…私はことの終わりを急いだ。『彼にはそろそろ帰ってもらわないと…』
そう思ったときだった。
「?!」
彼は私を突然ソファーに押し倒した。
「ちょっ…なにをっ?!…やめウグッ??」
私の言葉を跳ねのけて彼の舌が私の口内に飛び込んでくる。さっき咥えた化物に比べるとはるかに小柄だけれど、その狡猾な動きは私の口内を激しく刺激して、冷ましたかった欲情の火種をさらに燃やした。
グチュッ、チュプッ、ジュプ…
絡まる舌と唾液の音が口内から脳に抜け、私の思考力をどんどんと奪っていく。だけど私の僅かに残った理性はさっきからこの自らの欲情丸出しの本能と背中合わせに引っ付いた違和の正体を必死に探していた。…見つけた!それは…罪悪感だ。私がいまこんな事をやってるのは美香の彼氏だ!私はいま美香にとてもヒドイことをしているんだ!!
押し寄せる快楽に打ち勝った私は必死に彼の口を引き離した。
「いやっ!…やめて…やめてください…」
「…どうして?まだ『アイツ』帰ってきてないじゃん?」
興奮ではなく、今度は緊張感から心臓が激しく高鳴った。言わなきゃ!言わなきゃ!!はやく!!!
「あっ…あの!……わ、私…ホントは…美香じゃないんです。そ、その…双子の姉の…」
私の決死の告白に彼は眉ひとつ動かさなかった。そして私を羽交い締めにしたまま耳元に顔を密着させて囁いた。
「知ってた」
驚きと羞恥でしばらくは声も出なかった。いつから?!いつから彼はわかっていたの?!そして私はダマされていたのっ?!
「イ、イヤっ!…離してくださいっ!離してえっっ!!」
か細い私の必死の抵抗なんて、彼には子供をあやすようなものなのだろう。どんなにもがいてもその太い腕から抜け出せない私を彼はただニヤニヤと見つめていよいよ諦めかけた私に追い打ちをかけた。
「美香にこの事言っちゃおうかなぁー?悔しがるだろうなぁアイツ、お姉ちゃんのほうがお前よりフェラチオが上手いなんて言ったら。」
「そ…そんな…お、お願いっ!やめてくださいっ!」
彼の口から出たセリフは私を絶望の底に叩き落とした。しかし、そんな中でも不思議に私は妹に対して優越感を持った。ほら、彼女が私よりなんでも優っていると思ったら大間違い…。そしてそんな私の心を見透かしたかのように彼は私に再び深い口づけをした。
「…あっ…ぁうんっ…あむっ…」
私は…もう抵抗しなかった。またもや私の身体はふしだらな肉欲の塊へと変わっていく。私は自分の舌を彼の舌に絡ませて彼の口内に侵入させようとした。途端に彼は口づけをやめその顔を遠ざけた。白い唾液が糸を引き、落ちた。
私はお預けをくらった犬のように
「あぁん…」と情けない声を漏らした。
彼はその盛りのついた雌を上から下まで吟味し、散々じらしては絶妙の間で、知らないうちに私のスカートの中に潜り込んでいた右手で下着の上から私の溝に触れた。
「ん、あんっ…!」
少し押されるだけでそこはグチョリといやらしい音をたてて下着を汚していくのがわかった。彼の長い指はそのままスルリと私の下着の中に滑り込み、より生々しい快感が私の脳を襲う。
私は自分の意思で閉じていた脚をゆっくりと開いていった。
そして焦点の定まらぬ瞳を彼に向けてこう言うのだ。
「お願い…妹には…黙ってて…」
私が妹には言わないでと懇願したのは、彼とのこの情事のことなのか?色欲に溺れた薄汚い姉の姿のことなのか?
もうこの頭では考えようがなかった。
そのあと私はまるで人形のように彼に弄ばれた。その器用な舌や指が火照った身体を這い回る度に私は歓喜の悲鳴をあげた。それは私が初体験のときにセックスに抱いた不満と失望のイメージを容易く覆した。これが本物の性行為なのだろう。私は彼の我儘で自分勝手な前戯や、強引に下着を引き剥がす行為にいちいち興奮した。遠慮のない彼の行動がますます私の理性を崩し大胆にしていく。いよいよパンティを脱がされるのにも一切の抵抗はなかったし、彼の頭が股の間に沈んでいったときは自ら大きくその脚を左右に開いて彼を迎えいれた。ジュジュジュルゥと大きな音をたて彼は私の蜜を飲み干したのだが、剥き出しの陰部をその舌が這うとまたそこにはいやらしい蜜汁が溜まり溢れた。快楽に全身が支配され、腰がビクリビクリと痙攣した。
「なんだ、結構スケベなんだね。お姉ちゃん」彼の嘲りの言葉ですら今の私にはご褒美だった。彼の首に手をまわし、私は彼に哀願の目を向けた。またニヤニヤと蔑んだ表情で見つめ返される。
「…どうした?どうしてほしいか言えよ。」
「はァ…ハァ…あ、あの…」
涎を垂らした下の口までがキュンキュンと鳴きそうだった。理性も羞恥心も、もはや下半身の疼きの前には無力だった。
「…挿れて……挿れてください……」
「しゃーねえなぁ」
ぶっきらぼうに言葉を吐き捨てた彼は、なんのムードもことわりもなく、私の奥にズルリと強く押し入ってきた。その野太い矢でまるで脳天まで串刺しにされたような感覚にとらわれる。
「うんっ…ぁああはあァんっ!」私は歓喜の喘ぎ声を躊躇なく啼き叫び、自らも腰を振った。
そう…私は彼の脅しに屈したのではなかった。密かに期待していた出来事が起こりそうになるや、そのドス黒い性欲を隠しもせずに飛びついたのだ。妹への罪悪感ですら、発火剤にして。
「あんっ!あんっ!はぁアンっ!アンっ!アンッっ!!」剥き出しの感情を恥ずかしげもなく晒しながら考える。
多分ここに愛なんてない。私はただ犯されているだけかもしれない。だけど彼のが深く突き刺さるたびに、私は彼に不恰好で陰気なサナギの皮を剥かれ、女にされていく実感があった。自らが内に閉じ込めて無いフリを決め込んでいた助平で淫乱な女の本性を、彼は認め解放させてくれているのだ。私は彼の横暴で激しい突きを受け止めることにいつしか至上の喜びを得ていた。
「あうんっ!あっあっアぁん!…いいっ!いいいっ!!気持ちいいいんっ!!」
頭の中で扉が開きかける。その向こうは真っ白な世界が広がる…あっ?!これが…絶頂?…経験したこともないその扉の向こうに行けるかも…?そう期待したときだった。
「あっ!出るっ!!イクぞっ!!」
彼のその言葉が私を少し現実に引き戻した。
「ま、待って!お願いっ!中はイヤっ!!イヤですっっ!!」
「チッ…!わーったよっ!…だったら口開けろっ!!」
「あんっ!あんっ!!あっ!あァあんッ!!」
彼のスパートに合わせて喘ぎながら私は阿呆のように涎を垂れて口を開けた。私の割れ目を引き裂くかのように激しい突きを何度が繰り返したあとズルリと陰茎を引き抜いた彼はその先を乱れた呼吸の私の口に突っ込んで激しく擦った。そして私の口に大量の精液が注がれる。また夏のプールの味がする。全てを飲みきれず私の口からそれは溢れて垂れた。
彼の射精は完全に終わったようだったが私はまだそれを離したくなかった。そして最初のときよりもよっぽど激しく、深くまた彼のを舐め始める。私の口内でまた硬さを取り戻していく肉の棒が愛おしかった。私はさっき頭の中で開きかけた扉の向こうにイキたい欲望に取り憑かれていた。
彼がまた侮蔑を含んだ目と薄ら笑いで私を罵る。
「なんだよ。まだ欲しいのか?ど淫乱。」
私は首を縦にも横にも振らずにただ彼を見つめたまま竿を舐るのを止めなかった。もう一度この怪物に突き上げられたい。下腹部が再び熱くなりだした、そのときだった。
「ただいまーっ!」
それは美香の声だった。
続く