どこから夢なのか、それとも現実なのかーーー 部屋で寝ていたはずだ。 うっすら目覚め始めたのは、全身にめぐる性的欲求のためなのかわからない。次第に意識が興奮に支配始めた頃にははっきりと陰部への圧迫を感じていた。 まて、それは本物なのか? 咄嗟に夜這いをかけられたのだと血相を変えて相手の胸倉をつかもうとした。 しかし、そこにあるはずの者は存在していなかった。 空を突き抜ける伸ばされた手と、同時に置きあがったためか、陰部へ深くモノが刺さる。 「ぐぅっ…!!」 確かにそこに存在しているはずの相手を睨もうとした瞬間、俺は頭の中が真っ白になった。 そこにいるのは、俺によくにた白い虎だった。 とたんに異様なまでの甘ったるい臭気が漂い始めた。 淫魔だ。 男にも女にもどんな姿にも姿を変えて現れると言われている魔物。 噂には聞いたことがある。姿どころか寝ていたはずの俺の部屋ではなくなっている。これが奴の幻覚なのか。 「クソッ!今すぐ抜け!!」 俺は相手をベッドから蹴落とそうと脚に力を込めた。 その瞬間、脚は高く掲げられた位置で停止した。 手で掴んでもびくともしない。見えないなにかに強く固定されたようなーーー 淫魔はうすら笑いをすると、獲物を犯し続けた。 夜が明けるまで、苦痛と快楽に翻弄された今宵の餌の顔を眺めながら。
田仲ユキジ
2020-12-08 14:10:57 +0000 UTC戒厳(水)
2020-12-07 21:19:26 +0000 UTC田仲ユキジ
2020-12-07 13:25:10 +0000 UTCリオレイア
2020-12-07 10:23:39 +0000 UTC