ダンまち レフィーヤ 新婚旅行
「私の前世であるハーフエルフのフィーナはアルゴノゥト兄さんの便利な肉便器妹でした」
「レフィーヤさん、一体何を?」
オラリオを離れて遠く離れた極東の地を新婚旅行中の出来事。ベル・クラネルは1歳年上の姉さん女房であるレフィーヤ・クラネルと一緒に温泉に入っていた。
旅行中の2人の関係は良好だった筈だが、お湯に浸かる新妻は急に大きなため息を吐いて俯いてみせたのだった。
「いえ、私は前世でも現世でも兄さんの性欲処理の為の道具なのかなと思いまして」
「いやいやいや。そんなことはないですからっ! フィーナは生活能力と戦闘力に欠けるアルゴノゥトをサポートした立派な義妹ですから肉便器なんかじゃありませんよ。それに、レフィーヤさんは僕のお嫁さんなんですから。性欲を処理をする為の存在なんかじゃありませんよっ!」
「そうは言っても、兄さんは夜寝かせてくれないじゃないですか。私のアソコどころか全身が兄さんの精液で溢れ返ってましたよ」
「うぐっ……それは……」
ジト目を向けるレフィーヤにベルは怯んだ。
「それに万人の為に記した、或いは謳った英雄譚に義理とはいえ兄妹が爛れた関係にあったなんて記すわけないじゃないですか。後世には秘密の関係なんです」
「だから、その関係自体がレフィーヤさんの妄想に過ぎないですよねっ!?」
ベルは絶叫しながらツッコミを入れたが、新妻は軽く聞き流した。
「私がロキ・ファミリアを脱退してまで兄さんの所に嫁いだのも前世からの因縁の結果。そう考えるととても納得できちゃうんですよ」
「ロキさまが謎の襲撃を受けて意識不明の昏睡状態に陥った為に改宗と結婚に支障が生じなかったんですよね……」
「はいっ♪ 私の兄さんとの結婚に猛反対だったロキにとっては不幸な事でしたが、私たちにとっては幸運でした♪」
レフィーヤは楽しそうに笑ってみせた。
なお、この事件の首謀者は明らかになっていない。エルフにしか使えない魔法、しかも上級冒険者の凄まじい威力のモノが放たれたのは確かだが、事件は闇に葬られた。
「前世の私は妹で肉便器止まりでしたが、現世の私は便利な性欲処理機の域を超えてお嫁さんの座を勝ち取ったんです♪ つまり、私は前世に比べて大きく進化したんです♪」
「僕はレフィーヤさんを性欲処理機なんて考えたことがないんですが……喜んでくれるのなら、もう何でも良いです……」
新郎は妻の間違いを正すよりも機嫌を損ねないことを選んで肩を落とした。
「それでは、温泉を上がったら今夜もいっぱい愛してくださいね♡」
レフィーヤはベルにお尻を向けながら温泉から出て行った。
新妻の揺れるお尻を見てベルの“男気”が高まっていく。
「今夜も一睡もせずにレフィーヤさんを愛し尽くすぞぉおおおおおおぉっ!」
10代半ばの少年の性欲に限界はなかった。
2人の若夫婦は今夜もまた眠れぬ熱過ぎる夜を過ごすのだった。