噂の少女剣士ちゃん、あれだけの責めを受けてもまだそこまで動けるなんてね。伊達に普段からおへそさらけ出してるだけのことはあるわね?』
「う、うるさい!!ぼ、ボクのこのオヘソの宝石、早く取り出して…!!」
『フフ、それは無理ね。もうその呪玉はフィアナちゃんのオヘソと一体化しちゃってるのよ?』
「な、なんだって!?」
『そう、もうアナタの体の一部ってこと』
「そ、そんなことッ!?」
咄嗟にその穴から抜き取らんと呪玉に両手をかけるフィアナ。
指が触れた瞬間、突如フィアナの臍奥に炸裂する激痛。
その場で苦悶にのたうち回るフィアナ。
そして勢いで体がうつぶせになった時、床にぶつかる呪玉。
またも腹の中で爆発する衝撃。
「お腹がアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!お腹がアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」
涙、涎、さらには全身からとめどなく汗を滴らせながら、苦悶のロールを繰り返すフィアナ。
『フフ、いいこと教えてあげるわ。そのおヘソの呪玉はね…フィアナちゃんがお腹に受けたダメージを3000倍にして与えることが出来るの」
「ッ!!???」
『つまりダメージ増幅器ってわけ。どんな小さな衝撃でも受けるダメージは致命傷ってわけね』
「そ、そんなものをボクのおヘソにィ…ッ!!??」
自分の臍に仕込まれた恐るべき呪いの正体を聞いたことで、これ以上衝撃を与えないよう呪玉を両手で庇おうとするフィアナ。
だが…
またも臍奥に炸裂する激痛。
同時にフィアナの腕の防具、さらには呪紋を覆っていた彼女のシャツ、ホットパンツの一部までもが弾け飛ぶ。
『…さらに教えてあげるけど、その宝珠を防具か何かで覆って庇おうとしても駄目よ。そのお腹の呪紋が、頑丈な鎧だろうがなんだろうが全て弾き飛ばしちゃうんだから。まあ…元々おヘソさらけ出してたフィアナちゃんには別に何も支障はないと思うけど、フフ…』
「そ、そんなあ"ぁ"ぁ"…!!」
『あ、あとその呪紋、モンスターをおびき寄せる効果もあるから!これからフィアナちゃんは一生その脆弱なお腹を敵に狙われ続けることになるけど…ま、頑張ってね☆』
「ま、待ってくれェ"ッッ!!!!お、お腹元に戻し…」
ザッ!
「ッ!?」
いつの間にか彼女の周りを囲っていた大勢の影…
「う、うそ…」
彼女を見下ろしているオークの群れ…その視線は全て彼女のおヘソの呪石に注がれている。
「や、やめ…やめて…お願いだから…やめて…」
尻もちをついたまま後ずさる彼女…
そのむき出しのお腹では、刻まれた呪紋と臍に埋め込まれた宝珠がまるで獣たちの視線を引き付けるかのように妖しげに輝き続けていた…
【続く】
ポロシャツ
2022-04-10 09:44:27 +0000 UTCユウ
2022-04-10 09:15:48 +0000 UTC