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ムチユキ
ムチユキ

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肉体を乗っ取られた警察官

「八島くん、君はゲイなんだろう?」


「えっ?!」


 ある日、警察署の署長室に呼び出された八島一秀(やしまかずひで)巡査長は、その質問に身を固くした。すぐさま否定をしようとしたが、喉が引きつったようになってしまって、うまく言葉が出てこない。


「調べはついているんだ。さあ、正直に言いなさい」


 署長である平間恭治(ひらまきょうじ)が、机に肘をつき両手の指を絡ませ、穏やかな声で問い質す。気のせいだとは思うが、目を細めた彼の全身からは異様なオーラが放たれているようだ。一秀は背中に冷たい汗が垂れるのを感じながら、目を伏せて拳を固く握った。


「やはり、そうか。……デリケートなことだというのに、無神経な質問だと思ったよな? 申し訳ない」


「いえ、そんな……。ですが、どうして私がそのぉ……、女性よりも男性のことが好きだということを? 私には妻子がいるのに……」


 そう答えた一秀の左手の薬指には、シルバーのリングが輝きを放っている。大学時代に柔道部の部員とマネージャーという関係で出会った女性と、卒業後ほどなくして籍を入れた。現在はその妻の紗英(さえ)と彼女との間にできた娘とともに暮らしているが、そんな一秀の性癖を知る者は署内には誰もおらず、当然一秀はこれまでの人生で誰にも打ち明けたことがなかった。なのに、署長がそれを知っていたことに驚きが隠せない。


「実は私もね──、同性愛者なんだ。同類だから、ピンときたっ……てとこかな」


 絡んでいたごつい指先を解くと、恭治はギシッと音を立てて椅子にもたれかかった。


「し、しかし署長も私と同じで、奥様がいらっしゃるでしょう? それにお子さんも……」


 たしか、恭治には五人もの子どもがいたはずだ。署内でも、子だくさんの愛妻家として知られている。それなのに、自分と同じ同性愛者だったなんて、本人の口から突然言われても信じられない。


「まあ……な。警察官として上を目指すのなら、妻を娶るのは欠かせない条件だ。君がそうだったのと同じようにな。それと多くの子宝に恵まれたのは、自分がゲイだということを周りに悟られないように、必要以上に妻と愛し合った結果だ」


 署長は苦々しそうな表情を浮かべながら続ける。妻に対して、罪悪感を覚えているのだろう。まるで苦虫を嚙み潰したような、という表現がぴったりだ。家族愛はあっただろうが、男女間での愛はそこには存在しなかったのだから、それも仕方がない。


「妻には悪いが、私は本当は男が好きなんだ。心の底から……な。確かに子どもができたときなんかは、それはもう嬉しかったよ……。だが……」


「だが?」


 聞き返す一秀に、恭治は渋い表情のまま声をひそめて続ける。


「……例えば君のような、肉体に恵まれたたくましい雄に抱かれたいという願望が、いつも私につきまとっている……。それが、決して叶わないと分かっていてもな。でもな、でもな……、そんな私たちの願いを叶えてくれる装置があるとしたらどうする?!」


 恭治の口調が、やにわに興奮したものへと変わった。早口で言いながら一秀のほうへぐっと身体を乗り出し、彼の肩をガッと掴む。いきなりのことに、一秀はビクリとして仰け反った。


「そ……、装置ですか?」


「ああ、そうだ! 八島くん、君にはぜひ、私といっしょにその装置の効果を体験してもらいたいんだよ!」


「そ、そんな……。私には妻も子もいますし……」


 恭治の申し出を断ろうとした一秀だったが、頭の中では署長である恭冶の言葉がぐるぐると回っていた。


──たくましい雄に抱かれる……。


 もしも妻や娘にバレることなく、男性とのセックスに興じられる抜け道があるとしたら? このチャンスを逃せば、もう二度とこんな話には巡り会えないかもしれない……。ブツブツと独り言を呟く一秀に、恭治は期待に満ちた表情を向けている。そして一秀は、迷いに迷った挙句、答えを出した。


「……分かりました。とりあえず、お話を聞かせていただけますか、署長?」


「君なら、そう言ってくれると思っていたぞ」


 恭治が満足げな笑みを浮かべると、隣室へと繋がった扉が開き、その向こうに待機していた二人のうち一人が一秀の目の前にツカツカと歩み寄ってきた。


「このたびは、当研究所が開発した装置、『ボディースワップ』のモニターにご協力くださり、本当にありがとうございます。私、担当の小谷と申します」


 年齢は二十代か、三十代くらいだろうか? 一秀は初めて耳にしたが、警察などの捜査機関を対象として、装備品やツールを開発する研究所というものが存在しているらしい。そしてその職員だと名乗った彼の浅黒く日に焼けた肌は、筋骨隆々でたくましく、はち切れんばかりに膨らむ全身の筋肉をピチピチの白いワイシャツと白衣で包み込んでいる。短く刈った頭に、いかにも真面目一徹といった精悍な顔立ちだが、無表情でどこか冷徹さのようなものが感じられる。


「さてと……。さっそくだが八島くん、服を全部脱いでくれたまえ」


「え? いま、ここでですか?」


 まさかの全裸になれと言われて驚いたが、一秀が恭治に目をやったときには、すでに彼のほうは制服を脱ぎ、ベルトを外すとズボンのジッパーを下げ、そのまま下着ごと一気に引き下ろしている最中だった。


「あ……」


 一秀は恭治が全裸になる様子を目の当たりにして、思わずゴクリと喉を鳴らした。


「どうした? ほら。さあ、八島くんも」


 素っ裸でボロンと巨根をさらけ出した上司にそう言われれば、従わないわけにはいかない。一秀は顔を赤くしながらも制服を脱ぎ、ズボンとパンツを下ろすと一糸纏わぬ姿になった。


「では、少々お待ちください」


 そう告げて隣室に行った小谷ともう一人の男が、ゴロゴロと音を立ててストレッチャーのようなものを押して戻ってくる。二台のストレッチャー。その各々の上には、目を閉じて生気を失くした全裸の男が横たえられていた。


「あ、あの、その人たちは……?」


 一目見ただけでも、一秀や恭治のような警察官にも負けないような、筋肉質の体育会系の男たち。そんな彼らの、丸太のように太い腕や分厚い胸板には、青い刺青がビッシリと彫り込まれている。


「彼らには、『ボディースワップ』の被験者になってもらう」


 昨日行われた、暴力団事務所の一斉捜査。彼らはその組の組長と、若頭らしい。強制捜査で押し入った際、組員たちが誰一人いない中、薬物中毒かなにかですでに意識を失っていた彼ら。見た目では無傷ながら、原因不明の昏睡状態で起きる見込みがないそうだ。


 そんな彼らと、現在研究所が開発中である『ボディースワップ』という装置を使用して肉体を交換し、強制捜査の前に彼らの組に何が起きたのか、その原因を突き止める。他者と肉体を交換できるということだけでも驚きだが、この装置のさらに驚くべき点は、入れ替わった相手の肉体に馴染むことができれば、彼らの記憶さえも手に入れることができてしまうということだ。そして【入れ替わり】後に、相手の肉体に馴染むには、性行為がもっとも手っ取り早いということも実証済みだという。


 一秀と恭治は捜査の一環として彼らと肉体を交換し、あくまでも円滑にことを進めるという名目で、思うまま男同士のセックスを愉しめるというわけである。しかも組長と若頭は、もともと肉体関係が深く、恋人同士なのではと署内では噂されている。その点でも罪悪感は薄く、すでに肉体が男とのセックスの準備万端なのはありがたいし、好奇心を掻き立てられる。



「では、この装置をセットしてください」


 小谷がそう言って、ストレッチャーの上の男たちに何やらヘッドフォンのようなものを取り付けた。そして恭治と一秀には、その装置を被ってスイッチを入れるように指示する。


「あ、あの……、自分たちが彼らの身体と入れ替わったとして彼らはどうなるんですか? 私たちの身体を犯罪者に使われると、私たちの立場が危ういのですが……」


「その点はご安心ください。意識を失った状態の彼らの魂はあなた方の肉体に宿りますが、彼らは意識を失ったままなので、あなた方の肉体が彼らの自由になることはありません」


 一秀の質問に、小谷が爽やかな笑顔を浮かべながら答える。その言葉はにわかには信じられるものではなかったが、彼の自信に満ちた笑顔、それに恭治の期待に満ちた顔を見ていると、一秀はそれ以上不安を口にすることはできなかった。


「では……、スイッチをオンにします……」


 恭治と一秀は顔を見合わせるとうなずきあい、ヘッドフォンから延びたコードの先にあるボタンをグッと押した。カチッと軽い音がして、装置が作動し始める。すると突然視界が揺れはじめ、まるで身体がバラバラになったかのような痛みが全身を駆けめぐった。しかも痛みだけではなく、それとともにすさまじい快感までもが沸き起こる。ビキビキとチンポが硬くなって、亀頭の先端から粘っこい我慢汁が垂れ流れ始める。


「あ……、ああああっ……♥♥」


 激しい頭痛の中、頭の片隅で一秀は妻と娘の顔を思い出していた。ああ……、紗英、凛々花(りりか)……。愛する家族たちの顔。そんなイメージにノイズが走り、彼女たちの顔が、これまでひそかに彼がオナニーのおかずにしてきた意中の同級生や同僚、ゲイビデオに出演していた男優たちの顔と入れ替わる。


「ひ……、ひぐぅッ!」


 一秀の横では、恭治がチンポをビンッと反り返らせて、その先端から白い液体をビュッビュッと放出している。そして、一秀もまたその後を追うように、自分の濃厚なザーメンをドピュッ、ドピュッと放っていた。脳汁がドバドバと出ているのを感じる。とてつもないくらい、気持ちいい……。それは、これまでに経験したことのないほどの快感だった。脳味噌の中身がすべて吸われ、空っぽになったその中に無理やり快楽物質を詰め込まれたような……。


 他人の肉体と自分の肉体が入れ替わる。そんな非現実的な状況に、彼は全身をビクビクと痙攣させながらも、恍惚とした表情で射精を繰り返した。



***


「はあっ……♥」


「うっ……♥」


 一秀と恭治が同時に絶頂に達して、その快感の余韻に浸っていると、やがて頭痛や全身の痛みは嘘のように引いていき、視界も元通りになった。そして目の前には小谷の姿がある。だが……。


「あ、あれ……?」


 一秀が目をパチパチと瞬かせる。自分の声がいつもと違う。痰でも絡んだのかと疑いたくなるような低い濁声。だがその声を発しているのが自分自身だと分かると、彼は上半身を起こしてペタペタと自分の胸や腹に触れた。


「んんっ……?」


 次は恭治が首を捻る番だ。彼は一秀よりも少し遅れて起き上がると、自分の鍛え上げられた肉体を見下ろし、信じられないといった表情を浮かべた。


「これは……」


 全裸のまま身体を見下ろす彼の視線の先にあるもの。それは筋肉に覆われた分厚く大きな胸板とぶっとい腕……。そしてそこには、いかにもヤクザといった刺青が彫られている。


「二人とも成功したようですね……」


 動揺している二人を落ち着かせるような口調で小谷が言う。一秀と恭治は、ハッとしてお互いの身体を見つめ合った。そして無意識に近寄った顔を突き合わせると、自然と唾液に塗れた舌を出して、お互いの舌と舌をレロレロと絡ませ合う。


「あっ……、八島くん。ちゅるっ……、れろぉっ♥」


「んっ、署長♥ むふぅっ……、じゅぱっ……♥」


 肉体が他人のモノと入れ替わったばかりだというのに、目の前にいる相手のことが愛しくて仕方がない。一秀は齢五十を越える組長の肉体に、そして恭治は三十代後半の若頭として、目の前にいる相手とのセックスを心の底から望んでいた。ついさっきまでは、上司と部下だった関係が今、逆転している。その事実に、これまで一秀の中に押し込まれていた加虐心が、脳内でドプドプと生成されて恭治へと向けられる。


「ふぅ……、署長。俺のチンポ、しゃぶってください♥」


 一秀が恭治にそう命令する。一瞬呆気にとられた表情を浮かべたものの、恭治は素直にうなずくと、座っている彼の股間に顔を埋め、むわっとした雄の匂いを発するチンポを口に咥えた。


「はむっ……、んふぅっ……♥」


 ジュルッ、ズチュッと音を立てつつフェラチオを行う恭治の口技はさすがで、一秀はその快感にブルッと身体を震わせる。どうやら彼らが付き合っているという噂は、事実だったようだ。普段から組長と若頭という間柄でありながら、肉体関係を持っていたに違いない。チンポをしゃぶらせても、相手に対してなんの罪悪感も感じない。うっとりとした恭治の様子を見ていて、一秀はそう思った。愛する部下であり、尊敬する署長。そんな相手に奉仕されれば、一秀は興奮するしかなかった。


「署長……♥」


 恭治の髪を鷲掴みにすると、一秀は彼の頭を掴んで激しく腰を振り始めた。


「んぶっ、んっ、おぼっ……」


 苦しそうな声を漏らす恭治だが、涙混じりのその表情はどこか嬉しそうだ。一秀はそんな彼の喉奥をガンガン突きまくりながら、自分の肉体が別人のモノになったことを実感した。そして同時に、その肉体を使って恭治のことを屈服させてやりたいという欲望がムクムクと沸き起こる。


「ほらっ、どうした、若頭? いつもみたいに、儂のチンポを気持ちよくしてくれよ♥♥」


 恭治の頭を掴んだまま、一秀はグリグリと腰を動かした。脳裏にはこれまで経験したことのない、男にフェラチオをされる光景が次から次へとフラッシュバックする。


 従順な組員たちや、金を払って買った屈強な男たちとの逢瀬。


 一秀の頭の中が他人の記憶でぐちゃぐちゃになりそうな中、喉奥まで犯されている恭治は苦しげな声を漏らして、目に涙を浮かべている。

 しかしその表情には恍惚の色が見え隠れしており、彼はついさっきまで自分の部下だった人間にイラマチオをされながら、まるで道具のように扱われることに興奮している様子だった。


「イクぞぉ! 儂のチンポ汁、飲み込めぇっ!!」


「んぶっ♥ おごっ……♥♥」


 ドクンドクンと大量の熱い汁がチンポの先から飛び出して、止まらない。硬くなった肉棒が、より大きくなろうとブルブルと震えながら、恭治の喉奥を激しく犯し抜く。


「んぐっ! ゴキュゴキュ! げほっ……、ごほごほっ!」


 ズルッと一秀がチンポを口から引き抜くと、唾液や我慢汁で口元を濡らした恭治が激しく咳き込んだ。どうやらうまく精液を飲み込めなかったらしい。


「どうだ、儂のザーメンは美味いか?」


 射精したばかりで息を荒らげながらも、一秀は口元に笑みを浮かべた。そのまま、跪いている恭治の背中に足をかけ、ドカッと蹴り飛ばす。人が苦しんでいる姿を見ると、顔がカーッと熱くなって、昂る気持ちが抑えられない。


「んひっ!」


 床に身体を打ち付けられた恭治が、悲鳴を上げてゴロンと転がる。その股間はビンッビンに勃起して、我慢汁をダラダラ垂らしている。一秀はそんな恭治の腹を蹴り上げた。


「ぐふっ……!」


「おぅ、若頭! 儂のマラぁしゃぶって、そんなに興奮したか? おおっ?!」


 ヤクザらしい口調で言いながら、一秀は恭治のことを踏みつけた。部下でありながら、直属の上司でもある人間を足蹴にする。そんな非日常的な行為が、一秀の興奮に拍車をかける。


「お……、押忍ッ♥ 組長のチンポしゃぶらせてもらって、俺っ、もう我慢できません! 俺のケツ穴に、組長のぶっといマラ、突っ込んでくださいっ♥♥」


 恭治はそう叫ぶと自ら四つん這いになり、尻を高く上げた。彼の股間では反り返ったチンポが震え、これまでにも組長の竿を咥え込んだことがあるであろうケツの穴は、ピンク色の肉を躍動させ、物欲しそうに蠢いている。そんな様子に、一秀はゴクリと喉を鳴らさずにはいられなかった。


「へっ……。この淫乱な雌豚がっ! 望み通り、そのド汚い雄マンコ、犯しまくってやるわい!」


「あひッ♥♥」


 ズブッと勢いよくチンポを挿入すると、恭治の口から歓喜の声が漏れる。一秀はそんな彼の腰をがっしり掴むと激しく腰を動かし始めた。尊敬する署長の肛門、信頼する若頭のアナル。これまでに経験してきた女性のヴァギナとは違う、締め付けの強い雄の尻の穴の感触が一秀を虜にする。


「あっ、ああっ……♥♥」


 男らしい顔を快楽で歪め、色っぽい野太い声を上げて悶える恭治の勃起したチンポからは、トロトロと透明な汁が溢れ出し、床に水溜まりを作っている。どうやらかつてはノンケの振りをしてきた彼は、この短時間のうちにアナルセックスの快感を覚えてしまったらしい。そんな彼の見る影もない姿を目にしながら、一秀は若いヤクザの穴の中を何度も何度も突き続けた。


「んひっ♥ あひぃっ♥」


「おらっ! もっとケツの穴ぁ締めんかい、若頭ぁ!」


「はひぃっ♥」


 男とのセックス。しかも、ヤクザの肛門に己のチンポを出し入れするという、普段の一秀からすればあり得ないシチュエーション。ついさっきまでは自分のモノではなかった脳内では、大量のドーパミンが繰り返し繰り返し生成されて、一秀の脳味噌をドロドロに溶かしていく。


「んおっ♥ お゛っ♥ いぐっ……♥♥」


「イケイケ、イけぇっ! おマンコ掘られて、もっとザーメンぶっ放せェッ!!」


 恭治が絶頂に達するとほぼ同時に、彼の肛門に大量のザーメンを注ぎ込んだ一秀は、チンポを引き抜こうともせずにそのまま腰を動かし続けた。射精しても射精しても、すぐに射精感が込み上げてくる。たくましい男のケツ穴を奥深くまで犯し、チンポを根元まで捻じ込む行為。カリ首が腸の粘膜と擦れる感触は、信じられないくらいの快感だった。


「んおっ♥ またっ……♥♥」


 二度目のオーガズムにもかかわらず、その量たるや並大抵ではない。まるで恭治を孕まさんとするかのような勢いだ。女にチンポをハメてイクなんて、もうできないかもしれない。そんなふうに思ってしまうほどのエクスタシーに、恭治は恍惚とした表情を浮かべていた。


「ふうっ……♥ おぅ若頭、一服するぞ!」


 射精後の心地よい倦怠感に包まれながら、一秀はタバコを咥えた。恭治にも一本勧め、二人は同時に肺いっぱいに煙を深く吸い込む。二人ともこれまでの人生でタバコを吸ったことなどなかったはずなのだが、今はもう何年も吸い続けたヘビースモーカーのような顔をして、スパスパとタバコを吹かしている。


「若頭、いえ署長。男のチンポ、ケツの穴でしゃぶった感想はどうですか?」


 一秀がタバコを咥えながら、強面の顔にニタニタとした笑みを浮かべる。そんな彼に対し、恭治もまた男前とも言える相好を崩すと、紫煙の塊をフーッと吐き出して応えた。


「たまらんぞ♥ 男のチンポをケツの穴にハメられるのも、前立腺ゴリゴリされるのも、女とヤるよりずっと気持ちいい。こいつを吸い終わったら、君にも──、組長にも俺のデカマラ、ケツマンコで味わってもらいますからね♥」




「この生活も今日で終わりかと思うと、なんだか名残惜しいな」


「そうっすね……」


 警察署の署長室。一秀と恭治は向かい合うようにして革張りのソファーに腰を掛け、複雑な表情で互いに見つめ合っていた。


 他者と身体を入れ替える装置、『ボディースワップ』の治験。そして、暴力団の組長と若頭の最後の記憶を探るために行われた肉体交換。


 一秀と恭治は彼らの記憶を蘇らせるというのを免罪符にしつつ、淫らな雄同士のセックスを幾度も幾度も貪るように繰り返した。もはや肉体はほぼ完全に馴染み切り、ヤクザの組長と若頭という人間のことなら、九分九厘把握できている。なのになぜか、彼らが意識不明の状態で発見された理由だけはどれだけセックスに明け暮れようとも、記憶にぽっかりと穴が開いたようになっていて知ることが叶わなかった。


 その点では残念としか言いようがなかったが、【入れ替わり】前では経験のできなかった、男同士の性行為を存分に堪能できた。短い間ではあったけれど、彼らは互いの肉体を骨の髄まで味わいつくした。身体はこれから再び元の状態へと戻るが、この一週間の記憶は、二人の魂にしっかりと刻み込まれたはずだ。



 ガチャリと音を立てて、署長室へと人が入ってくる。一人は小谷、そしてその後に続いて入ってきた二人の男たちを目にした一秀と恭治は、驚きのあまり目を剥いた。なぜならそこにいたのは、かつての己の姿をした男たち──、【八島一秀】と【平間恭治】の二人だったからだ。


 なぜ? 彼らは意識を失ったまま、眠りについていたはず──。


 訳が分からない。驚愕のあまり、言葉を紡ぐこともできない一秀と恭治の姿を見て、【一秀】と【恭治】が薄ら笑いを顔に貼り付け、口を開いた。


「いやはや……。なんだ、その顔は? お前さんらからすれば、まさかこんなことになるなんて……、って感じかぁ?」


「情けねえツラしてやがんなぁ……。組長! これからは俺らがマッポで、こいつらにワッパを掛けられる立場になったってことっすよね?」


(ど、どういうことだ……?)


 一秀がそう心の中で呟くと、【一秀】がそれに答えるかのように言った。


「くくっ……。この一週間でな、儂らもお前さんら同様、【入れ替わり】生活を楽しませてもらってたんだよ。徐々にこの身体に、儂らの魂を馴染ませながらなぁ♥」


 【一秀】──、いや彼の肉体を手に入れた組長が分厚い胸板を揉みしだきながら、うっとりとした表情でチンポを勃起させ、熱い吐息を吐き出した。


「まさか、こんなにうまくいくなんて、俺も思いもしませんでしたよ。この警察署長である【平間恭治】の身体を手に入れられたおかげで、油断した警察署内の上層部のやつらも、組の下のやつらと入れ替えることができましたしね」


 【恭治】──、もとい若頭が嫌らしい笑みを口元に浮かべながら自分の股間を撫でまわし、制服のズボンにテントを張る。その様子に唖然とする一秀と恭治の表情を見て、二人はゲラゲラと笑った。


「お前さんらがその身体でセックス三昧だった間にな、儂らもこの魅力的な身体、隅から隅まで、ケツの毛一本まで堪能させてもらったってこった♥」


「あんた方には感謝してますよ。入れ替わった俺らの身体に、自分たちの魂を根っこまで馴染ませてくれたんですからねぇ♥」


 彼らの言葉に、一秀と恭治の顔が青ざめる。自信に満ち溢れた二人。精悍な顔つきに、鋭い眼差し。その口調を除けば、どこからどう見ても警察官にしか見えない振舞いに、オーラを放つ彼ら。その姿を見て、一秀も恭治もただ口をパクパクとさせることしかできない。


 この状況を生み出した張本人である小谷はというと、ニヤニヤとした嫌らしい笑みを浮かべているだけだ。


「残念だったな。『ボディースワップ』を発明したやつらも含めて、お前らの味方だった警察署内のガタイのいい野郎どもの肉体はなぁ、み~んな儂らの組の下っ端と交換済みだ。ぐふふ♥ もうこの肉体は永遠に【俺】らのモノになったから、あなたたちにはその身体で生きていってもらわないといけないんですよ♥」


「な……っ!」


「貴様っ! 儂……、いや俺たちの身体、返せッ!!」


 一秀と恭治は、かつての自分そっくりの男たちに掴みかかろうとしたが、急に足から力が抜けて床に倒れ込んだ。事前にテーブルに用意されていたコーヒーに、筋弛緩剤が入れられていたのだ。


 恐怖と不安で吐き気がこみ上げてくる。そんな情けなく地面に突っ伏した二人の反応を目にした【一秀】と【恭治】は、笑みを浮かべながら水色の制服と下着を脱ぎ捨てた。

 あらわになる見慣れた肉体。警察署内でもトップクラスの豊富な筋肉量を誇る二人の裸体が、神聖な署長室内で曝け出され、組長と若頭はその姿を一秀と恭治に見せつけるようにポーズを取る。まるでボディービルダーのような、セックスアピールたっぷりの仕草。毛深い腋をこれ見よがしに披露したかと思えば、二の腕に血管を浮き上がらせ力瘤を作り、ナルシストのごとくそれを唾液まみれの舌でいやらしく舐め回す。


 そんな二人を目にした一秀と恭治は、胃の中身が逆流してきそうな不快感を覚えた。


「ほ~れほれ♥ 見ろよ、儂のエロい体ぁ♥ ……どうです、【平間署長】?」


「おほっ……♥ すげえっす、組長! ──いや、【八島】くん。君の体は本当に最高だよ♥」


 突如として表情も口調も変わった二人は、発情したように息遣いを荒くすると、目の前にいる相手と口づけを交わし、互いの肉棒を重ね合わせて腰を動かし始めた。




***


「ん゛ひぃいぃぃぃっ♥♥ あっ、あがぁっ! あぎぃいいいっ♥♥」


 ドビュルルルルッ!! ドブッドブゥゥゥッッ!!!


 恭治が獣のような声を上げて、床にザーメンを何度も何度もぶちまける。その尻の穴には極太のディルドが突き刺さっており、彼は自ら自分のアナルを、その太い棒でズボズボと犯していた。


「ひっ……、ひぐぅ。【署長】……♥ 俺のケツの穴ぁ、見てくださってますか? あっ、あぁぁっ♥♥」


 そんな恭治のことを見下ろしながら、【恭治】──、若頭はスマホのカメラを彼に向けていた。血管を浮かび上がらせたデカマラを揺らしながら、汗だくになった裸身をくねらせる彼の痴態。そんな姿に興奮した若頭は、恭治のアナルからディルドを引き抜いて、その代わりに自分のいきり立ったチンポをぶっ刺した。


「おひぃい゛っ♥♥♥」


 警察署長である【平間恭治】のデカマラが腸内を掻き回す快感で、恭治はビュルッと精液を噴射した。デカい図体の股座から生えた太い男根が、彼の腸壁を抉るようにしてピストンを繰り返す。


「おらっ、どうだ【若頭】? 私のチンポの味は?」


 ぶちゅぶちゅという下品な音を立て、精液まみれになった男の肛門がめくれ上がる。亀頭が腸壁に引っかかる感触、釣り針の返しのように腸内をこそぐように暴れまわる極太の男根の熱さ。彼はもう、かつての自分のチンポに魅入られていた。


「んぎぃい゛っ♥ すげっ、すっげぇよ……♥♥ ケツが燃えちまうぅ……♥」


 恭治が目にハートマークを浮かべ、快感に酔いしれた喘ぎ声を上げる。ほんの少し前までは警察官であり、部下を統率する署長として正義感に燃えていたはずの彼。しかし今、その彼は自分の肛門に与えられる甘い刺激に、無様にも屈服してしまっていた。もはや自分が何者だったのか、それすらも曖昧になってきている。ただ……、ただゴリゴリとケツの奥を抉られて得られる悦び。それだけが、今の彼のすべてだった。


「あひぃっ♥ あひひっ♥ ケツがぁ……、あっへぇ♥♥♥」


 かつて署内で清廉潔白な姿勢を見せていた漢らしい姿は今や見る影もなく、犬のように舌をだらりと垂らした情けない顔で床に突っ伏した恭治は、下半身を高く上げて犯されることに集中している。その腰の動きに合わせてぷるんっぷるんっと揺れるデカマラからは、粘っこいザーメンが飛び散り、署長室の床を汚し続けている。


「あ、お゛っ♥ 射精が止まらねぇっ♥」


 そんな恭治の痴態を、若頭同様スマホで撮影していた【一秀】──、組長はそのカメラを、一秀へと向けた。


「【組長】も、【若頭】みたいにもっと素直になりましょ? ほら、お尻の穴、ズボズボするの気持ちいでしょ、【組長】?」


「や……、やかましい……ッ!」


 反論しようとした一秀だったが、彼の肉体は意に反し、物欲しそうに肛門の襞をひくつかせてしまっている。太いチンポを、自分の体内に招き入れたい──。一秀もまた、恭治の淫らな姿に当てられ、ケツ穴の疼きを抑えきれなくなってしまっていたのだ。


「ち……違うっ! 【儂】……俺っはぁ……、クソォォッ!!」


 ケツ穴の疼きに負けじと、一秀が低い濁声で雄叫びを上げる。だがその口を塞ぐかのように、組長はチンポを挿入した。太くて長い男根が喉奥まで突き刺さり、一秀の身体がビクンッと痙攣する。


「あぶっ♥ おごっ、んぶぅっ♥♥」


「ほら、【組長】。 素直になりましょうよ。あなたの好きな、蒸れ蒸れの雄チンポですよ♥」


 頭上から聞こえてくる組長の声に脳が震えるような感覚を覚えた一秀は、彼のチンポをしゃぶりながら、操られるようにケツの穴を己の指でほじり始めた。


「んぶぅ♥ お゛っ♥ んごぉ……♥♥」


「そうそう、そうやって素直になればいいんですよ。ほれほれ【組長】、もっと舌を動かして!」


 言われるがままに、一秀は舌で組長のチンポを舐めると、ジュルッと音を立てて吸い上げる。頭がおかしくなりそうだ。ほんの数日前までは自分のモノだったチンポを、今しゃぶっている。しかもその太くて臭くて雄臭いチンポを頬張りながら、変態親父のようにケツの穴を指でほじくっている。そんな倒錯的な状況に興奮しながら、一秀は無我夢中で快感を追い求め始めていた。


「んぶっ♥ お゛っ♥♥ ぶへぇ……♥♥」


「ふぅ……。あんたのケツマンコもすっかり仕上がってきたようだな♥」


 喉奥までチンポを突き入れて精液をぶちまけた組長が、満足げに笑う。そして再びスマホで撮影を始めると、今度は一秀の背後へと回った。そしてザーメンまみれになったイチモツを、ほぐれきった雄穴へと宛てがう。膨れ上がった真っ赤な亀頭が、ぐにぐにと肛門の肉を押し広げ、ずぼりずぼりと淫猥な音を発しながら直腸内へと侵入していく。


「んぎぃい゛っ♥♥ おごぉ……、お゛ほぉおおっっ♥♥」


 【組長】のケツマンコが【一秀】の妻子持ち極太チンポを飲み込み、野太く下品な唸り声が署長室内で反響する。自分の体内に、かつての自分のチンポが侵入してくるという違和感。自分の人生が奪われてしまうかもしれないという危機感に襲われているというのに、【組長】の肉体は硬く勃起した男根から、大量の我慢汁を撒き散らしてよがり狂う。


「んお゛っ♥ んお゛おぉぉっ♥♥」


 そのまま床に突っ伏した一秀は、全身をガクガクと痙攣させた。ビラビラになった真っ赤な肛門の肉襞が、自分のことを犯し続ける竿に絡みつき、腸内全体がまるで生き物のように蠢いて、その極太チンポをギュウギュウと締め上げる。出るっ! そう感じた瞬間、一秀のスマホから着信音が鳴り響いた。妻からかかってきたときのメロディー。熱い吐息を吐きながらも、反射的にスマホに手を伸ばした彼だったが、彼の手が届くよりも先に、組長がその電話に出てしまった。


「もしもし、紗英か? すまん、仕事で今日は帰りが遅くなりそうなんだ。んっ……♥ 先に寝ててくれ。凜々花にも、パパがおやすみって言ってたって伝えておいてくれ。……あぁ、愛してるぞ、紗英♥」


 通話終了のアイコンをタップして、組長がスマホを床に置く。ニヤリと笑い、何の言葉も口にせず勝ち誇ったように見下ろす彼の姿に、一秀の脳内ではガラガラと何かが崩れていく音がした。

 肉体を奪われ、妻や娘まで奪われようとしている。その事実に、一秀は絶望するしかなかった。全身から力が抜け、これまでどうにか保っていた理性が少し、また少しとその形を失っていく。犯される悦びに耐えていたのが、途端に滑稽に思えて、襲い来る心地よい刺激にとうとう彼は身を委ねた。


──ああ、出るっ……!


 一秀が絶頂に達そうとした瞬間、組長が先に限界を迎えた。


「あっ、いくぞ【組長】っ……! 全部、あんたのケツの中にぶちまけてやるからなっ♥♥」


 ドッ!ドッ!と腸の奥底へ精液が叩きつけられる感覚。腹の中が煮え滾るように熱い。前立腺に膨張した亀頭をゴリゴリと擦り付けられ、一秀は涎をまき散らしながら絶叫した。気持ちいい!きもちいいっ!! キモチイイ~~~ッ!!!


 自分よりも屈強なガタイを持つ雄に犯され、乱暴に扱われ、腹の奥をめちゃくちゃにされるという屈辱的な行為。だというのに、それがどうしようもなく心を満たしてくれるのだ!

 ケツ穴をギチギチに締めつけながら、一秀もまた絶頂を迎えた。触れられてもいないのに、限界にまで反り返った男根からビュルッと真っ白なザーメンが発射され、床にボタボタと垂れ落ちる。


「あ……っ♥ あひ……っ♥」


 肛門からズルリとチンポを引き抜かれると、その感触にも感じてしまった一秀は、濃い白濁液をドロドロと垂れ流しながら、情けないアヘ顔を浮かべた。


 もうだめだ……。どうにかして元の肉体に戻らなくては……。頭の片隅で、そんなことを考えている自分に気付いて笑いがこみ上げる。そんなことなど、もう不可能に決まっているではないか。【儂】はこれからずっと、この肉体で生き続けるのだから──。


「へへっ♥ 【組長】さんっ! 次は、俺のケツマンコも犯してくださいよ!」


 組長がトロけた顔で一秀を抱き起すと、太い指で自分の肛門を押し広げた。ずっとコンプレックスだった毛深い尻。筋肉が詰まってがっちりとした臀部に目が奪われる。これ以上射精すると、自分が自分ではなくなると脳内で警鐘が鳴り響いてやまない。だというのに、そんな考えは快楽の波によって押し流されてしまった。


「あ……♥ おう……」


 一秀はチンポの先端を組長の肛門に押し当てると、ゆっくりと挿入していった。熱く絡みついてくる腸壁がチンポを包み込み、心地よさに腰を動かすのを止められない。いつの間にか周囲には彼の上司や同僚たちが──、いや彼らの肉体を乗っ取った暴力団の組員たちが、己のチンポをさらけ出しながら群がっていた。


「は……っ♥ あぁ……んっ♥♥」


 腰を振り、一秀が組長の肉体にがっつき始めると、周囲の男たちが一斉に手淫を始めた。肉体を交換した者たちの性行為を目の当たりにし、同じように他人の肉体を奪った彼らはその光景に興奮し、夢中になって自慰を続けている。


「ほらっ……♥ ほら【組長】ッ! 俺のケツマンコ気持ちいいでしょうッ!?」


 ズパンッ!ズパンッ!と一秀が腰を打ち付けると、その快感に組長は顔を蕩けさせる。男前の顔が、涎に塗れて台無しだ。おまけに快感をその全身で十全に味わっているようで、チンポの先端から先走り汁をダラダラと垂れ流しながら、あられもない声を上げている。いま、署長室内にいる全員が、【入れ替わり】という状況下でのセックスの虜になっていた。


「あっ♥ んあ゛っ♥ あ゛ぁぁんっ♥♥ すげっ、ケツマンコ、ぎもぢいぃい……ッ♥♥ 【組長】ォ……、くみちょッ……♥♥♥」


「お゛ぉおっ♥♥ お゛っ♥ 出すぞ、おまわりぃぃぃ!! イグッ!イグゥウッッ!!」


 一秀と組長が射精すると同時に、周囲の組員たちも一斉に精液を噴射した。柔剣道で鍛え上げた屈強な警察官たちの肉体が激しく躍動し、屹立した肉棒の先端からビュウビュウと真っ白なザーメンが発射を繰り返す。正義感に満ち溢れていたはずの男たちの精悍な面構えは、皆一様に【入れ替わった男たちの性行為】に興奮するあまり、もはやぐちょぐちょに乱れ切っている。


「あ……、あぁっ♥♥」


 そんな光景を目の当たりにして、一秀の頭の中で何かがプツリと切れたような音がした。醜悪ともいえる匂いを放つザーメンまみれの床にダイブし、床に飛び散った己の精液を舐め取る。苦い味が、舌を通じて脳へと伝わり、その味さえもが悦楽に変換されていく。同じように床に転がった恭治もまた、己の全身に白濁液を塗りたくり、床を舐め、誰かに犯されることを望んで尻を高く掲げた。


「うひ……っ♥♥ 変態の儂のおマンコ、犯してくれえぇッ♥♥」


 今となってはもう、これまで警察の一翼を担ってきた真面目で誠実な巡査長としての姿はどこにもない。ガタイだけは立派だが、上半身は刺青で覆われ、しかもその中身はドスケベな変態親父。顔面も体も、他人のザーメンと自分の精液で汚され尽くしてもうドロドロだ。


「あっ♥ お゛っ♥ お゛ほぉ……、おぶぅ……ッッ♥♥」


 そんな自分を客観視する暇もなく、一秀は太いチンポをケツ穴へとねじ込まれた。肛門が裂けるのではないかと思うほどの質量に圧迫される感覚、それが内臓全体を震わせた。痛みに近い感覚に悶絶しそうになるも、それはすぐに快感へと変換されていく。筋肉自慢の雄二人の極太チンポが二本、ケツの穴に突き刺さり、口の中にもチンポを突っ込まれ、全身が犯されている。もう何が何だか分からない……。何もかもが曖昧で、ただただ気持ちいいという感覚だけが全身を貫き続ける。横では恭治が、電車の連結のようにして男のアナルにチンポを挿入し、そして彼もまたアナルにチンポを挿入されながら喘いでいる。


「お゛っ♥ おぐぅっ♥♥ ケツが、うひっ♥ ぎもぢいぃ……っっ♥♥」


 ビュルッ!ビュルッと噴水のように精液を噴出しながら、【若頭】はチンポを差し込んだ相手の体にもたれかかって全身を震わせ続ける。【組長】もまた肛門と口内両方に与えられる激しいピストンに悶え、延々と続く絶頂の波から抜け出せないでいた。どうしてこんなことになったのか? そんなことを考える余裕などもうない。ただただチンポをハメ、チンポをハメられる感触が気持ちいい……。もっと突いて欲しい……。



 薄れゆく意識の中で、妻と娘たちの笑顔が瞼の裏に浮かんだ気がした。これから妻は俺の肉体を乗っ取った相手に喜んで体を捧げ、娘はその男のことを父親だと慕うのだろう。そして成長した彼女は、ヤクザの組長になってしまった俺のような人間を汚物でも見るような目で見て、軽蔑の言葉を口にする。そんな未来が、俺の頭をよぎった。だが、それでもいい……。


「もっとぉ……♥ もっとマッポの雄チンポで、儂の尻の穴ぁ、突いてくれぇえぇっ♥♥」


 そんな妄想にすら興奮しつつ、一秀は同じように肉欲に溺れ切った恭治を視界の端に収めながら、硬くなったチンポを震わせるのだった。


(了)



以下、差分イラストです







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