2020年11月ごろ、話の大筋ができたところで、さっそくネームに取り掛かることにしました。
マンガ好きだったので漠然と、ネームという工程があるのはちゃんと知っていました。
個人的には一番苦しくてかつ楽しい作業だったように思います。
ところで私の同人制作環境ですが、全てiPad Pro と iPad pencil、クリスタだけで制作しました。
これはもともと(映画鑑賞など)趣味のために前から愛用していたもので、特別に買ったものではありませんでした。
そういう意味では開始コストはほとんどなかったとも言えます。
マンガを描いたことはほぼないんですが、読む方はそれなりにたくさんある自負はあるので、技術や作法などろくに勉強せずに始めました。そのため話の無駄な拡げ具合も含め、コマが小さく、一昔前のマンガのようなサイズ感になってしまったこと、今では後悔してます。
当時初心者なりにも気をつけたことは、
・1ページで完結すること、そのページ内で一つの小さな物語が完成する
or
・次ページを匂わせるページの終わり方にすること
これはかなり意識しました。効果的だったのかはわかりませんが、
こんな逸話を聞いたことがあります。
とあるハリウッドの制作スタジオ、毎日何十本もの脚本が送られてくるプロデューサーは全てのページを読む暇がなく、受け取った脚本をランダムに数ページ抜いて、その全てが面白かった、あるいは次ページが読みたくなったらはじめて脚本を頭から読むのだと。
そしてさらに冒頭数ページで全て読むかどうか決めるそうです。
あるハリウッドのプロデューサーは一番良い脚本は?と聞かれ、
「全ページ白紙」
と答えるほど、彼らは毎日多くの脚本を読むのに苦労しているそうです。
感覚としては、「1ページ完結の連作を並べて作った」のだと自分では思っています。
次回作からこの辺りを改善するべきかなと思ってます。
でも、このときはまだまだ物語を作る楽しさで溢れていました。
プロットをネームに起こす作業は、数日でおわりました。
40P程度を予定したのですが、結果、64Pの内容にまで膨らんでいました。
この物語を漫画にした場合、どのぐらいのページ数になるのか、そのあたりの感覚が全然掴めていませんでした。
のちにこの64Pのネームを作画する際、なぜか10Pぐらい増え、
しかも作画を2周半するハメになります。
理由は描いてる間に絵がそれなりに上達してきたため
最初のページが目も当てられないほど下手だと理解っちゃったからですねえ…
つまり1本作品を仕上げるのに150Pは描いたと思います。
いやその間に2作出せたじゃん、とも思いますが
1周目の前半の作画は、およそ商品とは呼べないもので、
数ページかいては前を読み直し、愕然とする日々をすごしました。
お客さんもお金を出して買ってくれるのですから、いまある全力を出したかったのです。
技術も0、経験も0、認知度も0、そんな私が100できるのは、ただ全力でやることだけだったのです。
作画編に続きます。