SamSuka
黄金の黒山羊(黒胡椒サラミ)
黄金の黒山羊(黒胡椒サラミ)

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悪の組織の怪人×変身ヒロイン③

 目覚めと共に病室じみた白い天井が視界に入った。

 ここは組織の地下基地だ。俺が最初に怪人への改造手術を受けた後も、同じようにこの天井を見上げた記憶がある。


(……ルナティカは? まだ寝てるか)


 あのときは不気味な研究開発部の男が俺を見下ろしてきたが、いま俺の隣に寝ているのはいたいけな少女だ。昨夜のセックスはぶっ続けで朝方まで盛り上がった。初めは怪人と変身ヒロインの格好で交尾していたが、やがては俺も彼女も変身状態を解いて人間として交わっていた。いまの彼女はルナティカの正体である月見涼である。


(いや、そうだ、もうルナティカじゃないんだったな)


 監禁生活の末に、彼女は正義の味方であることを捨て、俺の足元に完全にひれ伏すことを選んだ。支配の毒はこいつの身体の隅々まで浸透し、市民を守るヒロインの本質を決定的に変えてしまった。

 天井を見上げながら、昨夜のこいつとのセックスを思い出す。俺の上に跨って自分から奔放に腰を振り胸を揺らす少女の幻影は実に淫蕩で、その本能に忠実な様がある種の美しさを放っていた。俺も彼女の求めに応じ、ただの人間には有り得ない回数の射精を行った。


(金玉の中身を根こそぎ搾り取られるかと思ったぜ……。さて、それはそうと、勢いで新しい名前を与えてやるって言ったけど、どうするかな)


 涼は俺の身体にしがみつくように寝ている。全裸で股からオスの子種を溢れさせているところを除けば、その姿は、無垢な幼児がお気に入りのぬいぐるみを抱き枕にしているか、父親に甘えているようにも見えた。俺が右腕で頭を抱き寄せると、涼は自分の親指をおしゃぶりのように咥えながら、幸せそうに寝言をつぶやいていた。

 そう、いまの彼女はとても幸せに見える。そのときふと思った。俺はこれまで自分が悪だと思い行動していたが、実は正しいことをやっていたんじゃないだろうかと。この娘の安心しきった寝顔がその証拠だ。……もちろんそんなはずはないが。

 実の娘の唯のことを思い出しながら涼の寝顔を眺めていると、やがて涼が目を覚ました。


「ん……」

「おはよう、涼」

「……おはようございます、ご主人様」

「その呼び方、続けるつもりか?」

「ご主人様が嫌ならやめます」

「涼の好きに呼んだらいいさ。ご主人様でも、旦那様でも。何だったら、俺のことを父親だと思ってくれてもいいんだぞ?」

「あ……っ♡」

「ほら、パパって呼んでみろよ」

「…………」

「遠慮するな」

「ぱ……パパ」

「なんだ? 涼」

「パパぁ……♡」


 涼は感極まった声で俺をそう呼ぶと、裸の胸板に頬ずりしてきた。


「パパ♡ 涼のパパ♡ んっ♡ ちゅっ♡」


 涼は俺の身体の至る場所に口付けを繰り返し、やがて腰に跨ってきた。


「ねえパパ、涼のお願い聞いて?♡」

「もちろんさ。お前の頼みだったら、パパは何でも叶えてやるよ」

「嬉しいっ♡ じゃあね、パパのおチンチン欲しいっ。涼のおマンコにパパのおチンチンずぶずぶ入れて、思いっきりいじめて欲しいのっ♡」


 少女のマンコの入口が、俺のペニスの裏スジに擦り付けられる。目覚めたなりだというのに、涼の膣内がホカホカに熱くなっているのがわかった。


「いいぞ。パパのチンポで良かったら好きに使え」

「うんっ♡ 涼の中にパパのおチンチン入るとこ、よく見ててね♡」


 クールだったヒロインが、すっかり子ども帰りしていた。自分で腰を持ち上げた涼のマンコに、朝勃ちしていた肉棒がにゅるりと飲み込まれていく。


「んお゛っ♡♡ お゛っっ♡♡♡ パパチンポっ♡♡ ほっ、オ゛っ♡♡♡」


 濁音交じりの嬌声と、みっともなく鼻の下を伸ばしたイキ顔。快楽に忠実になったいまの彼女は、こんな姿も見せてくれるようになった。

 そのあと、俺たちは親子になりきってたっぷりと愛し合ったのだった。


  §


 短い仮眠を挟んだほぼ丸一日のセックスを終えてから、俺は涼を監禁部屋から外に連れ出した。もはや彼女は完全に俺に服従している。そうしても彼女が暴れたり基地の外への脱出を試みたりしないという確信があったからだ。

 俺は涼に組織の地下基地の中を簡単に見せてやった。


「ここが研究開発部のラボだ。ここのやつらが新しい武器や怪人の開発やらをやっている。あと、組織の『実験』に関することもここが担当だ。――まあ、俺には詳しいことはわからないけどな」


 俺と涼の前にあるガラス壁の向こうで、白衣の研究員たちが顕微鏡を覗き込んだり試験管を触ったりしている。


「あ、あの、ご主人様」

「ん、どうした? 何か質問か?」

「そ、そうじゃありませんけど……」


 快楽に素直になったはずの涼が恥じらう理由を俺は承知していた。

 なにしろ、俺も彼女も全裸で基地の中を歩いているのだ。

 激しい情事の痕こそシャワーで洗い流したものの、涼の俺に捧げた肉体は、ガラスの向こうの研究員たちも見ようと思えば見られる状態になっていた。


「今さら恥ずかしがるな。どうせ俺たちのセックスは、あの部屋に取り付けられたカメラでこいつらに見られてたんだ」

「それは……わかってますけど」

「お前は俺の女だ。堂々としろ」

「は、はい」


 涼は姿勢を正したが、裸だとサマにならない。

 涼の恥じらいをよそに、白衣の研究員たちは自分のタスクに夢中でこちらのことを見ようともしない。感情が抜け落ちたゾンビかロボットのような動きだ。

 でも、と涼が言った。


「ご主人様に忠誠を誓ったとは言え、私にこんな大切な場所を見せていいんですか?」

「組織の基地ならここ以外にもあるしな。大陸にだって支部があるのは知ってるんだろ?」

「はい」

「海の向こうにも涼と似たような変身ヒロインはいるが、そういう奴らとは情報交換したりしてたのか?」

「そういうのはあまり……。私たちはどこかの組織に所属している訳でもないですし、国とかからも支援を受けていませんでしたから」

「誰かから報酬を受け取ってた訳でもないんだよな? 完全にボランティアか」


 なのに必死に戦った挙句、敵組織の手に落ちるのだから気の毒なもんだ。


「……研究開発部がお前の身体を色々と『検査』したいと言ってる」

「私たちの力を分析して、スターリアたちも捕まえるためですね?」

「察しが良くて助かるよ。嫌なら別に断ってもいいが?」

「もちろん協力させてください! ……早くみんなにも、この幸せな気持ちを教えてあげなきゃ」


 と言いながら、涼は己の心臓を抱くように胸に手を当てた。俺は「いい子だ」と言いながら、そんな涼の頭を撫でた。


「えへへ……。あの、ご主人様」

「なんだ?」

「お部屋に戻って、またセックスしてもらっちゃ駄目ですか?」

「いいぞ。なんならここでハメてやろうか?」

「ご主人様と二人きりでたっぷりイチャイチャしたいんです」


 涼は恋人にするように、ぐいっと俺の片腕に抱き着いた。少女の裸の胸がむにゅっと当たり、俺のペニスはみるみると勃起した。


「なら戻るか」

「はいっ♡」

「ああそうだ、お前の新しい名前の話だが、俺なりに一応色々考えて……」

「決まったんですか?」


 キラキラとした瞳が俺を見上げる。

 それほどの期待に応えられるか不安になって、俺はちょっと言葉を詰まらせた。


「うっ……。え~っと、ダーク・セレーネとかどうだ?」

「素敵ですっ!」

「そ、そうか?」


 涼は自分に与えられた新しい名を手放しで絶賛した。何度も口ずさんでは頷き、嬉しそうに微笑んだ。そしてスキップでもしそうな足取りで俺と共に部屋に戻ると、自動ドアが閉じるか閉じないかのタイミングで変身した。

 表面がテカった、皮膚にぴったりはりつくような黒紫のレオタード。乳首の形が浮き上がり、切れ込み過ぎたハイレグは大事な部分が見えそうになっている。


「相変わらずスケベだな、その姿は」

「ふふふっ♡ 私もそう思います♡ ……パパの娘のセレーネのエッチな格好、よ~く見て♡ おっぱいもおマンコも、パパの好きなようにして♡」

「よし、それじゃ愛しい娘を抱っこしながらハメてやろうか」

「嬉しいパパ……♡ 大好き♡」


 俺は自分がダーク・セレーネと命名した悪堕ち少女を駅弁スタイルでハメ犯した。この娘が俺に父親を見ているのであれば、普通は親子で交わることなど許されない。だが「快楽こそ至高」という思想の元には、それも大した障害にはならなかった。


「おっんっ♡ おっ♡ ほおおっ!♡」

「いい喘ぎっぷりと締め付けだ! セレーネ!」


 娘一人抱えて腰を振るくらい、怪人の俺にとってはなんでもない。この少女は、ルナティカだったときと同程度の力を備えていると仮定しても戦車の一個小隊と戦えるくらいの戦闘力を有しているはずだが、体重は俺の娘の唯に毛が生えたくらいのものだと思えた。

 ――ああそう言えば、今日は唯を保育施設に迎えに行かなければ。那須野先生の部屋に一晩預かってもらって、ぐずったりはしなかっただろうか。いや、あの子ならそんなことはないか。唯は同年代とくらべ無口な子に育ってしまった。俺の言うことは素直に聞き分けてくれる良い子だが、良い子過ぎてたまに心配になる。

 今日は唯への土産にあいつの好きなチョコレート菓子でも買って、ついでに那須野先生への礼も調達しよう。

 そんなことを考えながら、俺は本来はよそ様の娘であるセレーネの濡れマンコを、ガチガチの肉棒で責め立てていた。


「ああっ♡ パパッ♡ パパっ♡ パパっ♡ パパぁぁっ♡♡♡」


 愛してるぞと耳元で囁くと、セレーネは感極まった声を漏らしながらイキ震えた。膣ヒダ全体が媚びるようにチンポに絡み、俺の精液を強烈にねだった。

 俺は、俺に抱えられて脚ピンしているセレーネの膣奥にザーメンを放出した。


「おうううううっっ♡♡♡ パパのザーメンでイくううっ♡♡♡」


 俺たちの結合部から、セレーネの子宮に入りきらなかった白濁汁がぶしゃっと溢れる。俺はセレーネのことを、背中を撫でながら優しく褒めてやった。


「っ……♡ パパぁ……♡」


 セレーネは両脚を俺の腰に巻き付けた。


「あ、はぁ……♡ パパの精子、まだ奥に出てる……♡」

「嬉しいだろ? これが俺のお前への愛の証拠だ」

「うん、嬉しい……本気で幸せで、どうにかなっちゃいそう……」

「その代わり、明日から忙しくなるからな。研究開発部の検査を受けてもらって、やがては学校にも復帰してもらう」

「え?」

「いつまでもここに閉じ込めっぱなしだと思ったか? お前も俺たちのために働くんだ。そのためには表の生活があったほうが都合がいい」

「――はい、わかりました。セレーネ、パパの――ご主人様のためなら何でもいたします」

「いい子だ。いずれは『実戦』にも出てもらうからな」


 そこで一瞬だけセレーネの表情が曇ったが、本当に一瞬だけだった。市民を標的にしたテロ行為に手を染め、かつての仲間と戦うことになるかもしれないという懸念と躊躇は、俺が現在進行形で彼女の子宮に流し込んでいるザーメンによってあっという間に洗い流されてしまった。

 その翌日から、セレーネは実際に研究開発部の検査を受けた。ヘッドギアと大量の配線を装着され、シリンダーに満ちた薬液に浸けられるセレーネの姿はやや痛々しかった。開発部の研究員は「ヒロインたちの肉体の各種刺激に対する反応を見つつ、シンジケートを裏切らないよう脳に暗示を埋め込みます」と俺に説明した。

 セレーネは俺の毒の支配下にあるが、それでも念のためという訳だ。


「それと、セレーネ様が月見凛として桜葉学園に復学する手続きのほうは情報部が進めておりますので」

「…………」

「いかがされましたか?」

「『様』付けなんだな」

「シンジケート内でのセレーネ様の地位は、スコーピオン様の副官ということで決定したそうですから」


 怪人は一般戦闘員や一般研究員より地位が上だ。しかも俺は敵対するヒロインを捕らえこちらに寝返らせるという大金星を挙げ、昇格の辞令を受けた。うちの組織は世間から残酷な悪の組織と呼ばれているが、功績を上げた者への報酬は手厚く素早い。これから俺は、百人くらいの戦闘員を動員する規模の作戦の指揮を取れるようになった。


「ちなみに、あのヘッドギアでセレーネはどんな映像を見せられてるんだ?」


 薬液の中に浮かんだセレーネの口元は、気のせいか幸せな夢を見ているような笑みを浮かべているように見えた。


「簡単に言うと、スコーピオン様と仲の良い家族であり恋人だったという設定の疑似記憶の映像ですね。感覚を加速させて軽く数十年分。スコーピオン様に服従する幸福を深層意識の中に刷り込んでいます」

「なるほど」

「この過程を完全に終了すれば、セレーネ様はスコーピオン様を庇って死ぬことも厭わなくなりますよ」

「…………」


 あの娘に『様』を付けて敬った呼び方をしながら、平然とそんなことをする。矛盾を感じなくはないが、ここはそういう組織だ。


「まあ、多少は手加減してやってくれ」


 俺の台詞も矛盾そのものではあるが、研究員にそう言っていた。


  §


「おはようございます、星宮さん」

「うん、おはよう」

「葵ちゃんおはよう」

「おはよう。今日もいい天気だね」


 私立桜葉学園は、それなり以上に裕福な家庭の娘しか通うことしかできないことで有名だった。このご時世、学校と言えどいつ不審者に襲われるかわからない。敷地を丈夫な塀で囲み、常設の警備員と監視カメラを充分な数配置するためには、授業料が高額になるのが必然の原理だった。

 そのためだろうか、道路脇にゴミが溢れキナ臭さが漂う街とは違い、この学園にはどこか箱庭のような空気が漂っている。

 桜葉学園の生徒には、制服を乱して着こなす者などいない。友達同士でも教室で必要以上に大声を出してはしゃいだりはしない。教師に対しては常に礼儀正しく、勉学とスポーツを両立すべく学校生活に打ち込んでいる。

 ――星宮葵は、そんな桜葉学園の二年生である。


「星宮さん、どうかしましたか? ここはあなたのクラスじゃないけど、誰かに用事かしら?」

「う、うん。ちょっとだけ……」

「よろしければ、私がその人を呼んできましょうか?」

「あっ、別にいいの! ……まだ登校してないみたいだから」

「そう?」


 葵は明るくリーダーシップがあり、誰とでもすぐ打ち解けるクラスのムードメーカーだ。成績は優秀だが、おっちょこちょいなところもあってテストでは凡ミスが目立つのが玉に瑕だ。バスケットボール部に所属しており、そこでもチームの中心として活躍していた。彼女のプロフィールを書くならこんなところだろうか。

 明るく溌溂とした雰囲気の美少女である葵が、今朝の登校後に自分以外のクラスを尋ねた。そして目当ての女子の姿がないことを確認すると、ほんのり表情を曇らせた。

 葵は、自分に話しかけてきた女子にこう尋ねた。


「ねえ、月見さんってまだ休んでるんだよね?」

「――え? そうね、そのはずよ」

「理由は知ってる?」

「うーん、先生は体調不良だって言ってたけれど」

「これだけ長引くってことは、入院でもしてるのかな?」

「さあ?」


 クラスメイトのことなのに、どこか無関心な答えである。こんなふうに、礼儀正しく親切なようで肝心な場面では冷たい。それがこの学園の生徒の大半が持つ共通点であると、葵はしばしば思い知らされることがあった。

 葵が気にしているのは、しばらく前から欠席している月見涼のことだ。葵と彼女はこれまでほとんど接点がなかったが、葵の「仲間」が行方不明になったのと涼が欠席し始めた日がほぼリンクしていたため、それとなく理由を調べていたのだ。――この星宮葵が、善良な市民と街の治安を守るために活動している正義のヒロイン、スターリアの正体であることを知っている者は、この桜葉学園にはいない。


「月見さんって――」


 と、葵は質問を続けた。


「誰か特に仲のいい友達とかいたのかな?」

「いたかもしれないけど、私は知らないわ。少なくともこのクラスに月見さんのこと良く知ってる人っていないと思う。休み時間もいつも一人で勉強してるタイプだったし、お昼も毎日一人で食べてたんじゃないかしら」

「…………」

「月見さんって、お父様が月見建設の社長さんなのに、パーティとかでも見たことないのよね。あなたはどうだったかしら?」

「あはは……私はそういうパーティに出られるような家の子じゃないし」

「そうよね。――あ、ごめんなさい。そういうつもりじゃなかったの」


 言葉の端に、その女子が葵をどう思っているかの本音が漏れていた。

 葵が話を聞かせてくれた礼を言うと、その女子はにこりと笑って「どういたしまして」と言った。

 葵はこれで、生徒と教師を含めた数人に月見涼の印象を尋ねたことになるが、「優等生だがクールで人を寄せ付けない」という部分はほぼ共通していた。彼女は休み時間も一人で過ごし、放課後は図書館で自習していることが多かったという。


「…………」


 スターリアの仲間であるルナティカも、クールな優等生気質の少女だった。彼女たちがシンジケートと戦う際には、猪突猛進型のスターリアをルナティカがいつも諫めてくれた。そんなルナティカ、最初はスターリアに対して冷たかったが、戦いの中で生まれた友情が二人を結び付けはじめていたところだった。


(やっぱり月見さんがルナティカだったのかも……)


 姿を消す前のルナティカが最後に戦った相手は、ヴェノム・スコーピオンと名乗る組織の怪人である。あのときスターリアは、他の怪人の相手をしていて戦友の傍にいることができなかった。


(ルナティカの実力なら、幹部でもない怪人一人に後れを取るなんてないと思うけど、万がーっていうこともあるし……)


 葵はルナティカのことが心配なあまり、ずっとやきもきし続けていた。こんなことなら、せめて互いの本名か、緊急時の連絡先くらいは交換しておけば良かったと後悔していた。最近は毎晩遅くまで彼女を捜索しているせいで、授業中に居眠りしそうになることも多かった。――仮にいまのタイミングで葵がシンジケートの基地の場所を知ることがあれば、おそらく彼女は危険を顧みずに一人で突っ込んでいっただろう。そして本来であればそれを止める役割を担当してきたルナティアがいないというのが、いまの彼女の状況だった。

 だが――。


「月見さん!?」


 桜葉学園の廊下に似合わない大声を耳にして、数人が振り返った。

 葵は、ずっと話したかった対象である月見涼が、廊下の向こうから歩いてくるのを見つけたのだ。


「おはよう、月見さん」

「ええ、おはよう」

「久しぶり。もう体調は良くなったの?」

「おかげさまで。心配かけてごめんなさい」


 涼はクラスメイトからの声掛けに笑顔で応じながら葵のいる場所に向かって歩いてくる。その姿は、葵が聞いていた「近寄りがたいクールな子」ではなく、まさに桜葉学園の典型的な礼儀正しい生徒の姿だった。


「おはよう、星宮さん。今日も素晴らしい日ね」


 葵とすれ違う間際、涼は自分から葵に挨拶した。葵は動揺のあまり、自分がそのとき何と答えたか、あとから思い出すことができなかった。

 葵とすれ違った涼の片耳には本来なら校則違反のピアスが輝いており、体調不良で長期欠席していたとは思えない艶やかな髪からは、特別な香水のような、実に蠱惑的で心をくすぐる芳香が漂っていたのだった。


  §


「久々の学校はどうだった、ダーク・セレーネよ。誰かにいじめられたりしなかったか?」


 俺がそう問うと、こちらが冗談でそう言っていると思っている様子で、セレーネは「はい、大丈夫でした」と微笑んだ。――ただ俺は、半ば本気で久しぶりに登校した彼女が学友からハブられたりしなかったかと案じていた。

 パパ、パパ、と甘えながら求めてくるこの娘を毎日のように抱いていれば、その程度の情は湧くというものだ。

 俺たちがいる場所は、建設中に放棄されたビルのワンフロアだ。このビルには外壁がなく、そこから夜の街の明かりが差し込んできている。床には資材が転がっていた。

 いま俺は多種多様な毒虫が混じり合ったような怪人姿で、セレーネは桜葉学園の制服を着た姿だ。セレーネの制服姿には一部の隙も見当たらない。胸元のリボンもスカートのプリーツもぴしっと真っ直ぐに整えられている。

 


「ああっ♡ あ~っ♡ あっあっあっあ♡ ンっ♡ イクうううっ!!♡♡ ――だめっ♡ イってるのにパンパンしないでっ♡ そんなのされたらまたイクっ♡ イクっ♡ あっ、ああああっ! んっ♡ んぅっ♡ お゛っ♡ お゛~っ♡」


 一方で、俺の凶悪な生殖器に犯されているのは、セレーネのクラスメイトである。この娘は下半身だけ裸に剥かれ、セレーネと同じデザインの制服の上着のボタンを全て外した状態で、ぷるぷると胸を揺らして俺の一突きごとに悶えていた。

 人間には刺激が強すぎる怪人のペニスで少女をイキ狂わせながら、俺は言った。


「それはそうと、この娘はスターリアじゃなかったみたいだな」

「はい……残念です」

「そうしょげることはないさ」


 月見涼として桜葉学園に復学したセレーネは、俺の命令を忠実に実行した。己に話しかけてきたクラスメイトと適当に話を合わせてこのビルに誘導するのが、組織の一員となった彼女に与えられた最初の役目である。このビルに来たセレーネのクラスメイトは、俺の姿を見て恐怖に顔を引きつらせたが、その時にはもう手遅れだった。逃げようとしたところを首筋に媚毒を打ち込まれ、チンポを求めて発情するメスへと変えられてしまった。

 俺は、そんな不運な少女の膣内で鉤や突起のついた生殖器を往復させながら、上司として部下をフォローする言葉を吐いた。


「元からこの方法で簡単に見つけられるなんて思ってない。それに、今回はハズレだったが、こうやって手当たり次第にしていけば、スターリアの正体を見つけることができるかもしれないしな」

「ご主人様にそう言っていただけると安心します。……ところで、『彼女』の使い心地はどうですか?」

「お前の中のほうが百倍気持ちいいよ」


 頑張ってくれた部下の手前、そう言わなければならないと思って口にした台詞は正解だったようだ。セレーネは俺に犯される娘に一瞬だけ殺意の籠った目を向けたが、自分の方が性処理道具として優秀だと褒められると、ぱあっと顔を輝かせた。


「あとで私がご主人様をご満足させて差し上げますね」


 と勝ち誇った調子で言うと、さっきまでの話の続きを始めた。セレーネのクラスメイトは建設中のビルのコンクリートむき出しの柱に手を添え、オホ声でヨガり狂っていた。


「……スターリアもあの学園にいるというのは正しい情報なのでしょうか?」

「情報部がお前らの出現頻度を分析した結果だそうだ。桜葉学園だけじゃなく、周辺のいくつかの学園も候補に挙がっているが、とりあえずお前以外にもあの学園に変身ヒロインの正体が紛れている可能性は高いらしい」

「だとしたら、全然気付きませんでした」

「お前たちの変身前と変身後が同一人物だと気付かせないよう、特殊な力が作用してる可能性があるんだってさ。――おっと、そろそろ射精しそうだ」

「んぎいっっっ!?♡♡♡♡」

「ふうう、たまらんな」


 どくどくどくどくペニスを脈動させながら、俺は感嘆した。

 制服の桜葉学園生徒を散々ヨガらせた挙句、当たり前のように胎内に精を射出する。これは俺が怪人だからこそできることだ。

 そして俺は単なる快楽のためにこういうことをしている訳ではない。スターリアの正体を突き止めるという目的とあと一つ、エナジーを回収するためには別に対象が変身ヒロインである必要はないということが開発部の研究結果として出されたからだった。

 質は低く量も少ないが、若い娘からならエナジーは採取できる。その仮説を実証して欲しいと依頼されたからこそだ。決して俺が色情魔だからではない。

 ――と言いつつ、俺は物凄い量のザーメンをこの娘の子宮に吐き出していた。


「んお゛っ♡♡ おっ、お゛っっ♡♡ んおおお゛~……!?♡♡♡」

「……その子はこのあとどうしますか? 基地に連れて行って飼いますか? それとも、殺して埋めますか?」

「記憶処理して解放かな。――おい、そんな露骨に不満そうな顔をするなって」

「……だって、何の苦労もしてないくせに、パパの愛情をお腹の中にもらえるんだもん。ずるい」

「わかったわかった」


 セレーネは自分に都合よく俺の部下と娘の顔を使い分けていた.。

 これは相当抱いてやらないとセレーネの不満を解消できそうにない。そう思いながら、俺は目の前の娘から生殖器を引き抜いた。力は加減したが、俺の腰を何度も打ち付けられた娘の尻は真っ赤になっていた。ひくつくマンコは怪人チンポによる媚毒セックスの味を覚えてしまい、記憶を消したとしても快楽がこびりついて忘れることができないだろうと思えた。俺が手放した娘はコンクリートの柱に手を添えたままへなへなと腰を下ろし、ぺたんと床に尻もちをついた。そしてマンコから、びゅっ、ぶびゅっと音を立ててザーメンが噴き出した。

 セレーネは、他のメスに俺が奪われるのは気に入らないが、俺が他のメスを屈服させるのは許容できるといった様子で、惚れ惚れと口にした。


「ご主人様凄い……」

「この娘はここに残していこう。あとは他のやつらにやらせる」

「はい。ちなみに、記憶を処理されたらどうなるんですか?」

「う~ん、こういうケースだと、お前に誘われて放課後に遊びに行ったあと、男にナンパされて流れでセックスしてしまった……って感じの記憶を植え付けられるかな」


 単にぽっかり記憶が抜けているだけだと後で問題になる場合があるから、民間人の記憶を弄って社会に戻す必要がある場合は、そういうカバーストーリーが植え付けられることが多い。組織内のどこの部署の誰がこれを担当しているか知らないが、毎回毎回けっこう凝ったストーリーを考えるらしい。


「凄い技術ですね。……もしかして、私の記憶もそうやって操られているんでしょうか」

「……だとしたら嫌か?」

「いいえ。ご主人様との思い出さえ残していただけるのなら、どんなふうにでも弄ってください」


 そう言ったときのセレーネの笑顔は、文字通り月の女神のように余りにも輝いていて、哀れだと思う気持ちすら湧かなかった。この分なら、あのことを伝えても大丈夫だろう。そう思って、俺は彼女の本当の名を呼んだ。


「――涼」

「はい」

「お前の実の親父さん……月見建設の社長だが、今日交通事故で死んだそうだ」

「あ、そうなんですか?」

「愛人と一緒にな。乗ってた車はぐちゃぐちゃだから、葬式で死に顔を見ることもできないだろうが――」

「別にいいです。……あの、そんなことよりご主人様」

「なんだ?」

「今日はどこかで晩ごはんを一緒に食べて帰りませんか? セックスはそのあとで……」


 彼女はもじもじと照れながら俺を誘った。

 父親の死の知らせは、彼女にとって心底どうでもいいものになっていた。


「ああ、わかった。――でもこんな時間からだと、多分ファミレスとかしか入れないぞ?」

「ふふっ♡ いいよ、パパと一緒ならどこでも。――あ、でもハンバーガーはやだな」


 ビルを出ると、俺は怪人形態からスーツ姿のサラリーマンに戻っていた。涼はそんな俺の腕にしがみつく普通の女生徒だ。――二人の距離はあまりにも近く、親子ではなく援助交際パパ活の類かと誤解されるかもしれなかったが、この街でそういうのは何ら珍しいことじゃない。


「どうしてハンバーガーはやなんだ?」

「だってトマトが入ってるし……」

「トマト入ってないやつを注文すればいいだろ。その前に好き嫌いするな」


 俺がさっき犯していた彼女のクラスメイトは、恐らく既に組織に回収されているだろう。組織は彼女を家に帰す前に多少の「実験」を行うかもしれないが、気の毒だと思う心も湧かなかった。――その時の俺が考えていたのは、実の娘を保育施設に迎えに行く前に、義理の娘をたっぷり楽しませて満足させてやることだけだった。


「そう言えば、似合ってるぞそれ」

「えっ?」


 不意に俺が口にした褒め言葉に、涼は目を丸くした。

 俺が指摘したのは、彼女の片耳にさりげなく輝いているピアスのことだ。


「あ、ありがとうございます。研究開発部の人に、私が基地から離れた場所にいても情報収集できるように付けろって言われただけのものですけど……」

「それでも似合ってるさ。先生から何か言われたりしなかったか?」

「……いいえ」

「組織に関係のない学校の話とかも、涼が良ければ俺にたくさん聞かせてくれ」

「…………うん、パパ」


 ただでさえ俺に寄り添っていた涼は、ほとんど歩きにくいほどに、身体の側面を俺にぴったりとくっつけてきた。そして俺たちはファミレスを探して繁華街を歩いていたのだが、やたらとピンクなネオンに飾られた背の高い建物の前に来たとき、涼の足が止まった。


「どうした?」

「……ねえパパ。やっぱりご飯はいいから、涼とここに入ろうよ。……いいでしょ?」


 俺は「わかった」とこたえ、制服姿の涼と一緒にラブホテルの入口をくぐった。

 涼の実の父親の命日に、俺たちは、ムーディーな間接照明に照らされたラブホテルのベッドの上で、ケダモノのようにまぐわいサカり合ったのだった。

Comments

Good!! This story is very good!!

vlzkcb1633

新境地…!!ええぞ!ええぞ!

りどりぃ

実の父親の死をそんなこと扱いとは最高の悪堕ち&快楽堕ちですね

葛城進和


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