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姫路の父親

まえブログで家族は多いに越したことはないみたいな記事を書いたと思う。その通りに、わたしには家族が日本各地にいるのだが…最近できた姫路の父親について書きます。

姫路の父親は45歳、誕生日は3月、奥さんと息子2人で四人家族たのしくたのしく過ごしている。

姫路の父親は最初、わたしのことをからかってくる悪人だったが(いまもそうだが)わたしのことを絶対に女性のひととして扱わないから私は懐いていた。簡単に言えば私のことを近所のクソガキとしか思っていなかったのだ。それがとっても嬉しかった。あと前ブログにかいた「なんとなくで物をきめていいんだよ」と言ってくれたのも姫路の父親である。

ちかごろ、私がハチャメチャに病んでいる(いつもでは?というのはナシ)のをみて心配してくれるのは姫路の父親くらいだった、わたしを気にかける距離感があまりにも父親だったのでホームシックになりかけた。姫路の父親を見るたびに私は泣きそうになるので、泣かないように逃げ続けた、でもほんとうは逃げたいんじゃなくて、助けてほしくて、でも自分を救えるのは自分だけなので、とにかく絶対に頼らないぞと意思を固めてコピー機のちかくに握りこぶしをつくって立っていたら無言で父親から飴をわたされた。

関西人みてーなことすんのやめろ!って笑った瞬間にフツーにわたしは泣いたので、もうやるせ無し太郎になった。(やるせ無し太郎とは、やるせない限界値を迎えたときにあらわれる人格)


姫路の父親は「さよなら」も「ごめんなさい」も嫌う。

ごめんなさいってもういわないって言うとそうやね、謝りすぎはよくないね、と優しくわたしを諭してくる、自分の子供よりわたしのことを手のかかる子供と言う、泣きそうな顔をしていると指をさして笑ってはくるが大丈夫と覇気のない声でどこか遠くから聞いてくる、さよならって言うたびにさよならいらんねん!関西人らしく「ほな」って言いなと叱ってくる、お父さんと呼びかければ感嘆符がいっさいつかない「なーに」をわたしに投げてくる、残念・無念・なんでや念って、何? 寝れないよと私が泣くだけ、ちゃんと寝ーねと遠くの方から笑いかけてくるのだ。


父性を考えるたび、途方もない気持ちになる。父親になることがこれから私は一生ないので、なれないものに思いを馳せたところで…となるのだ。姫路の父親は、子供たちのために不眠で一緒に山を登る。本当は寝たいのかもしれない、奥さんが休日家にいてほしくないから旦那も子供もとりあえず外に出そうとしてるのかもしれない、色んな「かもしれない」があるけれど、寝ずに子供と一緒に登るくらいの逞しさが父性を紐解く一つな気がする。私の本当の父親も、休みの日になると必ずどこかへ出かけようとしてくれた。私が泣くだけ、海を見せてくれた。何も言わず、海をずっとずっと見せてくれた。防波堤に横になって、メソメソしている私のとなりで汚くなるから寝るのはやめろとだけ言って車に戻っていった夕暮れをきちんと私は覚えている。

突き放されているわけではなくて、遠くの方から声が聞こえてくるだけ。あと1か月頑張るよって宣言したら、頑張りなさいと言ってくれた。その時も姫路の父親は目の前にいなかった。さよならと言いかけたので、おやすみと慌てて言い換えた。遠くにいる。父親は、いつも。

姫路の父親

Comments

しろくまさん!いつもありがとうございます。はやく親孝行したいです

まさつか

泣きたい時に泣けることが本当の強強さですね。好きなだけ嘆き悲しみ、泣いて、でもそれは一見ネガティブに見えるだけで、魂は喜んでいますね。 悲しみの先に、ハッピーな気持ちで沢山大笑い出来る未来が訪れますように。

しろくま


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