「えー、だってあれ間違いなく美香ちゃんだったよ。」「あんな時間に2人でドライブなんて絶対朝帰りだよね?」「ところで彼ってどうなの?やっぱりアソコも逞しかったりするわけ?」
大学でランチの途中に友人達が切り出した話題はひどく私を動揺させて、その後の彼女達の会話は全く耳に入って来なかった。
友人が私達を見たという日に絶対ワタシはタケルとは一緒にいなかったし、なんなら付き合いだしてから数えるほどしか、私は彼とセックスなんてしちゃいなかった。奴とは共通の友人を通して紹介され、随分としつこくアプローチをされて半ば仕方なく交際を始めたのだが、付き合い始めたら始めたでやたらと支配欲の強い面がある男で、正直そろそろウンザリしていた。
全く男というのはどうしてどいつもこいつもこうなんだろう?
ただの『普通の大学生を装うカモフラージュ』にあんなデカい態度をされるなんてウンザリだ!
だからアイツがもし誰かと浮気をしていたのなら、私は別れるいい口実が出来たと逆に喜んだくらいだ。
私がひどく動揺し、混乱している理由、それはその浮気相手が、友人が見間違えるほど『私とそっくり』だったこと、そして数日前に私の大好きな人から仄かに香った男の匂いが、よくよく考えればあの暴力男のそれだと今わかったからだった。
『そんな…まさか…まさかね……』
ちくしょう!あの日は酷く酔っていたのと、その勢いで彼女にキス出来た興奮から、あの後私は自室でひたすら自慰行為に浸ってしまい、彼女に感じた男の影を追求するのを棚上げにしてしまっていた!
あそこでもっと冷静に私は突き止めておくべきだったんだ。でもただでさえ私はあのとき彼女が過去に男と付き合っていたことを気付けなかったことがショックで、そういう事実から目を背けたかったのかもしれない。
そう、私がこの世界でもっとも愛する人、双子の姉の優香があんな馬鹿男と浮気しているなんてありえない。ありえないんだから。
「めずらしいじゃん。オマエからこんな場所入ろうだなんてさ。」
クリスマスイブの日にすら満室になっていないウラ寂れたラブホテルの一室で、タケルは上機嫌にそう言った。
「シャワー先に浴びるか?それとも一緒に入るか?」
「うん?…そんなの後でいいヨォ…」
そう言って私は馬鹿の口内へと自分の舌を滑らせた。そして奴のゴリラのようなデコボコの体の表面を指でなぞり、ズボンの中へとその手を忍び込ませる。これらは全て、私が私の『お姫様』を守るために手に入れた武器だ。高校のときから私はそうやって彼女にたかろうとする害虫どもを追っ払ってきたんだ。
「嬉しい…まだこんなに大きくしてくれるんだ…」
「当たり前だろ…」
そう言って馬鹿がこちらに返してくる色目に耐えられず、私は奴の股間へと潜り込みそのズボンと下着を全部地面へ引きずり落とした。大きく反り上がった逸物を根元まで咥えてやって、悩ましげに彼を見つめながら深くゆっくりと臭いチ◯ポをさらに舐ってやる。これも私が昔から我慢に我慢を重ねて取得した姫を守るための武器だ。
「…うぉぅ…」
情けない喘ぎを漏らしてタケルは私の後頭部を掴み、自分のペースで私を動かし始めた。こうやって我儘にテメェがイニシアティブを取るのが、毎回虫唾が走るほど私は嫌いだったが、今日はあと少しだけ我慢してやる。手痛いムチの前にくれてやるアメだ。今のうちによく味わっとけ。
「うぐっ…ハァ…ハァ…ハァ!」
奴が込める力よりももっと激しく深く私はその陰茎にしゃぶりついた。そして野郎がイキそうになる辺りで口を離し、手で優しくその充血した男根を握ってシゴき続けながら、上目遣いに彼を見つめて微笑んだ。
「ねぇ…私のフェラ気持ちいい?…」
「…あ?…あぁ…決まってんだろ…だからはやく続き…」
バーカ。お前なんかイカせてやるもんか。阿呆の言葉を遮って私はとびっきりの笑顔で尋ねた。
「お姉ちゃんのより?」
それを聞いてタケルの顔が狼狽えただけで証拠はもう十分だったが、さらには奴の勃起したチ◯コまでが私の手の中で一瞬にしてクニャリと折れた。
『あーぁ、やっぱりクロか……。』
溢れ出そうになる涙を堪えて私は左手で目の前の金玉を引っ掴み、立ち上がって残った手で胸ぐらを掴むと、鼻を突き合わせてヤツを睨み怒鳴った。
「いつからなんだよ‼︎テメェ‼︎オラ‼︎言わねぇとタマ潰すぞ‼︎あぁ⁉︎このゲス野郎‼︎」
「あ…ああ…嗚呼あわああ…」
まったく…泣きそうな顔してんじゃねぇよ。大声上げて泣きたいのはこっちなんだよ。
「そんな⁈ウソよ!そんなのウソに決まってる‼︎」
「だーかーらー、最近はオマエの姉ちゃんの方がノリノリなんだって。」
私の詰問に、もうすっかり開き直ったタケルはそう言って彼女とのラインのやりとりを見せてきた。スマホの画面を見ながら私は何度も吐き気に襲われたが、それでもその続きをスクロールするのをやめられなかった。
『今日は色々と…ありがとうございました。』
「いえいえ。気持ち良かった?」
「気持ちよかった?」
『…はい、とても。』
「何回イッたの?」
「聞いてるー?」
「教えてー。覚えてるだけでもいいからー」
『5回…です。多分。』
「一回すんごい潮吹いてたよね?アナルももうやめられないんでしょー?」
「聞いてんだよ?」
「あっそ。じゃあ次はやめとこっか?」
『…いえ……次も…お願いします。』
「じゃあ今度は四つん這いでウンチしてねw」
『そんな。』
「今日は自分で浣腸出来たんだから。次のステップ」
「いけるでしょ?」
『…頑張ってみます。』
「エラい!優香ちゃん努力家だからね。最近すごく上手くなってるよーフェラチオとか」
『ホントですか?美香よりも?』
「うんうん。上手だよー。オッパイは優香ちゃんの方が絶対おおきいからさ。また挟みながら舐めてよー」
『わ、わかりました。また色々私に教えてください。なんでもしますから。』
「オーケー、じゃおやすみー」
『お休みなさい。』
そんな…。そんな……。優香ちゃん…。私の…優香ちゃん…。
あのとき、このクズが私の住所を勝手に調べて来たあの日に、私さえ家に居れば…いやでも私はあのとき優香ちゃんのキレイな脚見たさにコイツにホクロの話を始めたんだ…だけどこんなのない!こんなのないよ‼︎私だって!私だって貴方と…⁈
アナタ…と?…
私の身体がブルブルと震え出したのは、怒りからでも悲しみからでもなかった。突然降ってきた罪な閃きに、私の身体が恍惚に打ち震えたからだった。
優香ちゃん…少しだけ、少しだけ罰は受けてもらうから。…ゴメンね。
「…うぁはあああん‼︎…き、気持ちいい…もっと!もっとォ‼︎…」
縛られて宙に浮かされ、男の責めをせがむ姉の姿を、私は仄暗い部屋の猥褻な調教器具に囲まれたカーテンの隙間から覗き見ていた。タケルに次に姉と会うときは教えろと命令していたからだ。
その連絡が来たのはほんの数日後で、しかも来てみればおよそノーマルなセックスをするとも思えない場所だった。姉が腕を組んで奴と現れたとき、正直私は動揺を隠せなかったが、さらには彼女は奴の前でやすやすと裸になって股を開き、さきほどは身体を何度も痙攣させながら、この部屋にオシッコを撒き散らしていた。信じがたい光景だった。だが同時にその姉の痴態に私は異常なまでに興奮してもいて、すでにアソコは十分に濡れていた。タケルの加虐な行為が暴走を始め、彼女を鞭で何度も打ち始めたところで、耐えられなくなった私は出て行って奴を止めた。睨みをきかすと馬鹿はビビって部屋の隅で縮こまった。
タケルから取り上げた鞭を持って、私は愛する人の身体の隅々までをじっくりと視姦した。
鞭でぶたれた痕が痛々しかったが、そこにはずっと見たかった姉の裸があった。白くて綺麗な肌、細くくびれた腰、大きく張った美しい胸、そして目の前には、見ることなど到底叶わないと思っていた、雌の欲望を剥き出しにした彼女の濡れたヴァギナがあった。すぐにでも触れたくて堪らなかったが、私はまず鞭の柄を使ってその感触を確かめてみた。ピチョッ…その湿度を伴った柔らかい感覚が私の腕に伝わり私は快感に打ち震えた。するとあろうことか彼女はその柄に自分の濡れた溝を押し付けて激しく擦り始めたのだ。やめて!そんなこともうしないで!貴方はそんなふしだらな事をする人じゃない!そう思う一方で、そうよ!もっと激しく!私の知らない優香ちゃんをもっと見せて!と、手が届くところまでの俗世に降りてきた天使の痴態を喜ぶ私もいた。彼女はますます淫猥に腰を振り、こう叫んだ。
「ねぇ…今日はどうしたんですか?わたし…なんでもしますよ。…妹じゃないんだし。もっと酷いことされても、かまいません。…あっ!アァアンっ!あんッ!あんっ!アンっ!ねぇん!挿れてっ…挿れてくださいっ!タケルさんのぶっといオチ◯ポ!ユカのオマ◯コにぶち込んでぇ!!!!」
その突然に割り込んできた『タケル』という言葉に少し苛立ち、私は否定とも肯定ともつかない気持ちでこう言葉を返した。
「…優香ちゃんそんなこと言うんだ?」
「ウン…あ…そこ…アウッ!…あ…アハぁアアン…」
私は姉の証である左脚の根元にあるホクロを円を描くようにゆっくりと舐り、そのまま舌を滑らせて次に彼女の陰核を捲り上げて優しく吸い付いた。するとすぐ下の割れ目からドロリと愛液が溢れるので、こぼさずに私はそれを啜り、喉を鳴らして飲んだ。
信じられなかった。
彼女が引き付けを起こしたときは本当に心から焦り、動揺したが、無事に介抱出来たあとには、まさか彼女の方から私にキスをしてくれたのだ。そして今、姉は私とのセックスを受け入れてくれてさえいる。まるで夢のよう…いやこれは絶対に夢なんかじゃない。だけどこれが最初で最後の一度きりかもしれない…私は姉の肉体の隅々までを感じ、全身で受け止め、また彼女に私の愛の全てを注いだ。
そのうちに姉は私の性技で嬉しそうに震えて果てた。私は満足だった。だけど優香は絶頂に達したにもかかわらず、すぐさま今度は私にのしかかり、身体中に愛撫を始め出した。結局その日は朝が来るまでずっと姉とセックスをしていた。
私は思った。
「この天使は、永遠に私の物に出来るかもしれない。」
自室のドアを開けると姉が立っていた。今日はバレンタインデー。そろそろだろうと思っていた。
「美香ちゃん…入っていいかな?…」
「もちろん。どぞ。」
私は努めて軽く返事を返し、ベッドに座るとマットをポンポンと叩き、彼女を隣りへ来るように促した。優香はベッドに腰掛けると私の身体に自分の身体を密着させてきた。その身体の火照り具合は私の予想通りだったが、次の行動は少し意外だった。彼女は私をいきなり押し倒し、私の身体に跨って、激しいキスを始めたのだ。もちろん私も彼女の舌に自分の舌を絡め、2ヶ月半夢想と自慰行為だけで我慢した彼女の味を久しぶりにたっぷりと楽しんだ。
長く深いキスが終わると彼女は顔を上げ目に涙を溜めて囁いた。
「…ごめんなさい…美香ちゃん…私…キャッ⁈」
その言葉を遮って彼女ごとクルリと一回転すると、今度は私が優香に馬乗りになった。そしてそのまま彼女に熱い口づけを返し、スルリと彼女のパジャマを剥ぎ取った。その時点で彼女の瞳はもうすでに恍惚に潤んでいた。
さぁお姉ちゃん、またとても、とっても気持ちよくさせてあげるよ。私が貴方の身体を一番よく知っているのだから。そして貴方はもうこの至上の快楽から逃れられなくなるの。だってそう、優香ちゃんアナタ……ニンフォマニアだもんね。
そう、私の天使は色情狂だった。アブノーマルであればあるほど興奮し、そこで得られる快楽を愛と勘違いする天使。そしてそれは、私にとって、とても都合が良かった。
私は双子の妹の美香。私にはそっくりな姉が、いいえ、恋人がいる。そして陳腐な男と女のような別れなんて私達には訪れない。そのためには貴方に男の恋人が出来るのも、やがて主人や、子供や、孫が出来るのだって許してあげる。だって私達ほど血の繋がった愛には誰だって到底かなわないから。世界中の人間とセックスしたって、結局アナタは私にすがりにくるのよ。お願い、もっと気持ちよくさせてって。そしたら嫌味でもなんでもなく私は貴方に本心でこう告げるんだ。
「私はね。優香ちゃんだけが大好き。」
おわり