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アヤワスカ
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退魔巫女カナタ ~狂い咲き花地獄~

 春の夜の事だった。


 厚い雲が月も星も覆い隠し、ただただ漆黒の闇夜だった。


 その中で、ぼうっと妖しく照らされた村があった。


 それは毒々しいほどに真っ赤な花だった。その花が、村中のあちらこちらに無数に咲乱れていた。木にも蔦にも草にも低木にも、家にも井戸にも柵にも岩にも、辺り一面に咲いていた。


 人の世にあってはならない光景だった。


「なんてことなの・・・」


 強い妖気に誘われて村に足を踏み入れた退魔巫女・カナタは、すぐに自分が罠に嵌められたのだと悟った。


 ザ・・・


 足音が彼女を囲んだ。


 周囲をグルリと村人に包囲されていた。老いも子供も男も女も、村人は誰も体中から真っ赤な花を咲かせていた。


 もはや人ではない。死人だった。死人が、花に操られていた。


「くっ・・・そんな・・・」


 村全体が既に妖魔に滅ぼされた後だった。


 救えなかった自分の不甲斐なさに打ちのめされそうになる。さらにこれから、カナタは自分が守れなかった故に死人となってしまった村人達を屠らねばならぬのだ。


『フハハハハハハハ・・・カナタよ、これは厄介なことになったな。さぁどうする?どうする?いかにする?』


 カナタの中で、カラダに封じた鬼が高らかに笑った。


「くけ・・・けけけけ・・・綺麗なカラダだなぁ・・・そのカラダ・・・ちょうだだあだだだ・・・ごぼぉ・・・」


 死人の内の一人・・・いや、一体とでも言うべきか・・・老婆の死人が喋ったのだが、言い終わらないうちに、口からゴキブリの様なモノを吐き出したっきり黙ってしまった。おそらく、声を出すための機能を失ってしまったのだろう。


 あまりに悍ましい光景に、カナタの表情が一瞬くもる。


 花の一輪一輪が妖魔・・・だとしたら、あまりにも多勢に無勢・・・カナタの頬に汗が伝う。

 否、

 この村に咲乱れる花は、地中深く、そして広く根を張った一株の巨大な植物妖魔。妖気を探ったカナタはその事実に気が付いてしまった。


 あまりにも強大な敵の、文字通り手中に落ちてしまったと知ったカナタ。だが、絶望している暇など与えられるわけも無かった。


「くきゃぁあああああ!!!」


 老婆が鎌を振りかざして襲って来た。それを合図に周囲を囲んだ死人達が襲い掛かって来る。


「くっ!」


 カナタがくるりと回ると、その両腕から羽衣の様な透き通る布がヒラヒラと舞う。それは風のマナで生成した異形を屠る為の武器。それに触れた死人が次から次へと、


「ぎゃぁああああああ!!!」


 と悲鳴をあげ、どす黒いネバネバした液体になって溶け消えていく。


 それは戦いと言うよりも舞のようであり、祈りのようであった。


 妖魔によって無惨な姿になってしまった人々への、せめてものたむけだった。


 真紅の花に照らされて、透き通る衣をヒラヒラと躍らせながら、桃色の装束に身を包んだカナタはくるくると舞い続けた。


 ビュン!


 矢が、石礫が放たれる。


 カナタはそれらを華麗に躱し、そして


 トー――ン・・・


 高く跳んだ。


 フワリ、死人達の上に衣が被さる。


 ドロドロと溶ける死人達。


 ふと目が合ってしまった。


 ほんの数舜、動きが鈍った。


 ドスン!


 背中に凄まじい衝撃を受けた。


「あぐぅぅ・・・」


 力士の様な巨体の死人が、大きな棍棒でカナタの背を強く打ったのだ。


「かはっ・・・はひゅ・・・」


 呼吸が止まり、足がふらついてしまう。


 さらに、棍棒を持った巨体の死人がもう一人カナタの前に立ちふさがり、


 ドン!


 彼女の小さな胸を強く打つ!!


「うぐぁああああああ・・・」


 足が震えて倒れそうなカナタに、今度は前から後ろから挟むように二本の棍棒が・・・


 ドガン!!!


「ぁ“あ“あ“あ“ああああ・・・」


 カナタの肩からマナで出来た透明な布がスルリと落ち、虚空に溶けるように消え去ってしまう。


「う・・・うぁぁ・・・」


 パシーーーン!!!


 巨体の大きな手がカナタの尻を引っぱたいた。


「あぁあああああっ・・・」


 さらに胸にも平手が飛んできて、


 パシーーーン!!!


「んぁあああああああ・・・」


 後ろに仰け反ったところをまた尻を叩かれる。


「くぁあああああ・・・」


 パシーーーン!


 パシーーーン!!


 パシーーーン!!!


 もはや棍棒を使うまでも無い。カナタを弄ぶように、巨体の死人は平手でカナタの尻と胸を打ち続ける。


 だが、カナタの目はまだ輝きを失ってはいなかった。


 ザン!


 胸を打とうとした手の指が四本、親指だけを残して綺麗に斬り落とされる。


 カナタの手には、マナで作った小さな刃が握られている。


「ぐぎゃぁあああああああああ!!!」


 指を斬り落とされた巨体の死人がドロドロとした黒い液体になり、そしてカナタへと降りかかる。


「うあぁぁああああああ・・・」


 黒い液体はネバネバとカナタの身に絡みついていく。汚され、悶え苦しむ彼女を、背後から大きな手が掴む。


「うぐぅ・・・あぁぁぁ・・・」


 死人の太い指が、カナタの柔らかな腹に、ささやかな胸にグイグイ食い込んで行く。


「はぁぅ・・・うあぁぁああああ・・」


 ギリ・・・ギリギリギリ・・・


 ボキン!!


「うあ・・・あぁぁああ・・・ぐあぁああああああああ!!!」


 骨が折れる音がカラダの中に響く。


「あぐ・・・あぁぁ・・・うあぁぁああ!!!!」


 ボキボキボキボキ!!!!


 興奮したのか、巨大死人の力が強くなり、骨が次々に砕けていく。


『フハハハハハハハ・・・カナタぁ~~~カナタぁ~~~カナタぁ~~~~!!!貴様の骨がどれだけ折れようとも、我の力ですぐに治癒してやる。安心して何度も骨を折られるがいい!!』


「そ・・・そんな・・・うあぁああああああああ・・・」


 バキ!ゴキゴキゴキゴキ!!!!


 何本も何本も、何度も何度も骨が砕かれる痛みがカナタを襲う。


「うあぁああああ・・・うあぁああ・・・くっ・・・このぉおおおおお!!!」


 カナタのカラダがボウッと青い光に包まれる。全身から放出したマナが巨体死人を焼く。


「ぐぎゃぁああああああああああ!!!」


 耳障りな断末魔をあげて、ソレは黒いドロドロの液体となった。


「うあぁぁあああああ・・・」


 液体はカナタをどっぷりと汚し、彼女を責め苦しめる。


 手から解放され、膝立ちになって苦しむカナタに今度は、


「くけ・・・けけけけけけけけ・・・」


 赤子死人が四体這い寄って来る。


「そ・・・そんな・・・あぁぁ・・・もう・・・力が・・・」


 先ほど無理矢理マナを引き出した影響で、今のカナタにはもう戦う為の力を出すことが出来ない。


 いや、もしマナを使えたとして、彼女は赤子に対して刃を振るえただろうか・・・


 ずり・・・ずりずり・・・ずり・・・


 赤子死人はカナタのカラダによじ登り、そして、口を大きく開けた。


 その口内には、異形の舌が・・・先がとがった筒状に変形した舌があった。


 そしてそれを・・・


 ズブズブズブ・・・


 首筋、胸、尻、太ももに突き立てる。


「う“ぁ“・・・あぁぁぁ・・・」


 ちゅうううううう・・・


 まるで乳を吸うように、カナタの残り少ないマナを貪り吸われていく。


「あう・・・ぅぁあああああ・・・」


 赤子死人は強くカナタのカラダにしがみ付き、引きはがそうとすればより激しくマナを吸われてしまう。


『フハハハハハハハ・・・カナタ・・・少し我の力を貸してやろう。』


 内なる鬼が笑い、そしてその言葉通りにカナタのカラダにマナが駆け巡っていく。


 だが、それはほんの少しだけ。この場の窮地を切り抜けることは出来ずに、ただただ死人に吸われてしまうだけの量でしかない。


「あぁぁ・・・そ・・・そんな・・・んぁああああああ・・」


 鬼から供されるマナのせいで、カナタは吸引責めに際限なく苦しんでしまう。


「あ・・・う・・・あぁぁぁ・・・」


 彼女の腕が力なく垂れ下がる。

 それはもう、カナタが妖魔と戦う戦士ではなく、ただただ責め嬲られるだけの玩具に成り下がってしまった証であった。


「くけ・・・くけけけけけけけけ・・・」


 ずりずり・・・さらに数体の赤子死人が這い寄って来る。


「そ・・・そんな・・・これ以上・・・あぁぁあああ・・・」


 さらに、脇腹、もう片方の胸、ヘソ・・・次々に死人赤子の舌が突き刺さって、


 ちゅうううううう・・・


 激しくマナが吸われていく。


「うあぁあああああああああ・・・」


 禍々しい真紅の花が咲き乱れる中、カナタは責めに喘ぎながら、妖艶に身をくねらせ続けた。


・・・・・・・・・


・・・・・・


・・・


 世界が朱に染まっていた。赤い花が咲き乱れ、そして風も無いのにその花びらがヒラヒラと宙に舞っていた。辺り一面を満たしていた。


 その中で、


「うあぁ・・・あぁぁん・・・あぁぁあああ・・・」


 カナタが喘いでいる。


 膝まで花びらに埋もれながら、胸を反らせて淫らに悶えている。


 カナタを襲っていた死人達は、いつしか皆力尽き、ドロドロの液体となり消えていった。だが、未だにカナタは死人達の幻影に責められている。周囲を埋め尽くすほどに舞い散る花びらの一つ一つが、彼女には醜く恐ろしい死人達に見えているのだ。鋭い爪で引き裂き、牙を突き立て、ネバつく口や舌で嬲り犯す・・・無数の花びらの一つ一つに責められる幻影に苦しめられ身悶えているのだ。


 ベンベンベン・・・


 どこからか三味線の音色と、


 ポン!ポポン!!


 鼓を叩く音が聞こえてくる。


「はぁぁ・・・んあぁああ・・・」


 フワリ・・・花びらがカナタのうなじに貼りつく。


「ぁんっ・・・」


 ピクンと仰け反った首筋に花びらが舞い降りる。


「はぁああああああん・・・」


 イヤイヤと顔を振るその耳を、頬を花びらが嬲る。


「くはぁぁん・・・ひあぁああ・・・」


 降り積もった花びらが、今では太もも辺りまで積もっている。ガクガク震えるカナタが倒れたら、積もった花びらの中に埋もれてしまったらどうなってしまうか・・・それが分かっているからなのか、必死にカナタは倒れまいと堪えている・・・


 のだが・・・


 尻に貼りついた無数の花びらが、撫で、舐り、裂き、刺す・・・様々な責め苦をカナタに叩き込む。装束越しに秘部に貼りついた花びらが、秘部を貫く感覚で激しく犯してくる。

 

「や・・あん・・・んあ・・・あぁぁ・・・」


 艶めかしく腰がカクカクと動いてしまう。


 そして彼女の最も弱い、なだらかな胸はビッシリと花びらで装飾されている。


「はぁん・・・んあぁぁ・・・くあぁぁぁ・・・」


 ありとあらゆる責め苦を胸に受けてクネクネとカナタのカラダが妖しげに蠢く。


「んはぁぁ・・・あぁ・・・や・・・あぁああああ・・・」


 容赦なく降り注ぐ赤い花びらが、カナタの桃色の装束と、透き通るような白い肌を侵食していく。

 一つ一つに正義の退魔巫女を苦しめよう責め立てようという欲望が詰まった無数の花びらが、彼女の全身を隅から隅まで嬲っていく。


「あうぅ・・・あぁぁぁ・・・」


 ポン!!!


 鼓の音が一際高く鳴った。


 その次の瞬間、カナタの装束にまとわりついた花びらがドロリと溶けて液状になり、カナタの装束に吸い込まれていった。


 桃色の装束が真紅に染まる。装束が赤に犯されていく。


「くあぁああああああああああああ・・・・」


 肌に直接触れる装束がカナタを嬲りだす。逃げ場の無い責め苦にカナタの嬌声が一際高くなる。


 花びらが舞い降りる度に装束にドップリと溶け、カナタへの責めを苛烈にしていく。


「あぁぁあ・・・うあぁぁ・・・あぁあああああ・・・」


 花びらはもう腰のあたりまでつもり、尻や秘部は常にネップリと責められ続けている。


 ベンベンベンベン


 ポンポンポンポン


 三味線と鼓の音が激しくなる。


 花びらが嵐のように激しく舞う。まるで赤い竜巻のように、カナタに襲い掛かる。


「うあぁあああああああああああああああああああ・・・」


 花びらをタップリ吸い込んだ真紅の装束が、モゾモゾと蠢き出す。


「っはぁ・・・んぅ・・・あぁぁぁ・・・」


 妖魔との戦いの中で嬲られ苦しむカナタの身を包み続けた装束。責めに火照りくねる肉体を包み続けた装束が、悪意を持ってしまった。彼女のカラダを知り尽くす装束が今、的確に弱点を突き、可憐な退魔巫女を追い詰めていく。


 ギュウギュウと股間に食い込み、薄い胸に食い込み、ツンと立った乳首をギュウギュウと締め付けていく。


「あう・・・ひあぁ・・・ひぅ・・・んくあぁああああああ・・・」


 悶え喘ぐカナタの口の中にも花びらは入って来る。


 それは口内を蹂躪し、喉に貼りつき、体内を犯していく。


 一寸先も見えぬほどの赤・赤・赤・赤・赤・赤・赤・・・その中でカナタは責められ続ける。


 ベンベンベンベン


 ポンポンポンポン


 三味線と鼓が益々激しくなる。カナタを責め追い詰めるように、早く力強くなっていく。


「うあぁああああああああああああ・・・」


 カナタのカラダがピンと突っ張り、そして、クタリと脱力したようになり、


 ボフ・・・


 ついに真紅の花びらの中へうつ伏せに倒れ込んでしまう。


「あぁぁ・・・うあ・・・あぁぁ・・・」


 クラクラするほどの赤がカナタを包み込む。


 暴力的な赤がカナタを襲う。


 もう立ち上がることも出来ない少女の上に花は降り注いでいく。


 ありとあらゆる責め苦を与えんとする無数の花びらがつもり、装束に溶けていく。


「あぁあああ・・・うああ・・・あぁぁ・・・」


 花びらの中で、ヌラヌラとカナタの肢体が蠢く。


「あふぅ・・・んぁぁあああ・・・うあぁぁああああ・・・」


 今彼女を苛めているのは、巨大な男根に後ろから貫かれている恥辱か、胸を揉まれ吸われている乳虐か、首を絞められ、腹を裂かれ、全身を炙られる暴力か、はたまたその全てなのか・・・


「ひぎっ・・・んくぁぁ・・・やぁああああああああ・・・」


 三味線と鼓の音が激しくなる中、カナタの喘ぎ声が艶やかに響いていた・・・


・・・・・・・・・


・・・・・・


・・・


 それはそれは立派な樹がそそり立っていた。


「んあぁぁ・・・あぁぁ・・・うあ・・・あぁぁぁぁ・・・」


 まるで満開の桜のように、毒々しいまでの赤い花が見事に咲き乱れていた。


「いあ・・・あぁぁあぁぁ・・・うあ・・・あぁぁあああ・・・」


 それは漆黒の闇夜を煌々と照らしていた。


「はぐぅ・・・んあぁぁ・・・やぁああああああ・・・」


 ほのかに馨しい香りが満ちていた。それは低級の妖魔・・・蟲と呼ぶにふさわしい悍ましいモノ達を引き寄せていた。


「やめ・・・はう・・・はぁああああああああん・・・」


 その蟲たちは、樹の中央に実った淫靡な果実に群がり集っていた。


「ひあ・・・そ・・・そんな・・・むねはもう・・・あぁぁああああああ・・・」


 カナタの肉体が、樹の中央に実っていた。


 両手両足を樹に埋め込まれて、その艶やかなカラダを低級妖魔達に晒していた。


 ズリズリ・・・ズルズル・・・装束の中に蟲たちは潜り込んでくる。ムカデが這いずりナメクジが蠢き芋虫が蹂躙していく。


「ひう・・・んぁぁぁ・・・うあぁああああ・・・」


 花に犯され真紅になった装束が、絶え間なくカナタを責め続ける。


 そして


 ズクン・・・ズクン・・・ズクン・・・


 カナタを捕らえている樹が律動している。それはカナタのマナを吸い上げ、艶やかに花を咲かせ、そして蟲たちを集めていく。


「はぁぁぁん・・・あぁぁあああああ・・・」


 花はカナタのマナを吸いつくせば枯れてしまう。そのハズだった。


 花が枯れれば、やがて蟲たちも集まることは無くなりやがて去って行く。そのハズだった。


 だが・・・


『フハハハハハハハハハハ・・・カナタ・・・カナタ・・・カナタぁ~~~~!!!我の持つ尽きることの無いマナのおかげで、永久の時を可愛がってもらえるなぁカナタぁ~~~~!!!嬉しいか?嬉しいか?そうか嬉しいか!!!それじゃぁまだまだた~~~~っぷり嬲ってもらうんだなァ!!!』


 うちに封じた鬼のマナが尽きる事が無いために、彼女の地獄は終わることは無い。


 鬼が気まぐれに力を発するまで、彼女は幽玄の赤い夜に囚われたまま責め嬲られ続けるのだ。


「はぅう・・・んふぅ・・・んぁ・・・・?・・・な・・・あ・・・な・・・なにこれ・・・あぁあああああああ・・・」


 カナタの乳首、そして秘豆をメシベにして、真っ赤な花が両胸と股間に咲いた。


「な・・・なんて・・・あぁぁ・・・なんてせめなの・・・んあぁああああ・・・」


 おしべがさわさわと、乳首と秘豆を絶えず責め続ける。さらに、花にモゾモゾと蟲が入り込んでいく。胸の中に、胎内に侵入されるような感覚に責められる。口吻を突き立てられ、チュウチュウと蜜のようにマナを吸われてしまう。胸の深いところから、胎内の深くから吸い上げられるような感触に苛まれる。


「ひう・・・あぁぁ・・・ひぁ・・・あぁぁああああああ・・・」


 ベンベンベンベン


 ポンポンポンポン


 三味線と鼓の音と、さらに琴や笛の音色も交じり、赤い夜を雅に飾っていく。


「んはぁう・・・や・・・も・・・もう・・・あぁぁああああああ・・・」


 いつしか重たい雲が散り、天上には丸く満ちた月が鎮座していた。


 禍々しいほど美しい宴。そこに生贄として捧げられたカナタ。


 苦しめば苦しむほど花は咲乱れ、蟲たちは集まり、彼女をさらに苦しめていく。ズブズブとどこまでも深く、彼女を引きずり込んでいく・・・


「んはぁぁああ・・・あぁぁあああああ・・・」


 あぁぁぁ・・・花に、カナタの嬌声に、香りに誘われたのか、蟲よりも上等な妖魔達も集まって来て、


「ぐへへへへへへへ・・・」


「あらあら・・・これは可愛らしい子やわぁ・・・」


「オレ・・・コイツ・・・犯ス・・・」


 ギラギラと滾ったいくつもの視線が哀れな生贄を嬲っていく。


「うぁ・・・あぁぁ・・・そんな・・・あぁぁあああああ・・・」


 ・・・春の夜の事だった。


 いつまでもいつまでも明けることの無い、


 風のぬるい夜の事だった・・・



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