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エンドレス巨根体験

「俺は、椿元太(つばきげんた)。四十歳、土方──、あ~、いや、建設現場なんかで働くおっさんだ。よろしくなガキども、じゃなくて少年少女たち」


 20XX年、小学校では情操教育と称し、『巨根体験』という特別授業が行われるようになっていた。この授業は、児童の代表ひとりが、学外から連れて来られた巨根男性とペアを組み、特殊な機械で肉体を入れ替えたのち、大人のペニスを児童全員で実際に触ったり観察してみるというもので、将来巨根になっても驚かないように、子供のうちにチンポの大きさや硬さ、そして匂いなどを感じながら、性に対する知識を深めていくという目的がある。


「はい! みんな、貴重な体験を与えてくださる椿さんに拍手! ほらっ、ちゃんとお礼を言わないとっ!」


 教壇に立った担任教師の生駒義男(いこまよしお)に促されて、教室内にいる生徒たちが大きな拍手をするなか、椿は厳つい顔をほころばせ、照れくさそうにはにかんだ。年齢に見合ったシワを蓄え、顔立ちは男らしいというより、雄臭いと表現したほうが近いかもしれない。

 上半身はタンクトップ姿で、見せびらかすようにしているのではないかと思われる赤銅色の肉体は、筋肉質でエロティックな雰囲気をプンプンと放っている。下半身はジャージを身に着けているが、その股間は詰め物でもしているのではと疑ってしまうほど膨らんでいて、ズボンの上から見てもその中身の巨大さが伝わってくるほどだった。


「それじゃあ、今日の『巨根体験』の椿さんのペアは、委員長である佐藤に頼む。いいな、佐藤?」


 生駒の指示を受けて、眼鏡をかけた利発そうな少年──、佐藤真二(さとうしんじ)がおずおずと頷いた。名前を呼ばれた彼は、教壇まで行くと、椿の横に立った。

 「よろしくな」と言って、頭を撫でられた瞬間、椿の腋からプンと汗臭さと獣臭が入り混じったような体臭が漂ってきて、思わず真二は顔を顰めそうになった。だが、それを表に出さず、「はい、こちらこそ」と笑顔を浮かべると、二人は別室にて用意されたヘッドギアを頭に装着し、椅子に腰を掛けた。


 『巨根体験』に帯同した職員が、手に持ったリモコンのスイッチをオンにした瞬間、バチバチという音とともにヘッドギアが光に包まれる。


「「うぐぅ……!?」」


 椿と真二の口から苦痛に満ちた声が漏れ出たのと同時に、二人の全身に電流が流れたかのような痛みが走った。それは一瞬のことではあったが、脳天にまで突き抜けるような衝撃があり、二人はビクンッと身体を大きく跳ねさせると、力なく項垂れてしまった。その様子を見て、心配になった生駒は二人に声をかけた。


「大丈夫ですか……? どこか具合が悪いところとか……」


「だ、だいじょうぶです。ちょっと、頭がクラッときただけですから」


 柔らかな眼差しになった椿が、先ほどまでとは違う穏やかな口調で言うと、真二もこくりと首を縦に振って同意する。


「ああ、大丈夫だぜ、先生。俺たち、ちゃんと入れ替わったみたいだ。ガハハ、俺がまたこんなガキの体になっちまうなんてな」


 小学生とは思えないような、豪快に笑う真二の姿を見て、生駒は驚嘆しながら呟いた。


「凄いな……。本当に入れ替わったんですね……。おっと、とりあえずうまくいったのであれば、教室に向かいましょう」


 生駒と椿の姿になった真二、真二の姿になった椿、そして職員が教室に戻ると、生徒たちが色めき立ったように騒ぎ始めた。


「せんせー、本当に佐藤くんが椿さんになったんですかぁ?」


 副委員長の女子が、疑うように声を上げる。それに応じるように、椿が口を開いた。


「信じられないと思うけど、今は僕が椿さんだよ。ほら、この通り」


 椿は教室後部の棚に置いてあったけん玉を手に取ると、慣れた手つきで糸と玉を操って技を披露した。そして、仕上げとばかりに、けんを宙に放り投げて回転させキャッチしたあと、皿に玉を乗せるとふぅっと息を吐いた。


「ブラボー!! すごいじゃねえか、少年!」


 真二が両手を上げて、頭上で大きく拍手すると、他の生徒からも歓声が上がった。椿は照れくさそうにしながらも、得意げな笑みを浮かべている。


「佐藤がけん玉得意だったのは、みんな知ってるよな? よしっ! これで二人が実際に入れ替わったのは、みんな分かってくれたな? それじゃあ、『巨根体験』を始めるぞ。実際に大人のチンポを触ったり、観察したりしてもらうからな」


 生駒と視線を交わした椿はその言葉に頷くと、ジャージとケツワレを恥ずかしそうにずり下ろした。ブルンッと勢いよく飛び出してきた椿の巨大なペニスに、生徒たちは興奮した様子で目を輝かせ、中には生唾を飲み込む者もいるほどだった。


 彼はそんな反応に苦笑いを浮かべながら、教卓の上に乗って股を大きく広げた。二つの巨大な睾丸を内包した、ずっしりと重みを感じさせる陰嚢が垂れ下がり、その上にそびえ立った太く長い竿がヒクリと震える。血管が何本も浮き出たグロテスクな肉棒は、度重なる女性との性交で黒ずみ、所々に白いカスのようなものがこびりついている。


「それじゃあ、最初はみんなで椿さんのおチンチンの匂いや形を覚えよう!」


 生駒の言葉を皮切りに、生徒たちは我先にと椿の股間に群がっていく。あるものは鼻を押し付けてスンスンと匂いを嗅ぎ、あるものはツンツンと指先で突き、あるものは舌を伸ばしてチロチロと舐める。椿は顔を真っ赤にして、身を捩らせながらも必死に耐えていた。


(す、すっごい見られてる……! それにおチンチン舐められて……。僕の身体だけど、僕の身体じゃなくって、変な感じだよぉ……)


「椿さん、生徒たちのためにもっとチンポを勃たさせてもらっていいですか……?」


 ぞくぞくとするような、熱い吐息を椿の耳元に吹きかけると、生駒は汗で濡れた彼のタンクトップを脱がし、半勃ちになった肉棒を優しく手で握って擦り始めた。


「んお゙ぉっ?! ちょ、ちょっと待ってよ、先生ぇ……」


 突然与えられた刺激に驚いた椿は、思わず情けない声で呻きながら懇願してしまう。そんな彼の言葉など聞こえないといった風な態度の生駒の手の動きは、徐々に激しくなり、硬度を増した椿のチンポからは先走り汁が垂れ始めた。


「うわぁ……、なんかヌルヌルした水が出てきた……。おしっこなの?」


 生徒たちは興味津々と言わんばかりの表情を浮かべると、次々とそれを口に含んでいく。ひとりの生徒はチュウッと吸い付き、また別の生徒はペロリとひと舐めしてみた。


「うひぃ!? ダ、ダメだってばみんなぁ……、うぅ……、あっ、なんか出そうっ! 出ちゃうよぉ!!」


──ドプゥッ、ブピュッ、ビュルルルルッ!!


 大量の精液を吐き出しながら、ビクンビクンと身体を痙攣させる椿を見て、生徒たちは驚きの声を上げた。バタタッという音を立てて、彼の目の前にいた少年少女たちの顔に、ドロリとした熱い精液が降り注ぐ。その光景に、生駒もまた興奮を抑えきれないといった面持ちで、震える椿のイチモツを見つめていた。


 しかし、そのとき──。


──ガラララッ!! ピシャッ! ドッカーーーーーン!!!


 巨大な轟音とともに校舎に雷が落ち、地震が起きたかのように床がぐらぐらと揺れる。天井の電灯はすべて消え、教室内が暗闇に包まれた。そして、窓の外ではバケツを引っ繰り返したかのような雨がザアザアと降り注ぎ、校庭の土を削るように泥水が跳ね上がり始めた。それはまるでこの世の終末のような有様だった。生徒たちは悲鳴を上げ、パニックに陥りかけたが、椿が一喝する。


「落ち着け、お前らぁっ! 大丈夫だ、俺がついてるから心配するな!」


 椿の濁声じみた咆哮を聞いた生徒たちが、落ち着きを取り戻した瞬間、電灯がチカチカと明滅したあと点灯し、再び教室内は明るくなった。


「うわぁ、びっくりしたぁ……。でも、よかった……。電気が点いて」


 生徒たちの安堵の声に、椿はニッと笑って見せた。だが次の瞬間、彼はハッと目を大きく見開いた。


「あ、あれ……? 俺、なんかおかしいぞ……。頭の中身までおっさんになってねえか?」


 職員のほうに目をやると、彼女は冷や汗を垂らしながら機械を弄っていた。機械からはモクモクと煙が上がり、バチバチと火花を散らしている。どうやら落雷の影響で、ショートしてしまったようだ。


「あ、あの……、先生? もしかすると、さっきの雷であの機械、壊れてしまったんじゃないでしょうか……?」


 真二が困惑したように言うと、生駒は顔面蒼白になりながら答える。


「ど、どういうことだっ?! お前のその話し方からすると、さっきの雷で強制的に二人とも元の体に戻ったとかじゃないのか?!」


「違うんだよ、先生! 俺が、佐藤真二なんだ。元になんて戻ってねぇ! 早く、元に戻してくれよぉっ!!」




「それじゃあ、この問題……。佐藤、分かるか?」


「……スマン。いや、すんません先生、分かりません……」


 俺はガタガタと椅子を鳴らして立ち上がると、消え入るような情けない声を出した。得意だったはずの社会の授業中だというのに、全く授業についていけない。大好きで覚えていたはずの歴史の知識が、別の記憶で上から塗り潰されたようになっていて、まるで思い出せない。ガキどもが、こちらをチラチラと見てくるのが分かった。きっと俺のことを嘲笑っているに違いない。


「あ、いや……先生のほうこそスマン。社会が得意なお前なら答えられると思ったんだが、まだ混乱してるよな……。じゃあ──」


 次に当てられた副委員長が、淀みなくスラスラと答えを口にする。体の大きくなった俺は、強制的に移動させられて一番後ろになった席で、デカくなった背中を丸めて小さくなっていた。



 あの日──、体を入れ替えてから雷が校舎に直撃した日、【佐藤真二】と【椿元太】は記憶や性格、思考回路だけが元に戻り、肉体はそのまま入れ替わったままの状態になってしまった。肉体を入れ替える機械が雷の影響で故障したせいで、修理が完了するまでは肉体が元に戻ることはない。肉体を入れ替えた俺たち二人は、互いに二人分の記憶を抱えたまま、自身の生活を送ることになった。


「それじゃあ、今日はこの辺にしておこうか……。みんな、気をつけて帰れよ?」


「「「先生、さようなら!」」」


 かつて声をかけてくれていたクラスメイトたちは、俺になど目もくれず、足早に教室から飛び出していく。そんな奴らを見送ったあと、俺も重い足取りで校舎を後にした。




「スーーッ、ゲホッゲホッ! オエッ!!」


 口に咥えた煙草を吸い込むと、あまりの煙たさと、口の中に広がる不味さと不快感に堪えきれずにむせ返ってしまった。


(くそっ、なんなんだよこれ……! こんなもん吸ってる奴の気が知れねえよ!)


 胸中で悪態をつきながら、俺はぼそりと呟いた。


「咳をしても一人……、か」


 肉体が入れ替わったあと、自宅に帰った俺を、両親は気味の悪いものでも見るかのような目で出迎えた。二人は俺に対して、どう接すればいいのか分からずにいる様子だった。しかし、それでも親であることに変わりはないはずだと信じ、俺はなんとかコミュニケーションを取ろうと努力をした。


「と、父さん、母さん、ただいま……。こんな姿になっちまったけど、きっとすぐに元に戻るはずだから……」


「……ああ、分かってる。お前は、俺の息子だ。間違いない。だから、大丈夫だ。心配するな……」


 父さんはそう言って、父さんよりも体がデカくなった俺のことを、ギュッと抱き締めてくれた。だが、母さんは俺に汚らわしいものでも見るかのような視線を投げかけ、吐き捨てるように言った。


「近寄らないでよ! あんたみたいな中年親父が、私の息子なわけないでしょっ!!気持ち悪いのよっ!!」


 その言葉を聞いた瞬間、俺は目の前が真っ暗になるのを感じた。それは絶望感だった。今まで俺が過ごしてきた世界が、音を立てて崩れていくようだった。俺は自室に閉じこもり、布団を被って泣いた。体が大きくなって、隠し切れなくなった大きな尻を布団からはみ出させ、野太い声でおんおんと泣き喚いた。


 俺はもう、家に帰りたくなかった。ひとつ上の姉ちゃんも、俺の顔を睨みつけながら、「このおっさんと私の洗濯物、一緒に洗わないでよね!」とキツい口調で咎めてきた。俺は、同級生のガキどもだけじゃなく、家族にも嫌われてしまったのだ。

 どうしようもなくなった俺は、無性にニコチンが恋しくなって、コンビニで買った煙草に火を点けてみたが、とても吸える代物ではなかった。激しくむせるだけでちっとも気分が良くならず、結局、煙草はすぐに携帯灰皿に押し付けて揉み消した。



「大丈夫か、尾崎放哉(おざきほうさい)さん?」


 気が付くと、河川敷に佇んでいた俺の隣に、先生が座っていた。


「ハハハ……、俺のひとりごと聞いてたんですか、先生?」


「学校からの帰り道だからな。それに、そんなにでかい背中してたら目立つし、嫌でも目に入ってくるさ。家に帰りたくないんなら、うちに泊まっていくといい」


 先生は俺の手から取り上げた箱から煙草を取り出すと、火を点けて煙を燻らせた。口からプカッと吐き出した煙が、輪っかを描いて夕焼けの中に溶けていった。




「おじゃまします……。へ~……先生の家、結構大きいんすね」


 玄関で靴を脱いだ椿は、物珍しそうな顔をしながらキョロキョロと辺りを見回している。


「遠慮せずに、くつろいでくれ」


 居間に通され、ソファーにドスンと巨体を預けると、彼は大きく息を吐いてリラックスしたように背筋を伸ばした。表情は先ほどに比べれば幾分マシになってはいるが、それでもまだ不安げに曇っている。椿は生駒と目を合わせると、力のない笑みを浮かべて口を開いた。


「なんか、すんません……。突然、押し掛けちゃって……」


「気にするな。そんなナリになっても、お前は私の生徒なんだ。何か困ったことがあったら、先生になんでも言うんだぞ?」


 生駒が手早く夕飯を作り、椿が大盛ご飯を二杯平らげるのを眺めていると、ようやく彼の頬に赤みが差してきた。


「ご馳走さんでした! 先生の料理、美味かったっす!」


「はは、そう言ってくれると作り甲斐があるよ。風呂も沸かしてあるから、先に入ってくれ」


 立ち上がり、脱衣所へと消えていく椿。彼が服を脱ぐ音が聞こえてくるたびに、生駒の心臓の鼓動が速くなっていく。


(いかんいかん……! 相手は生徒だ……!)


 邪念を振り払うようにして頭を振ると、生駒は黙々と食器を片付けるのに専念した。ちょうど皿を洗い終えた頃、椿がタオルで髪を拭きながら、居間に戻ってきた。買い置きしてあった生駒の下着を身に着けた椿の姿に、思わず彼は目を奪われてしまった。


 二人の身長はほぼ同じで、筋肉質なところも一緒なのだが、現場仕事で日頃から肉体を酷使している椿のほうが筋肉量が豊富で、加齢による脂肪も纏っているため、タンクトップもボクサーパンツもパツパツになっている。しかも、窮屈な下着を無理やり履いているせいで、股間の膨らみが強調されており、まるで今にもはち切れそうだ。


 おまけに体毛も濃く、髪を拭くたびにチラチラと顔を見せる腹筋には、股間から伸びたギャランドゥが臍まで繋がっている。そのうえ、密林のようにふさふさと毛の生えた腋からは、風呂上がりで体温が上がっているせいか、幾筋もの汗が垂れていた。


「ふぅ~。お風呂、空きましたよ……。先生、どうかしました?」


「あ、ああ! いや、何でもない! 私もひと風呂浴びるとするかな!」


 慌てて目を逸らすと、生駒は逃げ込むようにして浴室に飛び込んだ。熱い湯船に浸かっても、股間の疼きが治まらない。目を瞑ると、椿のムッチリとしたたくましい肉体が、頭の中に浮かんでくる。

 『巨根体験』で目にした、あの常人離れした肉棒。資料によると、平常時十三センチで、勃起時には十九、五センチにまで膨張するという、まさに規格外のサイズだった。


 それに巨大な男根もそうだが、彼の顔や肉体も素晴らしい。男らしさ溢れる顔立ちに、分厚い胸板。脂肪の乗ったウエストに、丸太のような太腿。どさくさに紛れて触った彼のチンポの熱と感触が、未だに掌に残っているような気がする。


 気付けば、生駒は頭から熱いシャワーを浴びながら、竿を扱いていた。自分の教え子のことを考えながら自慰行為を行うことによる罪悪感が、逆に興奮材料になりイチモツがドンドンと硬さを増していく。


 小学校教諭、生駒義男はゲイだった。特に好みのタイプは兄貴肌で頼りがいのある年上男性で、これまでに好意を抱いたことがあるのも、ほとんどが十歳近く年の離れた男たちばかりだった。そんな彼にとって、椿は理想的過ぎた。初めて見た瞬間に一目惚れしてしまい、どうにかしてモノにしたくて仕方がない衝動に駆られたほどだった。


「はぁ……、はぁっ……! 椿さん……、椿さんっ……好きだ、アニキィッ!」


 限界を迎えた生駒は、椿の顔とチンポを思い浮かべながら、勢いよく射精した。睾丸がギュウッと縮むと、尿道を通って飛び出した大量の精液が、浴室の壁に何度も何度もぶつかった。久方ぶりの満ち足りた射精の快感に身を委ねながら、生駒は肩を揺らして荒い呼吸を繰り返した。




 風呂から上がると、椿は床に敷いた布団の上で横になって眠っていた。電気を消して、鼾をかく彼の隣に寝転ぶと、生駒はそっと手を伸ばして彼の身体に触れた。髭の生えた顎を撫でると、ざらついた感覚が伝わってくる。首筋に指を這わせると、太い血管が脈打っているのを感じる。椿が起きてしまうのではないかと心配になったが、彼は相変わらずスヤスヤと気持ち良さそうに眠っている。


(可愛い……。近くで見ると、ますます愛おしいな……)


 我慢できなくなった生駒は、眠る椿の唇にキスをした。少しかさついていて、生温かい感触が心地好い。舌を差し入れてみると、椿は応じるように舌を絡めてきた。夢の中では、女性とセックスしているのだろうか。彼の股間はいつの間にか盛り上がり、テントを張っている。それを見た生駒は、思わずゴクリと唾を飲み込んだ。


「椿さん……」


 起きないように細心の注意を払って、ゆっくりと彼の股間に手を伸ばした。ボクサーパンツ越しに触れても分かるほど、そこは熱くなっていた。優しく揉みしだいているうちに、椿は無意識のうちに腰を動かし始めていた。生駒の手の動きに合わせて、グイグイと力強く押し付けてくる。


 パンツをそっと下ろすと、先走り汁で濡れ始めた魅惑のデカマラが現れた。生駒は自分のものと見比べながら、改めてその大きさに圧倒された。自分のモノが平均よりも小さいというわけではないが、椿のモノはやはり規格外だ。二十センチ近い長さに、臍まで届くほど大きくパンパンに張り詰めた亀頭。太さもかなりあるその男根に、XLサイズのコンドームを被せると、生駒はゆっくりと口の中へと含んでいった。そして、ゴムの味を感じながら、喉の奥まで使って奉仕を始める。


「ん……ふぅっ……♥」


 流石に違和感を感じ取ったのか、途中で椿が小さく艶っぽい呻き声を上げた。それでもまだ起きる気配はなかったので、生駒はジュルジュルと音を立てながら、ひたすら肉棒をしゃぶり続けた。次第に椿の硬くなった肉棒が、ビクビクと痙攣し始める。ブリッジをするように背中を反らし、天井に向かって激しく喘ぎ始めた。そして──。


──ドピュルルルーーッ!! ビュビュッ!ブビューッ! ドクッドクンッ!


 あっという間に、コンドームの中が濃密な白濁液で満たされていく。生駒は椿のチンポから口を離すと、零さないように慎重にコンドームを抜き取り、トイレへと向かった。扉を閉めたのと同時に下半身が疼き始め、彼の股間のイチモツはすぐにギンギンに勃起してしまった。その硬くなった自分のモノに、生駒は精液まみれのコンドームを被せていく。ヌルリとした椿のザーメンに、己のチンポが覆われる感覚に、ゾワリと全身が粟立った。


 そのまま、生駒はオナニーを始めた。先ほど風呂場で射精したばかりだというのに、玉袋はとうにはち切れそうなくらいに膨れあがっており、すぐにでも精子を出したいと訴えかけているようだ。


「あぁっ……イク……っ!」


 生駒は一心不乱に手を動かし続けた。脳裏には、自分が椿に犯されている光景が浮かんでいる。彼に肛門をガンガンに掘られる妄想をしながら、生駒は絶頂に達してしまった。


──どくっどくんっ! どぷどぷどっぷどっぴゅ~~!!!


 凄まじい量の精液が噴き出し、コンドームの先端が大きく膨らんでいく。椿と生駒のザーメンが混じり合い、濃厚な匂いを放つ混合液がコンドームから溢れて玉袋を伝い、ボタボタと落ちて便器の中の水を飛び散らせた。

 生駒は満足げに微笑むと、便座に馬乗りになるようにへたり込み、ヘコヘコと腰を動かしながら余韻を味わった。




 翌朝、椿の勤める建設会社からの電話で、生駒は目を覚ました。小学生である【佐藤真二】の身体になった【椿元太】は、建設現場では当然働けるような状態ではなく、補償金を受け取りながら自宅で悠々自適な暮らしを送っているとかで、建設現場では人手が足りなくなっているらしい。会社のほうでも多少なりとも補償金を受け取っているものの、工期が遅れていることもあって、取引先から苦情が来ているのだとか。それで藁にもすがる思いで、【椿元太】の身体になってしまった【佐藤真二】に、助けを求めてきたというわけだ。


「佐藤、どうするんだ?」


「とりあえず、行ってみます。段取りは何となく頭の片隅に残ってますし、学校に通うより働いていたほうが気分的にも楽な気がしますしね……」


 ぎこちない笑顔を浮かべると、椿は会社に向かう準備をして出て行った。




 【椿元太】の肉体になってから、一週間──。俺は先生の家で寝泊まりしながら、建設現場で働き続けていた。朝早くから夜遅くまで肉体労働をこなす俺に、会社の社長も他の社員さんたちもすっかりと信頼を寄せてくれるようになっていた。

 小学校に通い、同級生や教師たちに奇異の目で見られ続けるより、ずっと気は楽だし、何よりも体を使って金を稼ぐのは楽しいし、充実感がある。それに、先生の家に帰ると、毎日美味しいご飯を食べさせてもらえる。


 夜眠っていると、先生が俺の布団の中に入ってきてチンポを揉んできたりするが、いつもタヌキ寝入りをして気付かないフリをしてあげている。


 どうやら先生はゲイで、俺のことが好きなようだ。女好きな【椿元太】本人なら、気色悪いと拒絶していただろうが、今の俺は違う。ガキの身体だった頃は考えたこともなかったが、俺もまた男が性の対象のようだ。先生が求めてくるのならば、喜んでこの身を捧げたいと思っている。



「椿さん、お疲れ様です。今日はこれで上がってください」


「お疲れ様っす」


「明日もまたよろしくお願いします」


 ヘルメットを外して挨拶すると、他の社員さんたちは足早に帰っていった。俺もまた、いつものように帰り支度を済ませていると、スマホに着信があった。肉体入れ替わり装置を開発した会社からだ。きっと、機械の修理が完了したのに違いない。俺の心は踊った。これでやっと、元の体に戻れる。家族たちの待つ家に帰れるのだ。だが、電話の相手から告げられた言葉は、信じられないものだった。


『入れ替わり装置の修理は失敗し、廃棄されました。申し訳ありませんが、あなたがた二人の肉体が元に戻ることは一生ありません。つきましては補償金のほうに関してですが──』


 感情のこもっていないような抑揚のない声で、淡々と事務的にそう述べる相手に、俺は怒りをぶつけるように怒鳴り散らした。


「はあっ?! ふ、ふざけんじゃねえ!! 俺に、俺にこの身体で、一生過ごせっていうのか?! 家族は! 俺の父さんと母さんは何て言ってるんだ?!」


『その件に関しては、ご両親から言付けを頂いておりまして──』


 再び電話口から聞こえてきた意外な言葉に、俺は立ち尽くした。頭の中が、ぐちゃぐちゃに掻き回されたように混乱している。きっと聞き違いだ。そうに違いない。俺は補償金の話を延々と続ける相手の言葉を無視して電話を切ると、家族の元へと駆け出していた。




 玄関先に出てきたのは、父さんだけだった。小雨が降り始めているというのに、俺は自分の家に上げてもらうこともできず、傘を渡されただけでただ呆然と突っ立っていた。


「……もう、うちには来ないでくれ」


 一瞬、何を言われたのか理解できなかった。目の前に立つ父親の顔を見つめながら、俺は首を傾げた。父さんの髪は乱れ、口元は無精髭で覆われていて、目の下には濃いクマができている。


「えっ……と……今、何て言ったの? 聞き違いだよな、ハハハ……」


「……だから、もう来ないでくれと言ったんだ……。ここはもう、あんたの家じゃない。俺たちは、あの子を息子の【真二】として、うちに迎えることにしたんだ。機械はもう壊れて、あんたたちの身体が元に戻ることはない。そうなったら、身体も【真二】で、【真二】の記憶と性格、何もかもを持ったあの子を、俺たちの息子として育てるしかないじゃないか……! 母さんもお姉ちゃんも、そう言ってる。大人の身体になって考え方も変わったんなら、俺たち家族の気持ち、分かってくれるよな……?」


 頭の中で、何かがガラガラと音を立てて崩れ落ちていく。目の前がぼんやりと滲み、心臓がバクバクと激しく鳴っている。そんな俺を嘲笑うかのように、土砂降りの雨が降り始めた。父さんが口をパクパクと動かして何かを呟いたあと玄関の扉を閉めたが、雨音にかき消されて、俺には何も聞こえなかった。




「そ、そんなこと、本当に彼に言ったんですか?! それで彼は今どこに?!」


 私は佐藤の父親からの電話を切ると、取る物も取りあえず職員室から飛び出した。父親から残酷な言葉を告げられ、この大雨の中、手にした傘も差さずに実家をあとにした佐藤を追いかけるためだ。まずは、自分の家に帰っていないか確認しよう。そう考えながら河川敷を走っていると、前方に見覚えのある後ろ姿が見えた。そのでかい背中は間違いなく、佐藤のものだった。


「佐藤……」


 傘を佐藤の上に差し出すと、彼は振り返って私の顔を見つめた。虚ろな表情の彼は火の点いていない煙草を口に咥えたまま、カタカタと厚みのある両肩を震わせている。


「……先生、煙草に火が点かないんだ。煙草なんて不味くて吸えたもんじゃねえけど、吸いたくて吸いたくて仕方がなくってさ。でも、いくらやっても火が点かないんだよ……」


「大丈夫、私が火を点けてやる。だから、とりあえず私の家に帰ろう」


 それ以外、私にはかけてやるべき言葉が見つからなかった。佐藤の手を引いて自宅へと戻ると、浴槽に湯を張りながら、彼の背中を後ろから擦ってやった。広くたくましい背中。こんな状況だというのに、抱きつきたいという衝動に駆られ、勃起してしまう。不覚にも生徒に欲情してしまったことに罪悪感を感じながらも、この数日間、彼に対して毎日のように繰り返してきた淫らな行為を、私は思い出していた。


 そのとき、佐藤の広い肩が揺れ、野太い嗚咽が浴室内に響いた。


「俺、俺っ……家族に捨てられたんだっ!! 父さんも、母さんも、姉ちゃんも俺はいらないって……。今日からは、椿さんを【真二】として育てていくって……。先生、俺っ、一人になっちまった……!!」


 佐藤はそう叫ぶと、大きな両手で顔を覆った。


「お前は、一人なんかじゃない! お前には私がいる! 今日からは、先生が家族になるから!!」


 私は後ろから、佐藤に抱きついた。心の底から彼を救ってやりたい、そう思った。だが、抱きついた瞬間、勃起して硬くなった私のチンポが、彼の尻の割れ目に当たってヌルリと滑った。


「あっ……!」


 思わず声を上げたのと同時に、佐藤がビクンと体を震わせて泣き止んだ。


「ち、違うんだ佐藤っ! これは……」


 何も違わない。自分は生徒の身体に興奮して、チンポを勃起させる愚かな教師なのだ。穴があったら入りたい──、いや、穴が無くても、自分で掘ってその中に埋まりたかった。


 鏡に映る佐藤の顔を見ることもできず、背中を流したあと、湯船に浸かると風呂を出た。夕飯を作る気にもなれず、カップ麺を食べるかと訊いたあとは、二人無言でそれを啜り、布団の中に潜り込んだ。横を見ると、彼は私に背を向けて眠っていた。きっと軽蔑されただろう。軽蔑されて当然だ。自分が情けなかった。

 生徒がこんなにも苦しんでいるというのに、自分はそれを利用して、好みの男だからと自宅に連れ込み、毎晩自慰行為のおかずにしていたのだ。


(最低だ……)


 自己嫌悪に陥ったまま、私は目を瞑った。




 どれくらい時間が経っただろうか? 頭の中で原稿用紙五十枚分くらいは自分を罵った頃、布団が捲れて私の股間に何かが覆い被さった。佐藤が寝返りをうった拍子に、たまたま彼の掌が触れたのだろう。布団を掛け直してやろうと思い、起き上がろうとした瞬間、低い囁き声が聞こえてきた。


「先生……、今日はいつもみたいに、俺のチンポ触ってくれないんすか?」


 その言葉に、私は頭から冷水をぶちまけられたように身を固くした。気付いていたのだ。この数日間、毎晩眠っている彼のチンポを私が触っていたことに。額にジワリと脂汗が滲み出る。


「すまない佐藤っ、私は最低の教師だ……。お前のことが、どうしようもないくらい好きなんだ……。好きで好きで堪らないんだっ!!」


 もう、めちゃくちゃだ。非難されても殴られても仕方がない場面で、どさくさに紛れて告白してしまうなんて。そう思いながら俯いていると、佐藤の太い指先が私の顎に触れた。顔を上げると、ベッドサイドランプに明かりを灯した彼が微笑んでいるのが見えた。


「先生、ありがとう。俺も先生のこと、好きだよ……」


 その言葉を聞いた途端、涙が溢れた。何か返事をしなければと開いた私の口は、すぐに塞がれてしまった。


「んむっ……」


 佐藤の唇が、私の口を貪っている。舌と唾液が絡み合う音が、薄暗い部屋に響く。私は夢中で佐藤のキスに応えた。やがて彼は、そっと口を離すと私を見つめて言った。


「先生は俺じゃなくて、【椿元太】の身体が好きなんだって分かってたけど、それでも俺にとっては救いだったんだ。家族にもクラスメイトにも冷たくされた俺に、先生だけは優しくしてくれて嬉しかった……。知らんぷりなんてしないで、もっと早くこうしてやってれば良かったな」


 照れたように顔を赤らめると、佐藤はタンクトップとボクサーパンツを脱ぎ捨てて、私に覆い被さってきた。


「俺の家族になってくれよ、先生──、いや、義男」


 名前を呼ばれた瞬間、私の理性は完全に吹き飛んだ。彼の背中に腕を回し、力一杯抱き締めると、今度は私から佐藤に──、アニキに深いキスをした。そして、そのまま私たちは一つになった。


「あぁっ、義男! 義男ぉっ!!」


「ぐぅっ、アニキ、アニキィッ!! あっ、あっ……!」


 アニキのチンポが、私の中に入ってくる。ローションで濡らして解していてもなお、その大きさに肛門が裂けそうだ。メリメリと音を立てて、腸壁が押し広げられていく。痛みはあるが、それ以上に嬉しさのほうが勝っていた。愛しい男の肉棒が、自分の中に入ってきているのだから──。


 ようやく根元までずっぽりと入ったところで、アニキは腰を振り始めた。ゆっくりと、優しく……。その心遣いが興奮に繋がり、自然と息が荒くなってしまう。


「ヒィッ、あっ、あっ……気持ち良いっ。アニキッ、尻の穴が、アニキのチンポで凄い感じてるっ!!」


「俺もだっ! 義男のケツの中、熱くてチンポが溶けちまいそうだっ!! 極上のマンコだぜ!」


 腹の中が擦り上げられ、長い竿の先端が何度も前立腺を突き上げる。そのたびに、私のチンポはブルンブルンと揺れながら、押し出されるように鈴口から透明の汁を噴き出した。

 あまりの快感に、意識を失いそうになる。蕩けそうになった頭をどうにか保ち、アニキを見つめると、彼もまたトロンとした表情で快楽に浸りながら、再び私に激しく口付けてきた。唾液を交換し合うと、二人分の歯磨き粉の味が口内で溶け合っていく。私の使っているのと同じシャンプーの匂いが鼻腔をくすぐり、同じボディーソープにムワリとしたアニキの体臭が混ざり合った雄の香りが、体の芯を疼かせる。


「好きだ……、大好きだぞ、義男……」


 耳元に熱い吐息を吹きかけられ、脳味噌がドロリと融けるような感覚に襲われる。体を起こされて対面座位になると、私は自分からも積極的に下半身を上下に動かした。互いの体を抱き締め合い、口内を犯し合う。その肉体の中身が、ついこの間まで小学生だったとは思えないような、アニキの抱擁感に包まれて、私は絶頂を迎えた。


「イクッ、イっちまうよアニキぃっ!! ああーっ、ダメだぁっ!! 出る、出ちゃうううううう♥♥♥」


「いいぞっ、全部出せ!! 俺も出すぞっ! 俺の溜め込んだ濃いやつ、全部お前の中に出してやる!!」


──どくんっ! ドプゥッ、どぷっどぷっ! ビュルルルーーーーーッ!!!


 私がイッたのと同時に、体内に咥え込んだアニキのペニスが一際大きく脈打ち、煮え滾るような熱い精液が吐き出された。ドクンドクンという彼の心臓の鼓動に合わせて、信じられない量のザーメンが腸内に注ぎ込まれてくる。そのまま私を布団の上に押し倒し、中出ししながらもなお、アニキはピストン運動を続けた。結合部からはぐちょぐちょという淫猥な水音が鳴り続け、入り切らなかった精子が溢れ出している。私はシーツを握り締め、全身を震わせながら、襲い来る悦楽に耐え続けた。


「ハアッ……、ハアアァ~ッ……。へへっ、これで俺も童貞は卒業だな……」


 ヌポッという音とともに、未だ反り返った肉棒を引き抜くと、アニキは私の顔を見つめて少年のような笑みを浮かべた。厳つい顔の中に、小学生らしい無邪気さを宿したその笑顔が、可愛らしくて仕方がない。

 私はアニキの横に寝転び、シックスナインの形になって、彼に奉仕した。竿にこびり付いたねっとりと糸を引くザーメンを舌で舐め上げ、玉袋を口に含んで優しく吸い上げてやると、アニキは気持ち良さそうに小さく唸り声を上げながら、同じように私の股間にしゃぶりついた。温かな粘膜で覆われた刺激で、萎えていたチンポもすぐに元気を取り戻し、またすぐにでも挿入できそうなくらいガチガチになっている。


「んふぅっ……、アニキのチンポ、すごく美味いよ……。もっといっぱい飲ませてくれないか……?」


「おうよ、好きなだけ飲んでくれ……。その代わり、義男のも飲ませてもらうからな……!」


 私たちは互いに愛撫し合った。愛しい相手に何度も何度もキスをして、全身を舐め回し、乳首を摘まんで、チンポを扱き合って、ケツの穴に指を入れて掻き回し合う。やがてアニキが再び覆い被さってくると、今度は正常位で合体して、激しく腰を振り始めた。


 アニキのチンポの侵入を許すたびに、私の尻の穴がドンドンとアニキ専用のケツマンコに変わっていく。それが堪らなく嬉しくて、幸せで、私は夢中でアニキにしがみついて喘ぎまくった。

 佐藤が、椿さんが──、アニキが好きだ……! 教師だとか、教え子だとか、体が入れ替わったからだとかもう関係ない。一人の人間として、男として、私はこの人のことが好きになってしまったんだ。


「ああっ、あっ、あっ……! 凄いよぉ、アニキィ!! はぁっ、はぁっ、はぁんっ♥ 来てくれっ、アニキッ♥♥ 私の中、アニキのでいっぱいにしてくれぇっ!!」


「義男っ、義男ォッ!!くおっ、イ゛クぞぉっ!! お前のケツマンに、俺の種汁っ、ありったけぶちまけてやる!!」


 アニキの突き上げるスピードが加速する。ブチュブチュと音を立てながら、泡立った精液が私の肛門とアニキのチンポの隙間から漏れ出て、シーツに大きな染みを作っていく。取り分け激しく、ズブリと奥の奥まで貫かれた瞬間、アニキのモノが大きく膨らんで、再び大量の精液が噴き出した。熱くて熱くて心地好いアニキの一部が、私の中を満たしていく。まるで、腹の中までアニキのモノになってしまったかのような錯覚に陥りながら、私もところてんで精をビュウビュウと吐き出した。



***


「それでな、週末父さんがな……っと、じゃなくて浩一が……。あ~、面倒くせえなぁ! 先生と二人きりのときは、あの人のこと父さんって呼んでもいいよな?」


 笑ったり、苦虫を嚙み潰したみたいな顔になったりと、一人で百面相をしながら、椿が身振り手振りを交えつつ、嬉しそうに自分の父親について語っている。生駒は相槌を打ちながら、そんな彼のことを愛らしく感じていた。


 【佐藤真二】の父、浩一は、あの日自分の息子に浴びせた暴言の数々を深く反省したらしく、後日涙ながらに椿に謝罪してきた。許されるべきことではないとは思うものの、生駒にはそれを咎めることなど当然できるはずもなく、椿に審判を委ねた結果、彼は二つ返事でかつての父のことを許した。

 彼の母と姉は、相変わらず彼のことを邪険とまではいかないものの、どこか腫れ物を扱うようにして接しているようだが、当人はそのことをあまり気にしていない様子である。


 【佐藤真二】としてあれからを過ごすことになったかつての【椿元太】も、後ろ暗いところがあるせいか、当初は椿と顔を合わせるのも避けていたのだが、今では親友と言ってもいいほどに仲良くやっているようだ。今日彼が嬉しそうにしているのも、佐藤一家に週末キャンプに誘われたかららしい。


「父さんが『先生も誘えよ』って。先生も行くだろ? たまには教師も休まねえとな。嫌って言っても、連れてくからな。それと俺さ、車運転してみてえんだよな~」


「……大丈夫なのか、元小学生?」


「なめんなよ。俺、免許だけはめちゃくちゃ持ってんだぞ? その、まあ俺が取ったわけじゃねえけど……。現場ではユンボも運転させてもらったことあるし……、たぶん大丈夫かな~、ヘヘヘ」


 少年のように無邪気に笑う椿に釣られて、思わず生駒も微笑んだ。



 『巨根体験』による事故で、少なからず人生が一変してしまった者たちがいる。だが、その変化は必ずしも悪い方向にばかり転ぶとは限らない。彼らの事件は内密に処理され、『巨根体験』は未だに国が推奨する性教育プログラムの一つとして継続されている。

 そのプログラムのミスによって被害を受けた者たちが、これからどんな未来を歩んでいくのか、それはまだ誰にもわからない。ただ一つ言えるのは、幸運にも彼らが幸せそうな顔をしているということだけだ。



「俺、キャンプってまだやったことねえんだよなぁ。椿さんがキャンプしたのも、子供の頃で記憶がおぼろげだし……。キャンプって言えば、カレーなんだろ、先生?」


「ああ、そうだな。まあ、お前に料理ができるとは思えないし、せいぜい野菜を洗うくらいにしておけよ?」


「なっ……!? 馬鹿にすんなよ、義男ォッ!!」


(了)

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Comments

It is a mistranslation by a translation tool. The surname "Tsubaki" is also used for female names, so I think the translation tool inserted the wrong pronoun.

ムチユキ

So, also, he = her, she = he, he = she, her = him, him = her, his = her, her = his. So in a story with two different hims and a teacher who is a her, your story is all over the place with confusing ways of saying him, her, she, he. I'll be your editor for free!!! And correct all this mess.

brokenfingers

But...the story wasn't Loooooooooooooooooooong enough!!!

brokenfingers

ありがとうございます! 途中までは、完全にバッドエンドっぽいですよね。二人がゲイだったおかげで、ハッピーエンドになりました。運が悪かったけど、ある意味運が良かったお話です。 自画自賛になりますが、自分もこの物語が好きです🤭

ムチユキ

少し暗いで現実味の物語で良いですね。 中間に読んだ時バッドエンドかもっと思って、最後はハッピーエンド(?)で良かったです。 物語によってBEも可能だと思い、時々読みたい気分になって、色んな展開で楽しめる。 更新お疲れ様です。

黒竜Leo


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