SamSuka
黄金の黒山羊(黒胡椒サラミ)
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魔法のオナホ

よく見る魔法のオナホネタを自分でも書いてみたくなったので試し書き。続きを書くかどうかは皆様の反応と他作品執筆の余裕をみつつ。


ーーーー


 その日は久しぶりに休みだった。

 前日の深夜残業からアパートに帰ってきた俺は、昼過ぎになっても布団で泥のように眠っていた。そんな俺の目を覚ましたのはインターホンの音だった。


「んん……。くそ、なんだよ。はいはい、今出ますよ~……」


 頭は寝ぐせだらけで、だらしないスウェット姿のままだったが、そんなことを気にするほど丁寧な暮らしは送っていない。それにこの部屋を訪れる来客など、どうせ宅配業者くらいのものである。

 予想通り、俺が鍵を外してドアを開けると、そこには見慣れた制服を着た宅配業者の兄ちゃんが立っていた。爽やかな笑顔を浮かべたその兄ちゃんは、大きめの段ボール箱を肩に担いでいた。


「こんにちは、網谷さんですか? お届け物です」

「ええはい、私が網谷です。ご苦労様です。え~と、サインでいいですか」

「はい、名字だけでいいので、伝票のこの場所に。――あ、ペンならあります」

「どうも。――ここ?」

「はい、そうです」


 そんな感じのやり取りを済ませると兄ちゃんは颯爽と去り、段ボール箱だけが残った。俺はドアを閉める前に、午前中の日差しに目をしかめながら、その段ボール箱を見下ろして寝ぐせのついた後頭部をぼりぼりと掻いた。


「こんなもん注文したっけ……?」


 ネット通販はそれなりに利用するが、これだけのサイズの買い物には、どうも心当たりがなかった。単に寝ぼけているせいで思い出せないだけかもしれないと、俺はその段ボールを持ち上げ部屋の中に入れようとした。


「ん、結構重いな。以外にずっしり来るぞ。――あの兄ちゃん、よくこんなもん平然と担いで二階まで上がってきたなあ。やっぱり若さって奴か……。いやいや、俺だってそんなオッサンじゃないぞ? よっこいしょっと」


 俺は空しいにもほどがある独り言をつぶやきながら、改めて荷物を持ち上げ、部屋に入ると共にドアを閉めた。――そしてその段ボール箱を開いてみると、なんと中から「魔法のオナホ」なるものが出てきたのだった。


「魔法のオナホ? ……――なんだそりゃ」


 俺はオナホというものを知らなかったからそういう台詞を吐いた訳じゃない。

 当然、オナホールくらい知っている。

 主に恋人のいない独り者が自分を慰めるために使用するアレだ。というか、この部屋の中にも既に3つほどある。いちおう普段は見えないところにしまってあるが、お気に入りのそれらを使い、ネットで漁った動画や画像でオナニーするのは俺の日課だ。

 俺が引っ掛かったのは、新しいオナホを注文した覚えなどないことと、オナホール本体と単に「これは魔法のオナホです」としか書かれたペラ紙一枚以外には、梱包材しか入ってないことの異様さだった。


「……どういうこった、こりゃ」


 持ってみたとき重たいと思ったのはなるほどで、そのオナホは筒状の簡素なものではなく、女性の首下から太もも上部あたりまでを再現したタイプのものだった。そう、ちょうどトルソーのような形状だ。しかも安っぽいシリコン製の見た目ではなく、かなり手の込んだ高級感のある肌触りをしている。それこそ、本物の女そっくりの触れ心地だ。


(まあ俺が女の肌に直に触る機会なんて、何年か前に行った風俗でぐらいだったけど……。それ以外には、全くと言っていいほどモテてないしな。しかしそれにしても……こんだけのクオリティだったら、きっと相当高いんじゃないか?)


 そういう系のグッズだからと馬鹿にしてはいけない。めちゃくちゃ手をかけて作った精巧なラブドールには何十万とかそれ以上の値段のものもあるという。このオナホールは、それと同類の匂いがした。


(匂い……匂いも全然ゴム感がないな。ヘソもあるし――うおっ、尻の穴まであるのか。肝心のアソコは……)


 成人男性が休日にしげしげとオナホールを観察する様子は客観的に見たら情けなくもあるだろうが、この部屋には俺一人きりである。恥と思うことはない。俺はカーペットを敷いた床に置いたオナホの正面から、膣部分を指で開いて中身を確認してみた。

 ――そしてその瞬間、どこからか生唾を飲み込む音がした。


「――えっ」


 つい声が出たが、いまのゴクリという音はもちろん俺が立てたものだ。何かを見て、エロいと思って生唾を飲み込むなんて、いつ以来だろうか。それほどに、このオナホのアソコは魅力に見えた。

 ピンク色の内部は、現実の人間の膣粘膜を忠実に再現しているように思える。

 見た目だけじゃなく質感も。

 一体どういう素材で作れば、こんなに濡れた感じを表現できるのだろう。


「と、とりあえず……」


 使ってみるかと考えた。

 結局注文した覚えはないが、俺の部屋に届いたものだ。ローションもある。

 休日の明るいうちからオナニーするという中坊じみた決断を下した俺は、やけにそわそわしながらカーテンを閉め直し、改めて玄関のドアに鍵をかけた。

 スウェットと下着を脱いで裸になると、既に俺のチンポは勃起していた。これほど興奮するのは久しぶりだ。


「よ、よし」


 オナホに挑みかかろうとした俺は、その前に改めてオナホ本体を持ち上げて、製造元の手掛かりになるような何かが印字されていないか確かめてみた。そうしたのは、これを使ってからあとで法外な料金を請求されるんじゃないかと、ふと思ったからだ。しかしこのオナホには印字どころか継ぎ目ひとつなく、見れば見るほど不思議な素材でできていた。俺が掴んでいるのはちょうど腰に当たる部分だったが、もはやそれだと、切り取った人体の一部を持ち上げているサイコパス殺人者の図に見えなくもない。

 そしてその調子でオナホを観察していると、オナホの腰の裏に触れた指に、何かボタンを押すような感触が伝わった。


「ん……――うわっ!?」


 俺が押したボタンは起動スイッチだったらしい。俺はそのとき、オナホに血が通ったように思った。そしてオナホのヘソの上に、小さなディスプレイが表示された。最近はドローンだかなんだかで空中に映像を表示する技術があるが、あんな感じだ。


「本当に魔法みたいだな……」


 オナホの腰の裏、皮膚の下にいくつかのボタンがあって、両手の指で操作していくことがわかった。どうやらこれはよほどのハイテクを詰め込んだ最新式の電化製品らしいと、その時の俺は思っていた。

 しかしこれは文字通り「魔法のオナホ」なのである。

 ディスプレイに文字が浮かんだ。


【初回起動を確認。ユーザー登録を開始します】

「えっ?」

【そのまま当機の腰の裏に手を当てていてください】

「な、なんだ? こいつ勝手に動くぞ」


 ――と、つい往年のロボットアニメの主人公みたいなことを口にしてしまった。


【生体情報確認中。・・・・・・】

「指紋でも読み取ってるのか……?」

【終了しました。音声認識でユーザーネームを登録します。お名前をおしえてください】

「――あ」


 いよいよ怪しいぞと思いつつも、俺はこのオナホに対する興味を抑えることができなかった。俺は自分のフルネームを口にした。


「網谷純一」

【網谷純一さんですね。・・・・・・。ユーザー登録が完了しました。細かい設定は、あとでメニューの「設定」項目から行ってください。まずはオナホールを使用してみましょう】


 その表示のあとにハートマークのロゴみたいなのが出て、「リンクしてみる」という文字が浮かんだ。

 音声認識だけじゃなく、オナホの腰の裏にいくつかのボタンが隠れていて、それで操作が可能なようだった。


「リンクってのはなんなんだ……。とりあえず、『はい』……と」

【当機と対象の女性とのリンクを開始します。普段はメニューの「リンク」項目から行いましょう。――それでは、あなたがお望みの女性を教えてください】

「何を言ってるのかわからないけど……女の名前を言えばいいのか」


 そこでパッと思いついたのが、俺の職場にいる人間だった。――いや、その表現はおかしいか。それは俺の教え子である。俺――網谷純一は、この近くの碧海女学園という学校で社会を教える教師だった。昨日の残業も、部活と試験の採点のコンボによるものだ。――誰かにいまの俺の姿を見られたら、教師が酷い休日の過ごし方をしているなと言われるかもしれないが、そういうやつには、教師だって人間だと言ってやりたい。

 ともかく、女性の氏名を答えろと言われて俺が思い浮かべたのは、俺が指導するバレーボール部のエースで、かつ今回の試験でも98点という高得点を取った辻原明音の顔だった。辻原は俺の授業を誰より熱心に聞いてくれる優等生だし、部活中も真面目だし、そしてアイドル顔負けの美少女だ。――あとはめちゃくちゃ巨乳でもある。

 辻原のことを見ていると、俺は教師にあるまじき欲望を抱きそうになってしまうのだが、なんとかそれを抑え込んで今日まで過ごしてきた。

 女生と言われて辻原の笑顔を思い出した俺の口から、ぽつりとその名前が零れた。


「辻原明音……」

【辻原明音さんですね。・・・・・・。ユーザーの記憶野に一致する女性の情報がありました。こちらの方で間違いないでしょうか?】

「――えっ」


 俺はディスプレイに表示された画像を見て唖然とした。

 それはまさしく俺が知る辻原明音の顔だったのだ。一体どこで撮影したのか、学生証の写真のような首から上の画像もあれば、制服を着て授業を受けているときの横顔や、ユニフォームを着てバレーをしているときの真剣な辻原を写した画像もあった。


「これ辻原じゃないか。間違いない。間違いないけど……」


 全裸のままの俺の肌に汗が浮かぶ。

 このオナホールはただのジョークグッズでも、家電製品でもない。いまになってそのことに気付いたのは遅いだろうか。

 そう答えたらどうなるかを想像しつつ、辻原の画像の下に表示された、「リンクを開始しますか」の文字に対し、俺は「はい」を選んでいた。


【リンクを開始します】


 そこでオナホに変化が起こった。肌の表面がじわじわと変化し、骨格も変わっていった。乳房の膨らみの先端に乳首が生まれ、アソコの形状も変化しているようだった。

 変化を終えたオナホには、相変わらず首から上と両手足がついていない。しかし俺はなぜだか確信した。――これは、俺が知っている辻原明音の身体に違いないと。もし制服やユニフォームの下を見ることができたなら、あの巨乳はこういう形をしているだろうと、俺が妄想していたのと全く同じ――いやそれ以上に魅力的な外観だった。


【リンクが完了しました】

「…………」


 俺の心臓はバクバクと跳ねていた。

 ここまでの不思議な出来事の意味を探るよりも、この辻原の身体を模したオナホにチンポを突っ込んでみたいという衝動が、体内で荒れ狂っていた。俺は、はあはあと息を荒げながら、勃起したチンポにローションをまぶした。ローションがやけにひやりと冷たく感じられたのは、俺のチンポのほうがそれほど熱くなっていたからかもしれない。

 リンクが完了したあとも、ヘソ上のディスプレイには辻原の画像が表示されていた。オカズならばこれで十分だと思った。――いや、いまの俺のテンションなら、オカズなんてなくても簡単に射精できるだろう。

 まるでオナホに息が通ったようにオナホの腹部分が緩やかに上下している。俺の手にもしっかりと体温が伝わってきていた。

 ローションを塗った亀頭の先端をオナホの割れ目に近付ける。――そのピンク色の割れ目も、微かに動いているような気がした。


「そ、挿入するぞ……っ」


 オナホール相手にそんな宣言は無用だが、あまりにもリアルな女体を再現したそれを前にして、俺はそれが道具であることを忘れていた。

 恐る恐る亀頭を割れ目に触れさせると、オナホのピンク色の粘膜と俺の性器の粘膜が接触した瞬間に、びりびりっと電流のようなものが背筋を走った。それは紛れもなく快感によるものだった。


「うお……っ! は、入る……!」


 だが、亀頭が半分もめり込まないうちに、俺のペニスは先へと進めなくなった。オナホの締まりが良すぎるのだ。それはカタいと言っても良いほどで、まるで本物の処女の膣穴に挿入しようとしたときを思わせた。


「辻原、そんなに緊張するな。心配しなくてもいま先生の女にしてやるからな……っ!」


 俺がそんな台詞を口走ったのは、実際に自分が教え子である辻原明音の処女を奪う妄想に囚われていたからかもしれない。

 現実に教え子に手を出すのは、教師として――それ以前に大人として絶対に許されないが、俺がオナホ相手に妄想にふけることを止められる者はいない。俺の頭の中の想像はだんだんとエスカレートしていった。俺は床のカーペットの上でオナホの腰を掴み、ちょうど正常位で挿入するような感じでアソコへの侵入を試みていた。


「うっお、マジでキツい……!」


 腰を前へと突き出すと、オナホが膣圧で俺のチンポを押し返そうとしてくる。だが硬度マックスになった俺のチンポは、それくらいの抵抗にはくじけない。やがて亀頭全体が膣内にめり込んだ。


「おっ、おおっ! 先っぽ入れただけでこの気持ち良さかよ。ヤバ……っ」


 腰を掴む手に力を籠めると指が皮下脂肪に沈む。辻原の巨乳を再現したオナホの胸が柔らかそうに震える。圧倒的な再現感だ。オナホの首の上に、処女を奪われる痛みを堪えて可愛い顔を必死にゆがめる辻原まで浮かんで見えた。ケツの穴を閉めて我慢しなければ、亀頭を入れただけで射精するところだった。――ていうか実際、少し漏れた。

 オナホの膣内に亀頭を沈めて数センチ行ったか行かないかのうちに、俺は次の障害に突き当たった。膣内が狭く括れている感じのそこは、辻原の処女膜なのだと本能的に察した。それはそうだ。このオナホがあの辻原を忠実に再現しているのであれば、処女であって当然なのだと思った。


「だよなあ……! 辻原がどっかのチャラい奴と付き合って、学生なのにセックスしてたりする訳ないよな! いいぞ辻原、そういう奴らに手を出される前に、俺がお前の処女を奪ってやる! お前のことを女にしてやる! おっ、おお……! 辻原の処女膜が、俺のチンポで破れてく……っ!」


 腰を突き出していくと、みちみちと生々しい何かをこじ開ける感触が伝わってきた。新品の枕か何かを汚れないように梱包する薄いビニールを手で無造作に引き裂いて行くような、ある種の背徳的な感覚。オナホの膣内はぎゅっと引き締まり、肉棒を隙間なく締め付けてくる。それは処女を奪われまいとする辻原の健気な抵抗の結果なのかもしれないが、同時に俺に凄まじい快感をもたらしたのだった。


「うおっっ!! ……はいっ……たぁ……!」


 俺は天井を見上げて大きく息を吐いた。オナホに挿入しただけだというのに、これほどの達成感を味わえるとは。

 そしてそのせいで、俺は気を抜いてしまった。ゾクゾクと下半身に痺れが走り、尿道を物凄い勢いで精液が駆け上がった。――せっかく我慢していたのに、そこで俺はあっさりと射精してしまった。


「うっ! あっ! おあ、ああっ!」


 ――びゅっ、びゅるっ、びゅるっ、びゅるるるるるっ!

 水道の蛇口をひねったみたいに、圧倒的勢いでザーメンが迸った。一度の射精でこんなに精液を出したのは人生で初めてかもしれない。当然、気持ち良さも最大級だった。


「うおっ、ほお……。あっ、あああ……!!」


 俺はいま、オナホに出しているんじゃない。

 辻原明音のマンコに射精しているんだ。

 処女喪失をためらう辻原を正常位で犯し、処女膜を引きちぎって、挙句の果てに胎内で精をぶちまけてしまった。現実では決してやってはいけないことだけに、その妄想に浸りながらの射精は、あまりにも官能に満ちていた。

 射精中も辻原のマンコが俺の肉棒をぎゅうぎゅうと締め付けてきたお陰で、最後の一滴までザーメンを搾り出すことができた。


「おっ、おお……。気持ち、良すぎる……」


 射精が終わってからしばらくのあいだ、俺はオナホの腰を持ち、呆けた顔で中空を見つめていた。そこには少しの危惧もあった。アルコールやギャンブルなんかよりずっと酷い。この快感の前では理性なんか簡単に焼ききれてしまうだろうと。

 ようやく正気を取り戻した俺は、オナホのマンコからチンポを引き抜こうとした。


「はあ、はあ……。いくらなんでも、そろそろ抜かなきゃな……――ん?」


 ディスプレイに目を向けると、そこに表示された辻原の画像の横にハートマークの枠が浮かび、ぽわぽわとピンク色のゲージが溜まった。そのゲージは最初から少し高めの位置にあったが、それが若干上昇したように見えた。


「なんだこれ。ゲームの好感度ゲージっぽいけど」

【おめでとうございます。「初めての膣内射精」、「一つ目のオナホ」の実績を解除しました。この調子でたくさんの実績を集めましょう】

「ますますゲームみたいなノリだな」

【いまのリンク相手をお気に入りオナホリストに登録しますか? このリストから、いつでも設定を呼び出すことができます】

「…………」


 その問いに対して俺はしばし迷ったが、結局「はい」を選択したのだった。


  §


 このオナホが普通の品じゃないことはもう理解した。

 どうしてこんな品が俺のところに届いたのかはわからないが、このオナホを使用したことによる快感の凄まじさを体験してしまった以上、いまさら製造元に返却しようなどという発想は浮かばなかった。

 俺は、自分の教え子である辻原明音の身体とリンクさせたオナホの膣内から、射精を終えたチンポを引き抜いた。

 射精直後で敏感になっているのもあったが、名残惜しむように追いかけてくる膣ヒダに擦られて、単に引き抜くだけの動作でも非常に気持ち良かった。


「う……おっ!」


 亀頭がちゅぽんと抜けると、チンポが腹に向けて跳ね上がった。まだまだ射精できそうな勃起具合だ。こんな興奮は本当に思春期以来である。


「しっかし、我ながらめちゃくちゃ射精したな……。そのわりに全然奥から逆流してこないけど」


 しげしげと眺めたが、ピンク色の割れ目の奥から俺が流し込んだザーメンが溢れてくる気配はなかった。もしかして、このオナホは子宮まで再現しているのだろうか。――しているに違いない。俺が放ったザーメンは、辻原の子宮に吸い込まれた。そう考えると余計に興奮する。

 でもだとすると、洗ったりのメンテナンスはどうすればいいんだろう。分解して中を掃除するにしても、継ぎ目一つないから方法がわからない。――と思っていると、オナホのヘソ上ディスプレイに新たな文字が表示された。

 どうやらこれを作った誰かは、使用状況に応じてチュートリアルが表示されるようにしたようだ。なんとも親切な話である。


【膣内射精を行ったので、リンク相手の好感度が上昇しました。これを続けて、あなただけのオナホールを増やしましょう。精液はオナホ内に吸収され、稼働するためのエネルギーとして利用されます。洗浄等は基本的に不要ですが、エネルギー切れが起きないように定期的な使用を心がけてください】

「好感度の上昇?」


 洗浄不要だという部分や、精液をエネルギーに変換するという点にも驚いたが、俺が一番引っ掛かったのはその点だ。さっきオナホに中出ししたとき、辻原の画像の横にハートマークのゲージが表示されたが、それのことだろうか。

 まさか、まさかオナホに中出しするだけで、現実の辻原が俺に好感を抱くなんてことがあるだろうか。


(気になるけど、いま確かめる方法はないか。えっと、他のメニューは……)


 このオナホの可能性を探ろうと、腰裏のボタンに触れようとしたところ、さっき射精するのに夢中だった俺の視界に、辻原の巨乳そっくりのオナホの胸部が入った。俺はゴクリと喉を動かすと、欲望に素直になって、その双乳を揉みしだいた。


「うおっ、柔らか……っ」


 具体的になんと表現すれば良いかわからないが、少なくとも、このオナホにマンコにチンポを突っ込んだときと同じほどの感動を俺は味わった。

 白い乳房の表面は俺の皮膚にしっとりと吸い付き、少し力を入れると、たわわな果実の中に指が埋まった。もう疑わない。ゴムとかシリコンじゃなく、これは本物の感触だ。


「ほお、辻原の乳首と乳輪ってこんな形なのか。ピンク色で綺麗じゃないか。――おっ、揉んでたら乳首が勃起してきたぞ。あ~ヤバ、射精したばっかなのに、また射精したくなってきた。勃起し過ぎてチンポ痛い……っ」


 幸い今日は時間をフルに使える。オナホの操作方法を探るのは後回しにして、さっそく二度目の使用を開始した。リンク先は辻原明音のまま、今度は胸を揉みしだきながら正常位で挿入した。――挿入前にローションを足そうかと思ったが、結局それは必要なかった。そんなものがなくとも、どうやらオナホ自体が愛液に似た潤滑油を分泌しているようだったからだ。

 頭部と手足のないトルソー型のオナホにチンポを挿入して腰を振ると、秘部からぐちょぐちょと音が鳴った。足がないと言っても太ももの上部はついており、思いっきり腰を打ち付けると、尻肉と太ももの肉がたわんで本物のようだった。


「――っ、はぁっ、はぁっ、いいぞ辻原、もっと締め付けろ! ああ~最高だ! このデカパイも、ずっとこうしてやりたかった――!」


 もはや画像も必要ない。頭の中に辻原の笑顔と声を思い浮かべるだけで俺は没頭できた。一度射精したことで、さっきよりはこのオナホの極上の膣内を味わう余裕があったが、それもつかの間のことだった。


「うっ、ぐううう!」


 俺は辻原オナホの巨乳を両手で思い切り掴んだまま、本日二度目の精を吐き出した。それは一発目に劣らず濃厚な快楽を伴う射精だった。そのときディスプレイに表示された辻原の画像の横で、またしてもハートマークのゲージが溜まった。


「はぁ、はぁ、ヤバい、まだ全然足りないぞ。どうなってんだ、まだまだ射精できる」


 俺はそうつぶやきながら抜かずの三回戦目に突入した。そうやってまたしても正常位で射精してから、床に寝そべりオナホを上に乗せて騎乗位気分を味わいながら四発、五発目の射精を行ったところで、俺はようやく満足したのだった。


「――うおっ、おおお……! はぁ、はぁああ~……。さ、さすがにもう出ない。金玉の中身が空っぽだ……。くそっ、何やってんだ俺、休みの日に教え子をオカズにしてオナニーなんて」

【おめでとうございます。「五発目の膣内射精」の実績を解除しました。また、辻原明音の好感度が30%を突破しました】

「えっ?」


 そのときだ。オナホを身体の上に乗せて、ようやく罪悪感じみたものに浸っていた俺の耳に、スマホのバイブ音が届いたのは。

 俺は仰向けに寝転がったまま、ちょうど手の届くところにあったスマホを掴んだ。


「電話か? 休みなのに誰だ? もしかして職員室から……――って、辻原?」


 間違いない。辻原明音の名前が、スマホの画面に表示されていた。

 これはいったいどういうタイミングなのか。

 いちおう俺は顧問として部員の番号を把握している。部員のほうも俺の番号を知っている。辻原が俺に電話しようとすればできる訳だが、それでもいままであいつの方から掛けてきたことなどなかった。

 俺は通話ボタンをタップし、スマホのスピーカーを耳にあてた。


「……もしもし」

『――あっ。…………』


 俺が出ると短く声が聞こえて、それきり電話の向こう相手は黙り込んでしまった。


「もしもし、網谷です」

『…………』

「……辻原か? どうしたんだ、こんな休みの日に」

『先生……』


 スピーカーを通して聞くのと直接聞くのとでは異なるが、それは紛れもなく辻原の声だった。授業中は優等生で、バレーボールの活動をしているときは凛としている辻原だが、容姿は清純派アイドルのようで、声にもアイドルじみた甘さがあった。


『あ、あの……』

「もしかして部活の話か? それともクラスのことか? 授業でわかんないとこがあったってことは、辻原に限ってないだろうし」


 そうやって喋っているときの俺は、一瞬だが間違いなく教師の心を取り戻していた。――ただし真面目な声を出しながら、俺は全裸で寝転がり、腰に跨ったオナホの膣内にペニスを挿入したままである。



『……っ』

「どうしたんだ? 何か俺に用があったんだろ?」

『あ、あの、私……っ』

「…………」

『私、急にどうしても先生の声が聞きたくなって――……』

「――え?」

『ご、ごめんなさい! 嘘です! 忘れてください!』

「つ、辻原? おい! ――…………切れた」


 呼びかけても、スピーカーからはプー、プーという電子音しか聞こえない。

 いまの辻原の電話はなんだったのか。

 ほんの少しの会話とも言えないやり取りだったが、あの声には、確かに恥じらいの響きが含まれていた。ここまでの状況から判断して、オナホを使ったことにより、現実の辻原明音の好感度が上昇した? 

 いやまさか。そんなことが実際に起こりうるはずがない。

 はずがないが――。


「っ――」


 凶暴な衝動に駆られた俺は、いま聞いた辻原の新鮮な声をオカズにして、再びオナホに向かって腰を振り始めたのだった。

Comments

書き出しだけでめちゃくちゃ昂ってきた

カンガルー

この先の展開が気になる…

Mr.K

教え子本人とリンクする設定が面白いですね。続きが読みたいです!

抹茶


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