「ん? なんかしけた面してんなぁ。どうした」
親方は俺の顔を軽く覗き込みながら言った。鈍感なくせに、時々、人のことを妙によく見ている。
「別に…いつも通りっすから」
チャックをおろしながら、俺は親方から目をそむける。いや、正確には目を合わせられないのだ。ただでさえ、俺のモノは、少し膨らんじまっている。今、親方のションベンをまともに見たら、ギンギンにおっ勃っちまうはずだ。それは、マズイ。
親方に膨らんだモノを見られないように、俺は親方から少し離れた場所で、背をそむるように小便を始めた。
「おいっ! もっとこっち来い!」
親方は呼びかけるが、俺は沈黙を守る。
「んだよ・・・ならこうだ!」
親方は、イモムシのようなぶっとい指を器用に操り、小便の流れる筒を俺の方に向ける。
「おわっ!?」
日の光を受け、黄金に輝く臭い液が、湯気をあげながら俺の足元に迫る。地面に生える草に当たった小便の何滴かは、俺の作業ズボンの裾に跳ね返る。
「き、きったねえ〜!!」
思わず叫ぶ俺に、親方はガハハと笑いながら「嫌ならこっち来い!」と返す。出たよ、ガハハおじさん! ったく、ノンケ親父はこれだから…。
幸い、今のふいうちで俺のモノは少し縮んでくれたようだ。横に並ぶと、親方は俺のモノをチラリと横目で見て、「なかなかいいモン持ってんだから隠すなよ」と背中をはたいた。
(続く)