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ムチユキ
ムチユキ

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先生、乗っ取られてますよ!

「雲行きが怪しいな。……ったく、最近の天気予報は、ホント当てにならん」


 高校の体育教師であり、ラグビー部顧問でもある郡勇作(こおり ゆうさく)はどんよりとした空を見上げると、ため息を吐きながら顔を顰めた。


 確かに彼のぼやいたとおり、ついさきほどまで執拗に地上を照らしていた太陽は、分厚い雲に隠されてしまっている。おまけに、ゴロゴロと雷が落ちてきそうな音まで奏で始めている始末だ。


 活気に満ちあふれた声を上げていた運動部の生徒たちの姿も、グラウンド上にはすでにない。部活を終えた足で、急ぎ更衣室へと向かったのだろう。気づけば、広々とした空間に残っているのは勇作一人だけ。なんだか奇妙な静けさが、彼の周りを包んでいた。


「……うぉっ?!」


 突如として、肌を刺すような冷たい風がビョウと吹き抜け、勇作の太い腕に鳥肌が立った。次の瞬間、空を引き裂くような轟音とともに走る、鋭い閃光。


 あまりの眩しさに思わず目を瞑ると、勇作の全身にビリビリとした衝撃が走った。


「──っ?! があ゛あぁっ!!!」


 激しく痙攣すると、勇作は手にしていたボールを取り落とし、その場に崩れ落ちた。雷で貫かれたのだ。全身が痺れ、意識が遠のいていく。


──俺は……死ぬのか……?


『あー、あ〜……。初めまして、地球人……私はガンマ。あなた方がいうところの、異星人という存在です。私は地球人の生態を学習するため、取り分けあなたのような屈強な男性の肉体を研究するために、この星へとやってまいりました』


(はあ?? ……な、なん……だ?)


 自身の頭の奥から響いてくる不思議な声を聞きながら、勇作の意識は、深い闇の中へと沈んでいった──。



***


 寄生生命体、ガンマ。彼は、地球人の肉体を乗っ取るため、この地へと送り込まれた。

 彼以前にも、地球には【アルファ】という名の生命体が潜入している。そんなアルファは報告によれば、降り立って数日でミジンコ、蟻、芋虫、ネズミ、カラス、猫、犬を経て、最速で人間の肉体を手に入れたという。しかも、若く体力に満ち溢れた素晴らしい身体だとの噂だ。


 ガンマも尊敬する先輩に負けないようにと意気込んでいたところ、どうやら偶然にも到着地点の座標ちょうどに、人間が立っていたらしい。しかも、運よく彼らが求めるような屈強な男性だった。


 最大級の幸運に、ガンマは歓喜した。彼の肉体を学ぶことで、地球人の本質により深く迫れる。彼は、先んじて地球人と交流を持っているアルファに、早く近づきたいという思いでいっぱいだった。


『なるほど……。この肉体の持ち主の名は、郡勇作。三十四歳の独身で高校の体育教師、ラグビー部の顧問をしている。顔は厳つく、体毛は性欲の強さを表すほど濃くて、おまけに同年代の男性と比べてもかなりの筋肉質だ。同僚の教師たちとも、うまくやれていて不満は特にはない。ただ一つ問題があるとすれば、その体格と見た目のせいで生徒たちから『ゴリセン』と呼ばれ、女子生徒には怖い教師だと距離を置かれている……か』


 勇作の脳から思考を読み取ったガンマは、不思議に思った。なぜなら彼らの星では、力こそ正義なのだから──。




 翌朝、勇作のスマホのアラームが鳴り響いた。


「う……む……? ……朝、か……」


 勇作はまぶたを開け、どこか重い体を起こした。コキコキと首を鳴らして、深呼吸する。昨日、雷に撃たれた──はずだが、記憶が朧げで、確信が持てない。意識を取り戻したあと全身を確かめたが、火傷の一つも無く、体もピンピンとしていたので、病院を訪ねることもなく帰宅してしまった。

 布団からズリズリと這い出し、洗面所の鏡を見つめる。細い目をさらに細めてみても、目に映るのはいつも通りのゴリラ顔。気怠さを感じるというのに、むしろヒゲ面の顔は、普段よりも血色が良いくらいだ。


「う~ん……、ありゃ夢だったのか……?」


 悶々としながら顔を洗い、ふたたび鏡を前にした彼は違和感を覚えた。なんだか自分の姿が、やけに艶めかしく見える。これまでの人生で自分がナルシストだと思ったことなど、勇作には当然一度も無い。なのに、いま彼の右手はパンツ越しに、股間の膨らみをゆっくりと撫でている。単なる朝勃ちかと思いたいが、それにしては何かが違う。このゴリラ顔が、マッチョな体が愛おしい──。


 勇作はパンツからいきり立ったチンポを取り出すと、力を込めてしごいた。朝からオナニーをするなんて、数年ぶりだ。指先が竿を撫でるたびに、とてつもない快感が股間から脳天へと走り抜けていく。


(俺の顔、体、すっげぇエロっ♥ 学生に怖がられるのもわかるぜ。こんなおっさん臭くて、ムダ毛ボーボーのマッチョが目の前にいたら……。あ~、たまんねぇっ♥)


 自分の肉体に興奮した勇作は、シコシコとチンポを上下にしごきながら、頭の中では同僚の体育教師の郷田守(ごうだ まもる)のことを考えていた。勇作以上にゴリラというあだ名が相応しい雄臭い巨漢で、勇作同様に生徒たちからは疎まれている。そんな守と肉体を重ねる妄想をしながら、勇作は快楽にふけっていく。

 ラガーマンである勇作よりも、さらにデカい身体の持ち主。190センチ近い背丈に、100キロ超えの体重。全身に鎧のような筋肉を纏い、その上にむっちりと脂肪が乗っている。ごつい胸板に、ずっしりとした尻の肉。それにぶっとく長い手足。おまけに修学旅行の引率の際に、風呂場で見た彼の股座にぶら下がったチンポはズル剥けで、淫水焼けして真っ黒だったのを覚えている。そんな彼に後ろからギュッと抱きしめられたら……などと想像するだけで、勇作の性感はさらに高まっていった。


(郷田先生のぶっといチンポ、俺のケツにズボズボしてほしいっ♥ ゴリマッチョ同士で絡み合いてぇっ♥)


 鼻息荒くシコり続けていると、次第に込み上げてくるものを感じてきた。


「……ん゛お゛ぉっ♥」


 早朝の独身男性の部屋に響き渡るようなイキ声を上げると、勇作は鈴口から大量のザーメンを吹き上げた。ドクンと波打ったチンポの先端から勢いよく飛び出した精子が、ビチャビチャと洗面台を汚し、床へと垂れた。濃厚な子種が床へとへばりつくと同時に、彼の中で何か大切なモノが失われた気がした。しかし、その喪失感も一瞬のこと。すぐに彼は、またオナニーを始めていた。

 自分の中から何かが欠ける感覚よりも、今は郷田のことを考えているだけで、勃起が止まらない。自分よりも屈強な男にメチャクチャに犯されることを、無意識に望む彼の肉体は、幾度も射精を繰り返した。




 勇作はポロシャツとジャージに着替えると、食パンとインスタントコーヒーで軽く朝食をすまして家を飛び出した。学校まで車を走らせながらも、昨日からのことが頭から離れない。あの雷、身体の痺れ、意識を失う前に聞いた声。それにさっきまで狂ったように、同僚の教師のことを考えながら自慰行為にふけっていた自分は、明らかにおかしい──。


 しかしその不安感は、なぜかすぐに消え去った。


「……まあ、でも雷に撃たれてたら、こんなに元気なわけないか」


 それに尊敬する人のことを考えながらシコるのも、そこまで変なことじゃない気がするし、朝っぱらから何発も射精できるなんて、俺もまだまだ若いって証拠だよな?


 自嘲気味に勇作が笑ったところで、車は学校に着いた。




「おはよう、郡先生」


「先生、おはようございます!」


 学校に着いた勇作は、階段の踊り場で二人の男性に声を掛けられた。一人は、あの郷田守。もう一人は、二年の男子生徒──、確か浪川翔(なみかわ しょう)だ。なんだか最近、二人が一緒にいる場面をよく目にする。


「おっ、おはようございます、郷田先生……」


 オナニーのおかずに使った相手に、どこか罪悪感を感じながらもペコリと頭を下げると、勇作は隣にいた翔にも微笑みかけた。


「ん?」


 笑顔を向けられたほうの翔は、訝し気な表情を浮かべると突然、勇作の四角い顔面をガッチリと掴んで、彼の瞳の奥を覗き込んだ。


「お、おいっ、アル……じゃなくて、浪川! お前コラ、なにやってんだ?! 郡先生に失礼だろっ!!」


「郡……先生、体調は大丈夫っすか? なんか、身体に異変とかありません? ……そういえば昨日、グラウンドに雷が落ちたらしいですけど、もしかして郡先生、それに撃たれたんじゃ……?」


「雷に撃たれたんなら、こんなに元気なはずないだろ! ったく、アル……お前は~~!」


 郷田は大きな拳で翔の頭を小突くと、「すまんな、うちのバカが」と申し訳なさそうにしながら、翔を引きずって階段を降りていった。


 まるで、夫婦漫才みたいだったな……。流れるような彼ら二人のやりとりに、呆気に取られていた勇作は落ち着きを取り戻すと、頬に触れた指先を滑らせた。翔の手の温もりが、やけに肌に残っている気がする。


(……なんだ? どうして俺は、こんなに浪川のことを意識してる?)


 なぜか翔のことを考えるだけで、胸がドクンと音を立てて跳ねる。高校生にしてはガタイはデカいが、それでも郷田と並ぶと一回り近く小さな体。それに、顔にはまだどこか、少年らしさが残っている。男になんて興味ないはずなのに。そもそも、未成年に好意を抱くこと自体、ヤバいだろ──。


 ふたたび郷田のことを考えながらオナニーをしたことを思い出した勇作は、首を振ると踊り場から一歩踏み出し、階段を上っていった。


「……ったく、どうなってんだ俺の身体は……?」


 ぶつぶつと独り言を漏らしながら、職員室へと向かう。途中、生徒たちの明るい挨拶が飛び交う廊下を通り抜ける。普段なら始業時間に向けて、徐々に気を引き締めていくのだが、今朝の彼は無意識のうちに、屈強な男子学生や男性教師の尻を目で追っていた。




 先輩であるアルファを見つけた。彼は、男子生徒の【浪川翔】の肉体に宿っていた。そして、彼もまた私のことをきっと見つけてくれたはずだ。


 ガンマは歓喜に打ち震えた。とはいえ、一足飛びで人間の肉体に寄生してしまった彼が、勇作の肉体を自由に操作するのは至難の業である。通常ならアルファのように、まずは小さな生き物に寄生し、時間をかけて徐々に肉体を乗り換えていくのが、寄生生命体の常だ。そして、最終的に人間のような複雑な構造を持つ生物の肉体を乗っ取るべきだった。


 そのため、今の状態では、ガンマには勇作の指一本すら動かすことはできない。彼にできるのは、少しずつ勇作がアルファに好意を抱くように、逞しい男性に興奮するように、脳に働きかけることだけだった。




(朝起きたときから、ずっと体の調子がおかしいな……)


 四限目の授業を終えた勇作は、職員室に戻る道すがらぼんやりと物思いにふけっていた。まったく集中できなかった授業のことを思い出しながら、重いため息をひとつ吐く。腹の奥底がじんわりと熱い……。全身全霊を揺さぶるような強い感情が、ふつふつと湧きあがって治まらない。その感情を言葉に表すなら──そう、『ムラムラする』だ。



「お〜い! 郡先生!」


 鼓膜を震わすような野太い声に勇作が振り返ると、ドスドスと大きな足音を立てながら、郷田守が駆け寄ってきた。


「郷田……先生?」


 いつもであれば気安く挨拶を交わすのに、勇作は動揺した表情を浮かべたまま彼から目をそらした。いま、彼の顔を直視してしまえば、きっと体が──、特に下半身が反応してしまうに違いない。朝も彼のことをオカズにした上に、授業の合間にも我慢できず、郷田のことを考えながらトイレでオナニーをしてしまったというのに……。

 そんな勇作の様子に、郷田は恐る恐るといったふうに彼の顔を覗き込むと、眉を顰めた。


「郡先生、大丈夫か? さっきよりも、顔色が悪そうだぞ?」


「へぁっ……、いや、そのぉ……」


 もごもごと口ごもる勇作。郷田は周囲に誰もいないことを確認すると、そんな勇作の手を引いて、近くの教師用トイレへと駆けこんだ。そして、個室に勇作を押し込むと壁に手をつき、彼を追い詰めた。


「あっ、あのっ……郷田せんせ……?」


 至近距離で荒い息を漏らす郷田の顔を、間近で見ているだけで、勇作の頬が赤らむ。無意識に唇がわなないている。どうしてこんな、唇の触れ合いそうなほどの至近距離で、郷田と見つめ合っているのか? これはどういう状況だ? もしかして……、郷田先生とキスを……してもいいのだろうか?

 いやいやいやっ! なんでそうなる?! 頭がくらくらする。今朝は翔に対して好意を抱いていたのに、いまはなぜか、郷田を見ていると多幸感で胸が締め付けられそうになる。


「ガンマ、そこにいるんだろ?」


 ガンマ? フワフワとした頭では、郷田が何を言っているのか理解できない。勇作は、郷田の太い指で顎を持ち上げられると、ゴクリと喉を鳴らした。彼の吐息。その生温かい呼気を肌で感じるだけで、脳が甘く痺れて、思考回路が焼き切れていく。


(ダメだ……!)


 そんな心の声とは裏腹に、勇作は自然と郷田の首に両手を回し、そのまま彼を引き寄せた。そして──。


「んっ……」


 チュッと二人の間に、控えめな口づけ音が響いた。それも一瞬の出来事。すぐに分厚い唇同士が重なり合い、郷田の肉厚な舌が、勇作の口腔内にぬるりと侵入してきた。


「っふ、んっ♥ あっ……」


 チュクチュクと唾液を交換し合うと、勇作は縋るようにギュッと郷田のジャージの裾を掴んだ。口内を嬲るような濃厚な口づけに、快感はさらに上へと昇り詰めていく。ゾクゾクとした甘い疼きが背筋を駆け抜け、脳髄を蕩けさせるような痺れをもたらした。まるで脳の奥深くまで舌を突っ込まれて、舐め回され、撹拌されているような──。


「はあっ♥ ……んんっ~~~!」


 勇作は唇を塞がれたまま、くぐもった声を上げながらビクンと体を震わせた。足元もおぼつかなくなり、郷田に身体を預ける。唇の端からはだらだらと唾液が滴り落ちているが、止めることができない。男相手にこんな──。


「どうだ、ガンマ。そろそろ、その肉体を少しは操れるようになったか?」


 まただ。郷田先生は何を言っているんだろう? そう思った勇作の首が、彼の意思とは関係なくカクカクと上下に動いた。


「はい、アルファ先輩。お陰様で……、あと少しといったところです」


(──なっ?!)


 自分の口から勝手に漏れ出た言葉に、勇作の背筋が凍りついた。自分以外の誰かの意思で肉体を操られる、不気味な感覚。


「ご、郷田先生……。これはいったい……?」


「おっ? さすがは、郡先生。そう簡単に、異星人に身体を乗っ取られてたまるかってか?! ここじゃあなんだから、体育教官室に行くぞ!」


 勇作は呆然としながらも、鼻歌交じりの郷田に腕を掴まれ、廊下へと飛び出した。向かう先は体育教官室だ。そこは彼ら体育教師専用の控室で、学校内でも比較的人目に付かない場所だった。あそこに行ってしまえば、誰にも助けを求められない。

 しかし、彼に着いていかないように抵抗したくても、足が勝手に動いて止まらない。教官室に辿り着くと、郷田は室内に誰もいないことを確認し、鍵を掛けた。


「さあ、ガンマ。その恵まれた肉体で、私を抱きしめるんだ……」


 郷田が耳元で囁くと、勇作の脳内に再び甘美な痺れが走った。今度は口づけだけでは物足りない。全身が、狂おしいほどに郷田を欲している。抱きしめて、その身体の温もりを感じたい。


「は……いっ♥ アルファ先輩……♥♥♥」


 勇作の肉体は郷田を力いっぱい抱きしめると、彼の肩に顔を埋めた。心臓がバクバクと早鐘を打ち、肺の奥まで彼の香りで満たされる。むせかえるような汗の匂い。雄のフェロモンの香り。【勇作】は夢中で深呼吸を繰り返した。




──アルファ先輩は、やはりすごい。地球人の肉体を自由自在に操っている。まるで、生まれながらの地球人であるかのように。


 ガンマは憧れの先輩に負けじと、【郡勇作】の脳から全身へと神経を通して自身の細胞を侵食させていった。筋繊維の一本一本を掌握し、ゆっくりと彼の肉体の支配権を乗っ取っていく。動かせるようになった指先で豊満な大胸筋を揉みしだき、その先端に色づく突起を指で転がすと、彼は精悍な顔を歪め、切なげに眉根を寄せた。


「よしよし。ガンマは筋が良いな。貴様ならきっと、すぐにコツを掴めるぞ。私も手助けしてやるからな。地球人の雄の肉体を手早く支配するコツは、性行為によって男性ホルモンを分泌させ、脳の機能を一時的に麻痺させることだ」


 そう言うと、アルファは【郡勇作】の股間に手を伸ばし、盛り上がった膨らみをジャージ越しに握りしめた。


「ンィ゛ーー♥ 」


 突然の強い刺激に、ガンマの口から情けない叫びが上がる。目の前が真っ白になり、チカチカと点滅する星が見えたような気がした。全身が一瞬にして弛緩し、股の辺りがじんわりと温かくなっていく。パンツがビショビショになるほどの我慢汁を溢れさせながら、ガンマはアルファの首筋に顔を埋め、その太い腕に縋りついた。


「んっ……♥ ふっ……」


 彼の匂いで肺を満たすたびに、脳の奥が痺れる。アルファに揉まれている玉袋を起点にして、全身に刺激が伝わり、少しずつ【郡勇作】の肉体が自分に馴染んでいく。優しく袋をさすりながらも、竿を握る手は力強く上下に動く。そんなアルファの巧みな手つきがガンマの快感を引き出し、同時に勇作の脳を蕩かせているのを感じる。


「どうだ、ガンマ? そろそろその肉体にも、イイ感じに馴染んだ頃だろう。それじゃあ、次は私のチンポを足コキして、もっと精密にその身体を操れるようになるんだ」


「は、はい……。アルファ先輩っ♥♥♥」


 ゆるゆると覚束ない指先を使ってアルファの穿いた下着をずり下ろしていくと、待ちわびたように彼の巨大なイチモツが飛び出し、激しく震えた。至近距離でその黒光りしたモノの匂いを嗅ぐだけで、股間がさらに熱くなり、【郡勇作】の尻穴がキュンッとヒクつく。ガンマはアルファの巨根を両足で挟むと、ゆっくりと上下に擦り始めた。


「んっ♥ ふっ……♥」


 尊敬するアルファが、自分の足の裏で挟まれ、快感を得ている。先輩に奉仕する悦びで、ガンマの全身がぶるぶると震える。


「ふっ……く……! いいぞ……、【郡先生】。もっと強く……♥」


「はい、【郷田先生】……♥」


 アルファに言われるがまま、ガンマはさらに足を動かすスピードを速め、太く硬い肉棒をしごいた。足裏に感じる熱は、アルファが感じている証拠だ。それが嬉しくてたまらない。

 もはや【郡勇作】の身体は、完璧にガンマの傀儡となっていた。肉体を自由に操るだけでなく、脳に宿った知識や経験まで自在に引き出せるようになり、あまつさえ肉体の名前で呼ばれてしまえば、まるで生まれた時から自分が地球人の【郡勇作】だったような気すらしてくる始末だ。心の奥底で本来の肉体の持ち主が、小さな叫び声を上げているのが、ますます背徳感を駆り立て、ガンマの興奮を誘う。


「イクッ! 【郡先生】の足コキで、俺、イっちまうっ♥ おお゛ぉぉっ♥♥♥」


 ガンマの足がギュッとアルファのペニスを握りしめた直後、先端から白濁液が飛び出した。粘ついたそれが、【郡勇作】の顔や胸部に飛び散り、ビチャッと音を立てて彼のへそにまで垂れていく。生温かい感触にさえも感じたガンマは、【郡勇作】の厳つい顔をデレッと緩ませた。


「あ、ありがとう……ございます、【郷田先生】♥」


 尊敬する先輩の濃厚な子種を、全身で受け止める。こんなに光栄なことはない。ガンマは胸にこびりついたザーメンを指で拭って舐めると、【郷田守】のイチモツにしゃぶりついた。


「んぐっ……♥」


 反り返って熱くなった肉棒。その先から溢れる液体をゴクゴクと喉を鳴らして飲み下す度、自分の胃の中にあまりにも濃い雄の子種汁が注ぎ込まれていくのを感じる。それが気持ちよくて、嬉しくて、ガンマはさらに飲み込もうと唇を窄めた。


「んっ♥ おー、お掃除フェラか? 学習が早いじゃないか。さすがはエリート寄生生命体のガンマ──、いや俺のかわいい後輩の【郡先生】だ♥」


「はぁ……♥ ちゅるっ、んむっ、はむぅ♥♥♥」


 ガンマは舌をペロペロと動かして、アルファの男根にへばりつくザーメンを舐め取った。青臭くて、生臭い。だが寄生生命体であるガンマにとっては、優秀な雄のDNAは何よりのご褒美だ。


「【郷田先生】……、そのデカい雄マラ、俺のケツ穴にハメてください♥」


 ガンマは、両手で自分の尻たぶを割り開いた。そして、くぱぁと拡げたアナルを見せつけるように、腰をアルファに向かって突き出した。その行動にアルファはゴクリと生唾を飲み込み、彼の股間のモノが再び鎌首をもたげる。


「【郡先生】、その身体を完全に支配できたみたいだな? じゃあさっそく、優秀な君にはご褒美をやらんとな……♥」


 筋肉たっぷりのデカくて硬い雄尻。その谷間の奥に見える肛門は、排泄以外で異物が出入りしたことなどないだろう初心な形をしている。アルファはそこへ、唾液とザーメンでぬらぬらと光る剛直を押し当てた。それは、まるでキスをせがむようにパクパクと開閉を繰り返す、【郡勇作】のアナルへと潜り込んでいく。


「あっ♥♥ んおお゛っ♥♥♥ きたっ♥ 【郷田先生】……のデカマラッ♥♥♥」


 ゆっくりと肛門を押し広げられる快感に、ガンマが背筋を震わせた。初めて味わう屈強な男のチンポの圧迫感。尊敬する先輩との合体。興奮しないわけがない。


「おぉっ♥ この締め付け……ッ♥ ノンケ体育教師の……、キツキツアナル♥」


「お゛っ♥ んぉおおっ♥♥♥ すごっ、あ、あ゛ぁ~~ッ♥」


 筋肉隆々の体育教師二人は汗まみれになりながら、狭い室内に淫靡な音と喘ぎを響かせ、幾度も射精を繰り返した。



***


「うあああっ! 俺……、俺の尻が、こんなっ……!」


 尻の穴を極太の男根で穿たれる感触に、勇作は打ち震えた。ただでさえ、肛門で異物を受け入れるなんて異常なことだというのに、その質量といったら半端ではない。なんなら、排泄用の小さな穴が裂けてしまわないのが不思議なくらいだ。ギチギチと肉壁を押し広げながら侵入してくる亀頭の圧迫感に、尻穴がキュッと収縮し、それを必死に咥えようと締め付ける。


「あぁ゛っ……イイ゛ッ♥♥ 人間の肉体で行う性行為……っ、癖になりそうっす♥ 【郷田先生】のおマンコも、サイコーっすよ♥ ん゛っ♥」


 勇作のことを【郷田先生】と呼ぶのは、彼──【郡勇作】の肉体を乗っ取ったガンマだ。勇作は自身の肉体の支配権を寄生生命体であるガンマによって完全に奪われ、さらには彼と強制的に主従関係を結ばされて、別の肉体に乗り移れる存在へと変えられてしまった。そしていま勇作は、【郷田守】の肉体に寄生する羽目になり、かつての自分のチンポで犯されていた。正直、もはや何が何だか分からない。ただひとつ言えるのは、この肉体と脳が倒錯的な今の状況に激しく興奮しているということだけだ。おまけに──。


(ああっ♥ はあ、はあっ、すごっ……♥♥ 気持ちいっ♥ 気持ちいいよな、郡先生も? 郡先生に肉体を乗っ取られて、しかもケツ穴ガン掘りされるの、たまらん……うひひ♥♥)


 ずっと尊敬してきた先輩体育教師が、異星人によって性癖を捻じ曲げられ、後輩である自分に肉体を乗っ取られてもなお興奮し、喜々としている。初めはそんな郷田にドン引きだった勇作だが、勇作自身にも新たな性癖が芽生え始めているのを感じた。他者の肉体を乗っ取り、かつての自分のチンポでアナルを掘られる悦び。普通ではあり得ないその感覚は、勇作の性癖を180度歪めていた。


──グヂュッ……ズブブッ……ヌチュッ!


 立ちバックでガンマに犯され、チンポは【浪川翔】の肉体を操るアルファによって激しくしゃぶられ、すでに何度もイカされている。つい先日までは、異性愛者だったのに。自分が男に犯され、しゃぶられながら、こんなにも射精する変態になるとは思いもしなかった。

 浅瀬で波に揉まれるように身体を前後に揺らされ、勇作の唇から甘い声が上がる。腸内はかつての自分の肉棒を離すまいとするかのようにきつく締まり、異物を排除するどころか逆に奥へ奥へと引き込むような動きを見せている。


「うお゛っ、【郷田先生】のケツマンコ、俺のチンポ吞み込んで、離さないっす♥ んお゛ぉッ♥♥」


(ハアッ……♥ すげっ、俺ってこんなにエロい声出るんだ。やべえ、もっと聞きたい♥)


(ああ゛っ、郡先生のチンポサイコーーー♥♥♥)


 郷田の興奮した雄叫びに呼応するように、勇作の脳内は雄のチンポのことでいっぱいになっていた。さらにそのチンポは、かつての彼自身のモノなのだ。最高以外の何物でもない。

 性的指向を捻じ曲げられ、同性愛者に少しずつ染められていく感覚もまた、言葉では言い表せないくらいに最高の体験だった。


「もっと腰を振れ……ッ! 【郡先生】っ!!」


「はいっ、【郷田先生】♥♥」


 気が付けば、勇作は郷田に成り切って、かつての自分の肉体を乗っ取っているガンマに、命令口調で指示を出していた。【郷田守】の口から漏れ出す野太い声。他人を演じることで得られる倒錯感。高校教師になってから、ずっと鬱屈と抱えていた欲求不満が、取り払われていく。いま自分は郷田守となり、郷田守の肉体で快感を覚え、郷田守のチンポを震わせて、郷田守のDNAを鈴口の先からまき散らしている。その、何物にも代えがたいインモラルな行為に、勇作は酔いしれるのだった。


「ああ゛っ! 俺、体育教師の【郷田守】っ、後輩教師にケツ穴掘られて……、んお゛っ♥ イグッ! おお゛ぉ~~~ッ♥♥♥」


(了)

先生、乗っ取られてますよ! 先生、乗っ取られてますよ! 先生、乗っ取られてますよ! 先生、乗っ取られてますよ!

Comments

コメントありがとうございます! Leoさんのおっしゃる通り、『オレと異星人の乗っ取り・乗っ取られライフ』の続編です。自分の作品ですけど、結構好きでたまに読み返したりしてるんですよね~。 投稿日見たら、ちょうど二年前でびっくり! 二年前?!(笑)

ムチユキ

更新お疲れ様でした! だいぶ前の乗っ取り作品の続編です! 他人の体に転移されて元自分の体を犯した背徳感がやばくて最高です!

黒竜Leo


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