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JUDO(あるいはスサノオ)
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聖芳風女学園の臭い秘密

 聖芳風(よしかぜ)女学園。 うら若き乙女たちが通うこの学園には、ある秘密の慣習が存在する。 それを知った時、俺は聖芳風女学園に忍び込む事を決意した。 平日の昼前、俺――戸谷(とだに)ダイキは学校の創立記念日を利用して聖芳風女学園へとやってきた。 女性警備員のいる校門を避け、人気のない裏へ回り込む。 そこからの侵入は驚くほどスムーズだった。 学園の周囲は高さ3m以上の壁で囲まれているが、その表面に施された装飾を使えば意外と簡単に登れるのだ。 しかも、この場所は周囲から死角になっているため、誰かに目撃される心配もない。 俺は労せずして壁を登り切り、壁際に生えている大きな木を伝って裏庭へと降り立つ。 「これだな」 目当ての物は俺が伝ってきた木のすぐ傍らに置かれていた。 大人2人が余裕で入れるほど大きな木箱だ。 昔はゴミ箱として使われていたらしいが、今はあちこちが傷んでボロボロになっている。 中でも正面の部分には、腰より少し低いぐらいの高さの位置に直径15cmほどの大きな穴がある。 この穴こそ俺がこの学園に侵入してきた目的なのだ。 今は授業中のはずだが、念のために周囲を警戒しながら俺は木箱の中へと入り込む。 木箱はちょうど木の陰になる位置に建っているため、外から俺の姿を見る事はできない。 後はこの中で生徒たちが来るのを待つだけだ。 程なくして、昼休みの始まりを告げるチャイムが鳴り響く。 (いよいよか) スマホの電源が切れているのを確認し、箱に空いた小さな穴から辺りの様子を窺う。 (来た・・・!) 5分ほど待ったところで、1人の少女が裏庭に姿を現した。 ブレザーのリボンの色からすると、1年生だろうか。 癖のあるライトブラウンの髪をセミロングにした、童顔で小柄な少女だ。 「誰もいませんよね・・・?」 小柄な少女は暫く周囲を見回した後、驚くべき行動に出た。 なんと徐(おもむろ)にスカートをたくし上げると、木箱に空いた穴にその小振りな尻を押し付けたのだ。 そして次の瞬間、 プウウウ~~ッ。 白いショーツ(校則で下着の色が決められているらしい)に包まれた小振りで可愛らしい尻から、これまた可愛らしい音が聞こえてきた。 1拍置いて卵が腐ったような悪臭(におい)が俺の鼻に届く。 そう、これがこの学園に存在する秘密の慣習。 少女たちがオナラをするために裏庭へやってくるのだ。 淑女の育成を目的とするこの学園では「公衆の面前での放屁」が全面的に禁止されている。 そのため、生徒だけでなく教師でさえトイレ以外ではオナラをする事ができない。 さらに「排泄は可能な限り家あるいは寮で済ませてくる事が望ましい」とされているため、学園の広さに対してトイレの数が非常に少ない。 そのため、どうしてもオナラを我慢できなくなると、この裏庭へとやってきてこの木箱の中にオナラをするのが生徒たちの長年の慣習となっているのだ。 「んっ・・・」 ププウゥゥゥ~~~ッ! 「ふぅ、すっきりした」 もう1発、やや大きめのオナラをしてから、小柄な少女はスカートを整えて裏庭を去っていく。 その背中を見送りつつ、俺は木箱の中に充満するオナラの残り香を胸いっぱいに吸い込む。 言い忘れたが、俺は女の子のオナラが大好きな、一般の感覚だと「変態」と呼ばれる類の人間だ。 そのため、この木箱の中は俺にとって正に天国のような場所なのである。 (まあ、代償も大きかったけどな) この場所の情報を得るため、自称「オナラソムリエ」の女子に払った情報料も安くはない。 元を取るためにも、この天国を存分に堪能させてもらう事にしよう。 (ん?また誰か来たみたいだな) 2人目の来訪者は背の高い3年生だった。 凛とした雰囲気の整った顔立ちに、腰まで伸びた艶やかな黒髪と白い肌の対比が美しい。 胸はやや控えめだが、尻は大きく見事な安産型である。 「くっ・・・だ、誰もいないわよね?」 そう呟く彼女はどうやら我慢の限界が近いらしく、スカートをたくし上げながら木箱の方へと早足で歩いてくる。 そのまま白いショーツの露わにしながら、木箱の前でくるりと反転する。 直後、 ぶぶぶぶぶぶぅぅぅ~~~っっ!! ややフライング気味に彼女の尻から大音量のオナラが放たれた。 「・・・!」 間を置かず、濃厚な発酵臭が木箱の中へと流れ込んでくる。 この悪臭(におい)からすると、少なくとも数日間は便秘が続いているようだ。 「あぁっ、出ちゃった・・・!」 ぶぶっすうううううう~~~っっ!! 長身の少女は赤面しながらも、木箱の穴にその豊満な尻を押し付け、2発目のオナラを放つ。 1発目以上に濃厚な発酵臭が木箱の中に流れ込み、俺の視界をオナラ色に染め上げていく。 「っ~~~~!」 声を出さないように気を付けつつ、ギリギリまで長身の少女の尻に顔を近付ける。 すると、 ぶぶうううううううう~~~っっっ!!! 木箱に押し付けられた尻から3発目のオナラが放たれた。 「っ~~~~~~!」 その濃厚な発酵臭を吸い込みながら、俺は自分の股間が硬度を増していくのを感じていた。 (まあ、コンドーム付けてるし、大丈夫だろ) 心の中で呟いたところで、 「まったく、学園も少しはお手洗いの数を増やして欲しいわ!」 苛立たしげに言いながら、長身の少女が木箱から尻を離した。 俺も慌てて顔を引っ込め、木箱の奥に身を隠す。 ドンッ! やがて長身の少女は八つ当たり気味に木箱を蹴ると、足早に裏庭から去っていった。 *  3人目の来訪者は意外な人物だった。 「此処も異常はないようだな」 俺がこの学園に侵入する時、校門にいた女性警備員だ。 年齢は20代半ばぐらいだろうか。 短く切った髪に、中性的な顔立ち。 背はそれほど高くないが、スレンダーで均等の取れたプロポーションをしている。 「・・・」 木箱の中で息を殺していると、女性警備員がまっすぐにこちらへ歩いてきた。 (マズイ!) 一瞬、気付かれたかと思ったが、 「くんくん・・・うっ!この悪臭(におい)、既に誰かがオナラをしに来たようだな」 女性警備員の独り言でそれが杞憂だったと悟る。 「しかし、生徒たちも大変だな。オナラするためだけに、わざわざこんな所に来なくてはいけないとは・・・」 そう言った直後、 ごろごろごろごろ~~~っ! 雷のような重低音が聞こえてきた。 「そういえば、今日は1度も大きい方をしていなかったな」 女性警備員が音の発信源であるお腹を擦りながら呟く。 「ついでだし、此処でオナラだけでも出していくか」 女性警備員がタイトスカートをたくし上げながら、木箱の穴に引き締まった尻を押し付けてくる。 警備員である彼女に「下着は白の無地に限る」という学園の校則は適応されない。 しかし・・・。 (くまぱんって、どうなんだ?) 木箱の穴から可愛らしいクマの顔がこんにちはしている。 お気に入りなのか、かなり使い込まれた感じだ。 「んっ、出る・・・っ!」 ブバスッ!! 「っ~~~~~!」 彼女のオナラは大量のニンニクをぎゅっと圧縮したような悪臭(におい)だった。 おそらく昼食にラーメンでも食べたのだろう。 鼻で大きく息を吸い込むと、意図せずして身体がビクビクと痙攣する。 量は少ないが、それでもなかなかに強烈な1発だ。 「くっ、まだ出る、か・・・」 ブブウゥッ!!ブブブーッ!!ブボボォッ!! 連続で放たれた3発のオナラが一気に木箱の中へと流れ込んでくる。 1発ごとに木箱内のニンニク臭が濃さを増し、まるで鼻から摩り下ろしたニンニクを流し込まれたような錯覚に襲われる。 その強烈な悪臭(におい)の猛襲に耐えられず、 「うっ・・・!」 俺はコンドームの中に射精した。 *  女性警備員が着衣を正して去っていった後、コンドームを付け直す暇もなく4人目の、いや、4人目と5人目の来訪者があった。 「誰もいないですよね?」 「はい、お姉様」 同じ顔をした、双子らしい2年生の女の子たちだ。 背は160cmに届くか届かないかぐらい。 どちらも大きくつぶらな瞳が特徴の可愛らしい顔立ちをしており、胸も尻も平均以上の大きさを誇っている。 この2人、顔立ちこそ同じだが、見分けるのはそれほど難しい事ではない。 姉妹ともに濃い茶色の髪をサイドポニーにしているのだが、それが姉の方は右に、妹の方は左になっているのだ。 「先にお姉様からなさってください」 「いいえ、私は後でいいから、あなたからなさい」 2人は木箱の前に立って、オナラの順番を譲り合っている。 ぎゅるるるるるる~~~っ! ごろごろごろごろ~~~っ! 両者のお腹からは重低音が聞こえてきており、どちらも限界が近い事が容易に想像できた。 「くっ・・・!ど、どうでしょう、お姉様?この際、2人一緒にアレをするというのは?」 「い、いい考えね。では、こうしてお尻を合わせて・・・」 フッスウウウウウウ・・・。 ムッシュウウウウウ・・・。 2人がオナラを放ったのは、彼女たちが木箱の穴に尻を押し付けたのとほぼ同時だった。 殆ど音のしない2発のすかしっ屁がカドゥケスのように絡み合いながら、木箱の中へと注ぎ込まれる。 「っっっ!」 2人同時のオナラだけあって、今まで以上に濃厚な臭気が鼻の中へ流れ込んでくる。 例えるなら、何年も漬け込んだ糠漬けのような悪臭(におい)。 それが容赦なく鼻の奥を抉ってくる。 「ま、まだ出ます、お姉様・・・」 「わ、私もまだ出るわ・・・」 フシュウウウウウウウ・・・! シュオオオオオオオオ・・・! また2人が同時に2発目のオナラを放つ。 「っっっっっ!」 まるで木箱が糠床に、自分が漬物になったような感覚。 だが、それも長くは続かず、木箱の中に残っていたオナラの残り香と混ざり合い、形容しようのない悪臭(におい)となって俺の鼻を蹂躙する。 プシュウウウウウウウ・・・。 ブシュシュウウウウウ・・・。 やがて風船が萎むような音と共に、2人の放屁が終わりを告げる。 「ふぅ、すっきりしたわね」 「はい、お姉様」 お腹を擦りながら言う姉の言葉に、同じくお腹を擦りながら応じる妹。 「あっ、もうこんな時間。急がないと、昼休みが終わってしまうわ」 「そうですね。では、参りましょう、お姉様」 「ええ」 そう言うと、姉妹は仲良く手を繋いで裏庭を去っていく。 その後姿を見送ったところで、俺は2度目の射精を迎えた。 *  双子の姉妹が去って数分後、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。 (さて、これから放課後までどうするか) 俺の得た情報が確かなら、今日の授業は6限まであるはずだ。 つまり、約2時間は手持ち無沙汰という事になる。 (一旦、外に出るか?いや、でも・・・) 学園から出るのは簡単だが、放課後にもう1度侵入してくるというのはリスクが高い。 少し考えた結果、俺は木箱の中に残る事にした。 一応、飲み物は持参したので、それを飲みながら放課後になるのを待つとしよう。 「ん?」 スマホの電源を入れようとしたところで、ふと気配を感じた。 素早くスマホをポケットに戻し、じっと息を潜める。 「っ!?」 6人目の来訪者の姿に、俺は小さく声を上げてしまった。 おそらく年齢は20代後半、もしくは30代前半。 少し垂れた目がおっとりした印象を与える優しげな女性である。 胸は軽くF、いや、Gはあるだろう。 尻の方も胸に負けないぐらい立派で、正に「巨尻」というに相応しい。 しかし、俺を驚かせたのは、彼女が纏っている黒服だった。 袖のゆったりした膝丈のワンピースに、裾が大きな頭巾。 さらに、胸には銀のロザリオを提げている。 そう、彼女の姿は紛う事なきシスターの修道服だったのだ。 この芳風女学園は敷地内に小さな教会があるため、シスターがいる事自体に不思議はないのだが・・・。 (シスターがこんな所に何しに来たんだ?) 「どなたかおられますか?」 俺が首を傾げていると、シスターがゆっくりとこちらへ近付いてきた。 (ま、まさか・・・) 15秒後、俺の予感は見事に的中した。 「誰もおられませんよね?」 シスターが周囲を見回しながら、修道服に包まれた巨尻をおずおずと木箱の穴に押し付けたのだ。 「んああっ、出るぅ・・・!」 ブオオオオオォォォォォ~~~~ッッッ!!! 「くっ・・・!」 まるで金管楽器のトロンボーンのように低く響く放屁音。 それが木箱内で共鳴し、独特の音色として俺の耳を楽しませてくれる。 悪臭(におい)の方はこれまでのメンバーに比べると控えめだが、こちらも腐った豆のような独特な悪臭(におい)で俺の鼻を苛めてくれる。 「んんっ、シスターとして生徒たちの見本となるべき私が・・・ああっ!」 ブッフォォォォォォォォォォォ~~~ッッ!!! シスターの言葉を遮るように、巨尻から再びオナラが溢れ出してくる。 「くぅっ・・・!」 腐った豆のような悪臭(におい)の中に、濃厚な発酵臭が混ざってきたので、どうやら彼女も便秘気味のようだ。 (そういえば、シスターも教師と同列に扱われるって言ってたな) 自称オナラソムリエの言葉を思い出し、1人で納得する。 おそらくシスターも教会や校舎内でオナラをする事ができないのだろう。 そんな事を考えていると、シスターが木箱の穴から巨尻を持ち上げた。 「我ながら凄いオナラをしてしまいましたね」 ふいにシスターが木箱の穴に顔を近付けてくる。 「っ!?」 慌てて死角となる位置に移動し、息を殺して気配を消す。 「うっ、酷い悪臭(におい)・・・でも、放課後までは時間がありますから、大丈夫ですよね?」 木箱から顔を離したシスターが片手で鼻を擦りながら言う。 確かにこの悪臭(におい)は普通の人にはかなりきついだろう。 正直、オナラ好きである俺でも結構しんどいぐらいだ。 「服に悪臭(におい)も付いていないようですし、仕事に戻りましょうか」 暫く自分の服をクンクンと嗅いでいたシスターだったが、やがて自分の服に悪臭(におい)が付いていないと判断したのか、着衣を正してスタスタと裏庭を去っていった。 *  さすがに木箱内の熱気が凄い事になってきたので、少しだけ木箱の蓋を開けて外気を取り込む。 オナラと一緒に放たれる熱気で木箱の中が軽い蒸し風呂状態になっていたのだ。 「・・・」 シスターが去ってからの約2時間は他に特筆すべき事もなく過ぎていった。 強いていえば、スマホでやっていたソリティアで新記録を出した事ぐらいか。 何回もやったおかげで、自己ベストを5秒ほど更新できた。 やがて6時限目の終わりを告げるチャイムが聞こえてきたので、再び木箱の蓋を閉める。 それから暫くして校庭の方が少し騒がしくなってきた。 とうとう待ちに待った放課後になったのだ。 放課後は部活をしている生徒たちがオナラをしに来るので、おそらく昼休み以上にたくさんのオナラを味わう事ができるだろう。 まだ見ぬ、もとい、まだ嗅がぬオナラに思いを馳せつつ、生徒たちの来訪を待つ。 10分ほど待っただろうか。 「よかった。誰もいないわ」 「っ!?」 木箱の中で息を潜める俺の前に、女神が降臨した。 これまで来た生徒や教師たちと違って、俺は彼女の名前を知っている。 駒込(こまごめ)ユミ。 ダークカラーが強い銀色の長い髪。 170cm近い長身で、手足も長くスレンダーだ。 一方で、胸はその母性を象徴するかのように大きく、尻もきゅっと引き締まっている。 正に「清楚」という言葉を具現化したような少女だ。 彼女の存在は学園外(そと)にも知られており、聖芳風女学園でも屈指の美少女と言われている。 (ゴクッ・・・) 意図せずして喉が鳴る。 此処に来た以上、彼女がする事は1つだ。 まあ、この木箱を踏み台にして壁の向こうへ行く事もできるが、放課後であるこの時間帯にそれをする意味はないだろう。 1歩ずつ、駒込ユミが木箱の方へと近付いてくる。 距離が縮まった事で、彼女の頬が紅潮しているのがはっきりと確認できた。 (間違いない。これから駒込ユミがオナラをするんだ・・・) 俺の期待が膨らむ一方、駒込ユミは木箱に背を向けてスカートをたくし上げている。 穿いているのは他の生徒たちと同じ白いショーツだが、彼女のものだというだけで神々しく輝いているように見せる。 「っ!?」 両手で口を塞ぎ、飛び出しそうになった言葉を強引に抑え込む。 なんと駒込ユミはスカートをたくし上げただけでなく、その下のショーツまで下ろし始めたのだ。 その結果、最高級の桃のような彼女の尻が露わになり、俺の股間が瞬時に最高硬度に達する。 「下着を穿いたままだと気持ちよくできないし、誰もいなくて助かったわ」 そう言いながら、膝までショーツを下ろした駒込ユミが木箱の穴に尻を押し付けてくる。 彼女ほどの美少女になると、尻の中央に息づく菊蕾すらも可憐だ。 (此処から駒込ユミがオナラするのか) そして、とうとう待ち侘びた瞬間がついに訪れた。 「んっ♪」 駒込ユミの口から可愛らしい息み声が漏れる。 直後、 ブボボボボボボボボオォォォォォーーーッッッ!!! 「っっっっっ!?」 俺は声にならない悲鳴を上げた。 臭い! オナラ好きの俺でさえ今すぐ鼻をもぎ取りたくなるほど臭い! 「ふぅ・・・」 何処か色っぽい声を漏らす彼女のオナラは、俺の想像を軽く凌駕していた。 それこそ今まで此処を訪れた6人のオナラをすべて合わせても敵わないレベルだ。 そんな猛烈な臭気がボロボロの木箱を壊さんばかりの勢いで注ぎ込まれる。 まるで狼が木の家を吹き飛ばそうとする「3匹の仔豚」のワンシーンだ。 「むぐっ・・・!」 この場合、仔豚に当たる俺は必死に息を止めて駒込ユミのオナラを凌ごうとする。 「んんっ、恥ずかしいけど、気持ちいい・・・んっ♪」 ブブブブブブウウウウウゥゥゥゥーーーッッッ!!! 俺が息を止めている間に、狼に当たる駒込ユミが2発目のオナラを放つ。 1発であれだけ凄まじい悪臭(におい)だったのだ。 2発目を喰らったらどうなるかわからない。 とはいえ、ダイバーでもない俺が息を止められる時間などたかが知れている。 「ぷはぁっ・・・」 時間にして1分足らずで、俺は限界を迎えた。 次の瞬間、猛烈な臭気の嵐が俺の鼻へと襲い掛かってくる。 「ぐっ・・・!」 どうにか声を出すのを堪えつつ、少しでも駒込ユミから距離を取ろうと後退する。 先程まであんなに可憐に見えた彼女の菊蕾も、今は恐怖の対象でしかない。 だが、焦ったのがいけなかった。 ガタッ! うっかり後ろの壁に背中をぶつけ、大きな音を立ててしまったのだ。 「誰っ!?中に誰かいるんですか!?」 驚いた様子で、駒込ユミが木箱の穴に押し付けていた尻を離す。 (マズイ!気付かれた!?) 隠れようにも木箱の中ではどうする事もできない。 だが、こんな臭い中にいるぐらいなら、いっそ見付かった方がいいかもしれない。 何処か諦めにも似た気持ちで、俺は木箱の蓋が開けられるのをぼんやりと眺めていた。 *  3分後、俺は木箱から出て地面に正座していた。 俺の前には既にショーツを穿き、着衣を正した駒込ユミが立っている。 「つまり、昼休みの時からこの中に隠れてたんですか?」 「・・・」 彼女の問い掛けにも、俺は黙したまま俯いていた。 いずれにしろ、俺はもう終わりだ。 どう言い逃れしようと、社会的な死は免れない。 「もうっ、この箱がどんな箱なのか、知ってたんですか?」 駒込ユミがさらに質問を投げ掛けてくる。 怒っているというよりは少し呆れているような口調だ。 また俺が黙秘していると、 「っ!?」 彼女の白い手が俺の鼻に触れた。 「この箱は皆さんがオ・・・アレをする箱ですから、とっても臭かったでしょう?鼻、大丈夫ですか?」 そう言いながら、駒込ユミが俺の鼻を撫でてくれる。 「あ、ああ・・・」 俺は先程まで彼女のオナラに苦しんでいた事も忘れてその優しさに涙する。 「あっ・・・!」 ふいに彼女が俺の鼻を撫でる手を止めた。 怪訝に思って顔を上げると、彼女の視線は俺の股間、もっと正確には勃起した肉棒に注がれていた。 「あ、あの、もしかして、オナラの悪臭(におい)で興奮したんですか?」 (終わった・・・) わずかに見えた希望の光が絶望の闇に呑まれていく。 「えっと、そんなにオナラの悪臭(におい)がお好きなら、こんな所ではなく御手洗いで御自分のを嗅がれた方が・・・」 「いや、そういう事じゃないんだ!」 とんでもない勘違いをされているようなので、さすがに黙っている訳にも行かず、俺は声を上げた。 「しっ、落ち着いてください。警備員さんに見付かってしまいますよ」 駒込ユミが人差し指を唇に当てながら注意してくる。 「わ、悪い・・・」 慌てて謝罪し、声のトーンを落とす。 しかし、今の発言からすると、どうやら俺を警備員に突き出す気はないようだ。 「話を戻しますが、御自分のオナラではダメで、この中に隠れていたという事は・・・もしかして女性のオナラがお好きなのですか?」 「・・・」 あまりにもストレートな問い掛けにどう答えていいかわからず、俺は無言で頷いた。 「そうなんですか。では、こうしましょう」 駒込ユミが何かを思い付いたように手をパンッと叩く。 「今から私のオナラを好きなだけ嗅がせて差し上げます」 「なっ!?」 予想を軽く飛び越えた提案に、俺は言葉を失った。 「その代わり、これからはこんな事をしないでくださいね。オナラをするというのは、女の子にとって凄く恥ずかしい事ですから」 「・・・」 どうしたものか。 現状において、彼女の提案を断るのはリスクが高い。 下手に機嫌を損ねたら、彼女が警備員を呼ぶ可能性も0ではないのだ。 しかし、あの猛烈なオナラを再び嗅ぐのは―― 「あのー」 「!」 いきなり声を掛けられ、思考に急ブレーキが掛かる。 「やっぱり、私のオナラではダメでしょうか?」 絶世の美少女、駒込ユミが申し訳なさそうな表情で問い掛けてくる。 「・・・」 この瞬間、俺の中から選択肢が消滅した。 *  どうしてこうなったのか。 「準備はよろしいですか?」 木箱に空いた穴から駒込ユミが問い掛けてくる。 「OKだ」 話し合いの末、俺は先程と同じように木箱の中で彼女のオナラを嗅ぐ事になった。 「目を閉じていてくださるなら、もっと近付いてもいいですよ?」 「い、いや、此処でいい」 尤も、さっきとは違い、少しでも彼女の尻から距離を取ろうと後ろの壁に背中をぴったりとへばり付いているのだが。 「そうですか?遠慮しないでくださいね」 そう言うと、駒込ユミは穴から顔を引っ込め、代わりに染み1つない桃尻を木箱の穴に押し付けた。 今の俺にはその中央に息づく菊蕾が俺を地獄へ誘う悪魔の穴のように見えた。 「行きますよ・・・んっ♪」 (来るっ!) 俺が身構えた直後、 ブビビビビビビビビビィィィィィィィィッッッ!!! 彼女の容姿からは想像もできないような汚らしい音が木箱の中に響き渡った。 「ぐふっ!?」 例えるなら、悪臭(におい)のコンボ。 チーズや腐ったキャベツ、さらに腐肉のような悪臭が三位一体となり、俺の呼吸器官を圧倒的な臭さ(パワー)で捻じ伏せてくる。 「もう1発、追加しますかー?」 「・・・」 駒込ユミが何やら問い掛けてくるが、今の俺に答える余裕はない。 「じゃあ、もう1発追加しますね・・・んっ♪」 俺の無言を肯定を解釈したのか、駒込ユミが2発目のオナラを放つ。 プッフィィィィィィィィィィィィ~~~ッッッ!!! 2発目はヤカンが湧いた時のような甲高い音だった。 「かはっ!?」 その凄まじい刺激臭は、伝説の槍ゲイボルグの如く体内で無数の刃となって俺の鼻と肺を貫いていく。 「どんどん出しますから、満足したら出てきてくださいね・・・んっ♪」 プププウゥゥウゥゥウゥゥウゥゥ~~~ッッッ!!! 「っっっっっ!?」 壊れたラッパを思いっ切り吹いたような間抜けな音。 だが、彼女の誘いに乗って此処に入った俺の方がよっぽど間抜けだろう。 鼻に絡み付くような粘っこい甘さを持った悪臭(におい)。 身体が内側から腐っていくような錯覚を覚えつつ、俺は自らの浅はかさを後悔する。 こんな事なら、警備員に捕まった方が―― ブブブゥーッ!!ブボボォーッ!!ブバスッ!!ボフゥッ!! 「~~~~~!?」 俺の思考は4連発のオナラで強制終了させられた。 視界どころか頭の中が丸ごとオナラ色に染め上げられるような感覚。 「くっ・・・!」 もう十分だと意思表示するため、最後の力を振り絞って木箱の蓋を開けようとする。 だが、苛烈なオナラ責めによって弱り切った俺の力では、蓋まで手を伸ばすのも一苦労だ。 (もう少し・・・後、もう少し・・・) 必死に伸ばした指先が木箱の蓋に触れる。 (やった・・・!) 俺は心の中でガッツポーズする。 「すませんが、時間が押しているのでこの1発で最後にしてくださいね・・・ふんっ♪」 ブブブブボボボッブリリリィィィィィーーーッッッ!!! 好事魔多し。 俺が安堵したタイミングを狙ったかのように、駒込ユミが特大のオナラを放つ。 それはラストを飾るに相応しい最終にして最臭の1発。 思い付く限りの食材を混ぜ合わせ、丸ごと腐らせたような猛臭(におい)。 (もう、ダメ、だ・・・) 「満足してもらえましたか?」 薄れ行く意識の中、俺が最後に見たのは穴を覗き込む駒込ユミの天使のような笑顔だった。 *  ゆっくり目を開けると、三つ編み眼鏡の少女が俺の顔を覗き込んでいた。 「気が付いた?」 「桐生?」 彼女の名前は、桐生エリカ。 オナラソムリエを自称する、俺にあの木箱の情報を売り付けてきた張本人だ。 「起きれる?」 「あ、ああ」 軽い眩暈を覚えつつ、よろよろと上体を起こす。 どうやら此処は聖芳風学園の近くにある公園。 俺はその一角にあるベンチに寝かされているようだ。 「感謝しなさいよ。念のために様子を見に行ったら、アンタが木箱の中で泡を吹いてたんだから」 そう言って、桐生が眼鏡を押し上げる。 「お前が運んでくれたのか?」 「まあね。途中までは彼女も一緒だったわよ。それにしてもアンタは運がいいわね。あの駒込ユミのオナラが嗅げるなんて」 桐生が肘で俺の脇腹を突いてくる。 「あんな目に遭ったのに、運がいいといえるのか?」 「オナラソムリエである私に言わせれば、駒込ユミのオナラは最高値のクラスSに次ぐクラスAよ?それを嗅げたんだから、運がいいわよ」 「・・・」 ダメだ、こいつとは価値観が違い過ぎる。 「さて、アンタが目を覚ましたところで、行きましょうか」 そう言うと、桐生が膝をパンッと叩いて立ち上がる。 「何処に行くんだ?」 問い掛けながら、俺も彼女に倣ってベンチから立ち上がる。 「勿論、特盛ニンニクラーメンを食べによ。救出料としては安いもんでしょ?」 「なっ!?」 「ほら、早く行くわよ」 その場で立ち尽くす俺を残し、桐生が公園の出口へと歩いていく。 こうして、俺の鼻と財布は瀕死の重傷を負ったのだった。 終


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