前回に引き続きネクロフレームの物語について記していきたいと思います。 今回は3つのうちの2番目にあたる「ミクロバクロ-極小曝露- 2010」についてです。 話自体は軽くちょっとしたロードムービー的な感じです。 舞台は2010年のヨーロッパ。 1999年のネクロワイヤルで生き返りを果たした“騎馬克美(キバカツミ)”は、冥界側が新たに用意した“勝 晴海(カツハルミ)”としての戸籍など諸々を手に入れ、音大を卒業後ドイツに渡り音楽家として目立ち過ぎず埋もれ過ぎずのギリギリのラインをコントロールしつつ平穏に暮らしていました。 元来の奔放な性格から気づいたときにはシングルマザーとなっており、3歳の娘“あー子”ちゃんを一人で育てています。 また“ハイニューマ・ヤナギノシタ”も、彼女ら母子を見守るドラ○もん的存在と化し生活をともにしています。 そんな彼女らは夏休みにバカンスでクレタ島に旅行することになります。 出発の朝、あー子ちゃんが1人の少女を連れてきます。 旅への同行を願うその少女、どうも普通の少女ではありません。 生き返りである晴海とヤナギノシタにはすぐにわかりました。 その少女が既に死んでいる事が。 何年か前に旅行中に事故で死んでしまったという少女“マリア”。 両親と1人残った弟がどうなったかが気になり故郷であるクレタ島に帰りたいと言います。 どうも幽霊になっても自由には移動できない様子で、誰かについていく事ではじめて移動できるのだとか。 子ども故の純真さのおかげかあー子ちゃんにはマリアが見えており、クレタ島と聞いて晴海とヤナギノシタの前に連れてきたのでした。 こうして幽霊少女マリアを加えた一行はクレタ島を目指しますが、その道中邪悪な魔術結社“メチャシコワルツ”から送り込まれた魔術師達の襲撃を受けます。 襲撃から彼女らを救ったのは、金色のフルグロス仮面を被った変質者“マルティン・キンタマール”と“アンジェラフレーム5th・ヴァルチャー”。 聖職者を自称するキンタマールは、アンジェラフレームを堕天させデモンフレームとして悪用する魔術師を取り締まるために、宗教の壁を越えて結成された聖職者連合”スゴイデル・ザーミルク”の一員だといいます。 襲撃は、1999年の戦いでメチャシコワルツの魔術師をヤナギノシタが消滅させた事の報復が目的ではないかと考えていた晴海らは、どうにもその胡散臭い男を信用できずにいましたが、目的地が同じという事で帯同を許可します。 さらに道中、再三にわたる魔術師達の襲撃に巻き込まれた黒ずくめで血色の悪い美青年を助け、やはり彼もクレタ島を目指しているという事で一行に加わります。 旅は道連れとはよく言ったもの、互いに「コイツら怪しい」と思いつつも次第に打ち解けていく一行。 晴海はマリアに、家族の様子を確かめたらどうするのかと尋ねます。 満足できるのか悔いが残るのかマリアにもまだ答えは出せません。 黒ずくめの美青年はその様子を静かに見守っていました。 そしてついに目的地のクレタ島に。 マリアは家族の様子を確かめますが、そこにはまるではじめから自分がいなかったかのように平和で幸せそうな家族が。 新しく妹も誕生していました。 複雑な思いに苛まれるマリアですが、晴海やあー子ちゃんと過ごす中で、自分が死んでも家族が悲しみにとらわれていなくて良かった、笑って過ごしていてくれて嬉しい、それが自分の本当の気持ちだと気づきます。 そんな時、突如として強襲を仕掛けるメチャシコワルツの魔術師達。 彼らは禁断の“デモンフレーム3rd・アンブリエル”を投入し、マリアの霊体を封印し何処かに連れ去ってしまいます。 実はマリアは、古代ミノア文明の超兵器を操れる巫者の家系。 彼女の魂を捧げることで超兵器は目覚めるという。 これまでの執拗な襲撃も全てマリアを狙ったものだったのです。 メチャシコワルツの魔術師達はこの超兵器を使用し天界冥界人界の3界を統べようとしています。 晴海とヤナギノシタ、キンタマールとヴァルチャーは追撃しますが立ちはだかるアンブリエルの力は絶大でマリアに手が届きません。 古代の祭壇に捧げられ徐々に魂の輪郭が崩れていくマリア。 薄れゆく意識の中で、マリアに語りかける声。 その声の主はこれまで旅を共にしてきた黒ずくめの美青年でした。 「君の魂は満たされたか?」 マリアは肯定しました。 家族は悲しみを乗り越えて幸せに生きている。 そして自分が既に死んで魂だけの存在となっていた事で、家族が魔術結社に狙われることもなかった。 ただ、願わくば。 これまで旅を共にしてきた仲間達を、クレタ島の家族を魔術師達の手から守りたい。 「たとえ輪廻転生の外側で永遠に彷徨う事になっても?」 マリアは肯定しました。 ゆっくりと頷いた黒ずくめの美青年は言います。 「ならば君に明かそう、とてもとても小さな秘密を」 共闘するヤナギノシタとヴァルチャーですが、いよいよアンブリエルに追い詰められます。 さらに巨大な閃光と轟音が鳴り響き、魔術師達は古代兵器の復活を宣言します。 これまでかと観念する晴海達でしたが、彼女らの目の前に現れたのは古代の超兵器ではありませんでした。 漆黒に輝く冥界の超鋼タルタロスの鎧をまとい、神器の輝きを放つ大鎌を持ったネクロフレーム。 第2のハイネクロフレーム――“ハイキャリオン・アラクネ”。 アラクネは大鎌の一振りでアンブリエルの翼を奪い地に叩き伏せると、蜘蛛のような怪物の姿“モード・ウンターヴェルト”に変形しアンブリエルを倒します。 幽霊少女マリアはその魂を古代の超兵器へと融合させ、ハイキャリオン・アラクネへと生まれ変わりました。 何故そんな奇跡が起きたのか、それこそがマリアに打ち明けられた小さな秘密。 彼らの奇妙な同行者であった黒ずくめの美青年こそ、冥府に君臨する神々が1人、“冥王ハーデス”の化身だったのです。 彼は3界を揺るがす超兵器起動を阻止するために、マリアの魂を消滅させ必要であれば彼女の家族もまた魂ごと消滅させる気でいました。 しかし思いがけず出会った旅人達とマリアを見ている内に、ギリギリまで事の次第を見守ることにしたのだという。 マリアの魂が満たされたため、彼女が超兵器に飲み込まれないと確信し、彼女の融合を助け超兵器をネクロフレームに作り変えたのです。 マリアことアラクネはハーデスと共に冥界に行くといいます。 キンタマールとヴァルチャーはまた何処かで悪用されているアンジェラフレーム達を助けに世界を回るといいます。 晴海とあー子ちゃん、ヤナギノシタも家に帰ります。 彼らの旅とひと夏のバカンスは終わりました。 ……と、大変長くなりましたが、以上がネクロフレーム第2の物語の概要です。 最後もそのうち追加します。 よろしければお付き合いいただけますと幸いです。
カネコツ[kanesys]
2018-08-12 23:21:04 +0000 UTC