『お仕置き』は突然始まった。
「あがっ・・・あぁぁぁ・・・うあぁぁぁぁぁぁぁああああ・・・」
激しい電流が私に流れてくる。この電流は最初の罰ゲームの時に受けた責め苦。ブラックジャックの卓で誰かがバーストを起こした時に流れる電流・・・それが絶え間なく襲ってくる・・・きっと・・・みんなわざと・・・私を苦しめる為だけにバーストを起こしているのね。
「あぅうう・・・うぁぁぁああ・・・も・・・もう・・・やめ・・・あぁぁぁ・・・」
あぁぁぁ・・・この広いカジノの全てが私を苦しめる・・・
「どうしたの?お客様に失礼じゃない。」
私に淫紋を刻んだバニーガールが二人、私のカラダを左右から抱えて無理矢理持ち上げる。
「ひぐぅ・・うぁぁぁ・・・んくぁぁぁあああ・・・」
立たされも私はトランプをシャッフルすることすら出来ない。卓の上に上半身をくったりと預けたまま、悶え喘ぐだけになってしまう。
「ほら、ちゃんとお客様の方を向きなさいな。」
バニーが私の顎を掴んで無理矢理持ち上げる。あぁぁぁ・・・顔のすぐ前に、お風呂にも入って無さそうな男の人の顔がすぐ目の前にある。
「はぁっ・・・はぁっ・・・ううぁぁぁああああ・・・」
その人の前で、私は顔を蕩けさせ、熱い吐息を吐いてしまう。
見ないで・・・お願い・・・そんな目で私を・・・今の私を見ないで・・・
「もう、そんな顔して見られたら、これはもう不可抗力だよねぇ~~~」
男の臭い息が私の顔にかかった。
「うぅぅぅ・・・」
呻く私の唇を、脂ぎった男の唇が塞いで・・・
「んむっ・・・んむぅ・・・うぅぅぅ・・・」
あぁぁぁ・・・ドブみたいな匂いに・・・ネトネトする舌に・・・私の口が犯されていく。
グチュグチュグチュ・・・
唾液と唾液が絡み合う音が響く度に、ゾワゾワした感覚が私をドロドロにしていく。
あぁぁぁあ・・・いやぁ・・・
「困りますお客様!」
セキュリティの黒服は男に声をかけるだけで引きはがそうとはしない。助けてくれなんて勿論しない。
・・・あぁぁ・・・そうだった・・・本当なら・・・私がこの人達を助けなきゃいけないんだった。
悪魔マモンの支配からこの人達を・・・
あぁぁぁ・・・でも・・・惨めな敗北者の私は・・・好き放題に責められるしか出来なくて・・・
「ほら、お客様に迷惑になるから、ちゃんと立ちなさいな。」
バニーがそう言いながら、男の唇から私が逃げられないように頭を押さえている。
クスクスという笑い声が耳をくすぐる。
「んむぅ・・・うぅぅ・・・うぁぁぁああああ・・・」
あぁぁぁ・・・バニーの手が・・・私のお尻を撫でまわして・・・ピクンピクンと震える私の反応を愉しむみたいに・・・お尻を・・・
「どうしたの~~~?マリアちゃ~~~~ん・・・気分でも悪いのかなぁ~~~?」
タヌキ顔のバニーが、白々しく声をかけてくる。
「んんンっ・・・んむぅ・・・んぅぁぁぁぁああああ・・・」
足をモジモジさせて、手をグーパーさせながら責めに耐える私の耳元でバニーたちが囁いてくる。
「しっかりしなさいな。今からそんなんじゃぁ、『ショー』が始まったらどうなっちゃうのよ。」
「マリアちゃ~~~~ん・・・マリアちゃんてぇ~~~お尻弱いんだ~~~可愛い~~~~」
ペチンペチン!!
タヌキ顔のバニーが、音を立ててお尻を叩き始めた。
「んうぅっ・・・んっ!・・・っううう・・・」
「アハハハハハハハ~~~たっのし~~~~!!!叩く度にお尻がヒクヒク動いて、おもちゃみたーーーい!!!」
「んむぅ!むぅ!んぁ・・・あはぁぁぁ・・・はぁはぁ・・・あぁぁ・・・うぅぅ・・・」
男の唇が離れ、私は新鮮な空気を吸い込もうとするけれど、すぐにお爺ちゃんの唇が吸い付いて来たの・・・
「はぅぅ・・・んぁ・・・うぅぅぅ・・・」
お爺ちゃんの舌は、巧みに私の口内の弱いところを責めてきて・・・あぁぁ・・・私はそのテクニックに呑み込まれてしまう・・・
あぁぁ・・・その舌に・・・私は蕩けてしまう・・・
「レディースエーーンドジェントルメーーーーン!!!」
私の背後でそんな声がして、ゴゴゴゴ・・・お腹の中に響くような振動を感じた。
「くすくす・・・アナタには見えないでしょうから何が起っているのか教えてあげる。」
「あのねぇ~~~ステージがせり上がってぇ~~~その上でシルクハットのマジシャンがねぇ~~~今からダーツを投げるんだよぉ~~~」
「ダーツの的は、アナタそっくりのお人形さんよ。くすくす・・・本当によくできているわぁ。」
「あのね~~~カラダのあちこちに点数がかいているの~~~一番高得点は何処だと思う~~~?」
両の耳にバニーたちが語り掛けてくるけれど、私は答える事なんか出来ないわ。
だって・・・三人目の男の人に、唇を奪われていたから。口の中を犯されていたから・・・
「んむぅぅ・・・うぅぅぅ・・・うあぁ・・・も・・・もうやめ・・・うむぅううう・・・」
眼鏡に指紋をベッタリ付けた太った男の人が・・・あぁぁぁ・・・さっきまでのお爺ちゃんとは違って強引に・・・
ジュルジュルジュル・・・
うぅぅぅ・・・力づくで私の全てを吸い取るかのように・・・激しく吸引されてしまうの・・・
ズチュウウウウウ・・・ジュルジュル・・・
「うぅぅぅ・・・むぅ・・・んふぅ・・・あぁぁああああああ!!!!」
滅茶苦茶に吸われて、私は・・・あぁぁぁ・・・絶頂してしまった・・・
「くすくす・・・あなたってやっぱり、無理矢理されるのが好きなのね・・・」
耳元で囁かれた言葉に、私の心が抉られる。
―――やめて・・・やめてよお養父さん・・・―――
必死で抵抗したあの頃の光景がフラッシュバックする。
私は・・・あぁぁぁ・・・大人の男の人に無理矢理組み伏せられて・・・そして・・・
嘘・・・嘘よ・・・私が・・・無理矢理させるのが好きだなんて・・・そんなの・・・
―――もっと自分に正直になりなよ。マリア。―――
あいつの・・・カインの顔が脳裏に浮かんだ。
その瞬間、私の心に怒りが満ちてくるのを感じた。
怒りは力となってこみ上げてくる。
力は、私を突き動かして・・・
プス!
突然おヘソを襲った激痛に、力が霧散してしまった。
「あぐぅ・・・」
あぁぁぁ・・・そんな・・・逆転のチャンスだったのに・・・
だめ・・・諦めちゃダメ・・・力を・・・振り絞るの・・・
プス!プス!プス!
矢継ぎ早に、三回連続お腹に激痛が走って、
「あぐぅ・・・っぅ・・・うぁぁぁ・・・」
私は無様に悶えてしまった。
「痛い~~~?痛いよねぇ~~~?あのねぇ~~~マリアちゃんそっくりの人形にねぇ~~~人形のお腹にぃ~~~ダーツが刺さったんだよ~~~」
なるほど・・・分かったわ・・・ローターに淫紋に電撃に・・・散々私を責めておいて・・・さらにダーツの痛みで追い詰めるのね・・・
でも・・・あぁぁ・・・痛いだけなら・・・苦しいだけなら・・・我慢すればいいだけ・・・
我慢すれば・・・いいだけ・・・
なのに・・・
ズキン!
胸に激痛が走った。
あぁぁぁぁ・・・胸を犯していたパチンコ玉の一つ一つが・・・トゲトゲになったみたいに・・・あぁぁぁ・・・チクチクグサグサと・・・胸を中から痛めつけられて・・・
違う・・・しっかりするのよマリア・・・実際に胸の中をトゲの球で傷つけられているわけじゃないわ・・・痛みは幻想・・・痛みだけじゃない・・・今私を襲っている全ての感覚が幻想なの・・・だから・・・だから・・・耐えないと・・・
ヌルヌルドロドロ・・・
んあぁぁぁぁ・・・胸の中に・・・ドロドロのローションみたいなのが入って来る・・・乳腺の隅々まで・・・ヌルヌルに犯していく・・・ヌルヌルになった胸に・・・トゲトゲのパチンコ玉が滑るように入って来て・・・あぁぁぁ・・・沢山入って来て・・・
耐えないと・・・
耐えなくちゃ・・・
私が負けてしまったら、この人達はいつか魂をマモンに呑まれてしまう。
だから私が戦わないと
戦わないといけない
のに・・・
「はぅぅ・・・んぁぁぁああああ・・・」
私は卓からずり落ちて倒れてしまった。
「う・・・あぁぁぁ・・・うぁぁぁぁ・・・」
「あらあら、ダメじゃない。」
私のカラダが持ち上げられて卓の上に仰向けに寝かせられた。両手足をピンと伸ばした状態で押さえつけられて、Iの字に拘束されてしまった・・・
「あぐぅ!」
右脚の脛にダーツの矢が刺さる痛みが走る。
「はぐぅ!」
次は、右の膝に。
「んあぁっ!」
次は太もも。
あぁぁ・・・脛、膝、ももと段々上がって来て・・・次は・・・このままいくと次は股間に・・・女性として大事で、敏感なところにダーツの矢が・・・
「ひぁ・・・ふあぁ・・・んぁぁ・・・あぁぁ・・・」
私は迫りくる一投から、痛みから逃れようとするけれど、両手両足を押さえつけられていて何にも出来ない。
ザク!
「あぁぁぁぁぁぁあああっ!!!」
クリトリスにダーツが刺さる激しい痛みが、電気のように全身を駆け巡った・・・
あぁぁぁぁ・・・カジノ全体の熱気が凄まじいモノになっていく。
みんな悪魔に踊らされている。
この映像を見ている悪趣味な金持ちも、きっとモニターの向こうで興奮している事でしょうね・・・
あぁぁああああ・・・淫紋が疼くカラダに受ける電撃も・・・パチンコ玉の責めも激しくなっていく・・・
いぁ・・・あぁぁぁ・・・バニーや黒服や・・・客の男達の手が・・・私のカラダを弄り始めた・・・
「ひぁ・・・んぁぁ・・・うあぁああああ・・・」
バニースーツの中に手が入って来て、直接胸やあそこを弄られる・・・特に・・・もう弱点とバレてしまった胸は重点的に責められて・・・あぁぁぁぁ・・・
あぁぁぁ・・・目隠しで視界を奪われてしまった。
完全な闇の中、私を襲う責めの一つ一つを鮮明に感じてしまう。ただでさえ淫紋で責めを敏感に受けてしまうカラダになっているというのに・・・
あぁぁ・・・電撃もパチンコ玉もダーツの矢も、視界を奪われた今、責めをとてもリアルに感じてしまって・・・まるで本当にそうされているようにしか見えなくて・・・
トロォり・・・
あぁぁぁ・・・ナニカが私のカラダに塗られていく。
ネチャネチャクチュクチュ・・・卑猥な音を立てながら、私をドロドロのグズグズにしていく。
「くすくす・・・苦しい?今私たちが塗っているのはね、アナタに刻まれた淫紋の原液なのよ。」
「もっともっと塗り込んで、苦しむためだけに特化したカラダに造り替えてあげるからねぇ~~~」
そ・・・そんな・・・あぁぁ・・・いやぁぁ・・・
「んくぁあああ・・・うあぁぁ・・・ひぅ・・・あぁぁ・・・やめ・・・あぁぁぁああああああああ!!!!」
プスプスプス!!!
胸にいくつもの矢が刺さる・・・全部同じところ・・・ち・・・ちく・・・あぁぁ・・・胸の一番弱いところに何本も刺さる・・・あぁぁ・・・刺さり続ける・・・ひっきりなしに・・・な・・・何が起っているの・・・何をされているの・・・
「なっ・・・あぁぁ・・・なにがおこって・・・あぁぁぁ・・・私は・・・なにをされて・・・いあぁぁぁ・・・」
「あのねぇ~~~マリアちゃんそっくりの人形がいっぱいあってね~~~その胸の部分に、同時に沢山のダーツが刺さっていくのよ~~~ねぇ、乳首ダーツで集中的に虐められて、感じる?感じてる~~~?」
バニーの手が、キュウと乳首を・・・あっ・・・ち・・・乳首をきつく摘まむ。
「はぐぅ!あぁぁ・・・胸ばかり・・・いやぁぁぁああああ・・・」
「みんな聞いたかしら?この子、おっぱいばかりだと物足りないんだって。」
バニーがそう言うと・・・あぁぁぁ・・・腋やお尻を、舐められしゃぶられ弄られる感覚が・・・あぁぁぁ・・・それにしても・・・多すぎる・・・私を嬲る人が多すぎる・・・あぁぁぁ・・・
「はぐぅ・・・あぁぁ・・・んふぁああああああああ・・・」
「いいわね。皆に愛されて・・・アナタそっくりの人形でみんな遊んでいるの。吸ったり揉んだり叩いたり・・・その効果は・・・今アナタが感じている通りよ。」
「あう・・・あぁぁあああああ・・・いや・・・いや・・・あぁぁぁぁああ・・・」
ブラックジャックにパチンコ、大小にダーツ。それと沢山の人達・・・この場にある全ての物が・・・この場にいる全ての者が私を責め苦しめる。
「くふぅ・・・ひう・・・あぁぁぁ・・・んむぅうう・・・」
口の中に・・・突然匂いのキツイものを突っ込まれた。これはもしかして・・・男性のおち・・・あの・・・おちん・・・ちん・・・あぁぁいやぁ・・・男性のモノで口の中を犯されて・・・でも、これが実際に咥えさせられているのか、そう感じているだけなのかも分からない。
ヌップヌップ・・・誰かがそれをやればみんなが真似するのか・・・口内を犯す肉棒の数が増えていく。私の口の中を犯す男性器が・・・
ズン!
あぁぁぁ・・・そんな・・・あぁぁぁ・・・犯されるのは口だけじゃすまない・・・済むわけがない・・・
私は・・・秘部を一斉に何本もの男性のアレに貫かれてしまった。
「はぅ・・・あぁぁん・・・やぁぁ・・・あぁぁん・・・あ・・・あぁぁぁぁ・・・」
今まで悪魔に犯されたことは何度もあった。エクソシストだもの・・・そんな事くらい覚悟はしているわ・・・でも・・・男の人にされたのは・・・あぁぁ・・・初めてで・・・初めてが・・・こんな・・・こんなところで・・・こんな風に奪われるなんて・・・
「あれぇ~~~泣いているの~~~~?おもしろ~~~~い。」
突然視界が開けた。タヌキ顔のバニーが私を覗きこんでいた。
「クスクス・・・これ、何か分るかしら?」
キツネ顔のバニーが、私の目の前に二つのローターを突き出す。ぐっしょりイヤらしく濡れ、激しく振動し続けるローターを・・・
キツイ愛液の匂いが・・・敗北と屈辱の匂いが鼻孔をくすぐる。
「いや・・・そんなモノ・・・見せないで・・・あぁぁぁああ・・・」
「汚いわねぇ。アナタの嫌らしいお汁でベチョベチョよ。」
そう言ってキツネ顔のバニーは、私の顎をローターで嬲り始めた。
「んぅぅ・・・やぁぁ・・・」
ローターは、仰け反った顎から首筋・・・そして胸元へと・・・愛液で汚しながら移動していく。
この先には・・・あぁぁ・・・そんな・・・また胸を・・・
「アナタのエッチな愛液を、たっぷり乳首に染み込ませてあげるわ。」
あぁぁぁ・・・私のいやらしい汁でべっとっり汚れた二つのローターが・・・私の両の胸の先端に・・・
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・
「はぅぅ・・・んぁああああああああ・・・」
胸への責めに悶える私の子宮に、ドクドクと熱いモノが迸る・・・
「んあぁぁぁぁ・・・やめ・・・あぁぁぁ・・・ぬいて・・・あぁぁ・・・中で・・・出さないで・・・」
「クスクス・・・落ち着いてマリアちゃん・・・本当にアナタの中に出しているわけでは無いわ。」
バニーの手が私の頬を撫でながら、耳を弄び顎をくすぐる。
「んくぅ・・・あぁぁ・・・うあぁぁぁぁああ・・・」
ゴボゴボゴボ・・・喉の奥に熱い精液を注がれる感覚が襲って来た。精液は喉を犯し食道を焼き、私の内臓を穢していく。
熱い液は、膣内に口内に、絶え間なく注がれていく。注がれながら、何本ものモノで犯されていく・・・
「うあぁぁぁ・・・あぁぁ・・・あそこも・・・のども・・・熱いのが止まらない・・・あぁぁぁ・・・も・・・もう・・・そそがないで・・・あぁぁぁ・・・」
何本もの肉棒に犯されている私に・・・あぁぁ・・・更なる責め苦が降りかかる・・・
あぁぁ・・・それはあまりにも悍ましい・・・
「ひぐぅ!・・・あぁぁぁ・・・・」
あぁぁぁ・・・胸をいくつもの肉棒が貫いた・・・ち・・・ち・・・乳首をメリメリと押し広げて・・・あぁぁぁ・・・何本も・・・何本も同時に・・・
「ひぅぅ・・・あぁぁああああ・・・やめ・・・んあぁぁぁ・・・んやぁぁあああ・・・」
私のカラダが痛いくらいに弓なりに反ってしまう。うあぁぁぁ・・・一つ一つが耐え難い責め苦を、何重にも重ねられて・・・あぁぁぁ・・・
どうしてカラダや心が粉々になってしまわないのか分からない。
死ぬことが出来ないのが・・・あぁぁ・・・こんなに辛いなんて・・・
「はぐぅ・・・んぁぁぁ・・・ひぁあああああ・・・」
どぴゅ・・・ドクドク・・・
熱いモノが・・・あぁぁぁ・・・胸の中に注がれていく・・・
やぁぁぁぁああ・・・
『くくくく・・・この場にいる全ての男達に犯される気分はどうだ?』
マモンの声が、聞こえる。
『喜べ・・・そいつらはお前の為に何度も何度も精を放ってくれるだろうよ。全てを振り絞って死ぬまでな。』
「あぁぁぁ・・・そんな・・・うあぁぁあああ・・・」
そんな・・・全てを搾り取られて死んでしまうなんて・・・
酷い・・・
そして・・・悔しい・・・
私が弱いばかりに・・・この人達は死んでしまうんだわ・・・
「卑怯者・・・」
私は無意識のうちにそう口にしていた。
『なに?』
マモンの声に怒気が帯びた。今まで余裕の態度を崩さなかった悪魔の心が、少し揺れた。
「はぁ・・・はぁ・・・無力な・・・あぁぁ・・・無力な私を責めるのに・・・沢山の人を使って・・・自分は見ているだけ・・・んあぁぁ・・・アナタは・・・自分一人じゃ何も出来ない無能で臆病者で卑怯者で愚か者だわ!」
私が突然叫んだので、タヌキ顔のバニーが少しびくっとなった。
『くくくく・・・いいだろう・・・俺様が直々にアンタを負かしてやるよ・・・ギャンブルで勝負だ。アンタが勝てば、ここにいる奴らを全員解放してやる!』
マモンがそう言い放った。
ズタボロに負けて、弄ばれるだけだった私に、ほんのわずかな希望の光が差し込んだ。それは蜘蛛の糸よりもか細く儚いモノだったけれど、それにすがるしかなかった。
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「ポーカーだ。ルールは分かるな。カードの交換は一回まで。俺様に一度でも勝てればこいつらと、これを見ている奴らを全て、記憶を消して解放してやる。それでいいな。」
私が横たわっている卓の前についたマモンはそう言った。
「えぇぇ・・・んぁぁあ・・・うぅぅ・・・それで・・・かまわない・・・わ・・・」
私を苦しめる全ての責めは未だに続いている。凌辱を受けながら、拷問を受けながら、私は必死に身を起こした。
「んくっ・・・くっ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
身を起こしたと言っても、上半身をやっと持ち上げただけの横座りの姿勢をとるのが精一杯だったけれど。
「おっと、アンタが負けた時の話がまだだったな。」
マモンがパチンと指を鳴らすと、ステージの上に私そっくりの人形が現れた。ソレは金属の棺の様な・・・女性の形を象った拷問具の中におさめられていた。棺の蓋の裏には無数の鋭い針が伸びていた。蓋を閉じれば、人形に針が深く突き刺さるだろう。
「アイアンメイデン・・・鉄の処女と言う名の中世ヨーロッパの拷問具だ。アンタが負けたらこの蓋は閉ざされる。負ける度に蓋は閉ざされる。負け続ける度に何度も何度も何度も・・・アンタの心が、魂が折れて砕けるまで何度もだ。」
「分かったわ・・・いいわ・・・んっぅぅ・・・こっちは何度も負けられる上に、一度勝ちさえすればいいのね・・・あぅぅ・・・はぁ・・・はぁ・・・あくびが出るほどつまらなそうだけど・・・乗ってあげるわ・・・」
「くくくく・・・その言葉、後悔するなよ?」
マモンはそう言って、器用にトランプの束をシャッフルした後、私と自分とに交互にカードを五枚づつ配った。その手際は悔しいけど見とれるほど流麗で、芸術的ですらあった。
自分の手札を取り、ズバッと一瞬で扇のように広げるマモン。それに比べ私は、責め苛められるカラダを必死に動かして、よたよたと不器用に手札を広げることしか出来ない。
負けちゃダメ・・・私を襲っているのは、ほとんどが『ただ苦しいだけ』の幻想・・・そんなの・・・ただ耐えればいいだけ。
私の手持ちのカードは5が二枚にQが二枚。この時点でツーペア。悪くない。フルハウスを狙って一枚カードを交換すればいいだけ。
この勝負、勝てるかもしれない・・・いや、勝つ!
「すごいねぇ~~~マリアちゃん。もうツーペアが出来てるじゃない。流石だねぇ~~~」
タヌキ顔のバニーが、私の手札を覗き込んでそう言った。
「くくくく・・・そうか。それじゃぁ勝ち目はねぇなァ。俺様は今回は降りるぜ。」
マモンがそう宣言した。
「くっ・・・うぁぁぁ・・・勝負から・・・逃げるの?」
「はぁ?馬鹿じゃねぇの?ポーカーってのは、そういうゲームだろうがよ!」
くっ・・・勝機はあっけなく私の手元からスルリと零れてしまった。やっと今、マモンが提示したこのゲームの真のルールを理解した。
私は妨害され放題・・・それに・・・
「あうぅぅ・・・んふぅ・・・うぁぁああああ・・・」
何もしてなくても・・・私のカラダには激しい責め苦に曝され続ける・・・極端な話、マモンはただそこに立っているだけでも、時が経てばいつか私が責めに屈する時が来る・・・そんな魂胆なのね・・・
「なるほど・・・なかなかフェアなゲームじゃない?・・・んぁぁぁぁ・・・考えたわね。」
私は必死に皮肉を悪魔に言い放った。
「だろう?いくぜ。第二ラウンドだ。」
流麗なカード裁きで、私とマモン、お互いの場にカードが配られる。
「んー。これは手札が厳しいわねぇ。何一つそろってないわ。」
キツネ顔のバニーが私の手札を見ながら言った。
「それじゃぁ俺様は、カードの交換なしで勝負に出るぜ!」
マモンが嗤った。
ここで私が勝負を降りても、責め苦に曝される時間が伸びるだけ・・・その時間が延びれば・・・精を放ち続ける男の人達の・・・それ以外の人達もそうだ・・・みんなの命が・・・魂が消耗していくだけ・・・
「私は・・・あぅぅ・・・全部のカードを交換するわ。」
マモンの手札は分からない・・・でも、一枚も交換しないという事は強い役がそろっているはず・・・ストレート?フラッシュ?・・・考えても仕方がない!
私は責め苦に震える指で山札からカードを五枚引く。
10・K・ジョーカー・K・・・
悪くない・・・むしろ強い・・・五枚目のカードを確認しようとした時、
ピン!
バニー達が左右から私の胸の・・・その・・・先端を弾いた。
ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・振動を続けるローターごと・・・あぁぁ・・・乳首が弾かれて・・・
「んあぁああああああ・・・」
私は、手札を落としてしまった。
その瞬間
ステージ上のアイアンメイデンが閉じて、
「うぐぁぁああああああ・・・」
全身を貫かれる痛みに襲われた。
「くくくく・・・手札を一枚でも落としてしまったら負けだ。言ってなかったっけ?まぁいいや。そう言う事だから。」
「あぁ・・・うぐ・・・んぁぁぁぁ・・・」
キィイイイ・・・と音を立てて、鉄の処女の蓋が開かれた。また私を貫くために。何度も何度も貫くために・・・
「可哀そうに。もう降参してマモン様の奴隷になるのはいかがかしら?」
「マモン様はねぇ~~~気持ちいい事をいっぱいいっぱいしてくれるんだよ~~~どうせ勝ち目なんて無いんだし、諦めちゃえば~~~?」
バニー達が左右の耳元で囁く。
あぁぁ・・・勝ち目がないですって?
とんでもない。
今やっと勝ち目が見えて来たのよ。
蜘蛛の糸よりも細いと思っていた希望の光が、
素麺くらいの太さになってくれたわ。
「はぁ・・・はぁ・・・んぐぅ・・・あぁぁ・・・うぅぅ・・・」
「おいおい、随分と苦しそうだな。今降参すれば、その苦しみから解放してやってもいいんだぜ?」
「はぁ・・・はぁ・・・その時は・・・この人達は・・・どうなるの?」
「このままアンタの人形を犯し続けて、衰弱して死んでいくんだ。その様子をアンタに見せてやるよ!最高のショウだと思わないか?」
「んはぁぁ・・・くっ・・・それなら・・・交渉は決裂ね・・・次のゲームを始めましょう。」
「くくくくく・・・アンタのそう言う所、最高にいかしてるぜ。」
マモンはそう言って、流れるような手さばきでカードを配り始めた。
スチャ
スチャ
スチャ
私とマモンの前に五枚づつのカードが配られていく。
クチュクチュクチュ・・・
バニーが両の耳の・・・あぁぁぁ・・・耳の中に舌を入れて私を責め立てる。
「くふぅ・・・んぁぁぁ・・・あぁあああああ・・・」
私は震えてしまって、まともにカードを持つことも出来ない。
そんな私を見下しながら、マモンは自分のカードを一瞬で扇のように広げた。
その一瞬
私はマモンの手元のカードを一枚、メドゥーサの力で石にした。
きっとマモンは何度も何度もそうして手元のカードを広げていたのでしょう。
体に染みついた行為だからこそ、ほんの少しの違和感が手元を狂わせる。
重さ、質感、一枚カードを石にされたことで、油断しきったマモンの手から、
ゴト・・・バサバサ・・・
カードが落ちた。
「はぁ・・・はぁ・・・私の・・・私の・・・勝ち・・・ね・・・」
私の言葉にマモンは一瞬・・・怒っているような、笑っているような、そのどちらともつかない表情を浮かべた後、
「くくくく・・・やるじゃねぇか・・・いいぜ・・・約束は守ってやるよ!」
パチン・・・マモンが指を鳴らした
次の瞬間、
「え?なにこれ?あなた大丈夫?」
そんな声が直ぐ耳元で響いた。
「うあぁぁぁ!!!なんだアレは!化物だ!!!」
男達の悲鳴が上がった。
「えっちゃん、逃げるよ!」
タヌキ顔のバニーがそう言って、
「でもこの子が・・・」
キツネ顔のバニーがそう答えた。
マモンは約束通り、この場にいる人の記憶を消して、自らの支配から解放してくれたのね。
「あなたも、逃げるわよ!」
私の手を掴んで、卓から引き下ろそうとしてくれる。
あぁぁぁ・・・いいから・・・早くここから逃げて・・・アナタ達は・・・私を責め続けたアナタ達は・・・体力と・・・そして魂が消耗しているの・・・
だから・・・ここから離れて・・・
「うあぁぁ・・・」
突然私のカラダが空中に浮かんだ。するりと手が、キツネ顔の女の人の手から離れてしまう。
ピッタリ気を付けの姿勢で空中に固定された私の首から下がすっぽりと箱に覆われた。
「おい貴様ら、早くここから出ないとコイツみたいになるぞ!」
マモンがそう言うと、空中に突然剣が現れて、ソレが箱ごと私のお腹を貫いた。
「ぐぁああああああああ・・・」
痛みに悶える私を見て、
「ほら、えっちゃん!」
「でも・・・この子が・・・」
バニー達がそう言いあってる。
「貴様もこうなりたいのか!?」
マモンのその言葉に、タヌキの子に強引に引きずられるようにしてキツネ顔の子も去って行った。
「う・・・うぁぁ・・・あ・・・ありがとう・・・」
「はぁ?」
「一応は・・・礼を言っておかないと・・・気持ち悪いのよ・・・」
「ふん・・・悪魔はたとえどんなであれ、約束を守らないと気持ちわりぃ・・・それだけだ。」
マモンはそう言って、パチンと指を鳴らした。
空中に浮かぶ無数の剣。
「俺様はよぉ、アンタを苦しめることが出来れば、それだけでいいんだ。」
その言葉と共に、剣が私のカラダ中を貫いて・・・
「あぁぁああああああああああああ・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「はぁ・・・はぁ・・・うぁぁぁ・・・うぅう・・・」
私は卓の上で責めの余韻に苦しんでいた。
「よぉ!気分はどうだい?」
マモンの声に、私は何も答えられなかった。
あぁぁぁ・・・責めはまだ終わってなかった。
私はそれからマモンに踏まれ、
鎖で縛られ
羽毛で辱められ・・・
私が契約している悪魔、メフィストフェレスが助けてくれるまで、
敗北のエクソシストは、されるがままに玩具にされ続けた。
・・・その時はまだ知らなかった。
バニー姿の私を記録した動画が出回って、
それが更に私を苦しめる事になるなんて・・・
あぁぁ・・・戦えば戦うほどに、悪魔の呪いは色んな形で私に深く食い込んで行く。
もう分かっている。戦い抜いた先に、苦しみぬいた先に、安寧なんてない事くらい。
それでも、私は・・・