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mix紆余曲折

こんにちは!


前回の記事のコメントで早速リクエストを頂きました。

ありがたい!

しばらくはリクエスト記事を投稿していきます。

皆さんありがとうございます!!



今回のリクエストは

>rejectionさんが作曲初心者の頃どのようにして楽曲MIXを学んでいったかについて知りたいので、良かったらMIXについてちょっとした記事を書いてもらえると嬉しいです


とのことです。



MIXは永遠の課題です!

流石に初心者の頃と比べると成長してると思いますが、

僕自身まだ自分のミックスが完璧とは思えないです。

一緒に学び続けて行きましょう。



時系列

僕の時系列はこんな感じです


MIXのことを深く知らないまま曲を作り続ける

友達に「低音が出ていない」と言われショックを受けまともな機材を買う

新卒の就職先で色んな知見を得る

徐々に感覚を掴み始める

知識ゼロでも曲にはなる

以前の記事でも何度か言いましたが、ミックスのことを何も知らなくても曲としては成立します。

スマホの録音でも、DSのソフト「大合奏!バンドブラザーズDX」で作った曲でも、

親のPCを使って低音スカスカのスピーカーで曲を作っても

メロディとリズムが良ければLikeがつき、コメントをもらうことができます。

(上記は全て中学・高校の頃にやってました)




でも、どんなにメロディが良いとはいえ、当時を振り返ると

あくまで「初心者にしては良い」という評価でしかなかったように思います。

なぜならトランジェントも気にしてなければ、低音も出ていない、なんか全部モコモコしている、チープな質感でしたからね。ミックスのことを深く知らなかったのです。


↓高校一年の頃に作ったボカロ曲を公開…。 (この頃は宅録バンドサウンドでしたが)

Falling down



でも、当時はこれで良いサウンドだと思っていました。

当時の機材は、DELLのスピーカー、インターフェース無し、TSUTAYAで買ったお気に入りの3000円のイヤホンです。ちなみに当時のDAWはCubaseです。

まともな「スタジオモニター」みたいな機材を一切持ってなかったから、

むしろ何が悪い音なのかよくわかってませんでした。

(あとバンドサウンドは多少音が悪くても全然許容されるところがあったりも…)


今は安い機材だけですごく良いMIXに仕上げる人もいますが、

僕は元々耳が良い方では無いので、まともな機材を買うようになるまでは

ミックスは上達しませんでした。


正確には、安い機材を使いながらも努力して音を良くしようとはしていましたが、

解像度の限界がある以上どこかで成長がストップします。

なので結論としては、MIXを最速で上達するためには良い機材を買うべしということですね。身も蓋もないですが…。



「低音が出てないね」

以前記事で書いたことある気がするので詳細は省きますが、

大学に入って音楽系のサークルで初めてダンスミュージックを作ることになりました。

当時はスタジオモニターこそ持ってなかったものの、ちょっとだけ良い機材(5000円のイヤホン)を持っていました。


課題はトランスで、みようみまねでそれっぽい曲を作り、達成感に浸っていました。

当時の曲(一部抜粋)



ある時、サークルの友人の車に乗る機会があり↑の曲を流してもらいました。

すると友人が「◯◯(本名)の曲、低音出てなくない?」のようなことを僕に言いました。


聴いてわかる通り、サブベースにあたる超低音が全然出てないのは明らかなのですが、僕はとてもショックを受けました。この言葉を一生引きずり続けて今に至ります。

耳でずっと聴いていたにも関わらず、60Hz以下の超低音に対して全く無頓着で、認識していなかったのです。信じられないかもしれませんが、カーステレオで聴いていても友人にその言葉を言われるまで気づきませんでした。


原因の一つには、ジャンルによる聴き方の違いもあると思います。

ロックのようなジャンルは、そもそもサブベースの帯域をあまり重要視しない傾向にあります。対してダンスミュージックはサブウーファーの鳴りが盛り上がりに直結するので、ミックスバランスや音作りを大きく変えないといけないのです。


ショックを受けたからといっていきなり何かが上達したわけではないですが、

曲を作り続けるうちに少しずつこれまでの固定観念を捨て、ミックスを変えていきました。


ショックとは書きましたが、あの時友人が気づかせてくれたおかげで今があると思っています!

周りの友人からの客観的なアドバイスほど参考になることはありませんから。


お金で機材を買う

その後、バイトをして稼いだお金でモニター環境に投資していきます。

初めてオーディオインターフェースを買ったのもこの頃です。

(frame embed)


↑これ。


あとヘッドホンもいわゆる「モニターヘッドホン」に買い替えました。

(frame embed)


↑たしかこれ。こんな安かったっけ…?



そしてついてモニター(?)スピーカーもゲットしました。

(frame embed)


↑モニター…というよりホームスピーカーですが、音は素直な感じでした。


トラックメイカー基準で言うとまだ全然初心者っぽい機材ですが、

この大型アプデによって劇的にサウンドが向上する実感がありました。


過去に作った自分の曲が、めちゃくちゃ悪く聴こえたからです!

言い換えると、もっと良いサウンドを作る余地が新たに生まれたのです。

機材を買うときは、いい曲が良く聴こえ、ダメな曲がめちゃくちゃダメに聴こえるものを買いましょう。


そのモチベから、ミックスやサウンドデザインについてすごく研究しました。

OTTというプラグインが良いらしいとか、Sausage Fattenerを使うと音が太くなるらしいとか…。(今では両方使っていませんが)

中でも、僕は発売初期からsonerworksのReferenceという機材補正プラグインを買っていて、いち早く取り入れていたのはファインプレーだと思っています。

今でも分析的なモニタリングに欠かせない必需品です!

(frame embed)




サンプルパックをたくさん買って使ってみたり、youtubeで色んなmixの動画を見て勉強しました。

当時は今みたいに日本語の動画が多くなかったので、海外のチュートリアル動画や好きなアーティストの雑な作曲配信をずっと見てました。

でも結果的にこれでよかったと思っています!なぜなら、それがきっかけでAbleton Liveを買う決心がついたからです。Ableton Live最高!



新卒の就職先で色々な知見を得る

大学卒業の後のことは特に何も考えてなかったのですが、

運良く拾ってもらい某ゲーム会社のサウンドクリエイターとして新卒入社しました。

おそらく皆さんも知っているところです。

まあ一年で辞めましたが…。


とはいえ、得たものもたくさんありました。

まず機材。最初に会社のデスクでオーディオインターフェースとして配備されたのは

RME Babyface Proでした。

それまではせいぜい2万円くらいのインターフェースしか触れてこなかったので

さすがに解像度の高さにビビりました。今まで聴いてきた音がモヤがかかって聴こえるくらいの差で、一度聴いてしまったらもう戻れません。

というわけで、冬のボーナスでRME Babyface Proと,渋谷のPowerRecで試聴して決めたスピーカーGenerec 8020Dを購入しました。

どちらも10万越えの高い買い物でしたが、インターフェースとスピーカーはこれ以降5年間一度も買い換えていません。今でも使い続けています。長期的に考えれば機材代すごく安く済んでるのかもしれません。



次に、ゲームサウンドのデザインスキルです。

辞めた会社の業務を言うのは一応やめときますが、

業務に当たって、先輩達からたくさんのアドバイスをもらいました。


特に、ボリュームオートメーションを重要視する考え方はこの頃に学びました。

また、サウンドをデフォルメすることの重要性や、フィルやキメのフレーズの大切さなど、惜しげもなく教えていただけたのは感謝しています。

そういったtipsを色々知ったからといってすぐにミキシングが上達するわけではないですが、

この経験により確実に「感覚」を掴み始めていました。



実際、自分でミキシングの明らかな上達を感じ始めたのは、新卒の会社を辞めて半年を少しすぎたあたりからでした。



徐々に感覚を掴み始める

youtubeで百時間チュートリアル動画を見ても、

様々なアドバイスやフィードバックを得ても、

どんなにいい機材を買い揃えても、

すぐにスキルが上がるわけではありません。


しかし、絶対に無駄ではなく、いずれ全部が「噛み合う瞬間」がきます。

曲を作り続けて、毎日DAWに触れて日々アップデートを繰り返していくと、

自分の曲作りが徐々に、得たtipsを元に「最適化」されていきます。

身の丈に合わないような高い機材でも、毎日触れていると完全に身体の一部になり、

「この機材がどう鳴っていたら自分にとってOKなのか」が感覚的に理解できるようになります。



ミキシングが上達するということは、自分が鳴らしている音に何かしら不満があって、それをどうにか試行錯誤して解決する…ということを無限に繰り返すことなので

自分の中での「解決済み」パターンが多くなればなるほどミキシングで迷わなくなります

今まではただ闇雲に、正解を知らないままミックスを行っていたのが

自分にとって一番気持ちいい音を理解するようになります。

上達するとは簡単に言うとそういうことだと思っています。



ちょうどその、「得た知見たち」と「投資した高価な機材」と「自分の感覚」がうまく噛み合って明らかに上達したと実感した時期があります。


Madeon - All My Friends (rejection Remix)の時でした。


このリミックスで明らかに自分の中で殻を破ったような成長を感じました。

実際、このリミックスの数ヶ月後には、おそらく僕の曲の中で一番有名であろうSignalが生まれています。もう4年前か〜〜。



一つGood Newsがあります。

一度作曲やミキシングが上手くなってしまうと、なかなか下手にはなりません。

少なくとも1年間放置したりしない限りは。



何事もそうなのかもしれませんが、この作曲の成長曲線は指数関数的だと思います。


一度ブレイクスルーポイントがきてしまうと、もう過去の自分のプロジェクトなんてド下手くそすぎて見てられません。半年前のプロジェクトですらそう思うようになります。


あとは努力し続け、成長しつづけるだけです。

(実際には、その後もう一回停滞ポイントがきてしまうのですが、それは今度書いていきます!)




まとめ

というわけで、僕のほぼ半生を振り返りましたが、

今回のリクエストである「僕が作曲初心者の頃どのようにして楽曲MIXを学んでいったか」をまとめます。


① 友達からの辛辣なアドバイスを受け止めた

② 克服するために、機材を揃えた

③ youtube等で真剣にミキシングを学ぶようになった

④ ゲーム会社で色んな知見を得、10万円クラスの超高い機材を買った

⑤ 辞めても曲を作り続けた

⑥ これまでの経験と得た知見、高い機材が全て噛み合うブレイクスルーに到達した



ということになります。

果たして解答になったのでしょうか…。


ミキシングについてもっと細かい記事を書いて欲しい場合は、

リクエストも細かく言っていただけると助かります!



ではまた〜〜




mix紆余曲折

Comments

初期投資、勿体ぶらないようにしようと思います!!!

つぁんおつ

喜んで頂けて嬉しいです! 一つ言えることは、早めに良い機材を揃えておいたほうがいいということですね……!

rejection

僕のリクエストにこんなにも詳細に書いて頂けて、感謝してもしきれません。。。。本当にありがとうございます( ; ; )rejectionさんも現在のサウンドに至るまで計り知れない努力があったのですね。自分もこの記事に書かれていることを参考にして、いつか成長曲線と努力曲線が一致するまでコツコツと頑張ろうと思いました!!

つぁんおつ


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