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作画を上達させるための段階と練習方法

 こんにちは、とっととねろ太郎。です。

 なんで急にこんなものを載せるかというと、たまに練習方法について質問されるからです。今後また質問されることがあれば、このページのURLを教えれば早くていいかなと思いました。

 こんなの載せるほど絵が描けるというわけでもないしお絵かき歴も漫画歴も浅くまだまだ途上なのですが、他に具体的な練習方法などで悩んでいる方の参考程度になればいいかなとも思うので、今回は載せてみることにしました。

 ちなみに、短期間で上手くなるとかそういった練習方法ではないです。毎日続けていくことに意味があります。

 また、主に人体の作画についての練習方法ではありますが、人体が描けるようになると大概のものは資料があれば描けるようになるので、応用も効くようになります。



0.作画練習の段階


 作画を上達させるためには段階があります。自分のレベルに合った練習を積み重ねることで作画力が上がっていきます。


 僕はもともと学生の頃はさほど絵を描いておらず、卒業後は少し社会に出たあといろいろあってすぐにひきこもってしまい、アニメ・ゲーム・漫画に浸かりながら描くのにハマって今に至ります。

 もともと遊び程度に描いていたこともありますが、見様見真似でキャラクターの正面の顔と斜めの顔がギリギリ描けるくらいでした。手足や身体は一切描けませんでしたし、全身を描くなんて不可能だと何度も諦めた経験があります。


 具体的な作画の技術論とかをここに書くつもりはありません。

 なぜかというと、参考書籍として挙げている本に技術的なことはすべて書かれているからです。そもそも僕はまだまだ練習途上の身で、他にも書籍から勉強することばかりなのでそんな僕が技術を語るのも変な話です。

 作画のハウツー本の著者は有名な人ばかりで、そちらに書かれてあることがすべて正しいし長い作画指導の経験に基づいてます。指導経験豊富な著者を信じて参考書を読みましょう。


 では僕がここに何を書くかというと、どういう順番で具体的にどの参考書を使ってどういった練習をしていくと作画力を向上できる、という指針になります。自身の経験に基づいているだけなので、あんまり鵜呑みにはしないようにしてください。自分に合った練習方法というのはあります。何ヶ月も取り組んでも効果が出なかったりする場合は変えてみるなど、柔軟にやっていくと良いと思います。

 そしてコツコツ練習して、ちょっとずつ上手くなっていくのを楽しんでやっていきましょう。上達を楽しめるようになれば練習も続くはずです…!! あまりすぐ結果は求めてはいけません。焦らずのんびりやりましょう。描くのが楽しくなくなってしまうと元も子もありません。



 以下の4段階をこなしていきます。



段階1 立体的な作画ができるようになり、絵に「触れる」ようになる

段階2 『マイケル・ハンプトンの人体の描き方』の習得

段階3 『リズムとフォース』の習得

段階0 好きな作風を取り入れる



 最後の「段階0」はどの段階でも取り組める段階なので0としています。


 各々説明していきます。



段階1 立体的な作画ができるようになり、絵に「触れる」ようになる



◎段階1の目標


 線を引きながら絵の表面をなぞるような感覚を得ることです。絵がある程度描けるようになると、ペンで絵の表面を立体的に触っているような感覚が得られるようになります。

 絵が描けない人からしたら意味がわからんと思うでしょうが、描けるようになると直にペンで立体的な表面を触っているような気持ちで描けます。

 おっぱいなんかはおっぱいを撫でるつもりで描いてます。世の中の絵が描ける人たちはみんな絵の中の人物に触っています。なんかえっちですね。

 この感覚は、自然に絵が描けるようになった人はいつの間にか身についている感覚なのかもしれません(友人があまりいないので、他の方の体験も聞いてみたいところです)。僕はもちろんこの感覚はもともと持っておらず、地道な練習で身についていきましたので、練習を始める前の僕に近かった人にとってはかなり参考になるのではないかと思っています。


 この感覚を得ることが段階1の目標であり、この感覚が得られない内は次の段階へ行かないようにしたほうが無難です

 自分のレベルに合わない練習は時間を無駄にする可能性があります。僕はしました(いきなり細かい筋肉を覚えようとしましたが、全く身になりませんでした)。


 ちなみに僕の場合は4ヶ月~半年くらいやり続けてこの感覚が得られるようになりました。この感覚が出てくるようになったときはすごく感動したのを今でもよく覚えていて、描くのが特に楽しくなった時期でした。



 この段階における練習方法は以下の3つです。


① 『箱と円筒で描く』をスケッチする

② 30秒ドローイング

③ 『マイケル・ハンプトンの人体の描き方』を54ページまで読む


それぞれ練習内容と、練習の程度、具体的な練習方法について書いていきます。



① 『箱と円筒で描く』をスケッチする


https://x.gd/qm4Pe


『箱と円筒で描く』は「立体的に人体を描く」ための作画集です。

 絵を描き始めた頃というのはまず立体的に絵を描けませんが、繰り返しこの作画集をたくさんスケッチすると描けるようになります。


 「スケッチ」と書いたのは、「模写」と書くと気構えて練習してしまうからです。

 この練習では「模写」のように完全に作画集の作例と同じものを描こうとはしません。というか、最初からその練習は初心者にとって重すぎます。相当の覚悟がないとまず練習は続かないでしょう。この段階では毎日無理なく続けていけることを目標にすべきです。

 「似ていれば良い」というくらいの気持ちで「スケッチ」をしていきましょう。


練習量


 30分~1時間を目安に行います。時間はやる気があればもっと長くやってもいいです。たくさんやればやるほど効果は上がります。


練習の進め方


 2日前スケッチしたページ1日前スケッチしたページ今日のページ


 2日分の復習を合わせながら進めていきます。繰り返し描いたものは少しずつでも覚えていけます。練習したことを忘れてしまわないように、しっかり復習をしていきましょう。



 30秒ドローイング


https://www.posemaniacs.com/ja/tools/thirtyseconds


 超有名な練習方法ですが、30秒で切り替わるモデルをどんどん描いていくという実は割とヘビーな練習方法。

 この練習で重要なのは、「モデルを見ながら手を動かし、手元を見ずに描く」という部分に尽きます。これを意識しない場合、練習は無意味に目と手が疲れるだけとなります。

 普通に日常生活を送ってきた人の場合、意識して「手元を見ずに描く」ということをしたことのある人はほとんどいないでしょう。

 この練習では「見ているものをそのまま直感で描く」という意識付けができるようになります。初心者の時期は手元で描いているものに集中するあまり、スケッチ対象全体が見えなくなりがちです。手元を見る時間より、スケッチ対象を見ている時間を増やすことを目標にやっていきましょう。出来上がったスケッチの精度を気にする必要はあまりありません。


 もう少し具体的な30秒ドローイングの練習方法を以下に書きます。


□セミブラインドドローイング 


 手元を見ず、スケッチ対象をなるべく見るという意識をしながら、ペンを動かしてスケッチ対象のモデルを描きます。たまに手元は見てもいいですが、チラっと確認する程度にしてください。

 このとき、ペンをキャンバスから離さないようにしてください。線を全部つなげて描くようなつもりで、ガサガサとモデルをスケッチします。



 キャンバスからペンを離さずに手を動かすとぐちゃぐちゃになりますが、それで構いません。ぐちゃぐちゃと手を動かして描きながら、モデルを見る→手元がわからなくなったら手元をチラっと見る→すぐにモデルを見る という動きを繰り返して描きましょう。完璧にモデルの形に合わせようと思う必要はありません。なんとなくモデルのシルエットに近いなと思えるスケッチを目指しましょう。

 

□ブラインドドローイング


 完全に手元を見ません。強く手元を見ないという意識をして、30秒ドローイングしてください。

 かなり難しい練習方法ではありますが、どうしても手元を見ながら描いてしまうという人には非常に有効です。描いたスケッチは特にぐちゃぐちゃでひどいことになると思いますが、全く問題ありません。


□立体ドローイング


 ①の『箱と円筒で描く』に出てきた内容を意識しながら、箱や円筒などの単純な立体を用いてモデルをスケッチします。ちょっと難しい内容になるので、時間は60秒とか、長めに取りましょう。


□ジェスチャードローイング


 後述③の参考書で説明されている「ジェスチャー」を意識しながらスケッチします。ジェスチャーが何なのかは参考書に丸投げします!!



練習量


 いろいろ練習方法を挙げましたが、好きな方法で20体ほどスケッチします。もっとやりたい人はたくさんやりましょう。続けやすい用に練習量は調整しましょう。




追記(2024-06-25)


 なぜ手元を見ずに描くことが重要なのか改めて考えましたが、おそらくこれは「モデルを(立体として)見る」と「ペンを動かす」という2つの行動を同時に繰り返し行うことで、「立体を想像しながらペンを動かす」ことができるようになるからだと思います(あくまで経験上の話ですが)。つまり「立体に触るように描く」という感覚を強めていくための練習です。



③ 「マイケル・ハンプトンの人体の描き方」を54ページまで読む



 https://x.gd/rM7rT


 こちらの本を54ページまで読みます。読む際はKindle版がおすすめです。iPadなどタブレットのほうが日常的に読んで勉強する際には便利ですし、防水ケースなどを使えば入浴中にも読んだりできるので僕は基本で使う参考書はすべてkindleなどの電子書籍にしています。

(ただ、前述の『箱と円筒で描く』は電子書籍がありません。僕の場合は1ページずつ写真に撮って自分で電子データを作りました)


 この本では54ページまでが大まかな人体作画の手順を示した内容となっています。具体的な筋肉などの説明は出てきませんし、細かい筋肉を覚えていなくても理解できる内容です。

 描かなくて良いのか? と思われると思いますが、とりあえず毎日読んでください。人体を作画していくための原則・手順をまずは覚えこんでいきましょう。手順を覚え、守り、実際に描く時に使ってみる。そうやってまずは基本を覚えていきます。(もちろんスケッチしてみるに越したことはありませんが、張り切ってやりすぎると多分毎日練習が続かないです)

 こちらの本では人体を描いていくために大まかに4ステップほど踏んで下書きを仕上げていきますが、実際にやろうと思うと最初は大変ですし時間もかかります。ですが普段からこの基本を守っていれば、ステップを飛ばして描くこともできるようになり勝手に描くのが速くなっていきます。焦らずに順番に作画していくこと、最初はそれが大事です。




 以上が段階1の練習内容です。

 各練習内容は、相互に良い影響が出ていくものなのでなるべく全部やるようにすると良いでしょう。②の30秒ドローイング練習方法の後半で挙げた内容(立体ドローイング・ジェスチャードローイング)がそれです。各参考書の内容を、30秒ドローイングで実践していくことで身に着けていきます。

 練習量などは調節してください。この段階で大事なのは、毎日続けることです。よく、たまに休んでも良い、という意見もありますが、僕はなるべく休まないほうが良いと思っています。これは性格もありますが、一度休むと僕はズルズルと休んでしまうので、しんどいときはほんのちょっとだけ練習するようにして調整してました。毎日のルーティンにしてしまうのが一番ラクに続けられる方法です。


 練習をこなしていくと、絵に触っているような感覚が身についていきます。①で立体的に描けるようになり、③で人体の描き方の手順を知り②で直感的に描くことに慣れ、①③の知識も試す。(③は一番難しい内容なので、順番的には最後にしてます。)そういったことを繰り返すうちに、描く力は少しずつついていきます。







段階2 『マイケル・ハンプトンの人体の描き方』の習得


◎段階2の目標


 ポーズを参考にしなくても人体作画ができるようになることです。

 これは段階1よりずっと時間がかかりますし、僕自身もまだまだできていない部分が多い段階なので、長くやっていくつもりで取り組みましょう。


◎練習方法


 この段階に上がる頃には、かなり立体的なスケッチができるようになってきます。ようやく、具体的な筋肉などを覚えていっても良い段階です。早い段階で覚えようとするとあまりの情報量にパンクするので、立体を理解できるようになってからのほうが覚えが速いです。


 この段階はあまり詳細に説明することもありません。

 段階1で勉強した『マイケル・ハンプトンの人体の描き方』の全ページを学習していきます


 練習方法は作画例をスケッチするのも効果的ですが、描かずに読んで作画例を観察するというのも重要です

 ここまでくるとある程度立体的には描けるようになっていますが、正確さはそれほどでもありません。描かずに観察する練習は、正確さを上げる練習にもなります。なぜかというと、描くという練習ばかりしすぎると、どうしても描く行為に集中するあまり客観的に観察できなくなるからです。

 「昨日描いた絵を今日見てみたら作画がおかしかった」という経験がある方はかなりたくさんおられると思いますし、僕自身今でもそういうことがあるのですが、原因は「客観的に観察できていない」からです。描くことに前のめりになり集中しすぎるあまり、全体が見えなくなっているとよく起こります。これを防ぐためには、客観的に見ることを習慣にする必要があります。そういう習慣をつけるためには、描かずに参考書を読んで作画例を観察するようにすると効果的です。作業前に参考書を読んで、客観的に見ることを強く意識しておくのも良いでしょう。また、意外と描かなくても毎日読むことで作画例の記憶が定着してきて、作画自体もちょっとずつ上達していきます


 ◎練習量


毎日無理なく練習できる量を自分で決めてください。段階1を続けてきた人にとっては、既に自分に合った練習量を見つけていることと思います。

 ただ、守ってもらうこととして


・ 段階1の②「30秒ドローイング」は今まで通り続ける

・ 復習をしながら進める


 上記の2つは確実にこなしていくようにしましょう。

 30秒ドローイングは本で身につけた知識を試す練習になりますし、インプットした知識をアウトプットしていくと身につきやすいです。復習は言わずもがな、記憶の定着に必要です。最低でも2日分の復習をしながら進めていきましょう。



◎段階3に進む時期


 ある程度人体が描けるようになってきたな~とは思うけど、なんかカッコよく描けない……スタイリッシュな感じにならない……という時がそのうち来ます。その時は段階3へ進みましょう。

 プロっぽい雰囲気とか、おしゃれとか、センスがあるとか、関西人的な感覚でいうと「シュッ」としてるとかいろいろな言い方があると思いますが、そういう部分を鍛えたい!という気持ちになってきたら段階3へ進みます。



段階3 『リズムとフォース』の習得


https://x.gd/5jqwO


 こちらの参考書をこなすのが段階3です。こなし方は段階2と同様です。

 この参考書は、「線が作り出すリズム(流れ)、力強さ」の解説に特化した本です。どのように線を組み合わせていけば力強い雰囲気や、流れるような作画ができるかのヒントになります。作画の上手な方の線は洗練された雰囲気があると思いますが、こちらの参考書は「なぜ作画が洗練された風に見えるのか」を観察するための知識にもなります。上手い方の絵を観察して理解していけるようになれば、ただ真似をするだけではなく技術を吸収していけるようにもなるはずです。


 おそらくこの段階まで学習する場合、大概の作画の教本は読んですんなり理解できるようになっている段階ですので、もしなにか気になる本があれば追加で学習していきましょう。パースの勉強なども重要ですし、塗りにこだわりたい人は塗りの参考書も必要でしょう。他にも服のシワについて書かれた専門的な本などもありますし、勉強できることは山程あるはず……必要と思った本はどんどん買って読みましょう。何か良い本があれば僕にも教えて下さい。


 この段階でも段階2は続けてやっていきます。





段階0 好きな作風を取り入れる



 とにかく好きな作風の絵や、漫画などを集めましょう。で、見たり読んだりします。それだけです。

 ただ、毎日見たり読んだりするようにして、時間をかけてじっくり観察します。毎日好きな作品を見ていればかなり記憶にも残っていきます。すると、自分の作風も勝手に近づいていきます。作品に影響される現象とも呼べるかもしれませんが……それを意図的に起こしましょう。自分にとって良いと思える形を覚えていけるので、好きな感じの作品が描きやすくなったりします。

 まったく同じものを描こうとかは思おうとせず、ただただじっくり穴が開くくらい見たり読んだりしましょう。好きな作品であれば全然苦痛になりませんし、ラクに続けやすいと思います。

 



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