ヘドロ塗れになった砂浜が、とても臭いです。
お魚さんの死体が沢山打ち上げられています。化学薬品や放射性何とかとか、そういうので海が完全に死んでしまったみたいです。どす黒い海水が浜に打ち寄せる度に、ドロドロしたゴミや腐った生き物の死体で浜が汚されていきます。
磯の香りとは明らかに違った匂いが立ち込めています。ここもほんの十数年前は、海水浴客で賑わう素敵なビーチだったと聞きます。
それがどうしてこんな事になってしまったのでしょうか・・・
その海から大きなヒトデさんが現れました。この巨大ヒトデさんはバベルの怪人さんではなくて、海が汚されて、あの『いでんし』?でしたっけ?その『いでんし』が異常を起こして・・・その・・・えっと・・・難しい事は分かりませんが、とにかく悲しいヒトデさんなのです。博士がそう言っていました。
悲しいヒトデさんですが、街を汚し、人々を襲い苦しめるのでやっつけなくちゃいけません。やっつけなくちゃいけないのですけど、バベルの怪人さんとは違って、このヒトデさんはもともと悪いヒトデさんでは無くて、えっと、その、私たち人間が自然を汚してしまったから生まれたので、だから、えっと、その、だから・・・
だから・・・私は・・・攻撃するのをためらってしまって・・・
下敷きにされて・・・
ぬっちゃぬっちゃ・・・
ぬっちゃぬっちゃ・・・
あぁぁ・・・私は・・・巨大ヒトデさんに押し倒されて・・・あぁぁぁ・・・消化液でベトベトにされながら・・・責め立てられています。
消化液が私を溶かす早さはとても遅く、私の『ちゆ』?でしたっけ?傷を治す早さの方が、えっと、『早さが早い』ってなんて言えばいいのでしょうか・・・その・・・えっと、傷を治す早さの方が、早いのです。早くて、早さが、早いのです。
だけど・・・うあぁぁ・・・それでも・・・苦しいのには・・・変わりません・・・
「あぁぁ・・・うあぁぁ・・・ん・・・あぁぁあああああ・・・」
私の心の中で、少しだけ、この苦しみを受け入れてしまおう・・・そんな事を思う自分がいました。
この巨大ヒトデさんは、私たち人間のせいでこうなったのだから、その罰を受けるのは仕方がない事なんだって・・・
でも私がここで力尽きてしまうと、誰がバベルの怪人さんと戦うのでしょうか・・・私がいないときっと、私の大事な人達や、私の大事な人達が大事にしている人達が沢山沢山不幸になってしまいます。苦しんでしまいます。
だから、私は戦わなくてはいけないのです。負けるわけにはいかないのです。
「はぁ・・・はぁ・・・んぁぁ・・・ヒトデさん・・・ごめんなさい・・・バー――――ニングモーーーード!!!」
私のカラダが熱を帯びます。
ジュウウウ・・・
消化液が蒸発し、湯気があがります。
「くぅううううう・・・たぁああああああああ!!!!!」
柔道の巴投げみたいにして、私は巨大ヒトデさんを投げ飛ばしました。
ずちゃあ!!ヘドロやゴミで汚れた砂浜に巨大ヒトデさんの体が叩きつけられます。
「たぁ!!」
私は高く跳びあがって、そして
「えーーーーーい!!」
流星のようにキックを放ちます!
つまり流星キックです!!
ズドーーーーン!!!
汚れた砂が巻きあがり、そして私の足の下で巨大ヒトデさんが分裂しました。
「な・・・そんな・・・」
無数に分裂した小型ヒトデさん達が私の周囲をグルグルと様子を見るように回っています。
「くっ・・・これは厄介ですね・・・ですが負けません!」
バーニングモードは細かい動きが苦手で、どうしても攻撃が大雑把になってしまいます。キックもパンチもどうしても大降りになってしまって、中々ヒットしてくれません。
私の周囲をグルグルと回る小型ヒトデさんに翻弄されて、私は無駄に体力だけを消耗してしまいます。
「はぁ・・・はぁ・・・くうぅ・・・」
動きが鈍った私のお尻に、小型ヒトデさんが貼り付きました。
「ひゃうんっ!」
お尻を撫で上げられるような恥ずかしさに悶えて一瞬動きを止めてしまった私に、小型ヒトデさんが一斉にまとわりついて来ました。
「うあぁぁ・・・あぁぁああああ・・・」
ブルマ越しに、お尻やお股をヌルヌルネバネバ虐められます。むき出しのお腹や背中・・・そして脇が・・・直接ヒトデさんに虐められます。その上、プロテクター越しにお胸を責められて・・・
「んあぁぁぁぁぁ・・・」
胸元のハート形のエナジーコアにも・・・ヒトデさんが貼り付いて・・・ヌルヌルグチャグチャと・・・
「うぅぅ・・・まとわりつかないで・・・下さい・・・!っ・・・はぅぅ!!!」
プスプスプス・・・
うぁぁぁぁ・・・ヒトデさんが細い毒針を刺してきました。
あぁぁ・・・沢山の毒針が・・・私のカラダの深くまで・・・ブルマやお胸のプロテクターを貫通して・・・そして胸元のエナジーコアも、毒針に犯されてしまって・・・
「んくぁぁぁ・・・あぁぁぁ・・・」
『緊急事態・・・緊急事態・・・体内の毒素を分解するために全ての機能を一時停止。変身解除も無効。機動力マイナス。ダメージ耐性マイナス。すぐにその場を去り、怪人から逃げるように。』
激しいアラームが鳴り響きました。
「う・・・うあぁぁ・・・そ・・・そんなこと言われても・・・あぁぁあああああっ!!!」
全身をズルズルヌルヌルと責められる感覚が突然強くなって・・・私は立っていられなくなって、四つん這いの姿勢になってしまいました。
「あぁぁぁ・・・うくっ・・・こ・・・このままじゃぁ・・・んくぅ・・・」
早く何とかしないと・・・でも、今の私には何の力もありません。ヘドロやゴミに塗れた砂浜の上に倒れてしまわないように四つん這いになるのが精一杯です。
そうしている間にも、ムカデさん達は毒針をどんどん刺してきて・・・毒が・・・あぁぁ・・・ますます私のカラダを・・・
「はぁ・・・はぁ・・・んぁぁぁ・・・うぅぅ・・・」
視界の隅で大人の身長ほどもあるゴミの山が動きました。
それは大きなヤドカリさん・・・お化けヤドカリさんでした。
粘っこい緑の液体が垂れているドラム缶に、ビニールや溶けたプラスティックのゴミが貼り付いて、ゴツゴツとしたシルエットを作っています。ギョロギョロとした目やワサワサと動く長い触角が何本も伸び、大きなハサミを持つ腕が六本生えています。
「あぅぅ・・・そ・・・そんな・・・」
お化けヤドカリさんは
「キキキキキ・・・」
と鳴き声をあげて、口からブクブクと泡を吐き出しました。
ジュワァ・・・
泡が触れた所から・・・あぁぁぁ・・・エナジーが溶け出ていきます。
ブクブクブクブク・・・
泡は、私のカラダを包み込んで・・・うあぁぁぁ・・・もう・・・四つん這いでいることも出来なくなって、
ドチャリ・・・
汚れた砂浜の上にうつ伏せに倒れ込みました。
キュゥウウウウ!!!
お胸に貼りついているヒトデさんが怒ったのか、毒針をより沢山、より深く突き刺してきて・・・うあぁぁぁああ・・・
ゴロリ・・・
不意に私のカラダが転がされ、仰向けにされました。
「っぁぁぁぁあああ・・・」
お尻や背中のヒトデさんが、怒って毒針の量を増やしました。
「あぅぅ・・・んくっ・・・」
苦しむ私の足元で、お化けヤドカリさんが顎をカチカチ合わせながら・・・威嚇をしているんでしょうか・・・それとも・・・無力な私を嗤っているのでしょうか・・・
ブクブクブクブク・・・
また・・・泡が私を襲って・・・
足元からブルマに包まれたお股・・・おヘソ・・・そして・・・
「んくぁあああああ・・・」
お顔のすぐ下まで、すっかり泡に包まれてしまいました。
「ひぅぅ・・・あぁぁああああ・・・」
泡に包まれたヒトデさんは興奮したのか怒ったのか、責めが激しくなりました。
『緊急警報緊急警報。エナジーの急速な低下を確認。これより毒の分解も一時中断。』
「んくぅ・・・はぅうう・・・あぁぁぁぁああ・・・」
あぁぁぁ・・・毒針の責めは激しくなっていくのに・・・注がれる毒が増えていくのに・・・私のカラダのシステムが、毒の分解を中断したせいで・・・
「あぅぅ・・・あぁぁあああ・・・くぁぁぁああああ・・・」
抵抗を止めた私のカラダを・・・毒が我が物顔で滅茶苦茶にしていきます。
「んふぅ・・・んあぁぁ・・・あぁぁぁぁ・・・」
泡と汚れた砂に塗れながら、私はクネクネと悶え喘いでいます。そんな私にお化けヤドカリさんがブクブクと泡を吹きかけ続けます。
『・・・急速なエナジーの低下に対応するため、周囲の空気をエナジーに変換。周囲の空気をエナジーに変換。』
警報と一緒に、周りの異臭を放つ汚れた空気が私の中に入って来ました。
「んぁぁあああ・・・な・・・あぁぁぁ・・・」
それは紛れも無い毒でした。汚れた空気は、毒でしかありませんでした。ヒトデさんに注がれている毒とは比べ物にならないくらい、濃い毒が、私の全身を駆け巡ります。
「あぐぅ・・・うあぁぁぁ・・・あぁぁぁああああ・・・」
泡にエナジーが溶けた分、その分を詰め替えるみたいに汚れた空気を取り込んで・・・あぁぁ・・・ろくに解毒も出来ないまま・・・汚れたエナジーになって全身をくまなく汚されるのです・・・
「ひぁぁぁ・・・うあぁ・・・んあぁぁぁぁあああ・・・」
グイ・・・
お化けヤドカリさんの大きなハサミが私を掴みました。両手、両足、そしてお腹と首が、ハサミにギリギリと締め上げられます。
「ぐぅ・・・うぅぅぅぅ・・・」
お化けヤドカリさんの沢山の目が、苦しむ私をジロジロと見つめています。
「ま・・・負けま・・・負けません・・・んぁぁぁ・・・」
私は必死に強がりますが、カラダは今、ハサミと泡と毒に責められていて・・・それだけでもどうしようもないのに・・・私自身のカラダが汚れた空気を取り込んで・・・うあぁぁ・・・ひたすら私を苦しめています。
もう・・・どうしようもありません。
グチュウウウ!!!!
突然お化けヤドカリさんが、胸元のエナジーオーブにむしゃぶり付いて来ました。
オーブに貼りついていたムカデさんがヤドカリさんの口に潰されました。濃い体液がオーブを直に汚し、そしてお胸に垂れていきます。
「んはぁっ・・・あぁぁぁあああ・・・」
ジュルジュルジュルジュル・・・
ムカデ怪人さんに・・・あぁぁぁ・・・オーブからエナジーを吸われていきます。
私は、もうくったりして・・・吸われるがままにされるしかありません。
「あひゃぁう!」
突然お胸からたまらない恥ずかしさがこみ上げてきました。
あぁぁ・・・お胸のプロテクターが・・・あぁぁぁ・・・ヒトデさんの粘液で溶かされています・・・お胸に直接・・・ひぅ!・・・ムカデさんが・・・ムカデさんの粘液が・・・ムカデさんの毒針が・・・あぁぁぁ・・・プロテクターの上からでも苦しかったのに・・・直に・・・直接・・・
「うあぁぁぁぁあああああ・・・」
お化けヤドカリさんに掴まれたカラダをクネクネさせて苦しむことしか・・・もう・・・今の私にはできません。
ジュルジュル
ヌチャヌチャ・・・
「あぁぁぁん・・・あぁぁ・・・や・・・あぁああああ・・・も・・・もう・・・許して下さい・・・」
も・・・もう・・・許して下さい・・・あぁぁ・・・そんな事を言っても・・・許してもらえることなんてない事は知っているのに・・・
「うあぁあああああああ!!!」
あぁぁ・・・やっぱり・・・思った通り・・・許して下さいなんて言ったから・・・責めはますます激しくなってしまったの・・・
ザク・・・ザク・・・
私の耳に、誰かが砂を踏みしめながら近づいてくる音が聞こえてきました。
「あぁぁ・・・そんな・・・うあぁぁ・・・」
それは二本足で立つ亀のようなナニカ・・・亀人間さんでした。
甲羅のお腹にも背中にも、フジツボのようなモノがビッシリ貼りついていて、ビュービューと嫌な色の汁を飛ばしながらウネウネと触手を伸ばしています。目の部分もフジツボにビッシリ埋め尽くされていて、腐ったような匂いがします。
あぁぁ・・・亀怪人さんが近づくにつれ、その肌がグジュグジュに腐っているのが分かります。
もししたら亀人間さんはもう死んでいて、ビッシリ生えるフジツボさんたちに操られているだけなのかもしれません。
そんな亀人間さんが・・・後ろから・・・あぁぁぁあ・・・
亀人間さんのフジツボだらけのお腹が、私の背中やお尻にピッタリと押し当てられました。
ジュルジュルウネウネ・・・
触手に背中やお尻を責められて・・・
「あぁぁん・・・」
私はエッチな声をあげてしまいます。
ぬとぉお・・・亀人間さんの腐った手が・・・私を後ろから抱きしめるように弄って来ます。嫌な臭いの変な汁が・・・塗り込められていきます。
「くふ・・・んぅあ・・・あぅぅ・・・」
そして・・・
ガブリ!
亀人間さんが、私の首筋に噛みついて、
チュー――チュー――チュー――
血を・・・血を吸われていきます・・・
「あぁぁぁあ・・・・んうぅぅ・・・うあぁぁあああああ・・・」
お化けヤドカリさんと亀人間さんに、前と後ろから挟まれて・・・カラダに沢山のヒトデさんが貼り付いて・・・
私は・・・もう・・・あぁぁぁぁ・・・
「ミャーオミャーオ・・・」
上空を沢山のウミネコさんが舞っています。どれもが翼がドス黒く汚れていて、可哀そうに釣り糸や細かいゴミが絡みついています。
うぁぁぁ・・・どうにかして・・・逃げないと・・・このままじゃぁ・・・
ギュウウ・・・
亀人間さんの抱きしめる力が強くなりました。
「はぅぅ・・・あぁぁあああ・・・」
フジツボの触手がブルマの中に入って来て・・・あぁぁ・・・・お尻の割れ目をなぞりました・・・
「ひゃぁん・・・あぁぁああ・・・」
するとお化けヤドカリさんのエナジーコアへの責めも・・・ムカデさんのお胸への責めも激しくなって・・・
あぁぁ・・・まるで・・・競争するようになって・・・
「いあぁぁぁ・・・んあぁあああ・・・やだ・・・あぁぁ・・・やだぁ・・・」
私のカラダに電気が走りました。そんな風に感じました。全身が激しくピクンピクンと震えた後、ぐったりしました。
あぁぁ・・・これは聞いたことがあります。エッチな女の人が男の人に・・・その・・・エッチなことをされると、『イク』といって・・・えっと・・・今の私みたいになっちゃうのです。
「うあぁぁ・・・」
私は・・・エッチな女の子なのでしょうか・・・正義のヒロインのハズなのに・・・汚されて・・・滅茶苦茶に責められて・・・いってしまうなんて・・・
『スレイブモード発動まであと二分・・・スレイブモード発動まであと二分・・・』
あぁぁぁ・・・そんな・・・こんな時に・・・
もう戦う力も・・・戦う術も何もない私に・・・もう・・・何が出来るというのでしょうか・・・
「!・・・あぁぁいや・・・」
私の腿と腿の間、ちょうどお股のすぐ下のところに、硬くて太いモノが差し込まれました。
まさかこれは・・・亀人間さんの・・・お・・・おち・・・おち・・・おちんちんちんちん・・・なのでしょうか・・・
ぬっとぬっと・・・
私のお股の恥ずかしいところを擦るように、亀人間さんはお・・・おちん・・・を前後に動かして・・・あぁぁぁ・・・
「ひあぁあああ・・・あぁぁぁ・・・やめ・・・やだ・・・あぁぁ・・・ふあぁあああああ・・・」
ダメです・・・こんなことされたら・・・こんなことされたら・・・あぁぁ・・・子供が・・・赤ちゃんが出来ちゃうじゃないですか・・・
いや・・・あぁああああ・・・
ビュルビュル・・・
熱いモノがお股に注がれて、太ももが汚されてしまいます。
「あぁああああああああ!!!」
うあぁぁ・・・また・・私は・・・いってしまって・・・
「はぁ・・・はぁ・・・うあぁ・・・ぁぁ・・・」
ブォン!
ぐったりしていた私は、急に私はお化けヤドカリさんと亀人間さんから放り投げられました。
ズチャ!
汚れた波打ち際に、私のカラダが叩きつけられます。
「あぅぅ・・・」
どういうつもりなのでしょうか・・・何を考えているのでしょうか・・・急に私を解放するなんて・・・
『スレイブモード発動まであと一分・・・』
考えている時間がありません。とにかく早くこの場から逃げないと・・・私はきっと・・・きっと・・・
「はぅぅ・・・」
虐められ尽くして、汚され尽くした私のカラダは中々思うように動いてはくれません。でも、そんな事も言っていられないのです。
言ってられないのですが・・・
ザプーーーン!!!
「きゃぁああああ!!!」
波が私を呑み込んで、ナニカが私に絡みついて来ました。
そして波が引いた時・・・
「うぁぁぁ・・・あぁあああああ・・・」
汚れた浜の上で、私のカラダにワカメがベットリと絡みついていました。
「んくぅう・・・うごけ・・・ない・・・あぁああああ・・・」
ワカメは・・・あぁぁ・・・意志を持っているのでしょうか・・・ブルマの上からお尻を・・・そして、プロテクターが溶けたお胸を直接・・・モミモミするように動いて、私を苦しめます。
「あんっ・・・くぅ・・・うぁぁああああ・・・」
「いひひひひ・・・苦しいか?苦しいか?」
私を虐めているワカメ・・・えっと、ワカメさんから、そんな声が聞こえてきました。
「あぁぁう・・・く・・・苦しいです・・・だから・・・だから・・・もう・・・」
「ダメだね・・・ボクたちが受けてきた苦しみはこんなもんじゃないんだ
それをそのカラダに叩き込むまで、絶対に許さない・・・」
ギュゥウウウウウウウ・・・
ワカメさんが、私を強く締め付けます。
「あぁぁ・・・う・・・あぁぁああああ・・・」
苦しむ私の周りに、気が付いたら色んな生き物が・・・貝にカニにエビやゴカイ・・・沢山の生き物が集まっています。そのどれも大人の人くらい大きくて、そしてドロドロに汚染されたり腐れたり、ゴミに塗れたりしています。
「お前に我々の苦しみが分るのか!」
その中の誰かが言いました。
「人間たちに海を汚された我々の痛みを、怒りを、お前たちは分かっているのか!」
「う・・・うぁぁ・・・ご・・・ごめんなさい・・・」
私は、申し訳なくて悲しくて、涙が出そうになりました。
『スレイブモード発動まで、あと三十秒・・・』
あぁぁ・・・ごめんなさい博士・・・ごめんなさいみんな・・・私は・・・もう皆の為に戦えそうにないです・・・
「人は・・・きっと・・・目覚めますから・・・海を大事にしますから・・・だから・・・許して下さい・・・うあぁぁぁ・・・」
ワカメさんに絞めつけられながら、私は必死にそう言いました。
「わ・・・私のことは・・・どんなに苦しめてもいいですから・・・どうか・・・他の人達は・・・許して・・・あげてください・・・」
魚やイカやタコの怖いお化けが、次から次に海から上がって来ます。皆私のカラダに、ネットリとした視線を投げかけています。
『スレイブモード発動まであと十秒・・・九・・・八・・・』
「その言葉に、嘘はないな?」
ひときわ大きいタコさんが言いました。
「はい・・・だから・・・他の人たちは・・・」
「全ての生き物に苦しめられる奴隷になりますと誓え!」
「は・・・はい・・・私は・・・」
『五・・・四・・・』
「全ての生き物に・・・」
『三・・・二・・・』
「苦しめられる奴隷になります・・・」
『一・・・スレイブモード発動!』
「んあぁぁぁあああああああああ・・・」
私のカラダが桃色の光に包まれました。
瞬間、その場にいる様々な生き物たちの欲望が私に注がれます。
食いたい啜りたい噛みつきたい粉々にしたい卵を産みつけたい犯したい味わいたい嬲りたい・・・永遠にありとあらゆる責めで苦しめたい・・・
あぁぁぁ・・・その欲望は・・・きっと実現してしまうのでしょう・・・
「いやぁ、博士の言う通りだったな。環境破壊が生み出した哀しい化け物のふりをすれば、必ず勝てるって・・・」
お化けヤドカリさんが言いました。
「そ・・・そんな・・・アナタ達は・・・人間の環境破壊が生んだ・・・悲しい生き物たちなんじゃないのですか・・・」
「違うな。バベルが生んだ怪人さ。もっとも、バベルが海に流した物質のせいで怪人化している奴らもいるだろうから、アンタの考えも百パー間違いとは言い切れないがなァ!」
亀人間さんが言い放ちました。
「そ・・・そんな・・・あ・・・あぁぁぁ・・・」
私はそれ以上何もいう事は出来ませんでした。
そこにいる全ての生き物が私のカラダに殺到して、この口からはもう、苦しみの喘ぎ声しか出る事はありませんでした。
永遠に・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
私はもう、何年も何十年も酸素を吸ったことはありません。それでも、私が身悶える度に口からポコポコと泡が出ていきます。
あれから永い永い月日が流れ、私は今、海底洞窟の奥深くでイソギンチャクにカラダを拘束されています。
私が捕らえられている場所は、深い海底洞窟の底なのですが、色んな生き物が放つ光で照らされています。
どんな醜い生き物に嬲られているか、どんな卑小な生き物に責められているか、私に思い知らしめるかのように。
「ひあっ・・・あぅ・・・あぁぁあああ・・・」
私のカラダを沢山の魚が啄んでいます。食べられているのではないのです。ただただ私を苦しめる為だけにそうしているのです。
遠い昔のあの日、私は自分で誓った通り、全ての生き物に苦しめられる為の奴隷なのです・・・
私を苦しめるのは生き物だけではありません・・・
ドロリとした粘性の緑の水が塊となってこちらに向かってきます。
それは私を包み込んで・・・
「あぁあああああああああ・・・」
私のカラダの中に吸い込まれていきます。
海に投棄されるあらゆる毒や汚染物質は、皆私の方に流れてきて、そして長い時間私を苦しめた後、このカラダに吸収されていくのです。
カラダの中に貯まったありとあらゆる毒や汚染物質は、外に出されることも無く、永遠に私を苦しめ続けるのです・・・
あれから、世界中の海がきれいになったと聞きました。無人潜水間で私を探し出してくれた人が、そう教えてくれたのです。
私を救ってくれようとする試みも何度か行われました。ですがその度に機械が暴走して・・・あぁぁ・・・逆に私を責め立てて・・・それで、今はもう、私は『無かったモノ』とされたようです。
ユラユラとナニカが漂ってきました。
うぅぅ・・・どうやら男の人の水死体の様です。
その水死体が、ピタリと私に貼りつきました。次の瞬間、水死体の目がギュルンギュルン回転しだして、口が大きく開かれました。
ブヨブヨした二本の腕が私の胴体をギュウと強く抱きしめました。
「うあぁああああああああ・・・」
バベルの怪人さんとも違った、何らかの脅威になった水死体さんは、私のお胸にむしゃぶり付いて来ました。
「んんぁあああ・・・んやぁぁあああ・・・」
海は、色んなものを生み出してしまうようです。人の想像もつかない力で生み出されたそのナニカは、真っすぐ私の方へと向かって来て、そして私だけを責め苦しめるのです。
高い知能を持った半魚人さん・・・
エッチな責めで・・・その・・・あの・・・私にエッチなことをしたマーメイドさん・・・
そして今回は、フナ幽霊さん、なのでしょうか・・・
「いぁぁあ・・・うあぁ・・・んぁああああああ・・・」
私はフナ幽霊さんの望むように責められ、望むように苦しんでしまいます。
あぁぁ・・・お胸をしゃぶられながら・・・お尻を弄られて・・・あぁぁぁ・・・苦しむ私に興奮したのか、イソギンチャクさんが毒針を背中に突き刺してきます・・・海底の虫さん達が、私のカラダをズリズリと這いあがっていきます。
「はぅう・・・あぁぁあああ・・・お胸は・・・あぁぁあ・・・お胸はやめ・・・んあぁぁぁぁん・・・」
悶えながら、私は見てしまいました・・・視界を埋め尽くさんばかりの水死体の群れを・・・あぁぁ・・・きっと・・・すべてフナ幽霊さんなのですね・・・みんな・・・私を苦しめる為に・・・あぁぁぁあああ・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
また気の遠くなるほどの時間が流れました。
私は、息が出来ない苦しみと、水圧に潰される苦しみを常に受けながら、カラダに蓄積された毒物に責められ、様々な生き物や人には説明の付かないナニカに責められ続けました。
大きなクジラのお腹の中で生きたまま吸収され続けながら、お腹の中に棲む寄生虫に責められ続けました。
海底の砂の中奥深くに引きずり込まれ、虫やほかの微生物に貪られ続けました。
海底火山に落とされ、永劫の時間この身を焼かれ続けました。
意志を保ったまま氷の中に閉じ込められました。
時には何もない暗闇の中、一人で孤独に苦しみ続けました。
時には無数の生き物や意識体や構造物に、寄って集って責められました。
血もエナジーも愛液も・・・母乳ですら、全てを当の昔にしゃぶられ尽くして空っぽのハズなのに、私のカラダは私を苦しめる為だけに、それらを無限に創り出します。
何年間も何十年間も何百年間もひたすら犯され続けたことがありました。
何年間も何十年間も何百年間もひたすら食われ続けたこともありました。
そして今・・・
私は海底都市の広場の中央、建立された戦士像が手にする槍の先端に、背中から胸をつらぬかれた状態で『祀られて』います。
「うあぁ・・・んあぁぁ・・・うあ・・・あぁぁぁ・・・」
気の遠くなるほど遠い時間・・・深淵なるときの果て。人類が滅び生物は死に絶え、そしてまた新たな命が芽吹き、進化し、文明が生まれました。
「いあぁああああああああ・・・」
私はカラダが引き裂かれる痛みに悶えました。
新たな文明を生んだ者たちは、自分たちに受ける攻撃を全て私が肩代わりするように願いをかけました。
その願いのまま、私は一人責め苦を引き受け続けているのです。
痛みを知らない彼らは、恐れを知らない彼らは、他の文明を侵略し、そして今も大規模な戦争を行っているのです。
「うあぁあああああ・・・んあぁぁぁ・・・いあぁあああ・・・」
腹を潰され、ヒレを引きちぎられ、エラを抉られる痛みに悶える私の周りで、神官たちが祈りを捧げています。
祈りは文字となり水中に現れて、その文字の連なりが鎖のようになります。
その鎖が、私を締め上げて・・・
「あぁあああああああ・・・んぁ・・・あぁぁあああああ・・・」
私を苦しめば苦しめるほど、戦士達が安全になる・・・とでも思っているのでしょうか・・・それとも・・・あぁぁああ・・・ただただ私を純粋に苦しめたいのでしょうか・・・
ジャリジャリジャリ・・・文字の鎖は私を締め上げながら蠢き、全身を愛撫されているかのような感覚で私をさらに追い詰めます。
「んくぁ・・・あぁぁああ・・・あぁあああああああああ・・・!!!」
責め苦の果てに絶頂した私は、まだまだ許されません。鎖の様だった文字がバラバラにほどかれ、今度は一つ一つが小さな蟲のように、あぁぁぁ・・・私の上を這いずり回るのです・・・
「ひぁ・・・あぁぁ・・・あぁああああああ・・・」
苦しみもがく私の視界の片隅に、どす黒い塊がこちらに近づいてくるのが見えました。
今となっては懐かしい人間達がよく海に流していた汚染物質・・・ヘドロでしょうか・・・
今度の文明は、海の中で生まれながらも、自ら海を汚し始めたのでしょうか。
壮絶な苦しみの中、
私の心の中で少しだけ、
この文明も永くはないな・・・
そんな事を思う自分がいました。
アヤワスカ
2021-03-14 23:49:04 +0000 UTCdeszero
2021-03-14 21:25:29 +0000 UTC