スクリーンの中では、眩しい笑顔でマイクを掲げるタクトちゃんが歌っている。 だがベッドの上では――同じ少女が四肢を投げ出し、口をぱくぱくと開閉しながら、か細い吐息を漏らすばかりだった。 「~~♪ ~~~♪」 「いやぁ……タクトちゃんも立派になったなぁ。 ステージじゃあんなに張りのある声を響かせるのに……今は喉から漏れるのは、こんな情けない喘ぎ声だけか」 「……っ、はぁっ❤ ひぅっ❤ ……ぁ、あ……」 「おっと、もう言葉すら出せねえか。人より強靭な身体を持ってるはずのウマ娘様が、たったこれだけでへばっちまうとはな。 ファンに見せてやりたいよ……輝く歌姫の裏で、こうして無様に使い潰されてる姿をな」 タクトちゃんは虚ろな瞳で、舞台の自分と現実の自分の乖離に耐えられぬように、弱々しい声を震わせた。 「……あ……っ、はぁ……❤」 男は紫煙をくゆらせながら、その無抵抗な様を愉悦に目を細めて見下ろしていた。