「ターゲット、ネーブル・マミ」
突如マミを襲ってきた敵、それは一体の女性型戦闘アンドロイドであった。
咄嗟に変身して迎え撃つ麻実であったが…
「はあ…はあ…」
先ほどから何度もアンドロイドに攻撃を仕掛けていたマミ。
だがどれだけその打撃を受けても相手は平然とそれを受け止め微動だにしない。
「わ、私の攻撃が…効かない…!?」
次第に焦りを隠せなくなってきたマミ。
そんなマミに対しアンドロイドが突如声を発した。
「ネーブル・マミ、何故あなたは"臍"を出しているのですか」
「えッ!?」
突然の問いかけに思わず、動きが止まるマミ。
そして思わず自分の臍を見下ろした。
彼女が纏っているコスチューム…
肩口が見えるほど切り詰められたノースリーブの金ボタン付きトップスにパンツがほとんど見えんばかりに短いミニスカート…
だがそれらより一番目を引く部位…
"その存在"をさも強調せんばかりに腹部に装着された蝶飾り…
そこだけ布が繰り抜かれたかのような穴から覗くお腹の中心部…
すなわち彼女の"臍穴"であった。
「な、何でって…」
思わず返答に窮するマミ。
変身した衣装がたまたまこのようなデザインだった…
そうとしか言いようがないが、相手から指摘されると突如無性にこのヘソが目立つ衣装が恥ずかしくなってくる。
(や、やっぱり目立つのかな…私のおヘソ…)
彼女が自分の臍に気を取られたその時であった。
「…え?」
突如、マミの臍上に浮かび上がる謎の赤い模様。
それはさながらターゲッティングサインであった。
「な、なに…こ…」
「…ぅえ"ッ!!??」
「私が尋ねているのは、“何故己の弱点を過剰に目立たせているのか?”ということです、ネーブル・マミ」
マミの臍に"それ"を見事命中させた女アンドロイドが言い放つ。
彼女の腹部の中央、人間でいう臍にあたる部分からマミの臍に向けて打ち込まれた謎の器具…
それはおよそ長さ5cm、直径3cmほどの筒型の形状で、マミのへそにめり込んだ方と反対の面からチューブが伸びそのままアンドロイドの臍へと繋がっている。
「な、なにこれッッ!!???」
いきなり自分のむき出しの臍に侵入した異物に気が動転するマミ。
咄嗟に両手でチューブを掴み、自分の臍穴から抜き取ろうとするも…
「い、痛いッ!!ぬ、抜けない!?何で抜けないのォッ!??」
まるでそこにガッチリ喰い込んだようにビクともしない器具。
しかもなおも独りでにその奥へと潜り込んでいこうとする。
「んぐッ、んああああッッッ!!!!???」
これ以上臍奥に侵入させまいとさらに力を込めてチューブを引っ張ろうとする麻美であったが、下手に力を込めすぎると臍奥まで引きづり出しかねない…
そんな己の臍を舞台に装置と悪戦苦闘するマミであったが、そんな彼女に背後から迫りつつある気配…
突如彼女の両脇下から謎の手が現れた!
「えっ!?」
突然のことに反応出来ない彼女の体をそのまま背後から羽交い締めに抑え込んだ謎の存在。
「迂闊ですねネーブル・マミ」
「え、あ、アナタは…!?や、やめッ!離してッ!!」
戒めから逃れようと体を振らすマミ。
だがそんな抵抗など意に介することなく彼女を拘束しているのは、マミの目の前に立つ者と瓜二つの女アンドロイドであった。
1対2の状況で、自分の臍に謎の器具が喰い込んだまま羽交い締めに捕らわれた状況に、いよいよマミの顔は焦燥の色を帯びてくる。
「離してッ!!お願いだから離してよッ!!!」
必死に羽交い締めと臍穴に埋め込まれた器具を振りほどかんと暴れるマミ。
だがそんなマミを静かに見据えるアンドロイドたち。
「ネーブル・マミ、アナタのエナジーを吸収させていただきます」
「えっ!?はぁうッ!!」
突如臍に生じた違和感に動きを止めるマミ。
「な、なにッ!??お、おヘソが……」
いきなり全身に生じる脱力感。
それはまるで臍奥から力が抜き取られていくような感触であった。
「ふあああああああッッッッ!!!!??お、おヘソォッ!?おヘソから力が抜けてぇぇぇぇぇッッッッ!!!!????」
女アンドロイドのヘソにあたる部位に装着されたエナジーアブソーバー…
それは"相手の最も脆弱な部位"に打ち込み固着させた後、その力を根こそぎ奪うという恐るべき兵装であった。
そんな装置を無防備で脆弱な臍穴に打ち込まれてしまったマミ。
さらに背後から羽交い締めに捕らわれ身動きも抵抗も出来ないまま、一方的にエナジーを臍から吸引されていく…
「お、おヘソからエナジー奪わないでぇええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!」
臍穴から容赦なくエナジーを吸い取られ悲痛な叫び声を上げるマミ。
「無防備に臍穴をさらけ出すスーツを着装しているアナタの責任と思考します」
「だ、だからこれはああああッッッッ!!!!!!!!うアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」
絶体絶命のピンチ…果たして彼女はこの苦境から逃れることは出来るのだろうか?
【続く】