このFANBOXでは、今回の記事から『まいまいまいごえん』(以下、まいごえん)に登場したアトラクションについて、サンリオ「まいまいまいごえん」プロジェクトチームのメンバーたちが制作時の思い出を語っていくよ♪
まず第一回目に取り上げるのは、最初のアトラクションであり、最後にも登場してきた重要スポットの「がんばり山」。一つ一つのアトラクションに、園児たちの成長物語で必要になるメッセージを込めてきたという三人に、どんなこだわりが詰まっているのかを聞いていこう!
K.P:
この「がんばり山」は、はじめの頃から決まっていたアトラクションでした。
しかも第1話で登場したあと、最後にも登場してくることも当初から決まっていました。
エン:
絶対に2回は登場するアトラクションにしよう……というのは当初から話していました。
しかも、その頃から「1回目の登場ではクリアができない」という位置づけでした。
K.P:
でも、実際の制作段階で入った要素もありましたよね。
スタミナドリンクでの体力回復なんかは、ゲーム版の制作段階で入ったアイテムです。アトラクションは、実際に制作するプロセスでアイデアが加わることも多くて、ここは上手くキマりました。
ブン:
ゲームだと、「取っ手につかまっている」あいだは体力が減らない、という仕様も面白かったです。
ブン:
そもそも、当初ゆぅろぴあのアトラクションについては――表面的には「いじわる」に襲いかかるものに見えるけど、実際には子どもたちが「協力」すれば難しくない――というものを多く設定していました。
「がんばり山」は、その代表ともいえる場所でした。
だから、最終的には「全員で山を登ることで、試練を乗りこえる」という流れを考えていましたよね。
K.P:
そうなんです。
漫画やゲームと同じように第一話では、園児の各々がバラバラに挑戦してしまってクリアできない。でも最終話では「みんなで手をつないで登る」ことでクリアできてしまう……そんな内容でした。
つまりは、物語の序盤で「園児たちが全員で“力を合わせる”という発想を持てない」状態の象徴だったんです。「そんなだから、君たちはゆぅろぴあを脱出できないんだぞ」というメッセージを込めていました。
エン:
実際のゲームや漫画でも、ゆぅろぴあの「いじわる」さを示す象徴にはなっていますよね。
K.P:
……ただ、そこからあとの流れは実際に制作していくなかで、変化していきました。
「みんなで一緒に登れば、怖くないよ」になる結論は、それ自体はよいメッセージなのですが、ストーリーとしてはどうしても児童書などに近い展開になりがちで、今回のような物語を引っぱっていく大きなテーマとしては少し弱い部分がありました。
実際に制作された今回のストーリーのように、緊迫感にあふれたドラマをつくるのは難しかったと思います。
エン:
まず、第一話で初めて出てくるアトラクションなので、「子どもっぽい」雰囲気を大事にしました。デザイン的には、保育園のお庭や公園に置かれているような「アスレチック遊具」を意識しています。
土のなかに、幼児向けのおもちゃのような赤青黄などの「原色」の遊具が埋まっている……そのくらいのわかりやすさをめざしました。
K.P:
エンの設定資料で印象的だった、顔がついている置物がゲームにも反映されていたのはうれしかったです。
エン:
それは、まさに「子どもっぽい」の象徴かもしれません。
そもそも序盤は、園児たちの物語であることを印象づけたい気持ちがあって、実は「休憩所」なんかも、保育園のキッズスペースのような雰囲気を意識しています。あの場所も、ゆぅろぴあの他の場所が、ピンク・むらさき・グレーなどの、どろっとした色あいなのと対比がついていますね。
エン:
そもそも「がんばり山」は……逆に「アスレチック遊具っぽくない」ところも必要なんです。
まいごえんを企画段階からK.Pやブンと話しているなかで、この第一話のアトラクションは「最初は簡単そうに見えるけど、実は簡単じゃない」ことを、見た目のレベルでわかりやすくする必要があると思いました。
そこで考えたのが……公園にある子どもが登る「山」でした。あれってシンプルな見た目で簡単そうだけど、実際に登る子どもたちにとっては、けっこう手ごわいアトラクションじゃないですか。
「化石」は、「がんばり山」がそんなふうに実は手ごわい相手であることが見えてきたときに「怖さ」というギャップを、さらに大きくつけるため考えたものです。
ブン:
実はゲーム版連載の最終話で出てきた「骨」は、最初から設定にありましたよね。
エン:
ここは、「お砂場」のイメージもあったんです。
砂場って大人には小さく見える場所だけど、子供にとってはあそこを掘るだけのことさえも、「化石発掘」の現場のような壮大な冒険に見えているんじゃないかな、と。
そんな、みんなの子供時代の記憶を呼び起こしてみたくて……「恐竜の骨」を入れてみました。
K.P:
結果的に、岡田の記憶が大事になってくるシーンで使われることになり、とても上手にハマりましたよね。
終盤の展開は変わってしまったけど、当初のデザインが深い意味をもって使われることになり、「がんばり山」はとてもよい形で着地できたように思います。
今回の、サンリオ「まいまいまいごえん」プロジェクトチームのメンバーたちによるアトラクション振り返りはどうだったかな?
次回は「キラキララビリンス」について語っていくよ♪
ここでしか見られない制作秘話となっていますので、次回もどうぞお楽しみに!
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