SamSuka
caitromen
caitromen

fanbox


【前編】『人喰いかいじゅうヨルのはなし』制作日記 - ずんだもんのじかん

こんばんは。さいろめです。

はじめましての方ははじめまして。おだやかないきものです。よろしくどうぞ。

毎度恒例の制作日記なのですが、前回同様、ずんだもんに歌ってもらった曲に関しては、(ず・ω・きょ)(東北ずん子ガイドライン準拠)ということで、全体公開のずんだもんを語るパートと、支援者さん向けの創作のパートに分けています。



さてさて、ここしばらくはわかりにくいコンセプト重視の作品が多いがちになっていたので、今回は心機一転、「とにかくわかりやすく!」というかんじでつくりました。

そうしたらまあ、思ったより構想に難航してしまい、ストーリー案や作詞、デザイン、作業メモなどが20ページ弱、没の死屍累々、2ヶ月費やしてようやく最終的にこうなったというかんじです。ものすごい難産でした。


ずんだもんって、声かわいいんですよ。いや、そうなんだけど・・・。

そういう子に、なんというか、特に悪気もなく蟻を潰すような、ダンゴムシを水に突き落とすような、小学校低学年くらいまでの子どもの「純粋ゆえの残酷さ」、みたいなセリフを言わしたい。


・・・といったときに、「人をたべちゃうわるいかいじゅう」のおはなしを書こうと思い至ったわけです。

でもこのかいじゅう、ほんとうは寂しがりやで、ともだちがほしいと思ってる。かいじゅうはみんな怖がるから、だれも仲良くしてくれない。で、「おともだちを生きたまま丸呑みにしてしまったら、ずっといっしょにいられるんじゃない?」とか思う。けどまあ、当たり前だけど、おなかに仕舞ったら、いずれ消化して殺しちゃうんだよね。

時は経ち、ひとりぼっちのかいじゅうはきれいなものを生み出せるようになって、それを見に遠いところから旅人が来るのだけど、仲良くなりたいなあ・・・と、そう思いながらも、やっぱり本能には抗えないんだ!人間おいしい!もぐもぐ。ごちそうさまでした!!


というおはなし。

こういうのって、「いつかとっても優しい人が現れて、かいじゅうは親友を手に入れて幸せになりましたとさ。めでたしめでたし。」的な終わらせ方がきれいなのだろうけど、そんなものはないです、残念!かいじゅうはかいじゅう。「いただきます」と「ごちそうさま」がちゃんと言えるいいかいじゅう。

どうせいつか死ぬなら、こういうかいじゅうに食べられて終わりたい。作業中はずっとコーラばかり飲んでいるので、さいろめはコーラの味がすると思います。うまいのか?丸呑みにされるから、味とか関係ないな!わはは(ブラックジョーク的な)。

時折、絵本作家になったらどうだと言われることがあるのですが、こういうはなししか書けないので、難しいんじゃないかと思っています。

余談だけど、ずんだもんの「かいじゅう」の発音がかわいすぎる。だんだん、うちのずんだもんに言わしたらカワイイ発音がわかってきました。ずんだもんがだいすきなんですよ。



動画用の絵なんですが、


↑ワ!


動画みてもらったらわかると思うんですけど、立ち絵素材並みに表情差分描いたんですよね・・・。

14枚あるんで、ここには全部貼りませんが、こっちにすべて共有しておきます→Googleドライブに飛びます

(もしなんか立ち絵として使いたいみたいなのあれば連絡ください。立ってないし使い勝手悪すぎるんだけど。連絡は普段TwitterとかGmailとかみてます。)


以下、歌詞など↓


『人喰いかいじゅうヨルのはなし』 さく・え:ずんだもん

作詞・作曲:さいろめ

歌:ずんだもん


(きれいな星月夜だった。

私はねむたい目をこすって外へでて

街灯があると邪魔だから、

ここからすこし離れたところへいく。

ふいにいきものの気配がして、みると、

おひさまのにおいの、大きい耳とシッポのナニカだ。

愛らしい声で、こう言うのだった。)


「やあ 星を見にきたのかい?

あいにくきょうは特別暗くて ちょっとあぶないのだ

明けることのない夜が去るまで こっちへおいで

キミのようなニンゲンに きかせる歌がある

あんまりうまくはないけれど 絵もかいたのだ

さあさ! そこに座って!

ボクのつくったおはなし きいてほしいのだ

まっくらやみの人喰いかいじゅう そいつは「ヨル」と呼ばれていたのだ

いち にの さん」


さあさあ いい子はもう目を閉じて

とどろくのは かいじゅうヨルのこえ「がおーッ」

じゅるり・・・ 子どもたちを狙ってるぞ

たべられたくなきゃあ アサがくるまで

ほらおちてゆく すやすやり

ユメのせかいで ぐるりぐるり

なかまはずれで ひとりぼっちの

ボクはずっと 嫌われモノだろ?

アサがくればもう サヨナラ!


「・・・でもほんとは ともだちが欲しいと思ってる

さみしいかいじゅう ヨルのおはなし」


まっくらやみの 異形のパレー

こへ向かう? ボクらわるい

こは廃墟 ないしょひみつき

を流す トタン屋根のうえ

んたくフクロウの 予言

水路 浮かぶおふ

がいを叶える闇

じむ 雲も雨も色も あれもこれもぜんぶ まぜてまぜて


さあさあ 集まれボクのおともだち

こだましてるかいじゅうヨルのこえ「がおーッ」

歌も絵本でも 聞かせてあげる

生温かい ふかふかのなかで

ああ・・・おちてゆく ずるずるり

ユメのせかいで どろりどろり

なかまはずれの なかまあつめた

ボクらこれでみんなずーっと一緒だろ?

ヨルとともに オヤスミ!


「さて これでめでたしめでたし!

・・・とはいかず かよわいおともだちは

ふかいヨルの闇に とろけてなくなってしまうばかり

それをもう ずっとずっと くりかえしてる

・・・おやぁ? どこへ行こうというのかい・・・

まだおはなしは 終わっていないのだ

そこにお座り

どうせ・・・ キミひとりで帰れはしないのだから・・・

・・・よしよし それじゃあ つづきを・・・ さあ」


さみしいヨルの つづきのおはなし

待ちびとはこず もう幾年月

ぐるぐるまわる 空をながめてる

うるさい風の 音だけきいてる

まあるい炎が 憎くて食べた

かじりかけ おせんべいと

ヨルのおとしたなみだは

いつかぐるり 宙を舞い

それを人々は 星と呼んだ


星と月ぽつり 黒いせなかに

ただ丑三つ時の 鐘が鳴る

うすぐらい 灰色の静寂に

ひびくのは かなしいヨルの声(おぉ〜ん)

まるくなり眠り みえた景色は

あいまいな記憶の 葬列で

よせあつめの ツギハギ異形たち

それをボクは 「ユメ」と呼んだのだ


ひとりふたりと 星をみにきた

あまいニオイ 異郷の旅人は

ふらりくらり 迷い込んだ

さんにんよにん 何もしらない

おいしそうで カワイイキミたちは

右も左も わからずに

キミのよく知る 姿をしてる

案内人は 星のマントを着て

さあこっち 手招きしたのだ

キミでええと・・・そう・・・

何人目かも

わからないや!


くらいヨルのおはなし これでぜーんぶおしまい!

あれもこれもそれもアサも

ユメもぐるりぐるりぜんぶぜんぶ

それじゃあ・・・さいごにキミも・・・

ボクの中でオヤスミ!




ながいなあ〜。

歌詞を手書きするという謎のこだわりがあるのですが、ものすごくたいへんでした。

途中「がおー」とか「おぉ〜ん」とか鳴かせてるのは、この動画の影響だったりします。なんて愛らしいんだ。


今回の曲のリファレンスですが(敬称略)、

・『パレード』(平沢進)

・『エルの絵本【笛吹き男とパレード】』(Sound Horizon)

・『MAWARU』(きくお)

のあたりでした。『パプリカ』を8月の末ぐらいにみました、あれいいね。なんか一応ノれて楽しそうな感じにしたかった。どすんどすん。




off vocal音源↓

ヨルinst_1

(微妙にずんだもんの声アリ版)


ヨルinst_2

(ずんだもんの声ナシ版)


煮るなり焼くなりすきにしてどうぞ。



ずんだもんASMR↓

いただきますなのだ

(左から声がします)


ごちそうさまなのだ

(なんかくぐもって聞こえます)(なんでですかね?)(それはね・・・)


曲の展開としては、変調したり、止まったり、テンポ変わったり、変拍子になったり、とにかく楽しくかわいく!を重視。

さいごは、その楽しげなテンションのまま、かいじゅうは正体をあらわして、作戦成功だ、ああやっとデザートにありつけるぞ!と、かわいそうな人間は、状況もよくわからず命乞いをする暇もなく、ぱつん!と音楽が止んで、あーたべられてしまったな〜。っていう。


昨年は末ごろに一から独学で作曲というのをはじめ、これがおそらく一年目最終作になるかと思うのですが、

正直、これまでで一番つくってて楽しい曲でした。ちゃんちゃん。



余談。

ボカコレというイベントの存在するのを2ヶ月まえくらいに知り、自分も出すcarとかちょっと思ったのですけど、結局出しませんでした。競う系のおまつりはこわいというか、なんというか、自分は「路地裏にひっそりと店を構える、知る人ぞ知る老舗居酒屋」みたいな作家でいいんじゃあないかと(いま現在立ち寄ってくれてるみなさんはありがとう。ここの酒は、うまいですか?)。


とはいえ、縁あって、MVという形で関わらせていただきました。

あの『ポストずんだロックなのだ』の世界電力さん、MVのお仕事の連絡をいただいた時は、「マジかよ!!!!!!!」とド緊張でしたが、すごく良い方で、そしてお互い謎に深夜〜早朝に作業が捗る人種だったので、ド深夜に演出の相談をさせていただいたりなどたのしい時間でした。

曲が最強すぎて、作業がとても捗りました。ずんどこずんどこ。

作業時間には雰囲気というものが重要だと思っていて、最近色味を調整できるLEDを買いました。このMVをかいている時はずっとオレンジとか赤とかにしていて、めちゃくちゃよかったです。

たのしいいきもの、いっぱいかきました。

ぜひ見てね。

(VOCALOID視覚芸術展というタグがついており、うれしい。)



余談2。

(frame embed)


なんと、前作『くらやみ旅路』のファンアートをいただいてしまいました。

かわいすぎませんか!!!!マジで!!!マジで!!!!!!!!!!!!

こういうグッズほしいです。



さて、そろそろ後編にうつろうかなと思うのですが、よかったら前作こちら聴いてみてください。


勘のいいわるいこは、もうわかるかもしれない・・・。


それじゃあね。


後編↓

【後編】『人喰いかいじゅうヨルのはなし』制作日記 - 答え合わせのじかん


(frame embed)


うちのずんだもんにおかれましては、長丁場の収録おつかれさまでした。いっぱいやすんでね。

【前編】『人喰いかいじゅうヨルのはなし』制作日記 - ずんだもんのじかん 【前編】『人喰いかいじゅうヨルのはなし』制作日記 - ずんだもんのじかん 【前編】『人喰いかいじゅうヨルのはなし』制作日記 - ずんだもんのじかん

More Creators