SamSuka
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位相②

こんにちは!

前回の記事の続きということで、位相についてです!


今回は、位相が原因で発生してしまう意図しない影響を踏まえたうえで、

作曲の際に位相問題を避けるにはどうすればよいかを書いていきます。


1. 位相は気にしたほうがいい?

今はミックスの価値観もそれぞれなのであんまり言い切ったりするのはよくなさそうですが、あえて断言します。

完全に「意図的に」位相を変化させようとしない限りは、位相による悪影響は絶対避けるべきです


意図せずに位相が変になったことで良かったことなんてマジで無いです。

そして、位相の悪影響はどれだけ防ごうとしても起こってしまうものだと考えてください。

常に頭の片隅に入れておくことで、ある程度予防したり回避することは出来ますが、特にトラック数が多くなればなるほど位相が変化してしまう危険性は増大していきます。回避不可能です。


ですが前にも言ったように、「耳で聴いて音がよく聴こえるなら、それでいい」というのも事実です。これが正しいと自分で判断して、自分でOKサインを出せる判断力があれば、多少の位相の問題なんて気にしなくてOKとも思います。


ただ間違いなく言えるのは、位相のことを少し気にする習慣ができると、アレンジとミキシングがとてもうまくなります。


1. 低音(kick, bass, それ以外も)

低音が一番位相の影響を受けやすいと一般的に言われています。

実際、僕の体感でもそう思います。


なぜ低音が一番位相の影響を受けやすいかというと、低音のほうが周期が長く、波が大きくなるからです。波が大きい複数のサウンドが同時に鳴ると位相がズレやすい…なんとなく想像できますよね?


なので、音をレイヤーさせたり、ドラムトラックの上に色々と音を重ねていく場合は、低音を出すべき音(kick, bass等)以外は低音をカットしておくのが良いです。


カットしておかないと、不要なローエンドがsubbass等と位相ズレを起こした場合、音が打ち消し合いsubbassの低音が下がって聴こえてしまうという自体が起こる可能性があります。


Sub bassにMid bassをレイヤーさせた時、Mid bassの低音を大きくカットしたほうがサウンドに迫力が出たような経験はありませんか?

そうです、低音は気をつけておかないと、すぐ位相によって音量が下がったり定位が不明瞭になったりしてしまうんです!



例えばKickとBassが代表的な例です。

もし低音の鳴りにこだわるなら、Sidechainをかける場合であっても、KickとSub Bassの位相を合わせるべきです。


理想はKickとSubbassが同時に鳴った時、波形が完璧に滑らかに繋がる状態がベストです。

逆に位相キャンセルが発生すると、kickとbassの間に一瞬打ち消しによる音量の低下が発生します。これがクラブの音響での鳴りの大きな影響を及ぼします。


実際に見てみるとわかりやすいです。

まず、DAW上でKickとSubbassの波形の位相をあわせます。

要するに波の上下をなるべく合わせましょう、ということです。



位相を合わせたKick+Subbass

音声

fanbox0115_1

波形



Subbassを逆位相にしたKick+Subbass

音声

fanbox0115_2


波形



逆位相の場合は音もなんか鳴りが変で気持ち悪いし、特に波形で見ると一目瞭然です。


低音のミックスで沼にハマった場合、このように位相ズレが原因の可能性も非常に高いのです。

もし本当に低音の鳴りにこだわるなら、KickとSubbassはオーディオ化し、位相を合わせていく価値は充分あります。



2. 中音域・高音域

まず、位相の問題を極力回避したいなら、同時にたくさんの音を鳴らすのはやめましょう。

鳴らす音を極力減らすだけで、位相のズレはかなり回避できます。

位相ズレが少ないほど、音がクリアで力強く、前に出るサウンドになります。


音数が少ないのに、音圧がものすごく大きい曲がありますよね?

それもそのはずで、音数が少ない「から」音圧が上がりやすいのです。位相の問題を避けるということは、サウンドの本来もつ信号の強さを劣化させないということです。


また、同じ波形の種類の音を同時に鳴らすのはやめましょう

例えば、Supersawのコードを鳴らしていて、かつSupersawのリードを鳴らすようなことはやめたほうがいいです。

位相のズレによってサウンドが不明瞭になり、ボリュームを上げてもクリアに聞こえなくなります。




3. なんでもステレオ化しない

モノラルの音がステレオに変化すると、音がリッチになってかっこいいと思いますよね。


"Doubler"や"Haas"系のプラグイン、またステレオイメージャー、コーラス、ディレイ

"Wider"系のプラグインなどなど…


これらのプラグイン、多少程度の差はあれど、間違いなく位相をおかしくしているので使いすぎは厳禁です。



そもそもこれらのステレオ系の効果の原理は、基本的に同じ音を左右から微妙に時間をズラして鳴らすことで左右にワイドに聴こえさせているわけです。


なので、効果をかけた後にモノラルにすると位相ズレが生じ、シュワシュワとした不明瞭な音になります。



たとえば、こちらのスクエア波

fanbox0115_3


このスクエア波形にKiloheartsのHaas (同じ音をズラして鳴らすプラグイン)をインサートします

fanbox0115_4


ワイドな音になりましたね。


その後にUtilityを挿して、モノラルにします


fanbox0115_5


すると、最初のスクエア波形から音そのものが変わり、芯の無い細い音になってしまいました。

Haasに限らず、ステレオいじる系のプラグインはだいたいこうなります

ワイドでリッチに聴こえたとしても、モノラルに戻すと位相ズレによって元よりひどい音になるのです。


でも、普通曲はステレオで再生されるんだから、モノラルにした時の音なんて別に気にしなくていいんじゃないかと思う人もいると思います。


たしかに、ヘッドホンやイヤホンで聞くだけならいいかもしれません。


しかし、クラブなどのスピーカーから流す場合は、左右の音が同じ空間で混ざり合うため、Haasやchorus等を多様していると少なからず音の変化・劣化の影響を受けます

意図しない音の劣化を防ぐためにも、定期的にモノラルでチェックすることをオススメします。

音をワイドにするのはあくまで味付けであって、モノラルにした時の音の強度が真の指標になります。



そうです、位相の影響はモノラルにすると顕著に現れやすいんです!

マスターにはいつもUtilityをさして、いつでも曲全体をモノラルでチェックできるようにしましょう。

モノラルにしたら極端に音量が小さくなったり音が変になったりするトラックを見つけたら、どんなエフェクトが刺さっているかチェックしましょう。

エフェクトが原因でなさそうな場合は、位相を反転させて鳴らしてみましょう。



4. 逆手に取って利用する

位相という言葉は英語ではPhaseといいます。

Phase…つまりPhaserの語源です!


PhaserやFlangerといったプラグインは、この同じ音をズラしてならした時の音の効果を擬似的に再現するプラグインなのです。


なので、音像をボヤかせて不明瞭にしたい場合は、PhaserやFlangerを利用すると効果的に働きます。

また、Delayでフィードバックをめちゃくちゃ早く設定しても同様の効果が得られます。




というわけで、位相について二回にわたって書いていきました。

一応今のところ言いたいことは書いたつもりですが、また何か追加して書きたくなったらその時に書きます!



ではまた〜〜

位相② 位相② 位相② 位相②

Comments

位相を気にする習慣ができると、耳が位相の変化に敏感になってミキシングレベルが上達すると思っています!

rejection

めちゃめちゃ勉強になりました 知らんぷりせず向き合っていこうと思います☠️

nakata83


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