虐められっ子シリーズ
先生も虐められっ子を虐めているときの一例です。
いじめ、窒息(首絞め)、金蹴り
---
「奴は学校に滞在している時間は“ほぼ”休みなく虐待されている」……そう、虐めに関与“してくれない”先生は少なからずいる。だが、虐めに向き合う先生のほうが、多くいるのが現状だ。
休み時間、クラスの奴らであいつを使って“金玉千本ノック”で遊んでいた。この遊びの説明は想像に任せて割愛するが、奴は失神してばかりでろくに使えなく、わずか100回あたりで泡を吹きまともに身体に力を入れられなくなってしまったのだ。みんなでどんな活を入れようかと話していたところで授業の始まるチャイムが鳴り、しかたなく席に戻ったのだった。
奴はかろうじて意識があるようだが、教卓の横でぴくぴくと痙攣したままだ。次の授業は――数学だから、あの先生か。俺は少しウキウキした気持ちで教科書を取り出した。
先生が教室に入る。眼鏡を掛け、厳しそうな見た目とは裏腹に、だるそうな雰囲気をまとって教壇に立った。がに股で痙攣しているあいつを見つけると、はぁと重くため息を吐く。そう。この先生は、特に虐めに向き合うタイプだ。
「おまえはまた真っ裸で……服を着ろ、みっともない」
奴の耳にはまだ届いていないようだった。先生は尖った革靴を奴の、少しひしゃげた股間のうえに乗せると、ズガガガと電気あんまを繰り出した。
「聞、い、て、る、の、か」
「んお゛ぉっ!? あがっあっあぁあ゛あ゛ぁ!!」
「休み時間終わってるぞ。いつまで休んでるんだ」
「ひぃっひぃっやめでっごめんなざいっ!! ごめんなざっごめんなざいい゛ぃいっ!」
奴が今日少しも休めていないだろうことは先生も理解していて、わざと言っているのだ。奴は怯えつつも膝を擦り合わせようと必死にもがくが、先生は足を退かそうとしない。奴は後ろに縛られたままの腕をもぞもぞさせながら、芋虫みたいに必死にくねった。
「罰として、おまえは授業中ずっと立ってろ」
「おっごぉおおおッ!!」
先生が最後に金玉を一蹴りした。びくんびくんと痙攣していたが、先生が鋭く「早く立て」と急かすと、ボロボロ泣きながら震える足で腰を上げた。
「悪いなみんな、連帯責任だぞ」
そう言って先生は奴を教壇横の隅に追いやると、天井からぶら下がっている縄を奴の首に回した。奴は罰を理解したようで、青褪めている。クラスのみんなはクスクス笑い始めた。
その縄は天井の滑車に繋がれている。もう使い慣れているので、先生は律儀に「1問5cm」とだけ言うと、ようやく今日の数学の授業が始まった。
1問5㎝――そう、数学の問題を先生がクラスの生徒に答えさせ、間違えたら連帯責任として、奴の首を絞める縄を5cm引き上げるルールなのだ。無論、首の輪自体も締まるし、正解しても緩まることはない。
温情か恐怖心を煽るためか、現時点で縄はぴんと張ってはいなく、20cmほどだるんと垂れ下がっている。奴は無様に裸のままガクガク震えていた。媚薬のせいでチンポは勃起したままなのが、また滑稽だった。腕は依然縛られているので足だけが頼りだ。転びでもしたら――。
こうやって先生はいつもなにかと理由をつけて、奴を授業中いろんな罰で見世物にしてくれる。普通ならつまらない数学も、この先生のときは飽きないのでありがたかった。積極的に問題の正解不正解を考えることにも繋がるので、とても良い授業法だと思っている。
---
授業も後半になると、奴が文字通り息も絶え絶えになっている。もはや日常だった。今もまた生徒が問題に間違え首の縄の位置が上がった。奴はつま先立ちで必死に食いついているが、ほぼほぼ窒息寸前だ。
「おーい、そろそろ正解しないとこいつ死ぬからな。……じゃあ次の問題、A」
「あ。えーっと……わかんないです(笑)」
どっと生徒たちが笑い出す。先生はため息を吐き、「おまえらなぁ、遊びじゃないんだぞ」と滑車に繋がる縄に手を掛けた。奴はひゅーっひゅーっと懸命に呼吸しながら「おねがいします、ごめんなさい、おねがいします」とか細く繰り返している。先生がそれを無視しキュッと縄を引くと、奴は「こぉっ」と間抜けな声を上げ、更に上を向き気道を確保しようとした。
「あ゛っがっ、かっ」
足をなんとか最大限伸ばそうとしているが、さすがに限界だろう。気をやるのも時間の問題だ。さすが先生といったところか、使い物にならなくならないギリギリを分かっている……あるいは、奴が今まで運良く生き延びてきているだけかもしれない。あいつの、生きることに対する執着心も大したものだから。
先生は時計に目をやって「ああ、これが最後の問題になるな」と呟く。
「じゃあボーナスだ。おまえに答えてもらうか」
そう奴に言うと、先生は優しいので分かりやすく問題を読み上げた。が、奴は既に意識が朦朧としているのか、それとも呼吸を確保するので精一杯なのか、ただただ白目を剥くのみで答えようとしない。
「おい、聞いてるのか? 反省したかと思ったら、居眠りしかけてるとは恐れ入ったな」
クラスの奴らが笑う。「時間切れ。不正解だ」そう言って先生は、奴の震えるつま先を蹴り飛ばした。
「がッ……!?」
今まで体重を支えていたつま先を取り払われ、圧迫が一気に首へと集中する。ただでさえ息がギリギリだったこともあって、トドメには十分すぎるだろう。奴はパニックになってバタバタ暴れ出すが、一度締まった縄が緩まることは早々なかった。そのうえ混乱しているせいで滑って何度も転び、自分で自分を追い込んでいる。先生は追い打ちとばかりに縄を更に引き上げたので、さすがにこちらもたまげた。クラスのだれかが「わは、オーバーキル」と呟くのが聞こえた。
文字通り絞められたあいつはびくんびくんと痙攣してションベンを漏らし始めた。……あ、とうとうあいつ死ぬかも。そう思うのと同時に、授業終了のチャイムが聞こえる。
「はい、授業終わり。AEDの使い方、おまえら覚えてるよな?」
先生が滑車の縄をしゅるるるっと外すと、奴は痛そうな音を立てて床に落ちた。先生はそれに見向きもせず、教壇から降りて教室から出て行く。それを合図にして、俺たちはニヤニヤしながらまた奴に群がった。そう、俺たちがAEDを使うのは珍しくない。舌を出して伸びているこいつを囲んで、また遊びを再開した。