そして本日の私はというと大都会の大交差点でゴミのような人だか人のようなゴミに紛れて信号待ちをしている。
羽織っているファーのコートは四月も終わる暑い午後には似つかわしくないかもだが、それ以外にハイヒールしか身に着けていない私には丁度良かった。
信号が変わり、働きアリ達は行進を再開する。こちらからも、あちらからも。『あまりにいそいでごっちんこ〜♪』私も鼻歌を歌いながら並んで歩き出す。その隊列が交わるあたり、交差点の真ん中で私はコートの前を開けっぴろげた。
彼には1秒でいいと言われたが、私は3秒、いや5秒はそのまま歩いた。見知らぬ男二人とは完全に目があった。他にも見た奴はいるだろう。だけどそれっきりだ。午後にそいつらの職場の話の種にでもなっておしまい。だから全然気にしない。いや、もしかしたら見られたいという願望すらあるのかもしれない。
それほどにさっきの瞬間は気持ちよく、大事を成した私の心臓は高鳴っていた。
交差点を渡りきり、何事もなく私は街に溶けていった。どこからとなく彼が合流してくる。
「どうだった?」
「…あぁ…完璧だと思う……でも………見せすぎだよ…」
「別にいいじゃん」
「……………よくないよ…」
えっ?
「…千夏の曲線は…」
彼は絵筆を持ったようなジェスチャーで私の体の線を空中になぞって言った。
「…俺だけのモノだよ…」
あれぇ?いま貴方ボソッと愛の告白をなされませんでした??
もうすでに股の間がヌルヌルしていた私は彼の腕に抱きついて猫なで声を出した。
「ねぇ…ホテルで休憩…しない?」
「いや、帰ってすぐプリントしたい。今回のは…素晴らしいよ…」
⁈…あー!そうですか!!
白昼堂々と、女は大都会の交差点をキャットウォークに変えて闊歩する。一糸も纏わずに。そいつは街中に突如現れたストリーキングというよりも、あらゆる束縛を笑い飛ばす自由の象徴かのようにフィルムに焼き付いていた。そいつというのはつまり私だ。彼の魔法によって、そのフレームの中でならなんにでも変われるワタシ。
彼はパソコンで私には一体さっきと何が違うのかよく分からない『微調整』を行なっていた。
「…うん…いいなぁ…素敵だなあ…」
ちょっと。ちゃんと目を見て言って。
しかし彼はモニターの中の女性に夢中でこっちを見向きもしない。女性というのはつまり私だ、こら。ヘッドロックでもかけてやろうかと私は身を乗り出したのだが、そのときに目に付いてしまった。
コイツ…勃起してる。
ラフなスウェットがテントを張っていた。ヘッドロックよりももっといいイタズラがあるなと私は彼に気づかれぬように全裸になった。
「ちょーーっと❤︎」
振り向いた彼は冷静に言った。
「…あ…エアコン…いれる?…」
おい!おい!おーい!しかも振り向いたと同時に竿もしぼんだじゃないか!もう!もう!!なに考えてんだ??げーじつかはっ!!
私はそのままタックルを仕掛けて彼を押し倒し服を剥いだ。レイプと言われても疑いはないだろう。昼間からのお預けで、我慢の限界にきていた欲望のままに、私はいつものように彼と言う名の大人のオモチャで続けざまに2回果てた。
いつものように彼のアソコは私の玩具なので、射精をする事もなく、事が終わると彼はまた作業に戻っていった。
もう!