やっとこの記事が出せる日が来たぜ!うきうき!開拓者精神が疼くんだこういう話は。
ということで、先日こういうアメリカツアーをしました。
すごいでしょ。超すごかったよ。めっちゃくちゃ楽しかった。へへ。
アーティストのbo enさんが行うアメリカでのライブツアーに、きくおが呼ばれてついていきました。アメリカツアーはボカロPとしては史上初です、というものです。
アメリカでのイベントに呼ばれて演って帰る。ああ簡単な話じゃないかと思うでしょ。俺もそう思ってたんですよ。まさか手続きに1年以上、100万円以上の費用、そして理由なき出演キャンセルの無間地獄が待ち受けているとはね!
わたくしこのごろ海外人気が高いです。
比率的にコメント欄が英語ばかりで圧倒されがちですが、日本人気も実は伸びてるので日本人リスナーの皆様は安心してね。
具体的には、まず拙曲『愛して 愛して 愛して』がSpotifyで史上初の1億再生を達成し、世界で最も再生数の多いボカロ曲になりました。さらに記事執筆時点で『しかばねの踊り』『君はできない子』『ごめんね ごめんね』『あなぐらぐらし』『カラカラカラのカラ』等もTOP10とかTOP100とかに入っています。
最近では世界で最も聴かれている日本の曲ランキングにおいて、並み居る強豪のなか、完全ノープロモーションノータイアップノーマネージャーノー社会的信用のガチ個人勢、しかもボカロ曲でTOP10入りを、瞬間最大風速ではなく、1/17にランクインしてからこの記事を書いている2/24時点までずっとランクインし続けています。これマジで夢のある話じゃないか?
なぜそんなことになったかは、海外向けの発信活動をめっちゃ初期にやってたからとか、曲がいいからだとか言われております。へへ。うれしい。そんなこと言ってくれるんだ。
まあまあそれはいいとして要するに、アメリカでライブしたらお客さんいっぱい来て楽しい感じになるんじゃない!?ライブしたいなあワクワク!と考え、以下の記事を投稿したのが約2年前です。
ということでYouTubeコミュニティにて、海外でライブしたいんだけどどうしたらいい?マジ何のツテもないんだけど。と質問の記事を書いたところ、海外のニコニコ超会議やコミケみたいなものにあたる、Anime Expoなどのアニメコンベンションイベントに呼ばれて演るのがいいんじゃないか、という意見を多く頂戴しました。
Anime ExpoにはTeddyLoidさんなど日本のDJも出演されており、たしかにそりゃあいいでございますねと、しかしAnime Expoはこの時点でまだ先の話であったため、まずはその他のアニコンの出演者応募フォームに片っ端から送りまくりました。
結果、アニコン出演応募約10箇所全落ちしました。
甘くて見てました。数字や実績があれば楽勝で通るだろと思って高を括っていました。資料等余すことなく全部見せましたが、マジで全部落ちました。きくおを出演させてくれるアニコンなんか存在しない...ってコト!!?!?!??!??!??!??!??!??!???!
ここまででだいたい半年ぐらいかかっています。ついでにドイツでの公演の話も進んでいましたがやっぱ無理って言われました。
そんなこんなで内輪で嘆きを発信していたところ、Anime Expoと繋がりあるよ的な人も現れたりして、それが功を奏したのかどうなのか本当にわかりませんが、2023年上旬のある日、Anime Expoから突如出演のお誘いが舞い込みます。
いやいちおう応募フォームに応募していたのですが、他のアニコンがフォームからの応募で全落ちしていたので当然ダメだろうと思っていました。え?
はい。こちら嘆きの投稿です。
機材だのグッズだのサイン会だの、出演日だの航空券やホテルだの、いろいろなことを決定し進めていたところ、突然何の説明もなくキャンセルになりました。
(全文です)
以降何をどう聞いても返信がない。終わったわ。
で、これには界隈もザワついており、どうも多くの出演者がこういう目に遭うっぽく、ザラにあることらしいです。
理由を各方面から探ってみて、だいぶ後になってわかってきたのですが、どうやらこれはおそらくビザ取得まわりの問題で、Anime Expo側はそれをどうしても出演者に説明できない事情があるらしい。それなら確かにしょうがない。Anime Expoは何も悪くなく、どうやら深い事情があるようです。認識してくれただけでもありがたいね。ならば叩かないように。出演したいから・・・。
そんな嘆きの投稿を見たアニコンのひとつであるKumoriConさんが、うちに出演しないかと連絡をくれました。紛れもなく神。人間、時には嘆いてみるものだ。
話を進めていたところ、どうやら観光用ではなく、O1と名乗る公演用のビザを取得しないと、基本的にはライブ目的での入国ができないらしい。
申請はアメリカの公的機関に書面を提出するわけですが、
きくお→日本人アーティストと米国弁護士の間を取り持つ企業→米国弁護士→公的機関
という順序で、ザックリ言うとこの「企業」を通すことが取得の必須条件として定められています。そしてこことのコネクションですが、これをKumoriConさんが取り持ってくれたわけです。神すぎる。
そこで思った、これ個人が「企業」との繋がりを得るの難しくないか?まずそういうのをオープンに募集しているわけじゃないし、そもそもそういうサービスをしている企業ということも大々的には書いていなかったりするし。こんなの調べてもわかんない気がする。
自分の場合はKumoriConさんがいてくれたから運良く繋がりができたけど、そうでない場合の繋がり方はまったくわからない。嘆くといいよとしか言えない。
で、まずこのビザ申請費用が100万円ぐらいかかります。ヤバすぎる。そりゃ誰もアメリカ行かないわけだよ。ここからさらに航空券から宿泊や移動費などが、この未曾有の円安のご時世でかかってくるわけで、それらを現地の活動で回収できる見通しなんて立つのか・・・?
まあそれを血涙流しながらお支払いのち、じゃあいよいよ申請のための資料作りということで、手始めに”あらゆるすべて”の活動資料が必要とのこと。
たとえばCDなどのリリース、曲数や分数や配信先、全ライブ、全動画、全仕事と仕事先情報、過去に掲載された全インタビュー、プロフィール、学歴、音楽以外の活動、YouTubeの金盾の写真とそれが送付されたことの証明、すべての日付、そうしたもののすべてを限りなく詳細に記載した最低100枚以上の資料が、弁護士さんが読める形でいるとのこと。しかも英語で。ヤバすぎる。英語圏Kikuo Wikiにはすげえ助けられましたよ・・・。
既に満身創痍、這々の体でまとめあげた後、次は推薦文の用意です。
これはつまり、きくおがいかにアメリカで金を生む存在かということを、”有名人”からの推薦文によって客観的に証明してください、というもの。資本主義の迫力を感じる。これが一番ツラかった。
何がツラいかって、尊敬する推しのアーティスト様に対して「このような輝かしい有名人である私が、きくおさんがいかにアメリカで金を生む存在であるかを、ガッツリとした文章量とサイン付きで説明します」という文章書いてくださいと、頭下げてお願いするわけです。
その人たちのことを有名だとか何だとかで見ているわけじゃないし、というかそんなこと考えたこともないし、単純にマジで好きです~~すごいです~~!という感じで様々に繋がりのある方々に、有名パワーにあやからせてくださいよォ~ッみたいなお願いを、まして俺のことを持ち上げてください(笑)みたいな書き方を結構しっかり大変な文章量で求めるという。
やっぱ音楽家はなんか特にそういうの嫌うって言うじゃないですか。そんなのいい気持ちはしないだろうなっていうかさ。しかも会社人相手とかじゃなくて、推しに対して行うから一気につらみがのしかかる。
しかもこれひとりふたりの話じゃないんですよ。約10名分必要なんです。ヤバすぎる。こんな心労があるか???
でもやるんだ。やってみてえんだアメリカでのライブを。ということで最大限に神経を使ってお願いしまくり、当然こんなもん相手の負担もでかいから断られることもあるわけで、書いてくれた方にもお断りいただいた方にも、もう全員に対してラブしかない。
余談ですが、これビザの期限が3年らしく、3年後またやんなきゃいけないらしいですよ。
ということでビザ申請はKumoriconに間に合いませんでした。嘆きの投稿はこちら。死んだわ。これに関しては、おそらくは誰も悪くない事情によるものです。
一応提出を終えたあと、Kumoriconも、「企業」からしても、これなら間に合うだろうという進行で出演スケジュールをガッツリ組み、航空券や宿の手配から告知まで打っていたので、もちろん具体的には言えませんが、この遅れは完全なイレギュラーだったっぽい。
楽しみにしていたファンにも、ここまで密に連携して段取りを組んでくれたKumoriconさんや企業さんにも申し訳ないし。そもそも資料や推薦文や申請受理等々にも数ヶ月かかってるし。ハードル高すぎんか?????
で、KumoriConさんでは出演できなくなった代わりにリモートで質疑応答トークショーと、予定されていたグッズ販売のみをやりました。それはそれで新鮮で楽しかったし、うれしかったし、いくつかの質問に対して終わってる回答をしてしまったのをずっと後悔している。そういうのクヨクヨしちゃうタイプです。時間がきっと解決してくれる。
そんな中で、自身もカバーを作った『My Time』やOMORI、ニンテンドースイッチ「いっしょにチョキッと スニッパーズ」など音楽で知られるボーエンさんが、アメリカでツアーをやるというので対バンで一緒に来ないかと。神すぎる。神がいっぱいいるな俺の周りには。なんてことだ。愛と感謝か?
全力でOKし、1月に12公演を周る運びとなりました。当然ビザ申請がこの時点で通っている必要があるのですが、開催2週間前ぐらいに通りました。ギリギリ・・・!なんか多難すぎて本当に通るとは思わなかった。危なかった。肝を冷やすとはこのこと。ひえっひえからのぽっかぽか。これも間に合わずに全キャンセルとかなったら活動終了してた。
ということで冒頭のやつが実現しました!念願だよね本当に。
日本からボカロPが来て公演する、ということのレアリティ自体がめちゃめちゃに高いようで、このようなハードルがあるがために、ものすごい熱量の求められというかブルーオーシャンみを感じました。
本当にたくさんの収穫があったし、すごく楽しかったし、やってよかったし。いいことだらけでした。。
いやこれ個人じゃ無理だわ。個人でもライブツアー実現できるよ!みたいな希望ある記事にしたかったけど大変すぎた。やめた方がいい。あとこれが今後、さらに中国とかインドネシアとかからの報酬になってくると税理士さんものたうち回って死ぬらしい。セルフ申告なら即死。
ちなみにこれ事務所とかに入ってマネージャーみたいな存在がつくと、費用とか資料とか推薦文とか、アニコンへの出演手配とか、グッズやスタッフの手配やブッキングとか、ここで大変なように書いてきたことが全体的になんか何とかなるらしいですよ。税務も日本の事務所からの一括になるので税理士さんも笑顔になる。だからみんなそういうの使うんだな。どこでそういうこと知るの?やってみるまでわかんなかったんだけど・・・。
あとなんかツイートで見かけましたが、ボカロPって何となくみんな個人勢だと思われがちらしいですがそんなことないですよ。
ということで、これ以降の海外ライブに関しては大人の力を借りることにしました。
余談ですが、俺は個人勢であることにこだわりは特になく、単に誘われてないだけです。今回も自分から力貸してくださいって頭下げてお願いしに行きました。モテっていうのは自分から勇気を出して口説き落としに行くことなんですね。何もせずチヤホヤとモテるなんて現実逃避からくる空想に過ぎないんだ。
すべてにありがとうございます。愛と平和、ビッグラブアンドピース。みんなで作ろうやたてぃー輪。
では最後に。アメリカ発の報酬を受け取る場合、提示額の30%を税金で持っていかれます。30%・・・?
Amy
2024-10-01 20:55:51 +0000 UTCNeonstar
2024-02-24 20:42:15 +0000 UTC大黒子 接着
2024-02-24 11:14:22 +0000 UTC