王者への道
Added 2018-06-30 08:30:08 +0000 UTC「あと1g…。」 藤木は頭を抱えていた。 辛く厳しい減量を乗り越えて今日の日を迎えたというのに 念のため計量会場に行く前に部室で体重計に乗ったところ、規定の体重より1gオーバーしていた。 水分も昨日夜から一切取っていない。正直フラフラだったが、これはいつものことだ。しかしこれではもうこれ以上体から抜くことのできる水分など全くない。 「どうすりゃいいんだよ…。」 せっかく青春をボクシングに捧げて来たのに、 同級生たちが彼女を作ってよろしくやって、次々と童貞を卒業して行くなかで、俺は高校3年生になってもチェリーボーイのまま。 それでも、自分の好きなことがやり遂げたかった。 よく言えば真面目、悪く言えば不器用な藤木が、今こんな壁に直面する羽目になるとは神様もひどいものである。 しかし、たった1人の神が彼に微笑んだ。 問題はその神が司る領域がエロス、いわゆる「性愛」であったことかもしれない。 薄暗い部室で頭を抱える藤木を、同級生の井上が見つけた。 「?…藤木?」 「…あぁ、なんだ井上か。」 「なんだよ。俺で悪かったな。お前何やってんの?こんなとこで電気もつけないで。」 「1g多かったんだ…。」 「は?」 「今日、最後の大会の計量なんだけどさ、今測ったら1gオーバーしてるんだ。このまま計量会場行っちまったら、試合前から失格だ…。」 「…マジかよ。」 「せっかく今まで頑張ってきたのに…。」 「…。」 「彼女も作らないで、勉強もしないで、ボクシングのことだけ考えて高校来てたんだぜ?なのにこの結果だよ、笑うしかねえだろ。」 「勉強はしておけよ。」 「うるせえよ。」 「…。」 ジョークのつもりだったのだろうが(しかし藤木は万年赤点ギリギリの追試名物男で有名だった。)、あまりに全てが投げやりでまとまりがつかない。 「…なぁ。」 「あん?」 「まだ抜ける部分ってあんじゃねえの?」 「ねぇよ…昨日から水も飲んでねえ。小便も汗も出やしねえよ…。」 「…まだあるだろ。」 「あるわけねえだろ。腎臓でも売れってのか?」 「…ここだよ。」 「うぉっ!?」 「ここにまだ抜けるもんあるじゃねえか。」 「いっ、井上っ?」 そう言って井上は藤木の股間を鷲掴みにする。 「俺が口でしゃぶって抜いてやるよ。一回の射精で0.2gは軽くなるらしいぜ。5回抜けば1gクリアだ…。」 そう言って怪しく笑う井上は本当に藤木のよく知る井上だったのだろうか。 「…なるほど。よし、井上!頼めるか?」 だがその怪しさに気がつけるほど藤木は頭が良くなかった。側から見ればとんでもない提案なのだが、彼の中では1gの減量という結果だけが全てだったのである。 「任してくれ…。体育の長谷川も、世界史の伊藤も骨抜きにしたテクで搾り取ってやるよ…。」 不穏な井上の言葉に 「おう!頼んだ!」 満面の笑顔で藤木は答えていた。なお、この空間にはなんらかの催眠術や魔法によるマインドコントロールなどの作用は一切及ぼされていない。 井上の不審すぎる提案も笑顔で受け入れる男。それがボクシング部エースの藤木という男であった。 「ごめっ…もふむひぃっ、んっんっんっ…。」 「なんだよ?まだ4回だぞ?5回は抜かないとダメなんだろ?念のため6、7回抜いてもらいたいんだよ。頼むよ。」 「だって、こんなされたら壊れちゃ…ぁぁぁぁああっ、あっあっあっ!?」 「体育の長谷川なんて俺よりデカくてマッチョじゃん。あいつまで骨抜きにしたんだろ?そんなら俺なんて余裕だろ?」 「やぁぁああっ!?らって、長谷川はっ、俺の口だけでっ、イキまくってくれるからっ、あっ??」 「伊藤だって、テニス部の顧問だから細マッチョじゃん。しかも結婚してるからドーテーじゃねえだろ?俺まだドーテーだぜ?しゃぶられたのも、オマンコしたのもお前が初めてだぜ?」 「っう,っうそダァ!?だってこんなっ、ゴリゴリ突き上げてっ、しかもっ、めっちゃでけえっ、あっ、あっ、んあーっ!?無理無理無理無理ぃいっ、ひぎゃっ!?」 「あー、悪い。またいくっ!中で出していいって言ったよな?」 「中でこれ以上出されたらっ、あっ、あっはっ、孕んじゃいそぉっ!」 「え?マジで?男でも妊娠ってするのか?」 そう言って腰の動きを止める藤木。 「あぁっ…止めないで…すっげぇ奥が、切ないよぉっ…。」 「いや…ガキできたら、俺まだ食わせてやる自信ねえよ…。」 「ガキなんかできないからっ!?例え話だからっ!だからお願い…もっと掘ってぇ…。」 「…?なんだよ!?作り話かよ!?じゃあ安心してもう3発くらいいいなっ!」 「えっ、そんなに?ぁぁっぁああっああっああっあぁあんっ!」 パンっパンっパンっパンっパンっパンッパンッパンッパン、 パンっパンっパンっパンっパンっパンッパンッパンッパン… 暗い部室の中をまるでサンドバッグを叩くような音がこだましているが そこにあるのは同級生の尻の穴にさっきまで童貞だったチンポをぶち込んで減量のために連続射精に取り組む藤木と、まさか自分が絞られる側になるとは想像もしていなかった優等生に擬態した淫乱ビッチな井上との肉弾トレーニング風景であった。 「ふーっ!コーチからシコるの禁止されてたけど、減量のためじゃ仕方ねえよな。井上っ!ありがとな!俺、会場行ってくるよ!」 「ふぁーいっ…。」 尻穴から信じられない量の精液を垂れ流し気怠げに井上は藤木を送り出した。 一方の藤木はというと結局10発以上の射精をし、1g以上の瞬間減量に成功し、身も心も軽く計量会場へ自転車を漕いだ。 キキィッ 不意に自転車のブレーキを握る。 「あいつ…体育の長谷川とかともあんなことよくやってんのか?」 そう思うとなんかジリジリと胸の中に炎が広がるような気がした。 色黒でマッチョな体育教師に組み敷かれあられもない声をあげる井上など見たくなかった。もし自分がその現場を見てしまったら…長谷川に殴りかかってしまうかもしれない。 どうしてこんなことを思うのかわからないくらい彼の精神は思春期前で眠っていた。けれどムクムクと井上とまたさっきのような行為をしたいと思う自分、そのためならボクシングで王者を目指して、体育教師なんか目じゃないくらいに逞しくなった自分を見せるのが一番のような気がしてきた。 一通り、いや、人並み以上に精液を放出してなお衰えることのないこの精神。 射精によって闘争心や攻撃性が衰えることを心配したコーチが出していた射精禁止令は、あまり意味のないものになったようである。