セフレと会うことは不倫になりますか?②
Added 2022-11-20 04:40:05 +0000 UTC私と明人君の結婚に文句をつけてきたのは、明人君の姉だった。 名前は涼香(すずか)で、明人君の一つ上の姉。この女とは何度か明人君立ち合いの元で会ったことがあるが、何かにつけて私にいちゃもんをつけてくる、面倒くさい女だった。きっとこの女とは何があっても仲良くなれない。明人君の姉じゃなければ、喧嘩でボコボコにしてやるのにと何度思ったことかわからない。 そんな涼香が、私の家にいきなり乗り込んできた。明人君に内緒でだ。どうやら私たちの結婚の話を聞きつけたのだろう。ちょうどいい機会なので、私は涼香を招き入れた。 「あんた、どういうつもり?」 私が出した茶に手も付けないまま、涼香はそう言った。 「どういうつもり、とは?」 「結婚の話よ。本気なの?」 「ええ。もちろん」 涼香は苛立ちを隠そうともせず、ピンクのネイルを塗った長い爪をトントンと机に叩く。 「馬鹿言ってんじゃないよ。どうせ別れると思って今まで大目に見てあげてたけど、結婚なんて冗談じゃないわ。そんなの、許可できるわけないじゃない」 「でも、明人君は了承してくれましたよ。たとえお姉さんでも、そこに割り込む権限は無いはずです」 「冗談じゃないわ。私知ってるのよ。あんたが性欲の強い淫猥な女だってこと。あんた、明人に堂々と公言して他の男と寝てるらしいじゃない。そんなやつが結婚だなんてイカれてるわ」 ・・・・そうか。この女も、そういうよくわからない考えの持ち主らしい。どうせこの女だって、彼氏がいながら男友達と飲みに行ったりするくせに。飲みに行くのとセックスするのに何の差があるのか説明も出来ないのに、頭ごなしに私の考えを否定するつまらない女ということだ。どうしてこんなやつと明人君が姉弟なのか、理解できない。 「お姉さんに理解してもらおうとは思いません。これは、私と明人君の問題です」 「ふざけないで。明人はね、悪い女にすぐ捕まっちゃうような奴なの。そんな明人を今まで私が守ってきたのよ。時には力ずくでね。あんたもその内の1人になりたくなかったら、さっさと別れを切り出しなさい」 「いいえ。私たちが別れることはありません。あなたが力ずくで邪魔してきても、私の力で圧し潰します」 「・・・・へえ。やる気なのね」 「どのみち、あなたとは一度ぶつからなければいけないと思っていたんです。何かにつけてこんな風にいちゃもんを付けられては、流石に面倒くさいので」 「じゃあ、今からやる?」 「・・・・いえ。後日、また日を改めましょう」 「あら、どうして。怖じ気付いたのかしら」 「いいえ。この後、セフレと会う予定があるので」 その時の涼香の困惑と怒りが混じった表情の面白さと言ったら、まさに傑作だった。