SamSuka
田仲ユキジ
田仲ユキジ

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メインイラスト2022.3 100円

眼下に広がる墓石の群れから更に視線を遠くにやると、入江が見える。 漁師たちも港で魚を売りさばいた緩やかな午後、海には釣りをしている小舟が一葉、二葉水面に浮かんでいるぐらいだ。 この桜の木は、大きくて立派だが、かなりの山登りを要するのと、墓地があるため、一般的な奴らはやって来ない。 ぬわっと草木の湿気を含んだ温かい風に、桜の花びらがちらちらと舞い落ちる。俺の赤い髪にも桜の花びらが乗っかているだろう。 俺はこの大きな桜の木の下で一人酒をしながら己の男根をいじりながら待ち人が来るのを待っている。 待ち人といっても、誰が来るのかわからぬし、今日は来ないのかもしれない。 運よく俺を気に入ってくれた男色家が来るのを待っている。 表立った噂ではないが、山の上の桜の木の下に、売りをしている美人な狼の雄人がいると、まことしとやかに言われている。 自分が美人かどうかはしらぬが、鍛錬を受けた肢体と派手な赤髪で、いくぶんかはそう見えなくはないのかもしれない。 昼下がりの陽気で俺は仕舞うべき物も仕舞わず、だらりと横になってうとうととしていた。 ふと影が落ちたと同時に頭上から低い声がした 「ほう、お前が噂の男か。なるほど、だらしないやつだな。」 ぐるりと上半身をひねって相手の顔を確認する。 黒牛のこの男、誰だったかな… ずいぶんと筋骨隆々とした男だな。 うちの組みの者じゃないのは確かだ。 俺はそれならばとゆっくりと上体を起こし、あぐらをかいて座って相手の褌に鼻をつけた。 「あんた、俺を買ってくれるの?」 黒牛は話が早いと機嫌がよくなったのか、財布から小銭を出し、満足次第で加算してやると言ってきた。 黒牛の男根を丹念に舌で汚れをなめ落とす。汚れた男根を自分の尻穴に入れるのは、嫌なのだ。 執拗な愛撫に見えるこの行為を黒牛がもういいと俺の髪の毛を掴み阻止した。 相手は既に臨戦態勢で、鼻息も荒く、男根の先端からは先ほどからじわじわと出続ける精液が今にも垂れそうになっていた。 俺は口で奉仕をしながら準備していた尻穴が相手に見せつけるよう仰向けに寝転がった。 亀頭が押し当てられ、俺の穴にねじ入って来る。 ジワリ、ジワリと突き進みながら、黒牛は小さく息を漏らす。 ようやく黒牛の長い男根を全て穴の中に取り込むと、俺は奴の腰を両足で力一杯挟み、大声で叫ぶ。 「誰かぁ!助けてくれぇ…!」 と、同時に近場の茂みから大男たちがニ、三人立ち出でて、即座に黒牛を抑えこんだ。 美人局である。 俺に挿入してしまったばかりに、あのかわいそうな黒牛は二度と呑気に花見など出来ぬであろう。 桜の花弁がちらちらと日差しを受けて光輝く。 甘い香りを漂わせながら、俺は煙管を一服する。 桜の花が散り終わるまで俺は毎日ここに来る。 また明日。 明日はあんたが来てくれるかな。

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