「さて〜、手ぇ下ろしてちゃんと見せてくれやぁ〜。おおっ!そうやそうや!へぇ!姉ちゃんほっそいくせに乳デカいなぁ!何カップやねん?Dか?Eか?ちょっと言うてみ?」
「E…です。」
「うわでっか!おい兄ちゃん!お前の理想の上司Eカップやってよ!聞いてっか〜?さぁ〜ほならホンマにEか裏取らんとな。はよブラジャー取ってこっちにおくれぇや。」
頼む、その細かい解説を止めてくれ。Eカップ。目を閉じる直前に見た白いレースのブラと魅惑の谷間。今まで叫んでごまかしてたものが、喋るなと言われたら頭の中にどんどんと妄想が膨らむ。現実よりもひと足先にブラを取り、自慢のEカップを曝け出す先輩。さて次は、そのパンティに手をかけて…ああっ!ダメだ!誰か俺の頭の中を止めてくれ!このままじゃ、このままじゃ、マズイよ、俺の下半身が…。
「なぁ、姉ちゃ〜ん。ブラ取るいうんは背中のホック外すだけって意味やないって分かってっかァ?いつまで待たすねん?さぁ、はよ…おっ!おおっ!その気になったかァ?!せやそんな感じで肩紐外して、ほん、ほん!ほん!!ほら!!ほら来…あああ〜っ!」
パサっと何か軽い物が落ちる音がする。
「…お前上手いこと乳見せんとブラだけ落としたなぁ〜。まぁ〜、ええわ。姉ちゃんストリップっちゅーもんをよぉ分かっとる。さぁ、そしたら…ゆうっくり手下ろしていこか。」
そんな。先輩…本当に見せちゃうのかよ。そりゃあ先輩だったら、今まで沢山恋愛もして、先輩の全てを見た男だっていっぱいいただろうけど…そんな愛なんてカケラもない、色欲だけで先輩を見てる奴等の前で、裸になっちゃうのかよ。
沈黙が流れた。目を閉じていた僕ははっきりと何が起きてるかは分からなかったが、先輩がその手を乳房からおろした瞬間だけは分かった。中ボスだけでなく、その子分からまで「おお〜っ」と感嘆の声が漏れる瞬間があったのだ。
「…こ、これはスゴイわ。わいも色々女抱いたけど、ここまでキレイな乳は
…正直見たことない…姉ちゃん、お前桃どころか桜みたいな薄っすいピンクの乳首やんけ!なんでお前いやらしいのに清純な感じもすんねや!卑怯やろ!おい、兄ちゃん!ホンマええんか!お前これ見いひんかったら後悔すっど!!」
僕は目を閉じたまま大きく首を横に振った。
そうはしたが中ボスの声が頭から離れない。桜色の乳首、数々の女を抱いた男たちが溜息をもらす最高のおっぱい…。見たい。見たくてたまらない。いや、ダメだ。そんなことをしたら俺はあのヤクザ達と同類だ。でももう頭の中は先輩のおっぱいのことしかなかった。そして僕の伝家の宝刀はついに本格的に目覚め、その巨体を大きく反り上がらせていた。
「こんだけ言うてもアカンて…なんや兄ちゃん!もしかしてアンタ女には興味のない人種さん達か?」
僕は勢いで首を横に振ってしまった。いや中ボスの質問の答えとしては合っているのだが…。
「ほななんで目つむ…あ?!あー!あー!」中ボスの声が近くなる。背広を少しまくられた感触がした。まさか…?やめてくれ!お願いだ!!「なーんや。」嬉しそうな中ボスの声が聞こえ、またシャキンと日本刀が舞う音がする。途端に下半身が涼しくなる。何をされたかはもう分かっている。かろうじてトランクスはまだ残っているみたいだ。
最悪だ。殺してくれ。いや、もう死んだも同然だ。僕の人生は終わった。
「ひゃーーはっはっはっ!ひゃーはっはっはっはっ!!あ〜、オモロ!あ〜腹痛い!!アカン、涙出る!またごっついテント張ってんなぁ!兄ちゃん!なぁ、姉ちゃん。良かったなぁ!あれ、見てみ?可愛い後輩はちゃあんとアンタで欲情しとったで!」
「違う!違う…これは…」
言いかけたがその先に少なくとも僕の正当性を示す言葉はなかった。
「なーにが違うねん?!お前ワシらと一緒やないかい?!理想の上司ぃ?尊敬する人間?なんや?尊敬してたらチンコビンビンに勃つんけ?ハッハッハッハ!!」
お願いだ、もう言わないでくれ。それ以上本当のことを。いや、いや…もういいや。先輩、今ものすごく俺の事を軽蔑の眼差しで見てるんだろうな…。もういいよ。重しでも付けて海にでも沈めてくれ…。
「兄ちゃんが想像で興奮するタイプやったとはワイも迂闊やったわ。そしたらの…ええもんあげよ!」
「ウゴッ…?!」
突然何かを口の中へ突っ込まれた。布だとは思うがそんなに柔らかくはない。部分的に固いものがあるのが歯にカチカチと当たる…え?そしてなんとも言えぬいい匂いが口内から鼻へと抜けてゆく…えっ?えええ?
「口封じには丁度ええサイズや。なんせEカップもあるんやからな。」
Eカップの…ブラジャー…?誰の?いまここに先輩以外の女性っていたっけ?思考が完全に停止する。
「何をするんですか?!やめてください!」先輩が叫んだ。当たり前だ。勃起したブ男に自分の下着を口に含まれたら誰だってそう言う。
僕は急いでブラを吐き出そうとしたが外れない。「姉ちゃんこのブラ俺にさっきくれたんやろ?そしたら俺が何につこても勝手やん?」
中ボスの声が僕の後ろから聞こえた。そうか!奴はブラ紐か何かを僕の後頭部で結んで本当に猿轡を作っているんだ。「フゴーッ、フゴーッ!」なす術もない。「でーきた!」後頭部をピシャリと叩かれる。
「そういうことではありません!新城君には手を出さないで!」
「手なんか出してへんや〜ん!むしろ想像力の手助けや!ほ〜ら、おかげでさらに反り返ってんがな!!」
中ボスの言ったことは誇張ではなかった。勤務中のオフィスに、外回りの車内に、ほのかに漂っていたあの甘い香りがいま僕の頭の中を濃密に満たしている。しかもその匂いを発しているのは先輩がさっきまで着けていた生下着なのだ。僕は射精してもおかしくないほどの快感に襲われ、それに抗うために愚息はさらに背伸びをしたのだ。
「それから姉ちゃん!ワシがよそ見しとる思たらまた手ブラしとるやないけ!一回見せたもんを隠すなっ!…そうや!それでええねん!ホンマ油断も隙もないな!」
そういう中ボスの声が遠ざかる。きっとまた特等席に戻ったのだろう。
「さてと!ボチボチ下もいこか!」
「フ…フゴーッ!!フゴーッ!!(センパーイ!センパーイ!!)」僕は叫びつづけた。目は閉じたままだった。開けることなど出来ない。いま先輩の生おっぱいなんて見てしまったら、この場でイってしまうかもしれない。そんなことをすれば全てが終わる。いや、もう十分終わっているのかもしれないが。
結局遅かれ早かれ先輩をこんな晒し者にしてしまうのだったなら、そして僕の先輩に対する最低の劣情がバレてしまうのだったなら、もしかしたら僕が奴らの要求を呑み、二人で公開セックスに臨んでいたほうがまだマシだったのかもしれない。今まで何度か選択の余地はあった。先輩本人にすら問われもした。しかしもう遅い。ブラ轡をはめられた僕の叫びはただの小さなノイズとなり、奴らは気にもしていない様子だった。
そのうちまた野太い感嘆の声がした。先輩に残された砦はあといくつなのだろう?