Preggo Girls - 1
Added 2023-07-10 09:55:21 +0000 UTC「ごめんなさい、もうこんなに大きくしないので……」
そこに立っているのは可憐な女性。身長は157cmほど。ごく一般的な身長に、黒髪、長めのボブヘアの可愛らしい女性だ。ゆるくふわふわとした白のワンピースを着ている。
一見すればごく可愛らしいはずの彼女。比較的スレンダーな手足に可愛らしくしょげた顔。しかし明らかに普通ではないところがあった。
彼女の下腹部だ。彼女は膨らんでいた。そう聞いて普通なら食べ過ぎか妊婦かだと思うだろう。しかしそうではなかった。
それはぽっこりというレベルではないのだ。では臨月くらいパンパンだろうか。それも違う。むしろ臨月の女性なんて例えるのも生優しすぎる。だからと言って双子や三つ子でもない。五つ子や六つ子でもまだまだ足りない。八つ子が入ってもまだその子宮の中で余裕で泳ぎ回れるかもしれない…それくらい大きく丸く、巨大に膨れ上がっていた。
強いて例えるなら、その巨大な球体はバランスボールだ。それもバランスボールをはち切れる限界まで膨らましたような、そんな大きさだった。それだけではない、バランスボールのさらにその上にはバレーボールクラスの柔らかい球体が二つ…
「もうしないって、これ何回めだよ?いくら大きめって言っても、一般人はこんな馬鹿でかい破裂しそうな腹も胸も求めてないの!流石に気持ち悪いだろ馬鹿!」
彼女を叱責しているのはスーツに身を纏った40代前半くらいの男。そこまで特徴もない、見た目はごく一般的なサラリーマンだ。机の前に座り足を組みながら彼女を威圧的に睨みつけている。
「で、でもオーナー、まだ私全然破裂なんて……」
ここまで聞いてオーナーと呼ばれた男は机を叩き立ち上がる。そして彼はカツカツと音を響かせ、彼女の方に向かっていった。
「ヒッ……」
「だから誰がてめぇ基準で話してんだよ!!!うちの店の娘がこんなにポンポン膨れ上がるわけねぇだろ!!普通の女は10回破裂しても、100回破裂してもこんな馬鹿みたいに膨らまねぇの!!」
彼はワンピースを捲り上げながら怒鳴り、あらわになったきめ細かい肌色の球体を人差し指で激しく突く。それは風船などではなく、確かに下腹部、温かみのある人間の下腹部だった。
「す、すみません……!!ごめんなさい…!!」
今にも破裂しそうなほど巨大に見えた彼女の下腹部だったが、男に突かれてもまるで呑気なようにぷにゅぷにゅと指を押し返した。その巨大さとは裏腹に、まるで平然としているかのような、ごく一般的な下腹部の柔らかさだ。でも明らかに皮下脂肪とは違うそれ。太っているのではない、確かに膨らんでいるのだ。
そのバランスボールのような球体を、男は鷲掴みにする。
怒りに震えた顔を彼女に近づけてゆく。
「いや……ごめんなさ……」
彼女のしょげた顔は今や涙目だ。
男は鷲掴みにした手に力を込めてゆく。
「いつこの店を辞めさせても、なんなら今ここで破裂させて強制解雇でも、俺は痛くも痒くもねえんだからな?」
「やだ……ごめんなさい……破裂は………」
男はさらに手に力を込め彼女の巨大な腹を圧迫してゆく。
彼女の目には次第に涙が溜まってゆく。
「…なんて…な…」
彼女が憔悴しきったのを見て、手を離した。彼はため息をついて席に戻る。
「まぁ…破裂は冗談として…お前にはお灸を据えてやらんといけないと思ったわけよ。わかる?」
女性は肩で息をしながら頷く。
「この店は何?」
「デ…デリバ……」
「馬鹿野郎!そうじゃねぇって言ってんの!!」
彼女は小さく悲鳴を上げて飛び上がった。
「に……妊婦専門の……デリバリー専門店です……」
「そうだろ?わかってんじゃねぇかよ。なぁ帆風(ほのか)?」
帆風と呼ばれた彼女は小さく頷いた。
「俺は意味わかんねぇ体質持ってるおまえを仕方なく雇ってやってんの、妊婦風俗に。うちには確かに3つ子とか5つ子とか抱えた多胎妊婦もいるけど、おまえみたいにぷぅぷぅ風船みたいに膨れるやつはいないのよ。客のオーダーは覚えてる?言ってみ?」
「はい…む…6つ子です……」
「だろ?いや普通の客じゃなかったよそりゃ確かに。普通6人も孕んだやばい妊婦はそうそういない。だからってわかるだろ…」
改めて男は帆風の膨れ上がった下腹部を下から舐め上げるように見ていく。
「…こんな10人入れても余るような馬鹿でかい風船腹求めてないわけよ。」
もう一度男はため息をついた。
「ハァ…普通はな、6つ子みたいにデカい腹の妊婦と会いたいってやつもな、確かに馬鹿でかい腹見たいとは言ってもせいぜい6つ子で破裂寸前の腹なの。妊娠線がビキビキに入ったようなリアルなやつなの。そりゃこんなバケモンみたいに膨れ上がった女は引かれて…」
男は改めて帆風を見つめる。
「まぁ、店自体が嫌われちまうわな」
「す……すみません……」
もう一度頭を下げようとする帆風。しかしその現実離れして膨らんだ乳房と下腹部をそうはさせない。結果的にぺこりと頭だけ下げる形になる。
「まぁいいよ、今回は」
「本当ですか…!ありがとうござ…」
「今回は…な?」
手を伸ばして男は再び彼女の下腹部を鷲掴みにする。
「次やったらクビ」
宣告を受けた帆風は青ざめる。
「ご…ごめんなさい!ごめんなさい!もうしません!すみません!!」
プルルルル…
その時電話が鳴った。
「まぁとにかく、おまえが普通の一般的な妊婦のフリをしてればいいだけ。下がれ……はい、Preggo Girlsです。はい……はい……えぇ……はぁ……」
ドアを開け、苦労しながら出て行こうとする帆風。あと少しで扉の枠に下腹部がつっかえてしまいそうだ。
「…はい…少々お待ちください…おい……帆風、ちょっと来い」
通話口を手で塞ぎがら呼ぶ彼。
驚いた顔で帆風は振り向いた。
「おい…ちょっとおまえ戻れ……おまえさ、MAXどれくらい膨らめる?」
「え…?」
これは帆風も予想しないような事件の幕開けに過ぎなかった。