1話:間桐桜寝取り

――――きっと、私は幸せなんです。 そう語る間桐桜の顔にあるものは、遠坂凛が知る幸せというものではないように思えた。 遠坂凛だって、自分が取った行動の全てがいい方向に進んでいると本気で信じていたわけではない。 手のひらから取りこぼしたものはあるし、拾えなかったものもある。 それでも、最悪では...
2話:美綴綾子寝取り

1話:間桐桜寝取り ◆ いくら美綴綾子と言えども、恋をして、結婚をして、出産をして、育児をすることで、『現実』というものを理解するようになった。 世間に多く存在する夫婦というものはドラマや漫画で描かれているような関係性のほうが少なく、不倫や浮気というものはワイドショーを放送するテレビ越しにしか存...
◆
・アルクェイド・ブリュンスタッド
身体能力に優れた、金髪紅眼という神秘的な美貌の持ち主だが、実際のところは平凡な女性。
真祖の姫君という概念とは何の関係もない美人さん。
桜並の爆乳とルヴィア並のデカ尻の持ち主だが、そのウエストは凛やセイバーと並ぶほどのドスケベボディの持ち主。
志貴とはラブラブな関係であるが、自分という恋人がいるくせに他の女の子から好意を寄せられている状況には不満を抱いている。
自身は軽い不感症であると思っているが、実際は志貴のセックスが下手くそなためにセックスで感じられていないだけ。
実際はむしろ感じやすいほどで、士郎を男優にした寝取られプレイでその淫乱な素質を開花させていく。
・両儀式
身体能力に優れた、光の反射で蒼く見える不思議な瞳を持つ黒髪と白肌を持つ幻想的な美貌の持ち主だが、実際のところはヤクザの娘というだけの平凡な女性。
『 』などという概念とは何の関係もない美人さん。
とある理由ありで、どこか男っぽい口調をしているものの野卑な印象は一切与えない、その振る舞いからはルヴィアのようにお嬢様の香りを感じさせる美女。
双子の存在を失ったとかそういうことは別にない。
幹也にはツンツンとした態度を向けながらも愛情を確かめあった関係であり、特に不満らしい不満は抱いていない。
ねちっこい愛撫を好む幹也に対して、ねちっこいだけでさほど気持ちのよくない前戯に不満を持っているが口には出しておらず、その不満は惚れたほうが負けだと諦めている。
膣道はきついものの奥が深く、しかも、性感帯がその子宮口付近にあるために粗チンの幹也とのセックスで感じたことはない。
・遠野志貴
メガネを掛けた虚弱体質のイケメン高校生だが、その瞳に秘密などもなければその眼鏡が魔術的な仕掛けが施された特殊なものというわけではない。
遠野の家の義理の長男であるがために跡取りというわけではないが、ツンツンとしながらも自身を慕っている現当主の義妹から大量のお小遣いをもらっているためにお金持ち。
自分のことをセックスが上手いと勘違いしていた寝取られマゾ。
短小早漏で、幹也より射精を我慢できるが、幹也よりも小さい。
妹にメイドにクラスメイトに先輩と多くの女性から好意を持たれている。
・黒桐幹也
メガネを掛けた成人男性であり、常軌を逸した探偵としての能力を持っている落ち着いた男性。
物騒な人間から社会的地位の高い人間まで幅広い交友関係を持っている。
自分のことをセックスが上手いと勘違いしていた寝取られマゾ。
短小早漏で、志貴よりはマシの大きさだが、志貴よりも早漏。
義理の妹やその友人から好意を抱かれているが、幹也は式のことだけを恋人として愛している。
◆
遠坂凛は今、可及的速やかに一定以上の資金を必要としていた。
ここ最近。妹や旧友の離婚に自分が大きく関わっていることから、その離婚調停に走り回って慰謝料もそこそこ補償してあげたり、偶然にも目についた宝石を購入してなどをしていて、様々なことが重なったことで出費が多くなったという事情もある。
だが、市場に現れた自身の魔術と相性がバッチリの宝石を発見してしまったということが最大の理由である。
ちょうど資金が乏しい瞬間に現れた、一般の経済社会的にも凛のような宝石魔術師の目から見ても、共通して高い価値を持つ宝石だった。
なんとしても、手に入れたい。
魔術師とは往々にして必要がないとさえ思えるようなことさえも、自己研鑽の名のもとに必要なものとして捉えていく。
それは次の世代のための、次の次の世代のためという、魔術師という在り方自体が絶望にも良く似た遠大な計画に基づく生き方をしているために、その魔術的な向上に基づくのならば、厳密な意味では『無駄』というものは存在しないという価値観から生まれるものだろう。
そんなこともあって、凛はある程度の無理を押して資産を現金化して元手を作ったのだが、あと少しだけ、心許ないという状況なのである。
かと言って、単純に借金もしたくない。
借金は機会を買うことであるというものぐらい、ある程度は『大人』となった凛も理解しているが、それでも瞬時に金を引き出せそうな相手は同時に自身と社会的に『同等』であるとも認識しているので、そんな相手から一方的な貸し借りを起こして、相手の風下に立ちたくないのだ。
つまりは、認めたくはないが自身の最大の親友でありライバルでもあるルヴィアゼリッタ・エーデルフェルに負い目を作って、大きな顔を一時的だとしてもされるというのは、遠坂凛という女の矜持が許さないというわけである。
「…………寝取らせプレイ、ねえ?」
「ご依頼をしたいんです、受けてもらえませんか?」
そんな凛の前に現れた絶好の資金源が、目の前の二人の男性だった。
とある依頼をこなせば相応の報酬を与えるという条件で、知人から紹介されたその男性の名は『黒桐幹也』といい、『遠野志貴』という男性とともに凛の前に現れたのである。
「衛宮士郎さんは、性豪で有名ですから。それこそ、プロと呼べるような人たちよりも、その、凄いって。そんな人に――僕たちの恋人を、抱いてもらいたいんです」
「プライベートなアダルトビデオっていうのかな。そういうものが欲しいんだ」
黒桐幹也なる男は二十代半ばの凛と同年代ではあるが、遠野志貴なる人物はまだ学生の身分と思われ、学園のOBと在校生というにも少々年齢差を感じるため、普通ならば関係性を見出しにくいものだが―――黒桐氏と遠野少年がどのような関係か、会話だけですぐわかった。
言うならば、同好の士というべきだろう。
そう言った性的な部分ではただ衛宮士郎を愛しているだけの凛では理解しがたい、『寝取られマゾ』という特殊性癖を持つがゆえに通じ合ったのだろう。
凛は利用方法がさっぱりと理解できないために行っていないが、SNSなどを通じればそういうコミュニティを作りやすいのは道理である。
「こちらが、私たちの恋人になります。私の恋人が『両儀式』と言いまして――」
「オレの恋人が、こっちの『アルクェイド・ブリュンスタッド』」
(ふぅ~ん。結構……いや、かなりの美人さんね。悔しいけど、それこそ顔だけならセイバー級かも)
差し出された写真に映っているのは、二人の美女だ。
カメラに向かってしかめっ面をしている和服にレザージャケットという奇妙なファッションの黒髪美女と、正反対にカメラへと満面の笑みを浮かべながらこのままピースサインを着ているブランド物の白のニットと黒のミニスカートを着た金髪美女である。
黒髪美女の『両儀式』は抱きしめれば折れてしまいそうなスレンダーな体つきをした目付きの鋭い険のある顔立ちであり、金髪美女の『アルクェイド・ブリュンスタッド』は豊満な乳房と臀部を持ちながらもくびれたウエストという最高の体つきに朗らかな笑みの似合う猫のような顔立ちだった。
間違いなく、最上級の美女だ。
同じ女として自然と嫉妬心を抱いてしまうほどのタイプの異なる美女を見て、男ならば間違いなくよだれを垂らしながらぶんぶんと首を縦に振り、この『寝取られプレイ』を喜んで受け入れだだろう。
「確かに士郎はプロ並みにセックスが上手いかもしれないけど……別に、そういう仕事をしているというわけではないの。私の本業についてのお話ならばともかく、こんなふざけた内容の仕事は受けられません。黒桐さん、遠野さん。どうぞお引き取りくださいな、こちらも『こんな体』ですから色々と大変なの」
とは言え、凛は男ではなく女であるのだから、そんな歪んだ性癖に付き合うメリットもない。
凛はその『大きく膨らんだお腹』を優しくなでながら、その意志のもとにはっきりと断るのだった。
確かに、かつての妹が妥協した結婚をし、かつての戦友が報われない夫婦生活をしていた際には、自身の愛する恋人に『彼女たちを寝取ってあげて』とお願いをしたこともある。
場合によっては、ムラムラとして欲求不満であった他の女の子たちに士郎の素晴らしさを教え込まんばかりに、男性役は士郎たった一人という乱交パーティーを開いたこともあった。
(『妊娠のタイミング』が私たちでバッチリ重なっちゃって士郎には迷惑をかけてるけど……こういう、こっちをナメてるとしか思えない提案を受ける義理なんてないわ。女の方から抱いてくれと士郎に頭を下げてくるのなら、別だけどね)
だが、『今この世界に生きる衛宮士郎』のことを、遠坂凛はこの世で最も優れた雄であると思っている節もあるために、別の雄の欲望を満たすためだけの道具にされるのは、はっきり言って不快感さえ催すものである。
愛する男を道具のように扱われるのはまっぴらごめんだ。
確かに凛だけでなく、世界各地に散らばっている現地妻とはまた異なる、ルヴィアや桜に美綴、さらには特殊な方法で受肉を果たしているセイバーといった、正式な『衛宮士郎のハーレムメンバー』である美女たちは妊娠をしている。
そのため、度重なるセックス漬けのハーレム日々で性豪として目覚め、性欲も旺盛になってしまった士郎に、軽い禁欲の日々を送らせていることに、凛も負い目のようなものを抱いていた。
それでも、凛にとって士郎は世界で最高の男性であるがために、この目の前のナヨナヨとした男の欲望を満たすためだけの道具にすることはどうしても許せなかったのである。
「ちなみにですが、報酬はこれぐらいは用意させてもらっています」
「はぁ? 何度も言うけど、こんなふざけた提案は金額の問題じゃ――――」
◆
アルクェイド・ブリュンスタッドは遠坂邸と呼ばれる、そこそこの広さのお屋敷の寝室で頬を膨らませながらベッドに座っていた。
その体にはいつものお気に入りの服ではなく、地肌の上から直接バスローブだけを纏っているという、なんとも官能的な服装である。
身にまとっているバスローブはどうやら薄手の生地で出来ているようで、その首元に見える真っ白な肌を映しながら、凹凸の激しい、それこそメーター越えの爆乳と同じくメーター越えのデカ尻を際立たせていた。
男の前に現れればどのような聖人でも一瞬で理性が吹き飛んで性欲を優先させるような、ただそこにいるだけで宗教的な修行の妨げになるような存在、それがアルクェイド・ブリュンスタッドが持つ華やかな美しさなのである。
「もうっ……! 志貴ったらこんな変態的なこと……! 一回だけなんだからね……!」
なぜアルクェイドが遠坂という見知らぬ日本人の所有する館、それもその寝室でバスローブ姿で居るのかというと、それは自身の最愛の恋人である遠野志貴より、とある『お願い』をされたためである。
そのお願いとはすなわち、『寝取られプレイ』への協力だ。
『志貴以外の男に抱かれるアルクェイドの姿が見たい』という、一文字たりとも理解できないその言葉を、アルクェイドも最初は当然強く拒否した。
当然だ、アルクェイドが愛する男は志貴だけであり、愛してもいない男に抱かれるなど、想像しただけで怖気が走るほどに不快感を抱く行為である。
それでも、アルクェイドは志貴の歪んだ熱意に押されて結局その寝取られプレイに参加することとなったのだ。
「コクトーとかいう悪い友達が出来たせいね……もう、土下座までするなんて……断ろうにも断れないじゃない」
その原因は、ひょんなことから友好関係を抱くようになった黒桐幹也にあるとアルクェイドは睨んでいた。
この志貴よりも少しばかり年上の青年は、志貴と同じく寝取られプレイに強い興味を抱く、変態性癖の持ち主だった。
一人ひとりならば、その寝取られプレイにも『興味がある』程度のもので一生を終えられたのかもしれないが、実際に友人に同じ趣味を持つものが居て、その趣味について強く語り合うことで、二人の変態性癖の寝取られマゾは、奇妙な行動力を持ってしまったのである。
『惚れた側の負け』とは、まさにこのことだ。
結局のところ、普段のやり取りからどのような印象を受けようとも、アルクェイドと志貴のカップルにおいて、決定権を持つのは志貴なのである。
アルクェイドは志貴を見捨てられないし、深く愛しているのだから、コメツキバッタのように体を小さくして土下座までされれば、その提案を受けるしかないかと諦めてしまうのだ。
「はいはい、アルクェイドさん。入りますね」
「……どうぞ」
コンコンと扉がノックをされて、アルクェイドがそのノックに入室の許可を与えれば、カメラを手に持って胸の前で固定するように構えている遠坂凛、すなわちこの館の家主が現れたのである。
年の頃は20の半ばほどに見えるが、魔術師ならば魔術が肉体に影響を及ぼして実年齢よりも若く、あるいは老いて見えることも多いために、実際のところの年齢はアルクェイドもわからない。
今のアルクェイドにわかっていることは、この凛という人物が今からアルクェイドの『寝取られプレイ』の竿役となる男の情婦であり、とんでもない美女であるということだけだ。
(結構、美人よね。あの妹に似てる……けど、胸はちゃんとあるかも。日本人の女性らしい、きれいなスタイルっていうのかな)
「アルクェイドさん、準備は出来てるみたいね」
ちなみに、凛は機械音痴ではあるが、すでにスイッチの入っているものをただ手で構えておくだけならば出来るように『成長』したため、今回は寝取られプレイのムードを出すためのカメラマンとしてその寝取られプレイに立ち会うこととなったのである。
また、カメラも凛が構える一台だけではなく、隠しカメラさながらにこの寝室に備え付けられているため、様々な角度から自分の恋人であるアルクェイドが性豪ヤリチン野郎と化した士郎に抱かれる姿を志貴は楽しめるのである。
そう。
この女――遠坂凛は、あれほど寝取られプレイに嫌悪感を示していたというのに、幹也と志貴が提示した規格外の報酬欲しさに、その依頼を受けてしまったのである。
黒桐が提示してきた報酬金額は、遠野家から引っ張れる志貴の私有財産と黒桐自身の資産を合わせることで、まさしく凛が『宝石を買うにはちょうど足りなかった金額』分の報酬を提示してきたのだ。
こうなれば、凛は大いに頭を悩ませる他なく――結局、苦渋の決断の末に士郎を寝取られプレイの竿役として貸し出すことを約束したというわけである。
ただし、それはそれで強い屈辱を覚えているのも事実であった。
自分で勝手に引き受けたことなのに、『士郎を肉バイブみたいに扱うなんて……!』という理不尽な怒りを抱いてしまうほどに、遠坂凛という女の逆鱗に触れていたことに、志貴も幹也も気づいていない。
それがどれだけのことを引き起こすか――――その答えが今、アルクェイドの身体を使って開示されようとしていた。
「それじゃ、早速はじめましょうか。今から私たち自慢の、セックスパートナーを呼びますね」
「…………」
アルクェイドは未だに乗り気ではないために、報酬がもらえる凛だけがひどくウキウキとした様子で声を弾ませていた。
そのまま扉に向かって声をかけると――ボクサーパンツだけを身に着けた、ほぼ全裸のオレンジ髪の男がその奥から現れたのである。
――――その男を見た瞬間のことだ。
アルクェイドの全身が、ビクンビクンと異常を知らせるための痙攣かと思うほどに、大きく震えてしまったのである。
「っぅっ!?」
鼻をつく匂いに、アルクェイドの体にゾクゾクとした快感が奔っていく。
とある事情から、アルクェイドの鼻は常人の数倍は強いものとなっている。
そんなアルクェイドの鼻は士郎が放つ淫靡な匂いを余すことなく嗅ぎ取ってみせたのだ。
アルクェイドは最初、その臭いの正体は『雄』の臭いなのかと思った。
牝の本能を疼かせるフェロモンの入り混じった雄の臭いがアルクェイドの感覚を刺激して、この雄に惹かれろと本能から理性へ命令をくだされているのかと考えたのである。
だが、それは正しくないことにすぐに気づいた。
(こ、この臭い……女の、臭い……!? それも、一つじゃない! 嘘、こいつ……何人の女の臭いをさせてる来てるのよっ! それもわざわざ今日のために、私を辱めるために身に着けたとかじゃなくて……もうこの男の体に染み込み終わってる牝の臭い! ど、どれだけの日数、どれだけの女を貪れば、女の『発情臭』なんていうものが肉体に染み付いちゃうの……!?)
それは、牝の臭いだった。
衛宮士郎は性豪であり、多くの女性をハメ潰してきた。
不感症と診断されていた女性であっても神秘的な力で絶頂へと導き、そして、牝が絶頂に至った際に放つ強烈な発情臭を体で受け止めることで、ついには何をせずともその体からは牝が発情した臭いがぷんぷんと香り立つほどに染み込んでいたのである。
その体にはもはや神が宿っていたと、そう表現してもいいだろう。
『この雄様はこんなに牝を幸せにしてきたのだ』と、まだ抱かれていない牝にも嗅覚から『わからせ』を行ってくる。
まさしく、今の衛宮士郎は対女性に特化した存在だといっても過言ではなかった。
「あっ、うぅ……」
その匂いに脳みそがクラクラと揺れるような心地よい、酩酊感にも良く似た感覚を味わった後に、じっくりとボクサーパンツ姿の士郎の姿を、しっかりと視認してしまった。
衛宮士郎という男は――逞しかったのである。
牝のフェロモンが染み付いたその身体は、なるほど、牝たちが夢中になることも納得できるほどに引き締まった肉体だった。
ありきたりな言い方にはなるが、ただ大きく見せるために膨ませる鍛え方をしているのではなく、機能性を重視した筋肉の鎧と言ったところだろうか。
だが、そんなありきたりに表現できているものでも、牝のフェロモンの残り香が漂う中でならば、それが特別に見えてしまうのだ。
身長も高く、180センチは軽く越えている上に日本人に多い胴長短足の体型ではなく、太くはありつつも引き締まった脚も長く伸びている。
顔立ちも柔らかな表情を浮かべながらも大人の渋みを感じる、イケメンというよりも男前という表現が似合うタイプの顔であった。
(凄いっ……志貴の身体は、その、細いから……あんまり比べちゃいけないけど……こっちの方が、単純な好みって言えば、当てはまるかも……)
アルクェイドはその白色人種に相応しい、女性としては恵まれた体系をしている。
一方で、アルクェイドの恋人である志貴の体つきはまだ高校生であることを差し引いても、身長は平均的ではあるが体重はそれよりも軽量な、ひょろりとした体格であった。
それこそ、アルクェイドの個人的な好みで言えばガッチリとして自分の身体を包み込むぐらいの包容力を持つ男性であるため、そう言った単純な好みからは離れた存在なのである。
とは言え、そんな好みとは離れた相手に恋い焦がれたという事実があるからこそに、余計にアルクェイドは志貴と愛情深い関係になれるという実感を抱けていた。
だが、アルクェイドは今、そんな気持ちも揺らいでしまうほどに、士郎の鍛えられた肉体に見惚れてしまっていたのである。
「それじゃ、撮影に移っちゃいましょうか。
士郎、アルクェイドさんからのNGは『唇関係』と『痛みの生じるプレイ』、あとは『アナル』ね。それ以外は全部任せるから……『いつも通り』、やっちゃって!」
「いつも通りって……良いのか、それ?」
「大丈夫、大丈夫。むしろいつもと違うことをやろうとしちゃうと、士郎は本当にとんでもなく変なことにしちゃうじゃない。だから、いつも通りが一番よ」
そんな風に見惚れているアルクェイドを置いていくように、この場で一人だけまともな衣服を纏った凛がまるでAV監督のように男優でもある士郎へと指示を出していく。
士郎は凛の指示に当たり前のように従い、その様子には『他人の女を抱く』ということに対する後ろめたさのようなものは一切存在しなかった。
はじめは――それこそ、ひょんなことから凛の実妹である桜を寝取る時には、ある程度の罪悪感のようなものは覚えていたのは事実である。
その時は、その罪悪感を『大事な後輩であり、男である以上は性的な欲望を向けてしまう巨乳美少女の不幸な結婚を見逃せない』という使命感のようなものでねじ伏せて寝取ったのだ。
「な、なんか気にかかる言い方だな……まあ、わかった。それじゃ、アルクェイドさん。よろしくお願いします」
「へっ、あっ、わわっ!?」
だが、他にも様々な人妻や他人の恋人を含めて抱いてきたこともあり、そう言った『寝取りの後ろめたさ』というものがかなり薄らいでしまったのである。
そんな士郎は当たり前のようにアルクェイドの肩を掴み、遠坂邸の寝室にある豪奢なベッドへと押し倒していく。
「ふわ、あぁっ……」
女性としては少し広めな肩幅だが、士郎のガッチリとした大きな手で掴まれたことで、アルクェイドの中に『自身の肉体は華奢な女である』という自覚が嫌でも芽生えてしまう。
しかも、士郎はかなり手慣れた様子でアルクェイドのバスローブを開けさせて、その大きすぎるほどの爆乳を簡単にまろび出させ、その綺麗に手入れされたアンダーヘアとオマンコが容易に露出されてしまったのである。
その様子は寝室の中に備え付けられた定点カメラで収められており、アルクェイドの表情が戸惑いと欲情の混じったなんとも淫靡な雰囲気を放っている様子をしっかりと収めていた。
「あぁっ❤ んぅぅ❤ くぅ、ふわぁっ❤ う、嘘っ❤ おっぱい、き、気持ちいいっ❤」
そんな士郎は、その大きな手でアルクェイドの爆乳へと愛撫を行っていくのだが――これが、服越しから想像していたよりも遥かに大きなものであった。
それこそ、士郎のハーレムメンバーの中で爆乳を担当している桜と見た目だけならば同等、その体格が良いことから、華奢な体躯の桜の場合は実際の数字よりもより大きく見えることを考えると、正確に比べれば実際のサイズはアルクェイドのほうが大きいかもしれない。
むぎゅりと優しく包み込むように握るだけでその手のひらから容易にこぼれだし、それでいて指はどこまでも沈んでいきそうになりながらも、時折その沈み込んでいく指を弾き返すようなハリの良さを感じさせてくる。
そのまま、黒ずみとは程遠い乙女のようなピンクの乳首へと士郎は舌を這わせていく。
「はぅ、ぅぅっ❤ あぅ、で、電気が胸に走ってっ❤ ひゃぅっ❤ くぅ、ふぅ、あぁぁんっ❤ だめ、ダメダメぇ❤ 胸が気持ちいいのに、こ、腰が痺れて、ふぅぅっ~❤」
その愛撫に、アルクェイドは志貴とのセックスでは感じられなかった快感に襲われていた。
そもそも、アルクェイドは自身の自認では『不感症』に近い状態だと感じていたのである。
もちろん、全く性的な快感を得ないというほどではないため厳密な不感症とは異なるのだが、それでも自分は性感を覚えにくい体質なのだと感じる程度の快感しか得られていないのも事実だ。
ただセックスとは愛する人と身体を重ねる幸福感を味わうものであって、肉体的な快感を得るものではないと思っていたのだ。
だが、アルクェイドのそんな価値観の根幹を覆すほどに、ただ乳房を揉まれ、乳首に舌を這わされるだけでその全身に甘い痺れが走っていくのである。
「うん、濡れてきたな。わかるかな、アルクェイドさん。いい感じに湿ってきてる、結構感じやすいんだな」
「はぅ、うぅっっ❤ んひぃぃっ❤ そ、そんな、そんなに、濡れるなんて……あぁっ❤ ゆ、指が入ってきて❤ 指なのに、ふ、太いぃっ……❤」
「結構粘っこい感じで、しかも、量も多いな。締め付けも……うん、すごい締まりだ」
だから、自身のオマンコから愛液がダラダラと流れている事自体も信じられなかった。
志貴とのセックスではあまり濡れてこないために、日によってはローションを使用してセックスをすることさえあったほどなのに、士郎に胸とオマンコを愛撫されるだけでこれほどに濡れてしまっていたのである。
しかも、その愛液が粘っこくて量も多いなどという、志貴はもちろんアルクェイドでさえも知らなかった情報を開示された衝撃も大きかった。
(し、志貴って……そんなに、セックスが下手くそだったの……?)
そんなことを味わってしまえば、今までのセックスの肉体的な快感の薄さの原因を恋人である志貴に求めてしまうのは当然と言えるだろう。
なにせ、ただ愛撫されるだけでこの快感なのだ。
目の前の男、衛宮士郎がとんでもない性豪で女殺しのヤリチン――言うならば、セックスのプロであるという情報は志貴から得ていたために、多少は普段のセックスよりも気持ちいいかもしれないとは思っていたが、多少では済まされないほどに快感に翻弄されてしまっている。
この快感の差異は、士郎がセックスが上手いというだけでは説明がつかない。
志貴がセックスが下手くそで士郎がセックスが上手いという、二つの要素が噛み合わなければ絶対に生まれないほどの差なのである。
「はぁ……はぁ……んひぃ❤ も、もう、む、胸への愛撫は、やめてぇ……❤」
「あっ、すまん。ちょっと調子乗っちゃったかもな。アルクェイドさんのおっぱい、ハリが凄いからついつい夢中になっちゃって……とりあえず、愛撫はここらへんにしておこうか」
「あぅ……❤」
もはや、士郎がそんな風にふと漏らした言葉だけでも、胸が高鳴ってしまう。
自身の身体はこの優秀な雄にとって非常に魅力的なのだと実感して牝の本能がくすぐられてしまい、今では愛撫を終えてその逞しい身体が離れていくことに寂しささえ覚えているようだった。
(やっるぅ~♪ やっぱり士郎はナチュラルの状態が一番女殺しのヤリチン野郎よねぇ。一度、演技で最悪のクズ男プレイさせたけど……大根役者だし、なんかセリフが変なアレンジ加えるし、見てられなかったもの。あんなの、逆にこっちが干からびるぐらい萎えちゃうやつだったわ。
ふふふ……❤ 士郎は、ただ普通に女を抱くだけで女をデロンデロンに蕩けさせちゃう……優秀な雄ってやつなんだから❤)
それは同じ女であり、カメラを構えて外から見ていた凛ははっきりとわかる変化である。
正直な話をすれば、凛は自分の性癖がすっかりと歪んでしまっていることを自覚していた。
その性癖とは、『誰よりも愛する自身の恋人が他の男よりも優れていて、多くの女を魅了する姿に興奮を覚える』という、なんとも曲がりくねったような性癖である。
それは『遠坂凛』という優雅な女を知るものならば到底信じられない、あまりにも男にとって都合が良すぎる性癖と言えるだろう。
だが、そのあり得ないことさえも芽生えてしまうのが愛情というものだ。
こうして身重の身体でありながらもノリノリでカメラマンを担当していることからも、凛の士郎への倒錯的ですらある愛情がわかるというものだろう。
「それじゃ、本番に行くとしようか」
その言葉とともに、士郎は履いていたボクサーパンツをするりと脱いでいった。
あまりにも自然な動作で、この寝取られプレイに置いては重要ではないと士郎自身が思っていることがわかるようなそっけない動きである。
だが、士郎がその下着を脱いだ瞬間に凛は、どこか邪悪さすら感じる淫靡な笑みを浮かべていく――そこから飛び出すものの凄まじさと、それを見た女の反応をよくわかっているからである。
「えっ……えぇっ!? うぅ、うわぁっ……❤」
(はいナイスカット~、ってね❤)
そのボクサーパンツから飛び出してきた士郎のチンポは、本当にそのピッチリとした下着の中に収まっていたのかと不思議に思うほどに、長く、太く、大きなチンポであった。
これにはもちろんカラクリがあり、『見せ槍』をした時の女の動揺した姿をどれだけエロいのかを知っている凛とルヴィアの天才的な魔術師ふたりによって、隠蔽の魔術が施されているためである。
想像だにしないほどの巨根チンポが目の前に現れた時の、何が起こったのかわからない表情をしている女のエロさと、その突きつけられるチンポ自身のエロさ。
そのチンポ自身の威圧的な官能さはもはや、雌雄の区別なく性欲を刺激するような、完璧なフォルムをした――まさしく、ブッダを惑わせようとした存在の名を冠する表現の、『魔羅』という言葉を使うに相応しい巨根である。
アルクェイドもまた、唯一知っている志貴のチンポとはかけ離れた巨根に息を呑み、視線をそらせずにいるようだった。
そんな恋人の姿を余さず取ってあげなければと考えている凛の笑みも深くなる。
その中には――衛宮士郎という自身の恋人を、単なる肉バイブとして利用しようとしている生意気な雄への私的な怨恨も大きく含まれているようだった。
「それじゃ、早速挿入――じゃなかった。まずは、アルクェイドさんがチンポを触ってもらっていいか?」
「えっ、あっ、わ、わかった、わ……❤」
シコシコっ❤ シコシコっ❤
それはただ手を上下に動かすだけの拙い手つきではあるが、その動き自体は激しい動きである。
それは、アルクェイドの中にある牝の本能とでも呼ぶべきものが、雄の象徴である男根、それも非常に逞しい巨根チンポへとどうしても抱いてしまう欲情がさせてしまった行動であろう。
「あっ、そうだ。アルクェイドさん、できれば、士郎と恋人さんとの違いをイメージしながら触ってもらえると、それっぽい雰囲気が出るかもしれないものね」
そこに、凛の悪意に満ちた『比較』のリクエストが飛び込み、アルクェイドは喉をごくりと鳴らした上でそのリクエストへと答えていくのだった。
「その……志貴と比べて、凄く大きい、かな❤ 志貴のおちんちんは握っちゃえば私の手のひらで隠れちゃうぐらいの、かわいい形だけど……えっと、士郎、だっけ❤ その、士郎のおちんちんは……」
「アルクェイドさん、士郎のはあえて『オチンポ』って呼んでくれるかしら。呼び方を恋人のと変えた方が、そういう雰囲気が出るから」
「士郎のオチンポは、えっと……手のひらじゃ治まらないのはもちろんだけど……❤ 両手でも隠しきれないぐらいで……❤ そ、それに、ビクビクってすごく脈打ってるのが、なんだか手のひらが気持ちよくなっちゃう、かもっ❤ うん、凄い逞しいんだって、動きでわかっちゃうのが、なんだか……かっこいい、かも……❤
って、う、うわっ❤ そう言ってたら、せ、精液が出てきた……❤ べ、ベトベトしてて、濃厚そう……❤ 士郎は、もう射精をしちゃったってことなの……?」
「い、いやっ、これは先走り、だよっ……! ヤバいな、アルクェイドさんぐらいの美人だと手コキされてるだけでも、気持ちいい……!」
「先走り……? こんなに濃いのに、精液じゃないってこと……?」
シコシコっ❤ シコシコっ❤
手コキをしているうちにアルクェイドも興奮してきたのだろう。
本来は秘されるべき恋人との夜の情報をどんどんと口にしていくのだった。
そこで凛は、どこか子供っぽい響きのある『おちんちん』という呼び方を恋人の志貴の男根へ、代わりに下品な響きの残る『オチンポ』という呼び方を逞しい士郎の男根へと呼ばされることで比較をさせる。
さらに、アルクェイドは士郎のチンポの先端からダラダラと流れ出した我慢汁を観て『精液』と呼んでいたが、これはつまり、志貴の射精は士郎の我慢汁に等しい情けない雑魚射精だということも、無自覚に士郎と凛に伝えていくのだった。
「あっ……❤」
「アルクェイドさん、そろそろ本番に行こうか……!」
そんな手コキに夢中になっているアルクェイドを尻目に、凛は士郎へと視線を送る。
アルクェイドの手コキで快感を得ているもののまだまだ余裕のある士郎はその視線の意味を確かに理解したのか、ゆっくりと首を縦に動かして、アルクェイドの手を取って手コキを中止させるのだった。
事実、士郎自身もさすがにこれ以上お預けをされるのは堪えがたかったというのもある。
アルクェイドの手を取って、再び、ゆっくりとベッドの上へと押し倒していく。
正常位の姿勢である。
「それじゃ、挿れるぞ。力を抜いてくれよ、アルクェイドさん」
「わ、わかったわっ❤ ふぅぅ、ふぅぅぅ~~……❤」
スリスリっ❤ スリスリっ❤
士郎のエゲつないほどの溝を作っているカリ高チンポの先端がアルクェイドの形くずれのしていないきれいなオマンコの入口へとこすり付けていく。
それだけでアルクェイドのオマンコから愛液が流れ出して、我慢汁で汚れていた士郎のチンポをさらにコーディングしていき、いつでも挿入できるようなヌルヌルの状態へと変えていくのだ。
さらに、アルクェイド自身も大きく息を吐いて体中の力を脱いでいき、その慣れない巨根チンポを挿入されても問題ないように準備をしている。
そこまでされては、男である士郎が我慢できるはずもない。
「それっ!」
ずぶぅっ! ずぶりゅ、ずぶっ! にゅぷぅ、ずぶりゅぅぅっ! ずぶずぶぅぅ~~!
「んぐぅぅっ❤ ひぃぃ、ほぉぉ、ぉぉおっぉ~~❤ さ、裂け、るっ❤ そんな、わ、私の身体が、お、オチンポに裂かれるぅっ❤」
アルクェイドの言に従うのならば短小チンポである志貴のそれとは大きく異なる士郎の巨根チンポを受け入れたために、その衝撃がアルクェイドの全身を襲いかかっていく。
それはアルクェイドのオマンコにだけではなく脳にまで衝撃を与えるような強烈さであり、その喉からは普段のアルクェイドならば絶対に漏らさないであろう、どこか間の抜けた響きのある喘ぎ声が漏れ出す。
恋人である志貴はもちろんのこと当の本人であるアルクェイドでさえも、アルクェイドが生まれてきてから士郎に抱かれるまで聞いたことのないような濃厚な官能さを持った喘ぎ声だった。
「ふふふ……ほらほらっ❤ 後はもう本気で抱いてあげなさい、士郎❤ それだけでこの寝取られプレイは完成なんだから❤」
「言われなくても……というか、こ、この顔と身体を前にして、腰を止められるほど人間は出来てないぞ、オレはっ!」
パンッ! パンパンッ! ズブリュゥ……バシィンッ!
アルクェイドのオマンコは、多くの女性を抱いてきたヤリチン化したこの世界の士郎を持ってしても夢中になってしまう名器オマンコであった。
うねるように膣襞が蠢き、吸い付くようにきつく膣道が締まり、いわゆる天井はザラザラとした感覚でチンポを刺激してくる。
士郎のハーレムメンバーたちと同等といっても良い、最高級のオマンコなのだ。
しかも、アルクェイドは絶世の美女と呼んでも相応しい美貌を持ち、その体つきも豊満なところは異様なまでに媚肉がついており、一方で腰は恐ろしいほどにくびれているという、『ドスケベボディ』と呼ばざるを得ないほどの体つきをしているのである。
「おぉぉっ❤ ほぉ、んんぅっ❤ こ、こんなの、知らないっ……❤ セックスがこんな、脳みそを壊しちゃうぐらい怖いものだなんて、知らないぃっ❤ はぁ、ふぅぅっ❤ んひぃぃぃ❤ 変な声が、止まらないのぉぉっ❤」
一方で、アルクェイドもまた士郎が与えてくる快感に翻弄されきっていた。
恋人とのセックスでは味わうことの出来なかったその未知の快感に覚えるものは心地よさではなく恐怖である。
この脳をガンガンと揺さぶり、子宮をガツンガツンと突き上げてくるセックスを味わってしまえば、恋人とのセックスで幸福感だけを味わうことが出来たのは『単純に気持ちよくなかったのだ』と、嫌でもわかってしまう。
その快感を味わっている間に穏やかな幸福感を覚えることなど出来るわけもない。
自分を変えてしまうかもしれない強烈な快感に翻弄されるアルクェイドだが、どれだけ叫んでみても士郎の激しいセックスが終わることはなかった。
「あぁっ❤ な、なにか、なにかくるっ❤ オマンコが止まらなくて、オ、オチンポに媚びちゃってる❤ 助けてっ❤ 助けて、志貴❤ わ、私、壊されちゃうっ❤ 命じゃなくて心が殺されちゃうっ❤ と、止まらないのっ❤ 勝手に、勝手に身体が蠢いて、おチンポを求めて、んほぉぉっ❤」
「はぁ、はぁぁ! もう、駄目だ……! もう、射精するっ!」
腹の底からこみ上げてくる、強烈な射精の欲求。
その欲望に突き動かされるがままに士郎はピストンをさらに速めていき、身も心も蕩けきったアルクェイドへと向かって、雄の欲望を注ぎ込まんとばかりに射精を行うのであった。
「くぅぅ、ぉぉおっ!」
どびゅるるるっ! びゅるるぅ、びゅっ! どぶびゅ! どぶぅ、びゅぐびゅるるるぅぅっ!
「おぉぉっ❤ だ、駄目っ❤ ぉぉ、多いっ❤ せ、精液、なんでこんなに多いのぉ❤ し、志貴ならもう終わってるはずなのに、おぉぉっ❤ ダメダメっ❤ ああ、来るっ❤ 志貴とのセックスじゃこなかった知らないものが、来ちゃうぅっ❤ ふぎゅぅ、うっぅうっっ❤ んひぃぃぃぃぃ~~~~❤❤❤❤」
士郎が子宮へと向かって放たれた濃厚な精液を受け止めたアルクェイドは、全身を大きく痙攣させていく。
そのぱっちりと開いた大きく魅力的な瞳は、眼球がぐるりと裏返った無様な『白目』になり、口の形はぽっかりと『Oの字』に開かれていき、さらにはみっともなく鼻水を流している、アへ顔になっているのだ。
アルクェイドほどの絶世の美女だからこそ、そのアヘ顔はあまりにもみっともない、性欲の薄い男ならばチンポが萎えてしまうかもしれないほどに無様な顔だった。
「んっ~、良い顔ね♪ これなら、恋人も満足してくれるんじゃないかしら♪」
「…………『あかいあくま』め」
「ん? なにか言ったかしら、士郎?」
そんなアルクェイドのアヘ顔を余すことなくカメラに収めていく凛の顔はやはりいたずらっぽい。
士郎はかつての、いや、今でも持っている凛の肩書の一つを思わず漏らしてしまうが――ただ一つだけ、士郎がその顔をした凛について誤解しているところがある。
その顔を浮かべる際の凛は、ある程度その人物への『好感』を抱いた上でなんとも邪悪な、しかし、愛らしい罠を仕掛けるのだが、今回は違う。
自分はともかく、愛する士郎を『金で買った男』へのささやかな復讐心を満たさんとする計画を実行できると確信したがために、そして、その男たちに容赦などしないという無慈悲さの現れた、あかいあくま特有の笑みなのである。
「おひぃ、ほぉぉ、ふぐぅぅ~……❤ オ、オチンポぉ……こ、これ、すっごいぃ……❤」
そんな事も知らずに寝取られプレイのために恋人ではない男に抱かれたアルクェイドは、しかし、愛してもいない男に抱かれた直後とは到底思えない幸せそうな笑みを浮かべるのだった――――。
◆
その日の夜、志貴は貪欲なまでにアルクェイドを求めてきた。
そう、凛から寝取られプレイの報告動画が送られてきた日の夜のことである。
映像の中の恋人、アルクェイドは自分とのセックスでは見せないなんとも淫らな姿で喘ぎつづけ、ついには一度も見たことのない絶頂にまで達している。
それを見て、男として嫉妬心を抱かないはずがない。
「はぁ、はぁ……ア、アルクェイドっ! アルクぅ……!」
「んぅ……ちゅぅ。ちゅる、れろぉ、ちゅぅぅ~……」
全裸になった志貴とアルクェイドは、士郎との寝取られプレイでは『NG』になっていたキスをしてお互いの唾液を交換し合っていた。
寝取られプレイの本番は、ある意味ではこの寝取られ後の愛を確かめ合うセックスである。
自分に抱かれるときとは別の反応を見せていた恋人を、その寝取られプレイの竿役相手では許していなかったプレイを含めて本気で貪っていく。
それはセックスレス状態であった恋人同士を再び強く結びつけることが出来るほどの、劇薬じみた快感を男女へと与えてくれるのである。
「はぁ、はぁぁっ……! アルクェイド、好きだ……! お前のことが、オレは好きなんだ……!」
「うんっ。私も志貴のことが好きだよ」
「あいつよりも、だよな?」
「……もちろんっ! アルクェイド・ブリュンスタッドは、遠野志貴のことを、世界で一番愛しているに決まってるじゃないっ!」
唇と唇が離れていき、そこには粘っこい唾液の橋がかけられていた。
その唾液の橋の存在こそが志貴とアルクェイドの愛情そのものであると言わんばかりに、志貴はなんとも嬉しそうな目でそれを眺めている。
だからだろうか、アルクェイドの様子が普段とは異なることに全く気づいていないようだった。
「……」
アルクェイドは志貴に悟られないように、自身の恋人の身体を眺めていく。
背はさほど高くなければ、胸板も少し薄め。
腕も細ければ足も同様、身体能力に優れるアルクェイドがローキックをすれば骨が折れてしまうかもしれないと心配になってしまうような虚弱体質だ。
高校卒業後から劇的なまでに身体機能が上昇した衛宮士郎とは、比べるまでもない。
正直に言えば、性的な魅力に乏しい身体である。
「アルクェイドっ……! 抱くからなっ……!」
「うん。来て、志貴……」
そんなアルクェイドの様子にも気づかずに、志貴は士郎の半分ほどの大きさがあるかも怪しい粗チンをアルクェイドのオマンコへと挿入していく。
それは、場合によってはローションを使う必要すらあった今までのセックスとは異なり、実にスムーズにチンポがオマンコへと挿入されていく。
そのスムーズな挿入が意味するところはアルクェイドの身体に変化が起きているということであり、つまりは二人にとって新しい境地のセックスであるということだ。
「くぅ、うぅぅっ!? あ、アルクェイド、なんだかマンコが、気持ちいいっ……! アルクェイドも、あのプレイの後だから俺を求めてくれてるんだな……!?」
「う、うんっ。士郎とは違う、志貴のオチンポを感じてるよ」
だが、その新しい境地はアルクェイドにとって歓迎するようなものではなかった。
確かに、アルクェイドはあのセックスを経て愛液の生成量が上がったのだが、それは志貴を求めているわけではない。
男と裸で向かい合っていることで、寝取られプレイで味わったあの壮絶なセックスを身体が嫌でも思い出してしまい、あの記憶に釣られて愛液を流しているだけなのだから。
「はぁ、はぁっ! アルクェイド、アルクェイドぉ! 好きだ、アルクっ!」
「…………うん」
パン、パン、パン。
志貴が一心不乱に腰を打ち付けているものの、それは士郎とのセックスとは悪い意味で比べ物にならないものだった。
ちっとも気持ちよくないのだ。
士郎のオチンポはアルクェイドのきつきつオマンコを拡張させるような力強さがあったのに、志貴のおちんちんと来たらアルクェイドのオマンコの締付けで壊れてしまいそうな弱さでコスコスと膣道の入口から中腹付近を撫でるように動くだけ。
衛宮士郎という性豪との濃厚セックスを知ってしまったアルクェイドが、このようなお子様セックスで満足できるはずがない。
「あぁっ! 射精るっ! 射精るぅっ!」
「えっ……?」
ぴゅるる、ぴゅぅっ。ぶぴゅる、ぴゅぅぅ~~。
「うぅぅ、はぁ、はぁぁ~……! 凄い気持ちよかったよ、アルクェイド……!」
「…………」
そんな風に気持ちよくなることもないまま、志貴は士郎とのセックスの半分ほどの時間で射精をしてしまった。
それも、射精で注ぎ込まれた精液の勢いと量も士郎よりも遥かに劣ったものである。
それでいてオマンコの入口を擦られるようにされて、ムラムラと不完全燃焼そのものに性欲が高ぶったままだ。
「ね、ねえ、志貴……それじゃ、もう一回――――」
「それじゃ、今日はこれで。アルクェイドも疲れただろう? ゆっくりと休みなよ」
「――――っ」
まだまだ満足できないと二回戦を誘おうとすれば、志貴はその華奢な体躯に相応しい疲れ切ったような表情のままアルクェイドから離れていくではないか。
ただでさえくすぶっていた志貴への不満がさらに強まっていく。
自分が一人だけ気持ちよくなったセックスが終了となれば、じっとりとした、恋人に向けるべきではない嫌悪感すら含んだ視線を志貴への背中へと向けるアルクェイドを誰も責めることは出来ないだろう。
「ああ、次の寝取られプレイの日程なんだけどさ」
「…………え?」
そんなアルクェイドの期限を瞬時に塗り替えるような言葉が、志貴の口から飛び出した。
なんと寝取られプレイは一度だけでは終わらず、二度目が、いや、三度目四度目とあるそうなのだ。
「…………❤」
それだけでアルクェイドの頬は緩み、自分をムラムラと欲求不満のまま放置する恋人への不満を吹っ飛んでしまうことに、アルクェイドは気づいているのだろうか。
なんにせよ、この不満をいだいた状態でさえも一種の放置プレイに近い前戯と捉えて、アルクェイドは日常へと戻っていくのだった。
(続)
