遺伝子を調整し、生まれながらにして優れた身体能力や頭脳を持つ人類、『コーディネイター』。
自然のままに生まれた人類、『ナチュラル』。
二つの人種が入り混じって存在する時代――――それが、『コズミック・イラ』である。
コーディネイターとナチュラルの間では、己の存在をかけた思想が衝突。
武力を用いた戦争へと発達していた。
そして、多くの犠牲を払い、その戦争は一時的な終結を迎えた、コズミック・イラ74。
二度に渡るナチュラルが住む地球と、多くのコーディネイターの住むプラント全てを巻き込む大戦を終えて、世界は平和を取り戻したかに見えた。
しかし、ただ大戦が終わりを迎えただけに過ぎず、根本的な部分では何も変わってはいない。
今でもなお、二つの人類の対立と紛争の火種は各地でくすぶり続けているのだった。
「我が軍の被害を、クライン総裁はご存知ないか? ブルーコスモスの一方的な被害を受けたのはこちらなのだ!」
「…………」
そんな時代に、先の戦争を省みて一つの超国家的な試みを持って、治安維持組織が設立された。
世界平和監視機構コンパス。
そのコンパスが立ち上げられ、初代総帥に未だ若き才媛、クライン派と呼ばれる穏健派のトップであるラクス・クラインが就任したのである。
ラクスは特徴的な鮮やかな桃色の髪をひとまとめにした公的な姿で、自身を責め立てる過激派――――すなわち、ナチュラルへの嫌悪を隠そうともしていないプラントの国防委員長の言葉をいかにも沈痛な顔立ちで受け止めていた。
先日の地球にあるプラント領内で起こった、強烈な反コーディネイター思想組織の『ブルーコスモス』からの襲撃において、コンパスが出動をしてその活躍によって見事に撃退してみせた。
だが、そこで終わればコズミック・イラはこのような血煙に塗れた絶望の時代にはなっていない。
コンパスの活躍によって撤退を初めたブルーコスモスの尖兵を、プラント軍が追撃を仕掛けたのである。
これに対して、コンパスはその設立時の思想を持ってプラント軍へも攻撃の停止を呼びかけて、無力化せんとばかりに攻撃を行ったのだ。
「兵の心情を慮れば、ヤマト隊長の行動は無慈悲に過ぎる!」
国防委員長はこれに対して激しい怒りを見せた。
元々、ナチュラルとの融和ということ自体に反感を抱いている彼からしてみれば当然の反応なのだろう。
そして、この反応は国防委員長が特別というわけではない。
コンパスには被害地からもその行動に批難が集まり、さらには国際社会においても、承認国家間でだけとは言え国境を越えて活動をするコンパスへの嫌悪も強く、隙あらばと言わんばかりに責め立てる。
コンパス総裁とは世界の平和を維持するという高い意気から始まりつつも、結局はそういった者たちへと陰鬱な表情で深く頭を下げて謝罪の言葉を口にすることなのだと、ラクスは自嘲気味に自覚しつつあるのだった。
「ですが、コンパスの働きのお陰で国境侵犯は食い止められたのではありませんか?」
「むっ……!」
「我らプラントの立場はどうなっていたでしょう? ――――もしカナジを焼き払った後で、ミケール大佐がいなかった、ということにでもなれば……」
それでも、そんなコンパスに理解を示すものもおり、プラントの最高評議会現議長もその一人であり、ラクスに助け舟を出すように割って入る。
現議長から反論を返されるものの、水面下では自身の派閥とともにナチュラルとの戦争の準備をしている節さえある彼からすればある意味では望むところなのかもしれない。
しかし、その急戦派は決して主流派ではない以上、目の上のたんこぶでもあるラクスならばともかく、議長とまで対立するつもりはないのか、憎々しげにラクスを見つめてくるのだった。
「申し訳ありませんでした、ジャガンナート国防委員長……」
ラクスは深く頭を下げる。
それでこの会議が終わるのならば、国防委員長が不満のあまり暴挙に出ないのならば、ラクスは屈辱にも思わないのだ――――。
◆
ラクス・クラインが抱える精神的な負担は非常に大きなものである。
世界平和監視機構コンパスが、この混沌とした時代には絶対に必要なものであるということは、ラクス自身も認識しているものだ。
それでも、コンパスがこの世界を正しいものに変化させているということに自信が持てなくなっているというのも事実であった。
「…………キラは、今日も遅いのですね」
このただっ広い新居の中で、ラクスの沈黙だけが広がっている。
この家は友人であり同志であり、なによりも愛し愛される恋人という、この世でもっとも大事なパートナーであるキラ・ヤマトとの愛の巣である。
その生活感というものさえまだ根付いていない、その大きく新しい家の中で、ラクスは一人ぼっちであった。
愛するパートナーであるキラは今、混沌とした時代を終わらせるために、己の心身を削るようにして自身の愛機とともに戦場を駆けているのだ。
恐らくそれは、一種の『強迫観念』から生まれる行動なのだろう。
――――自分が、世界を変えねばならない。
その強迫観念の正体は、その混沌の時代を終わらせる可能性があった人物と方策、プラントの前議長であるギルバート・デュランダルを排し、彼が提唱した、それぞれの資質を科学的に精査することで『最適な人生』を送らせるというデスティニー・プランを否定したことへの責任というものだ。
決められた人生を運命と呼ぶそれを、己は望まないというのにただ『才能がある』というだけで戦場へと駆り立てられた愛する人を知っているからこそ、ラクスは受け入れることが出来なかった。
人の人生とはそういうものではないと、強い決意を持ってデュランダル前議長と彼が示した運命を否定したのである。
「あっ……は、始まるっ……!」
キラとともにラクスが抱いたその決意も、あまりにも辛く長い、終わりの見えない混沌によって歪みつつあった。
先の見えない世界、愛する人の疲弊、無知では決してなく消えない憎悪によってのみ続く戦い。
そこに、いかにカリスマ性を携えた女傑であるラクス・クラインと言えども、未だうら若き乙女の域を越えない身では疲弊から隙が生まれても仕方のないことだろう。
そして、その僅かに空いた隙間に――――とんでもない毒が入り込んでいることを知っているのは、当のラクス本人だけであった。
「はぁ……はぁ……!」
ラクスは、薄暗い照明の部屋の中で、キラとは別の個人PCを立ち上げてソファーの上に座り込んでいた。
その清純さと貞淑さを感じさせる、天使のような楚々とした容貌とは裏腹な、下品とさえ言えるほどに大股を開いている。
まるで、PCのデスクトップへと向かって自身の股間を見せつけるような、あるいは捧げるような姿勢であった。
ここは、キラとラクスの愛の巣の中にあってもラクスのプライベートな時間を満喫するためのラクスだけの私室である。
同様にキラにも同じく彼だけの私室があり、これはひとえに同棲生活をしていてもお互いの個人の時間というものが必要であるということを、聡明なラクスが提案したためだ。
もっとも、普通の若いパートナーならばお互いの私室を持つような広々として部屋数の多い居住地に住まうことが出来ないため、キラとラクスのような最上級層の人種だから出来る提案だろう。
そんな、愛するキラであってもラクスの許しなしでは入ることも許されない部屋に置かれたデスクトップ画面に写っているものは、黒地の上に卑猥なショッキングピンクのハートマークが大きく乗せられた背景映像に、『もう少しで放送が始まります』という白抜き文字で書かれている。
このことから、映像配信サービスによる何らかの『生放送』を待っているということがわかるだろう。
どんな時代も流行というものは一転するものであって、数世紀ほど前に流行った『個人映像配信者』というものが、このコズミック・イラの時代に再燃していたのである。
それは、ある種の政治不信のようなものから生まれる、陰謀論の隆盛とも表裏一体の感情なのだが――――今は、置いておくとしよう。
ここで大事なのは、ラクスは誰も入ることの出来ない部屋で、部屋着のまま大股を開いて、画面の前で待機をしているということだ。
勘の良いもの、あるいは、性欲の強いものならばすぐにわかっただろう。
あのラクス・クラインは、まるで聖女がごとき才媛が――――ポルノ映像でオナニーをしようとしているのだ。
「ふぅぅ~~……ふぅぅ~~❤」
そこから漏れる息は荒く、甘いものだった。
未だに変わらない我慢を睨みつけるように見つめては、その右手が股間へと伸びて左手が胸へと伸びようとするものの、すぐにグッと全身に力を込めてその手が自身の体に触れることがないように堪えている。
恐らく、今から配信されるのであろう『生ポルノ映像』を楽しむために、前戯のようなオナニーを行わないように自制しているのだ。
おおよそ、ラクス・クラインという女を知っていれば信じられないほどの、子宮に脳みそを置いているのではないかと思うような浅ましい姿である。
ラクスは、半ば血走っているかのような視線をその三画面分割のデスクトップに注視し――――ついに、その映像が流れ出した。
備え付けられた高級と言えるデスクトップが映し出す光の奔流、そして、同じく『そこそこの高級品』であるスピーカーから流れ出る音の波が、ラクスへと叩きつけられたのである。
『おぉぉっぉ~~❤ オ、オチンポぉぉっ❤ ほぉぉ、ほぉぉぉ~~❤ すごっ、すごぃぃいっ❤ こ、こんなオチンポ、知らないっ❤ あいつよりもずっとずっとぉ❤ 素敵なのぉぉっ❤』
なんの前置きもなく流れ出した映像と音楽が示しているものは、野太い喘ぎ声を漏らす『金髪の女』の姿であった。
その女は、男に犯されているのだ。
ソファーと共に備え付けられたローテーブル、そのテーブルに手を付きながらの後背立位、俗にいう『立ちバック』の姿勢で犯されるたびに、その爆乳をぶるるんと揺らしながら、なんとも心地よさそうに、しかし、断末魔の叫びかと思うような野太さで嬌声をあげている。
その犯されている金髪の女は『顔出しNG』なのか、ショッキングピンクというどぎつくて下品な色のマスクを身につけて顔の下半分を隠し、さらにはその顔の上半分を巨大なハートマークのグラスをしたバカ女しか身に着けないサングラスをつけて、くぐもった喘ぎ声をあげている。
本来、女性は甲高い声をあげると言われているが、その女性があげている嬌声はどんなマッチョメンでも中々出さないのではないかと思うほどの、地を這うような低い唸り声だった。
その女性は、顔こそわからないが首の細さや顎のライン、頭部の小ささに、少し癖はあるものの枝毛のようなものはない美しい金髪から、よほど目の配置や鼻の高低、口の大小が狂ったバランスでなければ美女であろうと推察できるような姿をしているが、だが、それでも何よりも身を引くのはその体つきだろう。
まるで頭蓋骨ほどの大きさがあるのではないかと思うほどの爆乳と、一変して引き締まったくびれ、それでいてむっちりとしたデカ尻と、おおよそ男が理想とするような見事なドスケベボディなのである。
そんな最上級のドスケベ女が、今、一人の男に抱かれている姿を全世界へと配信をしているのだ。
「ふぎゅぅぅぅぅ~~~~❤❤❤❤」
それを見たラクスは、まだ胸にも股間――つまり、オマンコにも触れていないというのに、大きく開脚していた足を『ピィィィ~ンッ❤』と卑猥に伸ばして、アクメに達したのである。
胸から感じる性感で絶頂に達したでもない、オマンコが覚える性感でアクメに溺れたのでもない。
言うならば、『脳イキ』とでも言おうか。
まるで運命に出会ったように、心身が多幸感による快感で、性的な絶頂に達してしまったのだ。
ビクンビクン、と何度も何度も全身を痙攣させて、その喉からは野太い唸り声しか出せない。
それは、ラクス・クラインという才媛にして女傑の姿とは思えないほどの惨めな姿だった。
『ん~! このマンコ、当たりだな! きつきつマンコの中では上位かもしれん!』
『おぉぉっ❤ チ、チンポっ❤ 掘られるっ❤ 掘られるぅぅぅっ~❤ あ、あいつじゃ届かなかったところぉ❤ ゴリゴリ削られて、拡げられてぇ❤ わ、私の中心がこのオチンポに支配するぅぅっ❤』
また、その金髪の女を犯している男は、恐らくはラクスとそう年齢も変わりがない青年だった。
男の姿は、筋骨隆々とした恵まれた高身長の肉体を浅黒く日焼けさせて、金色の髪をツーブロックに整えて、その首元には浅黒の肌を際立たせるような銀のネックレスを身に着けている、いかにも『チャラチャラとした男』のイデアのようなものである。
そんな男が腰を振っていきながら、その金髪女のマンコを偉そうに評価付けをしていく。
その声は余裕に溢れており、サングラスとマスク越しでもはっきりと快感に翻弄されている女とあまりにも正反対の姿だった。
それだけで、このセックスは完全に男性が主導権を握っていて、女は成すすべもなくその快感に服従するしかない、男性完全上位の男尊女卑セックスだとわかるだろう。
『オラオラ! もっとマンコ締めろ!』
『ひぎぃぃぃっ❤ わ、わかった、わかったぁ❤ オ、オチンポを締め――――ふぎゅぅぅっ❤』
『敬語使え、バカ女が! お前がオマンコ犯してくれって金出して頭下げるからチンポ突っ込んでやってんだぞ! 慈悲深いオレとオチンポ様に感謝の念があるなら、自然と敬語になるもんだろうが! これだから女は馬鹿なんだよなぁ!』
『も、申し訳、申し訳ありませんぅっ❤ ば、バカ女に教育のスパンキング、ありがとうございますぅっ❤ お、お礼に、おチンポ様をいっぱい締め付けて、気持ちよくいたしますっ❤』
さらに、『パチン、パチンっ!』とローテーブルに手を着いて尻を掲げている金髪女のデカ尻を思い切り平手打ちをしながら犯していくのだった。
「はぁ……はぁ……❤ さ、早速のオープニング・レイプ❤ な、なんて素敵な出だしっ❤ し、しかも、今回の女性は……私の体にそっくりっ❤ あぁ、嬉しい❤ か、髪色や髪型こそ違いますが、顔を隠していることもあって、ま、まるで……私を犯していただけるような映像っ❤ 素敵すぎますぅっ❤」
ラクスは、脳イキから回復した瞬間に服越しに胸と股間を愛撫していく。
それは、『オカズ』にしているハードなポルノ配信や、それを見ながら口走っている言葉に比べれば、あまりにも可愛らしいものであった。
まさしく、ラクス・クラインという清純な聖女、宇宙の歌姫というイメージ通りの乙女オナニーである。
――>オープニング・レイプだ! 今日もお疲れ様です!
――>そこのバカ女、もうちょっと頭下げなさい!
――>ヤリオ様のかっこいい腹筋が見えない……! 女はおまけなんだからもっと気を利かせないと……!
また同時に、ラクスがしているような『不意打ち脳イキ』から回復したのか、コメント欄に無数のコメントが流れていく。
『同接数』、すなわち視聴者数のカウンターは出遅れた視聴者も合流して加速度的に増えていき、ついには現在のコズミック・イラでは新記録となる数まで増えたのだった。
それほどに、このチャンネルは大人気チャンネルなのである。
『ぉぉ~! 責めれば責めるほど締まってきて、いい感じ~! よしっ、イクぜ……おらぁっ!』
『おぉぉぉ~~~~❤ オ、オチンポ射精、きたぁぁぁ~~~~❤』
「あっ❤ イクっ❤ イクイクっ❤ オチンポお射精と一緒に、イッてしまいますぅぅ~❤」
そんな、ラクスは中々イク事もできない可愛らしいオナニーであったが、画面の中でその『男』が射精をした瞬間に、容易くイッてしまった。
この僅かな時間、ラクスの言葉を借りるならば『オープニング・レイプ』の五分間だけでも、この配信が常軌を逸したものであるということがわかるだろう。
ラクス・クラインという女が夢中になってしまう、不可思議な何かがある。
そう、それがある日突如として立ち上がって瞬く間に大人気配信者となった男のチャンネル――『ヤリオのマジカルチンポチャンネルっ!』なのだ。
『は、はへぇ~……❤ ほぉ、ほひぃぃ~……❤』
『ふひぃ~……えがった、えがった♪ このマンコ、当たりだなぁ♪』
「ぉぉっ……❤ しゃ、射精したばっかりなのにあんなに大きくて……❤ ひ、避妊具の先っぽが凄く膨らんでいて、まるで水風船……❤ なんて、精力ぅ……❤」
そんな動画配信者、『ヤリオ』は金髪女からチンポを引き抜くと、そのコンドームに包まれている勃起チンポをカメラへと見せつけるように反り立たせた。
コンドームの先端を大きく膨らませて、まるで『チョウチンアンコウ』のような姿のチンポは、あまりにも太く、あまりにも長く、あまりにも雄々しいものである。
それを見ただけで、脳イキアクメに達していたラクスはうっとりとその大きな瞳を潤ませて、じっとりと見つめていくのだった。
「はぁ……はぁ……❤ えっと、『開幕オマンコレイプ感謝です! お受け取りください!』……で、赤色スーパーチャットで、入力です……❤」
「『認めたくない!』」
そして、かつての婚約者にして現在の友人から送られた思い出の品である『ハロ』を利用した音声入力で、その動画配信者へとコメントを送るように指示を出す。
ハロは定められていたような音声を発しながら、ラクスの指示通りに、コメント書き込むと同時に多額の支援金を送る『投げ銭システム』を含めた『スーパーチャット機能』を利用して、ヤリオへとコメントを送っていくのだった。
このヤリオの配信動画は常にオナニーをしながら視聴するために、キーボードで入力ではなくハロを利用した音声入力を使うのがラクスの常なのである。
『おっ! ミーアちゃん、いつも赤スパサンキュー! へへ、サプライズのオープニング・レイプは大成功みたいだな!』
「~~~~❤ あぁっ、ヤ、ヤリオ様に認知された❤ 嬉しい、嬉しいっ❤ つ、次……『今日もミーアはオチンポ様にメロメロですっ❤』で、入力ぅ❤」
そのコメントをヤリオが偶然にも目について、さらに、『ミーア』という自身の偽物として利用された悲劇の女性の名前を利用したラクスが使用しているハンドルネームを読み上げられたことで、幸せアクメをキメてしまう。
多くのアイドル・ファンがアイドルへと崇拝にも似た感情を抱くように、ラクスはヤリオに心酔しているため、有象無象に過ぎない自身が認知されているという事実自体がとんでもない多幸感を覚えられる出来事なってしまうのだ。
『お~お~♪ マゾ牝ちゃんたちに寝取られ雑魚ども、赤スパいっぱい投げれて偉いぞ~♪ へへ、この段階でもう中古の自動車ぐらいなら買える値段だな♪ いやぁ、人気者は辛いねぇ♪』
「あぁっ❤ きょ、今日は読み上げてもらえましたわ❤ そ、それにミーアとして、一人の常連視聴者として認知されていたなんて、嬉しい……❤ あぁっ、その事実を噛み締めただけで、またイッてしまいますぅ❤」
そして、そんな風に媚びながら投げ銭を送ってくる視聴者はラクスだけではない。
むしろ、ラクスがヤリオから直々にコメントを読み上げられた事自体が幸運であると言わんばかりに、どんどんと読み上げられることもなく無数のコメントの嵐に埋もれていくのだ。
事実、今までの配信でもラクスは頻繁に赤スパを投げ込んでいったのだが、それでも読み上げられたことは両手の指で数えられる程度しかない。
そのため、ヤリオにとっては塵山の中の一つとしか思われていない、そのHNも認知されていないとばかり思っていたが、今回の読み上げで『いつもありがとう』と言われたことで、ラクスはその聡明な脳細胞のいくつかをブチブチと潰さんばかりに脳イキアクメをキメていくのだった。
『さてさて……今日は例のごとく、月初めのイベント発表だぞ~! しっかし、それだけなのにこんなにマゾ牝と寝取られ雑魚が集めるなんてなぁ。本当にどうしようもない変態だな、オレのファンたちは!』
「はいぃ~❤ マゾ牝たるもの、ヤリオ様の配信は常にチェック❤ 仕事も放って画面の前でオナニー待機は義務ですわ❤」
ヤリオファンの呼称は女は『マゾ牝』で男は『寝取られ雑魚』という、蔑称としか表現仕様の出来ない呼称であった。
しかし、それを誰も否定はせずに嬉しそうに受け入れるコメントが流れる。
中には『ありがとうございます!!!!』と蔑まれたことを感謝しながら赤スパを投げ込むファンも居るほどだ。
「はぁっ❤ はぁぁ~❤ こ、このチャンネルに出会ってから、本当に……プライベートが充実した気がします❤ 辛い時代に生きる人々を癒すヤリオ様は……まさに救世主っ❤ いくらでもお貢ぎしますっ❤」
ここで、『ヤリオのマジカルチンポチャンネルっ!』について説明していこう。
まず、この生配信されているサイトは一般的な動画配信サイトではなく、サイト自体に会員登録をした上でチャンネルが独自に用意した限定会員コースに加入したのみが視聴できる、いわゆる『パトロンサイト』である。
『ヤリオのマジカルちんぽチャンネル』には無料で公開されている一般会員コースと、かなりの高額で公開されている限定会員コースが存在していた。
一般会員コースには時折だが限定会員のコースのサンプルがアップロードされていく。
その動画の内容は今回のようにレベルの高いドスケベ美女をヤリオが犯していくというものが殆どで、それを見た人間は99%の確率で限定会員コースに入会していた。
「あぁ~❤ 避妊具越しでもなんて素敵なオチンポ様❤ い、いえっ❤ あのぷっくらと膨らんだ先端が、ヤリオ様のオチンポ様の凄まじさを物語っているようで、生オチンポ様とはまた違った魅力がっ……❤ ほ、本当にヤリオ様は、なんて素敵なのでしょうか……❤」
ラクスもまた、その一人である。
世界平和監視機構コンパス、その共有回線に女性限定でばらまかれた、ヤリオの『オナニー動画』――――それを見た瞬間に、ラクスは魅入られたのである。
大きく、太く、逞しいチンポをゆっくりと手でシゴいていき、ラクスの可憐な手を握り拳にしたものよりも大きな亀頭、その先端からダラダラと流れる我慢汁のエロさと来たら、清純なその容貌に相応しく性に疎いはずのラクスを一瞬にして発情させ、本能的に胸と股間へと伸びた指先が服越しに肌を刺激した瞬間に脳イキをしてしまうほどであった。
瞬時に、オフィシャルな端末であることも忘れて自身のプライベートな情報も込みの会員登録をしてしまったほどである。
『はぁ……はぁ……❤ お、おちんぽ様……オマンコレイプ、あ、ありがとうございましたぁ……❤ そ、それでは、コンドームを、外させていただきますぅ……❤』
『おう、よろしくっ!』
アクメ失神から回復した金髪女が、ヤリオのチンポに装着されていたコンドームをゆっくりと取り外していく。
その手つきは緩慢な動きではあるものの非常に丁寧なもので、まさしく国宝を扱うかのような恭しさすら感じるものだった。
『ほぉぉ~……❤ や、やはり、生チンポの迫力、凄すぎるぅ……❤ んんぅぅ~~、ちゅっ❤ ちゅっ、ちゅぅぅ~~❤』
『おっ、わかってるじゃないか! そうそう、オマンコレイプのお礼はルージュたっぷりの唇でチンポにキスマークをつけるんだよ! オレのファンってのはガチなんだな!』
『もちろんだとも❤ あ、いや、もちろんです❤ まさか、私がオマンコレイプの応募に当たるとは……今日は人生最良の日だ❤ んちゅっぅ~❤』
「は、はわわ……❤ さ、先ほどは避妊具越しも良いものだと思いましたが……やはり、生チンポが一番っ❤ その雄々しさ、迫力、神々しさ……❤ どのような宝物にも勝る、この世の財産……❤ なんて、素敵なのでしょうか……❤」
コンドームを外した後に、金髪女は身につけていたマスクを上にずらしたまま、何度も何度もチンポへと熱烈なキスを行っていく。
当然、するとチンポにはいくつもの『キスマーク』がつけられていくが、それはその猛々しく勃起している姿を彩るものだった。
これだけ素晴らしい巨根チンポは女性を魅了するには十分なものであり、事実として女はマーキングをするようにキスをせざるを得ないのだということを、理屈ではなく本能でわかってしまうのである。
『それじゃ、今日の視聴者プレゼントは……この使用済みコンドームで~す! あっ、オープニング・レイプの前に何度か犯してて、そっちの分もあるからぁ……えっと、10個がプレゼントだ!』
『なっ!? そ、それは一つは私にくれるはずじゃ……!?』
『あ、そうだった! ごめんごめん、えっと、だから9個だ! 視聴者プレゼントは9個で~す! 希望者は視聴者プレゼント専用のアカウントに……そうだな、『キス待ち顔』と一緒に住所を送ってくれ!』
「し、使用済みコンドーム!? が、画面越しでは絶対に感じれないヤリオ様の匂いを感じ取れる唯一のチャンス……! こ、これは絶対に入手しなくては……! しゃ、写真を、今すぐに写真を……! 早いほうが、注目されやすいはず……!」
そして、それは画面越しでも十分に女を魅了するものだった。
事実、ラクスはすでに『中毒』と呼べるほどにヤリオのチンポ、通称『マジカルチンポ』に夢中になっており、そこから精液が放たれている使用済みコンドームを視聴者プレゼントとするという狂った企画に目を見開いて参加しようとしているのである。
このラクスの私室にはラクスしか入ることが出来ない、故に、誰もラクスの暴走を止めることは出来ない。
ラクスは、ぴょんぴょんと私室の中を飛び跳ねているピンク色のハロを向かって、視聴者プレゼントの条件となったなんとも色っぽい『キス待ち顔』を披露していく。
「ん~~……ちゅっ❤」
「『てやんでい!』」
かしゃり、と。
ハロの中に仕込まれていたカメラ機能によって、本来ならば恋人であるキラ・ヤマトしか見ることの出来ないはずのラクス・クラインの『キス待ち顔』が撮影されてしまったのである。
それは、かつてはプラントで『平和の歌姫』と人気を博し、『戦争の英雄』と讃えられ、今では『救世主』と崇められてさえいるラクス・クラインがしているとは思えないものだ。
頬を真っ赤に染めている発情顔で唇をすぼめながら突き出しているその表情は、そう、例えるならば、性欲に支配されて子宮に脳みそを置いているとしか思えないバカ女の顔であった。
「はぁ……❤ こ、今回こそは……❤ 前回のパンツ越しのオチンポカリカリ奉仕チャレンジで精液をぶっかけたパンツの視聴者プレゼントは外してしまいましたから……❤ あ、あの時は『エアフェラチオ顔』に羞恥を覚えて、大胆に出来ませんでしたが……今回のキス待ち顔なら大丈夫ですわ❤ ヤリオ様とのキスを夢想しながらの、本物のキス待ち顔なのですから❤」
しかも、このようなふざけた視聴者プレゼントに応募するのは初めてではないのだ。
つまり、ヤリオとこのチャンネルのスタッフはすでに、ラクス・クラインのエロ顔を何度も見ているということになる。
チンポに魅了されて頭が馬鹿になっているラクスは、ヤリオのことをどこか遠い人物であると認識してしまっているため、その危機感がなぜか抜けてしまっているのだ。
これもまた、ヤリオが持つ魔性、マジカルチンポの魅力がさせる『バカ牝化』であろう。
ラクス・クラインは恐らく、自身がどれだけ迂闊でどれだけ間抜けでどれだけ危険なことをしているか、理解さえもしていないだろう。
『あと、今月はねぇ。月末に、アレやっちゃいます!
この前の女学園ハーレムレイプをやったみたいに、応募された団体に乗り込むやつ!
めちゃくちゃ評判良かったからね! 今は予定は未定、応募はどしどし待ってるからな!』
「なっ――――❤❤❤❤」
そして、その迂闊すぎる意識は、その一言でさらにバカ牝へと落ちていくのであった――――。
◆
エロ動画配信者のヤリオは今、月初めの生配信を終えて、豪奢なソファーに全裸の姿で腰掛けて、その股間を自身の『マゾ牝』にオチンポ掃除フェラをさせていた。
「んちゅぅ~❤ ちゅっ、ちゅっ❤ れろれろぉぉ~んっ❤」
「よしよし、上手だぞ~♪ いやはや、まさか……カガリ様までオレの動画に出たいってエロDM送ってくるなんてなぁ♪」
「んじゅるるぅぅ~❤ ちゅぅっ❤ あ、ああっ❤ まさか、ヤリオ様がオーブの国民だったとは……❤ れろえろぉぉ~❤ はぁぁっ、国家元首としてこれほど誇らしいことはないっ❤」
そのマゾ牝とは、なんとヤリオ自身も所属しているオーブ連合首長国の若き国家元首であるカガリ・ユラ・アスハその人であった。
先の大戦で戦死した父の地盤を受け継ぎ、さらには戦時には自らモビルスーツへと乗り込んでオーブを守らんとしたカガリは、国民から強い支持を受けており、その美貌とはっきりとした物言いからもその地位を盤石のものとしている。
そんなカガリもまた、数ヶ月前に突如として現れた卑猥なエロ動画チャンネル、『ヤリオのマジカルチンポチャンネルっ!』のコアなファンだったのだ。
それこそ、ラクスが行ったように様々な『視聴者プレゼント』に、ラクスとは違って目線を隠した状態で送っていたのだが、参加していたのである。
エアフェラチオ顔に、中腰になっての腰ヘコダンスはもちろん、その爆乳を揺らしながら『ぽよよ~ん❤』という卑猥な言葉を発する無様動画なども送っているのだ。
それでも一向に反応がないため、ついにカガリはその目線を外した状態で『動画参加希望』のDMを送って――今回、採用されるに至ったというわけである。
「じゅるるぅぅ、ちゅぅぅ❤ あぁっ、美味しい❤ こんな、あいつのチンポとは全然違う❤
濃厚な臭いと、口を満たす太さと、喉を突く長さっ❤ もっともっと、臭いも吸えば吸うほど、欲しくなってしまうっ❤ まさしく本物のオチンポ様だ❤ 中毒性が、たまらないぃっ❤」
「トーヤく~ん、しっかり撮っとけよ~。お前の姉様も所詮は牝で、オレのマジカルチンポの前では成すすべもなくエロ奴隷になるんだってことを、今のうちに学んどけや」
「は、はい! わかりました、ヤリオ様!」
そんな様子を、先ほどの配信でも『カメラマン』を行っていたトーヤ・マシマが怯えたように大きな声で返答を行う。
別段、トーヤはヤリオに暴力を振るわれたというわけではない。
だが、マジカルチンポには、カガリという女をマゾ牝へと変貌させたように、同時に男を惨めな雑魚へと貶めてしまう魔性を秘めているのだ。
ヤリオはただ、チンポがデカくて精力が強いだけだ。
それだけなのに、雄は理性よりももっとオーガニックな部分でヤリオには敵わないと認識してしまい、本能的にヤリオへと強烈な恐怖を抱いてしまうのである。
それだけではない。
同時に、自分が強い感情を向ける女性が――トーヤの場合は尊敬する『カガリ姉様』を指す――ヤリオの牝になることに強烈な快感を覚えてしまうのだ。
すなわち、寝取られ雑魚化である。
この世界のすべてを支配する魔性、それがマジカルチンポなのだ。
「へへ、今回の月末のイベントは……実はもう決まってんだよなぁ♪ 色々と下準備したから、かなり遅れちゃったけど……ついにやっちゃうぜ! コズミック・イラの英雄を……! ラクス・クラインとそのシンパを落とす!」
「んちゅぅぅ~❤ そ、そうか……コンパスも、ヤリオ様のものになるのだな❤ ああ、めでたいことだ❤ 世界平和のために身を粉にしている彼女たちが……れろれろぉ~❤ ちゅぱっ❤ 報われる日がくるということだからな❤」
そんなヤリオのマジカルチンポが狙いを定めていたのは、そう、他ならぬ世界平和監視機構コンパス――いや、救世主ラクス・クラインその人である。
偶然にも落としたマゾ牝がコンパスの職員であったことで、そのマゾ牝に命令をして共有回線にやリオは自身のオナニー動画をばらまいた。
マジカルチンポの魔性は、女性とのセックス映像でも十分に効くが、一番牝の本能に響くのはゆっくりとチンポを見せつけるようにシゴくオナニーなのである。
チンポの形がよくわかり、シゴくことで徐々に勃起をしていくその映像は、女をマゾ牝にさせるには十分すぎるほどのエロさを感じさせるのだ。
そして、そのコンパスの共有回線にばらまかれたオナニー動画は、当然のように総帥であるラクス・クラインの下へと届き――――ラクスは、見事にヤリオの『マゾ牝』へと堕ちたのである。
そう、堕ちたのだ。
まだ映像越しでしか見ていないラクスだが、それでもその魂はマジカルチンポに囚われている。
それほどまでに、ヤリオが命の危機に瀕したことでようやく手に入れたマジカルチンポは、あらゆる理屈を超越する魔性を秘めているのだ。
(オーブの英雄であるカガリ・ユラ・アスハだけじゃなくて、宇宙の救世主であるラクス・クラインをオレのチンポ奴隷にするっ……! たまらないなぁ……! まさしく、このために、オレはこのマジカルチンポを手に入れたんだ……!)
ヤリオは、今は亡き東洋の島国である日本にルーツを持つオーブ国民であった。
本名ももちろん『ヤリオ』という配信者としてのハンドルネームとは別に所有しているが、あえてそれを捨て去っている。
マジカルチンポの悍ましさから意外に思われるかもしれないが、遺伝子を操作されて生み出されたコーディネイターではなく、遺伝子を全く弄られてはいないナチュラルである。
ヤリオがコーディネイターではないという事実は、むしろ、そのマジカルチンポの神性さを際立たていた。
マジカルチンポとは、なにか。
それはすなわち、ヤリオの一族にのみ伝わる『東洋の伝説』である。
一族に伝わる難行、数多の神経毒を混じり合わせて創り上げた毒壺へとその自身のチンポを突っ込み、数多の薬を混ぜ合わせた薬液でチンポを洗う――激しい刺激を伴うそれを、毎日続ける。
発狂して男根を切り落とす人物も多々存在するその難行を終えても、そのマジカルチンポはまだ感性を迎えはしない。
ただ、その数多の媚毒に耐性が着いただけなのだから。
もちろんそれだけでも、言うならば『媚薬人間』として女殺しの不可思議な男根にはなっているだろうが、今の魔術そのものであるマジカルチンポはそんな女殺し程度のレベルではないのだ。
男根に毒が馴染むだけでは駄目なのだ。
ありとあらゆる科学的見地を超えるため、男根に毒が馴染んだ後に、山へと籠もる。
そこはヤリオの一族に伝わる神山であり、そこで即身仏がごとき断食を行い、その体に染み付いたあらゆる不浄なものを流しだす――――と伝えられている荒行を行うのだ。
己の存在さえも不確かになる仮死状態へと陥った瞬間、マジカルチンポはその身に宿る。
言うならば、毒が変化を起こすとでも言うべきだろうか。
今までのただ相手の感度をあげるものから、オカルティックな魔性を宿すのである。
この馬鹿みたいな話は、ヤリオの一族でも対して信じられてはいなかった。
一種の間抜けな御伽噺として伝えられていたそれに、ヤリオという男は魅入られた。
ある意味、マジカルチンポの魔性に取り憑かれた最初の一人と言えるだろう。
そして、この御伽噺は実在した。
あるいは、ヤリオが成し遂げるまでは本当に誰かが考えた馬鹿な妄想だったのかもしれない。
だが、現実としてマジカルチンポは完成してしまったのだ。
仮死状態に陥り、臨死体験まで経験したその体には、『人間の設計図』まで暴いてしまったコズミック・イラの科学力を持ってしても暴くことの出来ない、再現性の存在しない神秘を宿したのである。
全ては、結果だ。
ヤリオという男がマジカルチンポという魔性を宿したという結果だけが唯一の真実なのである。
それは、コズミック・イラという時代を塗り替える始まりであった――――。
(続)
