「やぁお嬢さん。私はアナタの思っている通り、悪魔です。その名もベヘモット。暴食の悪魔と知られています。」
脂ぎった禿げ頭に大きく突き出たお腹・・・私でも知っているくらいの有名な資産家A氏は、私を前にそう言って、大きく笑った。
そこはA氏が経営する会社の会長室。壁には鹿の頭や大小様々な絵画が飾ってあり、百科事典がびっしり並んだ大きな本棚と、鍋や料理器具などが綺麗に整頓されいる棚があった。
「この男は美食家だったようで、珍しい食材を集めては、ここで自ら調理することもあったようだよ。」
そう言って嗤うA氏からは、悪魔の匂いしかしない。もう完全に魂を悪魔に取り込まれてしまったのだろう。
それは魂の消失・・・すなわち死を意味する。
―――私がもう少し早くここにたどり着いていたら、救えたのかしら―――
今さら仕方ないのだけれど、どうしてもそんな事を思ってしまう。
「どうしたのかね?悪魔に魂を食われたこの男がそんなに哀れかね?この男のせいで不幸になったモノは数知れず。金にモノを言わせ、人の手を汚しながら空虚な財を成してきたこの男の魂が消えた所で、何をそんなに悲しむ必要があるのかね?」
「別に・・・その人が悪人だろうが善人だろうが関係ないし興味ないわ。」
私は聖水を取り出し、剣を作り上げる。
「おやおやお嬢さん・・・本当に私と戦う気なのですかな?」
そう言いながらA氏の声色も姿も変化する。地の底から轟くような声を発する巨大なカバのような、悪魔の真の姿が私の前に現れた。
名前は畏れを生み、畏れはそのまま悪魔の力になる。だから『名前を持つ悪魔』は他の名前を持たない悪魔い比べて圧倒的な力を持つ。
私の中に取り込んでいる悪魔の中で名前を持つのはメドゥーサただ1柱だけ。それも私を責め苦しめる為に自分から取り込まれてくれたから、このベヘモットが初めて戦う『名前を持つ悪魔』。
今までの名前を持たない悪魔との戦いでさえ、大苦戦の末ギリギリでやっと勝ち続けてきたというのに・・・
私は、この悪魔に勝てるのかしら・・・
「怖いのですか?お嬢さん。」
悪魔が嗤う。
「馬鹿言わないで。アンタみたいなカバに誰がビビるのよ。」
私は不敵な笑みを浮かべる。
そして、
「たぁああああ!!!」
聖水の剣で私は斬りかかった。
「ふむ。いい太刀筋ですね。」
ベヘモットは避けも防ぎもせずに、私の剣を受ける。剣はブヨンとした脂肪に防がれて、傷一つ付けることも出来ない。
だけど・・・そんな事最初っから織り込み済み。
「伸びろ!」
私の声と共に剣がしなやかに伸びて、それは長い鞭のようになった。そして、聖水の鞭でベヘモットをグルグル巻きにしてしまう。
「ぐふふふふ・・・お嬢さん・・・私をこんな戒めで、捕まえられるとお思いかな?」
「いいえ。そんな事思ってないわ。」
私は聖水の鞭にバリバリバリと電気を流す。
身に封じた悪魔の力で流した電流。ソレを聖水を通して流されて、ベヘモットが、
「うぐぁあああああああああああ!!!」
と恐ろしい声を上げる。
もちろん、これくらいでどうにかなるなんて、これっぽっちも思っていない。
「喰らえ!!!」
大きく開いたカバの口に、炎の槍を投げ入れた。
「おごぉ!!!」
槍はベヘモットの喉深く突き刺さり、そして巨体を内側から焼いていく。
「うぐぉお・・・ぐぉおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
床がグラグラするほどの激しい咆哮と共に、聖水の鞭が引き千切られ、
バキン!ゴリゴリゴクン!!
炎の槍が噛み砕かれ、咀嚼され、悪魔の巨大な腹の中へと呑まれてしまった。
「ふぅ・・・なかなかどうして、意外とやるモノですなァお嬢さん。」
ベヘモットはまだ余裕の態度を崩さない。
「でも、残念。あと一歩、及ばなかったですなぁ。」
「その一歩なら、もう踏み込んでいるわ。」
私の言葉にベヘモットが怪訝な顔をしたその瞬間、
ドォオオオオオン!!!
激しい爆発音が、その大きな腹の中から響き渡った。
炎の槍を、また別の悪魔の力で爆弾にして、食いしん坊のベヘモットにくわせるという作戦。
そのプランは完全に実現したけれど・・・
「うぅぁあああああ・・・」
私は自分の胸を抱くようにして身悶えた。
悪魔の力を使う代償に・・・私は悪魔にカラダを内側から責め嬲られてしまう。
短い時間に一気に3っつも悪魔の力を使ってしまった。その代償は重くのしかかり私を苦しめる。
「はぁ・・・はぁ・・・うぁ・・・そんな・・・」
それだけの覚悟をもって繰り出した攻撃なのに・・・それが全てちゃんと思った通りに実行できたのに・・・
「ぐふふふ・・・いやぁ・・・お嬢さんには驚かせられますなァ・・・さぁ、次はどんな攻撃で驚かせてくれるんですか?」
ベヘモットの笑顔を崩すことが出来ない。
敵として認識すらしてもらえない。
いくらなんでも遠すぎる・・・
私の心が折れそうになった。
名前を持つ悪魔が、その隙を見逃してくれるハズも無かった。
ザブン!
突然私は生ぬるい水の中に落ちた。何が何だかわからずにもがき水面に顔を出した私を、ベヘモットがニヤニヤしながら見下ろしていた。
「ぐふふふふ・・・悪魔相手に心に隙を見せた。アナタはもう、敵ではなくただの食材になってしまったのですよ。お嬢さん。」
ベヘモットの姿が更に大きくなったように感じる・・・いや、ベヘモットが大きくなったのではなくて、私が小さくなったのだ。私は自分が鍋の中にいることに気が付いた。
「あぁぁぁああ・・・」
水に浸かっているだけで、マナがカラダから抜けていくのを感じる。私の身に何が起っているというの・・・
「ぐふふふふふ・・・いい出汁がとれてますね。」
「う・・・ぁぁ・・・私に・・・何を・・・」
「言ったじゃないですかお嬢さん。アナタは食材だって。アナタのマナがたっぷり溶け込んだ上質なスープを作るんですよ。」
「な・・・そんな・・・ふざけたこと・・・はぁ・・・はぁ・・・うぅ・・・うぁ・・・」
グツグツとスープが煮立ってくる。熱くなればなるほどに、マナが漏れる量が多くなっていく。
「さて、スープの具材を投入しませんとね。」
その声と共に、ドボドボドボとナニカが鍋の中に入って来る。
それは、私に絡みついてきて・・・
「あぁぁああああ・・・これは・・・なんなの・・・」
「それはドジョウですよお嬢さん。もっとも私の魔力で改造してありますがね。その皮膚から分泌されるヌルヌルは催淫効果がありましてね、少し肌に触れるだけで、ほら、たまらなくなってくるでしょう?」
「くふぅ・・・なんて悪趣味な・・・ひゃあぅ・・・服の中に・・・あぁぁ・・・」
「ドジョウの習性をご存知ですかな?周りが熱くなると冷たいところに潜り込んでいくのですよ。」
「そ・・・そんな・・・ひぁあ・・・パンツの中にまで・・・んあぁぁぁああ・・・」
ドジョウが私のパンツの中に入って・・・お尻を・・・あぁぁ・・・大事なところを・・・ヌルヌルと粘液で汚しながら蠢いて・・・お湯の温度が熱くなるほどに、動きが激しくなって・・・あぁぁああ・・・セーラー服の中にどんどん入って来て・・・おヘソを穿られて・・・あぁぁ・・・
「いやぁ・・・あぁぁん・・・ひあぁぁ・・・あぁああああああ・・・」
全身がイヤらしいカラダに造り替えられていくみたい・・・ドジョウの動きにあわせて、カラダがビクンビクンと反応してしまう。
メフィストの呪いで、性的な責めで苦しむようになってしまった私にとって・・・あぁぁ・・・ドジョウの責めは壮絶な拷問になってしまうの・・・
そうでなくても・・・熱湯とマナが漏れてしまう苦しみに責められているというのに・・・
「あぁぁぁあ・・・胸に・・・胸・・・あぁぁ・・・胸はだめぇ・・・」
ドジョウがブラの中にまで潜り込んで・・・痛いくらいにいきり立った、あの、その・・・乳首を・・・直接責められて・・・
胸が弱い事を知られたら、そこばかりを狙われる・・・今までだって、何度も何度もそうやって悪魔に可愛がられてきた。だから、それを悟られないようにしないといけないのに・・・私のあまりにも弱すぎる胸が、それを許してくれない。小さいのに、感じる過ぎる私の胸は、まるで前世もその前もずっとその前も、魂に刻まれるほどに調教されてきたみたいに、凌辱者にすぐに屈してしまう。
その胸を・・・ドジョウに嬲られて・・・あぁぁ・・・
「さぁドンドン具材を追加していきますよぉ~~~~。」
ドボンドボンドボン・・・また何かが鍋の中に投入される。
途端に怪しげな香りが辺りに漂って・・・うぁぁぁ・・・頭が・・・くらくらしてくる・・・
「私が魔力を込めたキノコの香りはいかがですか?この香りはアナタの一番思い出したくない思い出を蘇らせて、その時の記憶を追体験させるのです。素敵でしょう?」
私の・・・一番思い出したくない記憶・・・あぁぁ・・・考えないように・・・思い出さないようにしようとしても・・・暴力的に引き起こされてしまう・・・
あの忌々しい記憶・・・“アイツ”が・・・まだ幼い私に・・・
「あぁぁぁ・・・やめて・・・お兄ちゃん・・・あぁあああああ・・・」
アイツが・・・私と同じ顔をしたアイツが・・・面白半分で・・・私のカラダ中に針を刺して・・・電気を・・・
「いあぁぁぁぁぁぁ・・・」
どんな悪魔よりも恐ろしい、アイツの声が、アイツの顔が、アイツの指と舌の感触が・・・忘れたいのに忘れられない・・・忘れてはいけない・・・アイツが私に刻んだ全てに・・・私はまた苦しめられて・・・
「うぁぁぁ・・・だめ・・・あぁぁ・・・」
ドボドボドボ・・・
また具材が投入される。次は大量の腐った野菜。ドロッとすぐにお湯に溶け、私のカラダに染み込んでくる。
「うあぁぁ・・・ぁぁぁ・・・」
「怒りと憎しみと悲しみ・・・人間達の負の感情をたっぷり込めた野菜です。美しいアナタの魂をグズグズに汚していくことでしょう。」
「んンっ・・・ぅぁ・・・あぁ・・・くっ・・・悪魔が何をするかと思えば・・・お風呂に入れてくれるなんて・・・意外とサービス精神があるのね。」
私は精一杯強がった。そんな態度も、悪魔を悦ばせるだけだと知ってはいたけど。そうすることしか出来なかったから。
「そうでしょう?私は優しいんですよ。だからもう暫くゆっくり楽しんで下さいね。」
ベヘモットはそう言って、鍋に蓋をした。
訪れたのは、完全な闇。
そしてぐつぐつと煮えたぎるお湯と、
あぁぁぁぁ・・・
苦しみ悶える私の喘ぎ声。
私は暗闇の中・・・熱湯と、ドジョウと、過去の記憶と、腐った野菜に責められながら、マナを奪われ続けて・・・
んあぁぁぁ
うあぁぁ
いぁぁぁ・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「あ・・・あぁ・・・ああ・・・」
気が付いたら鍋から取り出されていた。私は元の大きさに戻っていて、ビショビショに濡れたセーラー服がピッタリとカラダに貼りついている。
「んく・・・やぁ・・・離して・・・」
ベヘモットの大きな手が私の脇腹を掴んで持ち上げていた。
「これだけマナを搾り取られて尚、アナタからはまだまだ濃厚なマナの香りがしますね。」
ベヘモットはそうって、私の頬を舐めた。
「本当なら、スープにグズグズに溶けるまで煮込んでしまおうと思ったのですけれど、アナタほどの逸材を独り占めにするのは勿体ない気がしてきましてね。」
「これ以上・・・私に何を・・・」
「ちょうど今夜、この男主催の『美食会』という集まりがあるのですよ。」
ベヘモットはそう言いながら、大きな親指で私の胸をグリグリといじくり始めた。
「んはぁぁ・・・ひぁあぁぁぁ・・・」
「アナタはそこでメインディッシュとして提供されてもらいます。」
「ど・・・どういうこと・・・あぁぁあああああ・・・」
ち・・・乳首が・・・グイグイと押しつぶされて、私は痛みに声を上げてしまう。
「ぐふふふふ・・・さぁ、その為に下ごしらえをしましょうねぇ~~~」
その言葉と共に、ベヘモットの親指が妖しく光って、
「なっ・・・ぅぁ・・・んんぁああああああああああああああ・・・」
あぁぁぁ・・・ナニカが私のカラダの中に入って来る。胸から、何かが入って来る。いやぁ・・・私のカラダが・・・作り変えられていく・・・
悪魔の力で、料理されていく・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「さぁ皆さん、今宵のメインデッシュですよ。」
A氏の肉体、声でベヘモットが高らかに宣言した。“料理”された私は大きなお皿に乗せられて、キッチンカートで運ばれる。
目に見えるのは高い天井。大きなシャンデリア。でっぷりと突き出たA氏のお腹。
周囲に多数の人の気配がする。きっと美食会とかいう、趣味の悪い集まりの会員なのだろう。
ギトギトしたA氏の指が私の首筋を這った。
「あぁぁぁ・・・」
料理された私は、それだけでイヤらしい声を漏らしてしまう。私はその指の動きに逆らうことが出来ない。抵抗することも、逃げることも出来ない。ただ淫らに身を捩り、甘い声を上げることしか許されない。
「勘違いされてる方もいらっしゃるようですが、食べるというのは、そのままの意味で食べる。そう言う事ですよ。このお嬢さんを、文字通り味わうのです。」
A氏の体はそう喋ると、脂ぎった太い指を、私の胸元に突き刺した。
「あかっ・・・あぁぁぁああああああ・・・」
ズボっ・・・乱暴に指を引き抜かれ、胸元にあいた傷はすぐに塞がる。これは私が取り込んだ悪魔たちの“仕業”。もちろん、優しさから傷を治癒するわけでは無い。傷の直りが早ければ早いほど、またさらなる責めを受けられるからだ。
その証拠に、痛みは消えないままで、
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
私は荒い息を吐いてしまう。
「このお嬢さんは悪魔を払うエクソシストの少女でして、その名をマリアといいます。私に手も足も出ずに敗北した結果恐ろしい呪いをかけられてしまったのです。」
ベヘモットはそう言いながら、正体を現したのだろう。周りの人達が息を呑むのが分かった。でも不思議と恐怖の感情が場に現れない。それどころか、熱気を伴う高揚感すら感じる。
きっとこの人達は、魂の一部をすでに悪魔に掴まれてしまっているのね。
私が何とかしないと。
でも私は・・・
何も・・・
ベヘモットの太い指が、するするとセーラー服のスカーフを抜き取った。
それだけで、私の肌には何も触れられていないのに・・・
「んあぁあああっ・・・」
カラダがピクンと反応してしまう。
「敗北のエクソシストマリア・・・彼女は身に着けている衣服と感覚をリンクさせられているのです。ほら、このスカーフをこうすると・・・」
そう、私は身に着けているセーラー服をカラダの一部みたいに感じるように呪いをかけられてしまったの。服を触られるだけで、肌を触れられているみたいに感じてしまう。
そしてそれは、私から離れても終わらない。抜き散られたスカーフにも未だ神経が繋がっているみたいで、今私は、むき出しの性感帯を悪魔の手に握られているのも同じで・・・
あぁぁ・・・スカーフが、ベヘモットの大きな舌でベロリと舐められて・・・
「うぁああああああああ・・・」
私は背中を仰け反らせて悶えてしまった。
「おぉおお・・・甘露甘露・・・ほんの少しの塩味と、染み込んだマナの味が奥深く、布切れとは思えない芳醇な味わいが溜まりませんな。」
ベヘモットがそう言いながら、スカーフを口に含んで咀嚼する。私は、まるでクリトリスが食べられているような感覚に襲われて・・・
「んあぁあぁっ・・・ひぅうう・・・」
私は、目の前がチカチカするほどの劇感に襲われてしまう。
あぁぁ・・・でも・・・洋服なんて、誰が食べたいと言うの。
ただの布切れ食べるなんて、常軌を逸している。
大丈夫。きっとベヘモットの思惑通りにはならない。落ち着いて話せば、この人達はきっと目を覚ましてくれるハズ。
私はそう思った。
そう思ったのに・・・
一人が私に駆け寄ってきたのをきっかけにして、そこにいた人全てが私に群がって来た。
ビリビリビリビリ!!!
乱暴にセーラー服が破られて、
「っぁあああああああああ・・・ひぁ・・・っぁああああああああああ・・・」
カラダ中が引きちぎられる痛みが私を襲った。
あぁぁ・・・引きちぎられるだけではすまない。しゃぶられ噛まれ、滅茶苦茶にされてしまう。
「あぐぅ・・・うぐぁぁぁ・・・あぁぁあああああ・・・」
ありえない・・・本当なら・・・こんな苦しみあり得ない・・・本当なら、私はもう死んでいるハズ。死ぬほどの苦しみを受けながら、気が狂う事すら出来ないなんて・・・
「ひぐっ・・・」
チリチリ炙られる感覚の後に、バキンバキンと砕かれる痛みが私を襲う。
「っぅ・・・んぁぁ・・・あぅぅううううう・・・」
ドロッとしたモノがカラダに侵食していく・・・うぅぅ・・・その後に、ジュルジュルと体液を吸われる感覚が・・・
ザラザラしたモノにカラダを削られて・・・そして一気に丸吞みにされてしまう感覚が・・・
様々な感覚が一斉に襲ってきて私を責め苛める。
炙られて、浸されて、すりおろされて・・・噛まれて、砕かれて、啜られて、頬張られて・・・
多分、誰も味わったことの無い地獄の責め苦を受けながら、私はただただ悶え喘ぐことしか出来ない・・・
「ぃぁああ・・・うぁぁ・・・くあぁあああああ・・・」
あンっ・・・胸元の部分を引きちぎられる激しい痛みに続いて、ジュルジュルと汚い音を立ててしゃぶられる。
まるで、胸を丸ごと口に含まれてしゃぶり尽くされるようなあり得ない苦しみが・・・
「うぅぁああああ・・・やめ・・・あぁぁあああああ・・・」
あぁぁ・・・誰も彼も顔を隠しているのに、それでも皆が浅ましい獣のような表情になっているのが分る。
ギラギラと欲望を滾らせているのが分る。
このままじゃ・・・A氏みたいに、魂を悪魔に取り込まれてしまう。
そうなったら、もう救う事は出来なくなってしまう。
「だ・・・だめぇ・・・」
お願い・・・欲望に呑まれないで・・・
「あぁぁ・・・も・・・もぅ・・・やめ・・・て・・・」
こんな事やめて・・・目を覚まして・・・
だけど・・・みんな私の言う事なんて聞いてくれずに、むしろ益々激しく貪りだして・・・
「だ・・・だめ・・・あぁぁ・・・おねがい・・・んぁぁあああ・・・もう・・・これ以上は・・・あぁぁああああ・・・」
私は・・・私は・・・砂糖やスパイスを振りかけられ、ソースや生クリームを塗りたくられ、手で引きちぎられナイフで切り裂かれフォークで突き刺され、クチャクチャバクバクズルズル・・・無茶苦茶に貪られながら、クネクネと身を捩り悶え続けた。
食べられても食べられても、セーラー服は無くならない。ベヘモットの呪いで、食べられる端から新しく作られていく。それは、私の地獄が延々と続くことを意味している。
もう随分と食べられているのに、誰も満足することなく、むしろ時が経つほどに責めはどんどん激しくなっていく。
もっと・・・もっと・・・もっともっと・・・
欲望に突き動かされる人達の心の声が聞こえる。
「あぐっ・・・んぁ・・・あぁぁ・・・うぁぁあああああ・・・」
もっと・・・もっと・・・もっともっと・・・
その声が求めるままに、私の苦しみは増していく。
もっと・・・もっと・・・もっともっと・・・
私は地獄の奥深くへと、堕とされていく。
もっと・・・もっと・・・もっともっと・・・
「あぁぁ・・・いやぁぁああああ・・・」
ペロリと誰かが私の頬を舐めた。それだけでも
「んはぁ・・・」
熱い吐息を漏らしてしまう。
神経がリンクしたセーラー服を無茶苦茶にされているのに、私はどこが何をされているのか、全て敏感に感じ取ってしまう。
クッチャクッチャズルズルという咀嚼音と、
「あぁぁああ・・・やぁ・・・んぁぁあああああ・・・」
私の喘ぐ声が混ざり合い、天井の高い豪華な空間をいつまでも満たしていた。
私はただただ悶え喘ぐだけの玩具になって、人々の欲望をこの身に受け続けた。
もっと・・・もっと・・・もっともっと・・・
魂が欲望に染まっていく人達を止めることも出来ずに。
もっと・・・もっと・・・もっともっと・・・
その声の求めるがままに、私は貪られ続けた。
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「ぐふふふふ・・・ありがとうお嬢さん。貴女のおかげでこんなにも沢山の人間の魂を取り込むことが出来ました。ありがとう。私はまた強くなった。」
私を見下ろすベヘモットは、人々の魂を取り込んで一回り大きくなった。
だけど私には聞こえる。
悪魔に取り込まれた人達の恐怖・悲しみ・後悔や絶望の声が。
まだ、完全に取り込まれているわけでは無い。だから、まだ・・・
「はぁ・・・はぁ・・・んくっ・・・ま・・・まだ・・・魂は完全に同化していない・・・私には分かるわ。」
私はそう言った。それは半分以上強がりだったけれど、それでも、可哀そうな人達を見捨てるわけにはいかない。
「それが何だというのです?」
「同化してないのならば・・・まだ助けられる・・・だから・・・アナタの思い通りには何一つならない・・・そう言う事よ・・・分かったかしら?」
「ついさっきまで散々アナタを責め嬲っていた者どもを救おうと、そう言うのですか?お嬢さん。」
ベヘモットはそんな馬鹿なことを言う。それが一体どうしたというの?そんな下らないことで、私は人を諦めない。
「はっ・・・そんな昔の事・・・忘れたわ。」
精一杯強がった私に、
「ほぅ・・・いいですね。ならば抗ってみて下さい!」
ベヘモットがそう言い放った。それに続いて、周囲の空間がグニャリと歪んだ。続いて漂ってくるむせ返るような甘い匂い。そして、
「あぁぁあああああ・・・」
ドロドロとしたモノが私を包む。
周囲が全て赤や緑や紫の派手なナニカに変化した。それはぐにゃぐにゃネバネバドロドロしている。
むせ返るような甘いを放つ周囲のドロドロは、溶けた飴。毒々しいまでの派手な色の甘い甘ぁ~~~~いお菓子。
そして、あぁぁ・・・天井からドロドロとその溶けた飴が流れ落ちて、私の胸を汚し犯していく。
「ふぁ・・・ぁぁぁあああ・・・んくぅ・・・あぁあああああ・・・」
苦しみもがくほどに、私のカラダに飴が絡みつく。カラダが飴でコーティングされていく。
「はぅぅ・・・胸・・・いや・・・やめて・・・あぁぁああ・・・」
「ぐふふふ・・・感じますか?感じるでしょう?そのドロドロしたモノは、私が取り込んだ人間たちの欲望で出来た飴・・・アナタを苦しめ、辱め、汚し、犯し、責め、嬲り、すり潰したい・・・そんな汚い欲望の産物なのですよ。アナタは・・・アナタが助けようとしている人間の醜さに責められるのです・・・どうです?悲しいでしょう?悔しいでしょう?絶望に心が折れるでしょう?」
さっきからこの悪魔は何を言っているのかしら・・・確かに私は、人間の醜さに責められているけれど、そんな些細なことはどうでもいい。
「う・・・うぁああ・・・ふっ・・・醜いのは・・・アナタのお顔じゃないかしらね・・・」
その皮肉は巨大なカバには通じなかった。
「なるほど。そうやって憎まれ口を叩いて、もっと苦しめて欲しいのですね。」
「な・・・そんなことは・・・あぁぁぁ・・・っ!!」
ボタボタボタと垂れ落ちる飴の量が増えた。あぁぁ・・・私の小さな膨らみが飴の圧力でグニャグニャと形を変えていく。
まるでイヤらしく揉みしだかれているみたい・・・
「んあぁぁぁ・・・やあぁ・・・」
「ぐふふふふ・・・そんなにアピールしなくても、たっぷり胸を責めて差し上げますよ。」
ベヘモットがそう言うと、巨大な手で私の胸を弄び始めた。ヌルヌルドロドロとした飴がぬすりつけられる・・・あぁぁ・・・私を苦しめたいという欲望が溶け込んだ飴が・・・私の・・・胸を・・・
「くぅぁああああああああ・・・」
私が苦しめば苦しむほど、悶えれば悶えるほどに、飴の中の欲望が濃くなっていく。
だけど・・・それと共に、
―――悪魔になりたくない。
―――せめて人間でありたい。
―――助けて。
―――助けて・・・
悲痛な声が聞こえる。
欲望に溺れ悪魔に呑まれながら、どうしようもなく堕ちていきながら、それでも必死で手を伸ばし救いを求めている。
ドロドロヌルヌル・・・
時が経てば経つほどに胸への暴虐は酷くなっていく・・・あぁぁぁ・・だけど私は諦めるわけにはいかない。
助けを求める手を、振りほどくことなんて出来ない・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「ぐふふふ・・・今度はお尻を責めてあげましょう。」
散々胸を責められた後、ベヘモットに私のカラダはされるがままに裏返しにされた。
「あくっ・・・そんな・・・まだ・・・あぁぁぁぁ・・・」
私のお尻が飴にトロトロと嬲られる。ベヘモットにお尻を撫でられながら、飴をたっぷり塗り込まれていく。
「うぁ・・・ゃ・・・やぁぁ・・・やぁぁああん・・・」
欲望が詰まった飴に嬲られるお尻は、無数の手で弄られているみたいで・・・あぁぁ・・・まるで集団痴漢にあっているみたい。
どうしようにも堪えきれずに、私はお尻をクネクネと振ってしまう。飴に溶け込んでいる欲望が更に濃くなっていく。私はますます激しく責め立てられ、淫らな敗北のダンスを踊ってしまう。
「ひあぁぅ・・・」
あぁぁ・・・私の太ももを何かが弄って、ヌッチョヌッチョと飴を塗り込んでくる。これは・・・悪魔に取り込まれた人の手・・・欲望が昂って具現化してしまった人の手。
私を苦しめて、地獄の沼に沈めたいという欲望が手から伝わってくる。
最初は腿全体をヌルヌルと、段々と内ももを・・・やがて際どい所を責められるようになって・・・あぁぁ・・・私の反応から弱点を探られて、そして弱いところをネットリと責められる・・・
「んふんぁあああああ・・・」
あぁぁ・・・私を責める手が次から次に増えて・・・うあぁぁ・・・全身をくまなくドロドロのネバネバにされてしまう・・・
「いぁぁん・・・はぅ・・・あぁぁあああ・・・」
欲望の沼に、ズブズブと沈められていく。
「ぐふふふふ・・・お嬢さん・・・貴女がそんなにも淫らに悶えるから、ほらこうして責めが激しくなったではありませんか。」
悔しい・・・あぁぁ・・・私は・・・このまま何も出来ずに、ただただ嬲られるしかないというの?
ダメ・・・私が諦めたら・・・救える魂が、救えなくなっちゃう・・・
私は激しい責め苦に曝されながら、ベヘモットに取り込まれつつある人達へ声をかけようとした。
「あぁぁ・・・お願い・・・ダメ・・・」
―――欲望に呑み込まれないで・・・目を覚まして・・・―――
そう言おうとしたのに、口の中に手を入れられて遮られてしまった。舌を弄られ、口の中に無理矢理ドロドロの飴が注ぎれられる。
あぁぁ・・・熱い飴が喉を通ってお腹に入っていく・・・
仰け反った首筋にも飴を丹念に塗り込まれていく。
んぁぁぁ・・・耳の中も飴で汚されて、ジュクジュクドロドロと卑猥な音が私を犯していく。
おヘソも、
背筋も、
クリトリスも、
アソコも、
お・・・お尻の穴さえも・・・
私の全てが飴と手と指で責め立てられてしまう。
あぁぁぁっ・・・セーラー服の中に手が入って来て・・・直接・・・あぁぁぁぁ・・・ち・・・乳首を・・・
「んむぅ・・・うぁ・・・んンぉぉぉぉぉおおお・・・」
いやぁぁぁ・・・ねっとり絡みつくような視線を感じてしまう・・・んぁぁ・・・ネットリと肌を舐められる・・・私の匂いを・・・激しく嗅がれてしまう・・・
「いやぁぁ・・・見ないで・・・舐めないで・・・嗅がないで・・・あぁぁぁああああ・・・」
責めに火照り汗ばむ腋の、濡れそぼる秘部の匂いを無数の鼻が貪るようにかいでいる。真っ赤な耳を、首筋を、うなじを、乳首を無数の口で舐めしゃぶられる。そして責めに悶え喘ぐ私に、無数の視線が絡みついてくる。
「はぁぁぁん・・・うぁぁあああああ・・・」
仰け反った私の胸から、ネバァアアアーーーと飴が糸を引く。
「ほらご覧・・・こんなに糸を引いて・・・いやらしいね・・・」
囁き声が、私をさらに追い詰める。
「いやぁぁ・・・」
身をくねらせて、
「お願い・・・もうやめて・・・あぁぁ・・・もう・・・」
そう懇願する私の耳元で、
「だぁめ。」
誰かがそう囁いて、それから・・・それから、たっぷり淫靡な飴を吸い込んだセーラー服ごと胸を揉みしだかれて・・・お尻を無数の手に撫でまわされて・・・舐められて・・・
「はぁぅ・・・んぁぁ・・・あぁぁぁぁ・・・」
あぁぁぁ・・・穢されていく・・・
なんの抵抗も出来ないまま、
私はドロドロとした欲望に絡めとられ、
もう引き返すことの出来ない地獄の奥底まで、
堕とされていく・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
凌辱され、穢され尽くした私を待っていたのは完全な闇だった。
飴で全身をビッシリと塗り固められ、身動きすることを封じられ、目を開けることも出来なくなって、耳に詰められた飴のせいで音を聞くことも出来ない。
だけど私の意識は途切れてくれない。
あぁぁああ・・・全身を覆う飴は私の肌を辱めながら、カラダの奥深くへと浸透し、細胞の一つ一つを犯していく。
声を出すことも、身を捩ることも出来ない苦しみ。
この絶望的な状態を変えたのは、さらなる責め苦だった。
ふわっ・・・
カラダが持ち上げられたような感覚の後に、ズブズブと沈んでいくのを感じた。
その後に感じたのは熱。飴がドロッと溶けて、
「ぜはぁ・・・ぜはぁ・・・ぅぅ・・・」
久しぶりに呼吸が出来る喜びに広がった肺に、粘っこい空気が満ちていく。むせ返るほどの悪臭の中、私のカラダには、何かヌルヌルするものが幾つも絡みついていた。
「な・・・なんなの・・・ここは・・・あぁぁぁぅ・・・」
周囲がボウッと、仄かに赤黒く光った。私に絡みついた肉触手がウゾウゾと蠢き、
そして、
私のマナを吸い始めた。
「んあぁぁあああああああああああっ・・・・」
私は、甘い声をあげながら、イヤイヤと首を振ることしか出来ない。
「やぁぁぁぁあああん・・・」
悍ましいワームの様な肉触手に私の右胸が呑み込まれた。
「あぁぁぁ・・・食べないで・・・私の・・・胸を・・・あぁぁん・・・食べないで・・・ひぁぁあああ!!!!」
あぁぁ・・・左胸はもっと酷い・・・針状の触手を・・・うぁぁぁ・・・ち・・・乳首に差し込まれて・・・胸の中から・・・
ズゾォオオオオオオオ・・・
吸われていく・・・
あぁぁ・・・全てが・・・吸われていく・・・
私の全てが・・・奪われていく・・・
―――なんという甘露だ・・・何という甘露だ・・・―――
悪魔と、そして悪魔に殆ど取り込まれつつある人達の声が聞こえた。
私は悪魔に呑み込まれて、今お腹の中でマナを吸われているのね。
自分の置かれた現状をやっと理解した。
理解したところで、私にはされるがままにマナを吸われ悶えることしか出来ない。
ベヘモットと同化しつつある人達の、諦めに似た深い悲しみの感情が伝わってくる。
それを感じながらも、私はマナを吸われることしか出来ない。
なんて無力なんだろう・・・
でも私は、無力だから、嘆いている暇なんてない。
マナを吸われることしか出来ないのなら、
その出来る事をやるだけじゃない!
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
ベヘモットの咆哮が、お腹の中にいる私にも聞こえて来た。
苦しいでしょう?苦しいわよね?食いすぎて満腹になっても尚、私のマナは尽きることなくお腹を満たしていくのだから。
悪いけど私のマナは無尽蔵。尽きることの無いマナで、お腹が破裂してしまえばいい!!!
触手が蠢き、周囲の肉壁が胎動し、私をお腹から押し出そうと動き始めた。
させるものですか。
散々私を貪っておきながら、今更お残しが赦されるとでも思っているの!?
―――痛い・・・苦しい・・・―――
囚われた魂の嘆きが聞こえる。
―――でも・・・私たちは・・・聖なる少女を欲望のままに貪った・・・これは、その罰なのだ―――
ふざけないで。もしアナタ達に罪があるというのなら、それは警察なり裁判所なりに裁いてもらえばいいじゃない。
アナタ達を裁くのは私の仕事じゃないの!!
「悪いけど、私は悪魔の魂にしか用がないの・・・だから離れていて頂戴。」
私はそう言って、左胸に突き刺さった触手を自らの手でさらに奥深く押し込んだ。
「んぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああ!!!!」
食いすぎたカバの魂から、取り込まれかけていた人達が解放されるのを感じた。
「ぐぉおおおおおおお!!!!痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いーーーーーーーーー!!!!」
ベヘモットの悲鳴が聞こえる。
でも赦してなんかあげない。
アナタはここで、砕け散るの!!!
ズバ――――――ン!!!!!
激しい破裂音がして
そして・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「んぁぁぁああああ・・・うぁぁぁぁぁあああああ・・・」
その晩、私はベッドの上で悶え喘いでいた。
カラダ中から、電気で責められ、炎で炙られて、ウネウネと蠢く蛇に嬲られて・・・そして・・・ムシャムシャと食べられる痛み・・・苦しみに、汗で濡れたカラダをクネクネと捩っていた。
「ほほう、ベヘモットですか・・・今回はかなりの大物を取り込みましたね。」
でっぷり太った悪魔・メフィストフェレスが私の顎を掴んで持ち上げた。
デブの悪魔はみんなそんな口調なの?
皮肉の一つでも言いたかったけれど、鋭い牙が首筋深く刺し込まれて・・・
あぁぁぁ・・・
今宵も悪魔たちにこの身を捧げて悶え苦しむ私を、窓から差し込んだ月明かりがヌラヌラと照らしていた。