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枡久野恭(ますくのきょー)
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SS 俺ガイル 由比ヶ浜結衣 雑旅1


SS 俺ガイル 由比ヶ浜結衣 雑旅1


「ハッチ~っ♪ 雑旅に出ようよ~♪」




 6月初旬の某日金曜日の放課後。愛妻結衣は家に帰るや急に雑な旅に出たいと言い始めた。


「何で雑旅に出たいと思ったんだ? 経緯を話せ」

「monoの志摩リンちゃん(CV:東山奈央)が山梨の色んな所に現れて楽しそうにしているのをテレビで見て。あたしも、雑旅に出たいと思ったの」

「monoで雑旅をしているのは女子高生と漫画家だろ。ゆるキャン△メンバーはゲストキャラっていうか、演出を盛り上げる為に出てるだけだろ」


 『mono』では、主人公一行の旅先にゆるキャン△メンバーがゲスト出演して番組を盛り上げている。結衣と同じ声仲間の志摩リンも番組を盛り上げるのに一役買っている。だが、志摩リンたちは山梨内に急に現れる存在であって、主体的に旅をしているわけではない。


「今月はあたしの誕生日でしょ。ハッチーと2人で色んなところに行きたい。細かい計画は立てないで雑旅したいの」

「そう言われると弱いな。そうだな。今月は週末を使って結衣と色んなところに行ってみるか」


 6月18日は結衣の誕生日。6月は愛妻のお誕生日月間なのだ。愛妻サービスしておくのが夫としてあるべき姿だろう。結衣と旅行に行くと言うと、ガハママが経済的な援助をしてくれるしな。


「じゃあ、土日を使って早速出掛けるか。最初はどこが良い?」

「もちろん、山梨から~♪」


 結衣は右手を突き上げながら元気よく答えたのだった。

 こうして俺たちは携帯用の小さいテントと義理の母親からの経済援助を基に週末雑旅に出ることになったのだった。



***


「へぇ~♪ ここがリンちゃんたちが利用したほったらかし温泉か~♪ 眺めが最高~♪」




 比企谷結衣は電車で半日近く掛けて山梨県のほったらかし温泉にやって来ていた。

 高台に設けられた露天温泉は遮るものがなく眼下を見下ろせて抜群のロケーションを誇っている。

 結衣にとってみれば本日唯一予め訪問を決めている場所だった。


「混浴だったらハッチーと一緒にこの景色を眺められたんだけど。ちょっとだけ残念かなあ」


 結衣は隣に夫がいないことを少しだけ残念に思った。彼女にとって温泉は家族風呂で夫と一緒に入るものと思っている節がある。ガハママの計らいでそうなって来たことが多かったからだった。

 

「志摩リンちゃんたちもここからこの景色を眺めてたんだねえ」




 気を取り直してイマジナリーな想像に心を和ませる。

 結衣がのほほんと湯に浸かっていると隣に1人の少女が入ってきた。その少女に結衣は見覚えがあった。


「あの子……monoの雨宮さつきちゃんだ」


 『mono』で毎週見ている少女が目の前にいた。




「あの……雨宮さつきちゃん、だよね?」


 結衣はさつきに声を掛けてみた。


「うん。あなたは?」

「あたしは比企谷結衣。雑旅をはじめたばかりの人妻JKだよ」

「人妻……高校生なのに凄いね」

「別に普通だと思うよ。それよりさつきちゃんは何でほったらかし温泉に?」

「シネフォト部の展示会に使う写真を撮ろうと思ってね。今日はみんなばらばらの場所に撮影に行ってるんだぁ」

「撮影、かあ」


 結衣はさつきの言葉にちょっとした感銘を受けた。

 2年F組のリア充として以前から結衣は写メはよく撮ってきた。けれど、人の顔がアップで写っているものが多く、どこで撮ったのか定かでない場合が少なくない。風景を意識した写真。結衣にとっては新しい観点だった。



「というわけで、これからあたしは風景を意識した自撮りをいっぱいしていこうと思うの」

「それは構わないが……キャンプ場内でのエロ行為の撮影は色々と不味いんじゃないか?」

「いいのいいの。ハッチーとお泊りするんだからこのテントでのえっちは特別なの♪」




 結衣と八幡はほったらかし温泉から近いキャンプ場でテントを張ってキャンプしている。

 テントの中で結衣は騎乗位で八幡の腰に跨ってリズミカルに上下動を繰り返していた。


「ここでのセックスをどんなに撮影しても……映るのは、外の景色が一切入らないテントの中だけだけどな……」


 夫は妻の撮影が風景を意識した撮影にはならないことを指摘したのだった。


 































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