笑うPT研究クラブ活動日誌#3:⑬
Added 2020-09-02 10:56:27 +0000 UTC13:無意識暴走 「くっっふっっっ!! んくっっっ!! ぐくっっっ………んんんんっ……」 私のワキ撫で挨拶に……玲美さんが苦悶の表情を浮かべて唸っている。 まだ触って愛撫しているだけなのに……薬の効果が強すぎるのか、それとも私の触り方が絶妙にこそばいのか……玲美さんは目を瞑ってその刺激に声を出すまいと必死に耐えている……可愛い♥ 私はそんな彼女の顔を十字架の横から頭を突き出してニンマリと笑みを浮かべながら眺めている。 「ふっっくっ! んくっっ!! んんんっっ!?」 しばらく触っていると、特定の場所で彼女の反応が極端になる箇所が現れ始める。 例えば……ココ。 ワキの窪みの……少~しだけ下の方……。あばら骨に当たるか当たらないかのギリギリ付近のピンと張った肌の部分……。 この箇所を人差し指でツィ~~っと撫でると、玲美さんは身体をビクンと跳ねさせて嫌がってくれる♥ きっとココが弱いんだろうなぁ~とか考えながら私は意地悪に別の箇所を触ってもっと弱い場所を探して回る。 「んひっっ!? ちょっっ! そこ……だめ……んんんっ!」 そうしていくと、今度はワキの窪みの少し上の部位に大きな反応を見せ始める。 最初は反応が薄かったように思ったけど……触り続けてたら弱くなったのかな? 今ではココも嫌がりの対象となっている。 両手を斜め上に大きく広げるように万歳した格好の玲美さんの手は、十字架の横板の端々に備え付けられた枷に手首を拘束されている。 万歳している格好だから……彼女の柔らかくてモチモチした肌のワキが触り放題だ。 しかも手を限界まで引っ張る形で拘束されているものだから、ワキを無防備に晒すのとプラスしてワキの皮膚が限界まで引っ張られているため肌に程よい“張り”がもたらされている。 その肌を撫でる感触はまるで強く引っ張ったシルクの布をなぞっているかのように心地よく……私の触幸心を大いに満たしてやまない。 ずっと触っていたいとさえ思う玲美さんのワキなのだけど……私には大事な使命が託されてしまっている。 “彼女を笑わせろ”と理子先輩から命令されている。 まぁ、あんなお子様に命令されなくても私は最初からそうするつもりではいたから、この愛撫で見つけた弱点をこれからじっくりいたぶってやろうと思うのだけど…… それにしても、玲美さんのワキはなんて触り心地が良いのだろう。 ワキの窪みの中央にある丘の様に盛り上がった膨らみ……そこを指先でクリクリと弄ると何とも言えない愛おしさが込み上げる。 その丘をツツツと触りながら下山するように降りていくと、シルク製のゴムが張ったような皮膚の感触に辿り着く。柔らかくてすべすべしてて、触った時の弾力感も素晴らしい……。触るだけでい気持ちがいいけどそこを悪戯っぽく爪先で引っ掻いてみると今度は玲美さんの反応が楽しめる。 余程こそばゆかったのか、体をビクビクビクっと弾けさせて悩ましい唸り声を上げてくれる。 その反応が……私の加虐心に火を注いでやまない。 もっとそういう反応が見てみたい……などと思い始める。 そうなってくると……私は自分でも信じられないくらいの意地悪な手つきで彼女のワキを触り始めてしまう。 手をわざと胸の横まで下げて、玲美さんの横乳をコチョコチョしてみたり…… あばらの隙間に指を入れ込んでモミモミと揉み込んでみたり…… 脇腹まで手を下ろして爪の先でツ~~っと脇腹の肌をなぞってみたり…… 玲美さんの反応を伺いながら……逆に“笑わないで済む”刺激を選びつつ玲美さんの我慢をジワジワとこそぐように削っていく。 そうしていけば玲美さんがどこが弱くてどういう触り方が苦手なのかが反応で伝わってくる。 それを学習した私は、あえてそこを責めず……反応の薄い箇所だけを選んで彼女を油断させ続ける。 そう。彼女は私を下に見ている……それは彼女の言葉から明らかだ。 確かに……理子先輩や小夜子先輩のようにくすぐりに特化した訓練的なものを積んだわけではないから、そういう部分の技術は弱いかもしれない……。 でも私だって理子先輩や小夜子先輩に何度となく責められまくっているから“くすぐり”がどんな工程を踏めば効果的に人を笑わせられるかという事を経験から学んでいる。その経験は私なりの責め手として蓄積されている。 人に試すのは初めてだけど……でもこの責め手がどこまで通用するのか……私は知りたい。 私の思う……くすぐったさを最大限に味わうくすぐり方が正しいのかどうか……試してみたかったのだ。 その実験台が彼女で良かった。仕返しをしたいと思っていた彼女で本当に良かった。 お陰で遠慮がちな性格の私も……気兼ねなく責めを披露することが出来る。 嬉しい事だ……ホントに……。 「明日香ぁ~~? 遊んでないでさっさと笑わせなさいよ~~」 うるさいなぁ……理子先輩は黙っていてください! 私は玲美さんのワキをもっと堪能したいんです! っと言いたいところだけど……流石にもうデータ収集は終わりにしなくては……。 ワキから脇腹までを触りまくって弱点となる箇所は大体把握できた。油断を誘うための“弱点避け愛撫”も満遍なく施したし、身体の温まり具合も十分だろう。 あとはこの……火照った彼女の身体を笑わせるだけ……。 私のくすぐりで……この美人な玲美さんの顔をグシャグシャに歪ませて笑い悶えさせるだけ…… 「明~日~香~~? 聞いてんの~? 返事くらいしなさいよぉ~明日香~~?」 ホントにうるさいなぁ……ヤればいいんでしょ? ヤればっ! それじゃあ……まずはココ。ワキの窪みの膨らみに爪を立てた手を添えて…… ボールを握るような形を取って……この膨らみの下から山を登る様に爪先でなぞり上げて~~♥ 「くひっっ!!? あはっっ!! ちょっっ、いきなりっっひひ……責め方が……変わった!? んはっっ!!」 アハ♥ やっぱり効いた♪ この箇所はこういう触り方に弱いって……さっき気付いてたんだよねぇ~~♪ どうですかぁ~? 玲美さ~ん? くすぐったいですかぁ~? ほれほれぇ~~♪ 「かはっ!! ま、待っっ!! そんな触り方……しないでっっへ! じれったいっっ!!!」 「へぇ……やるじゃない。薬の効果があるとは言え……ちゃんと弱点を突いて責めてる……。いいわ、その調子で責め続けなさい」 私よりも胸も身長もないくせに偉そうだなぁ~そんなの分かってますってば! ほら、次の弱点はココでしょ? 二の腕の付け根……さっきの膨らみより少し上にある……ワキの中でも最も柔らかい肌がある部位……。 ココをぉ~~人差し指と中指の2本を使ってぇ……ツゥ~~っと優しくなぞり上げてあげるとぉ~? 「くひゃっっ!? んくぅぅぅぅっっふっ!!? ひぃぃっ!! ゾクゾクするっっ!! ゾクゾクするぅぅ!!!!」 とっても良い反応♥ 触るか触らないかの優しいタッチでこの敏感な肌をなぞれば……めっちゃこそばゆくて堪んないですよね? ウフフ……もっと悶えてください♪ ほれほれぇ~~ 「っっはひゃ!? ぬぐぅぅぅふっっふっふふっっっふっっんんんん!! ぷはっっひひ!!? んぁっっんぐぅぅぅぅぅぅっ!!」 「あらぁ? ねぇ……今笑わなかった? “はひゃ!?”なんて情けない声も聞こえたけど~?」 私の耳にも彼女が吹き出したのが聞こえた。明らかに笑いを出してしまったように思えたけど…… 玲美さんは必死に顔を横に振っている。どうやら笑ったという事実を認めないつもりらしい……悪い子だ。こんな悪い子には……お仕置きが必要だ♥ 「っっ!? んんんっっ!!?」 私は指先で玲美さんの華奢な体の側部を撫でながらワキの部位から更に下の部位へと手を移動させていく。 ワキの下を通り過ぎ、胸横もなぞりながら下がっていき……ワキの部位の終着点である横っ腹……俗に“脇腹”と呼ばれる部位に両手を移動させてその部位のマシュマロの様に柔らかい皮膚をガシリと掴むように配置させた。 この部位は優しく撫でたり引っ掻いたりするよりももっと直接的な刺激に弱い……。 そう、こんな風に……指先に力を込めて揉み込むようにくすぐれば…… 「ぶはっっ!!? だひゃっっはははははははははははははははははははははははははははははははは、ちょっ、待っへ! ぶははははははははははははははははははは!! いひゃぁはははははははははははははははははははははははははははははははは、それズルいっ! それズルいっっひひひひひひひひひひひひひっひひひ!!」 モニョモニョモニョ……柔らかな脇腹の皮膚を“餅をこねる”ように力強く揉み込んでくすぐる。 肌が指の力に負けてグニグニと変形するくらいに揉み込めば、くすぐったさは何倍にも膨れ上がって笑わずにはいられなくなる。特に玲美さんはココが弱いというのが態度で分かった……触られるたびに過剰に反応していたから丸分かりだ。 「あぁ~あ、やっぱり笑っちゃったわね? 素人の明日香に笑わされるなんて……情けな~い♪」 「かはっっはははははははははははははははは、ち、違っっ!! この子のくすぐりっっひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、違っっ! 素人じゃないっっひひひひひひひひひひひひ!! 絶対素人じゃないっっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、だはっっははははははははははははははははははははははは!!」 「何言ってるの? 明日香は素人に毛の生えた程度の女よ? そんな女に笑わされたんだから……あんたは相当な根性なしって事になるわ」 「ち、ち、違っっ! くすぐり方がいやらしすぎるっっ!! こんなのノーカンよ! 貴女よりくすぐりが上手いじゃないっ!!」 「あらら~? 今……私より明日香のくすぐりが……上手いって言った?」 「がはっっははははははははははははははははははははは、はひぃぃっっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、くすぐったい! くすぐったいぃぃ!! もうやめて! 苦しいからもうやめてっっ!!」 「どっちにしろ笑ったんだし……それじゃあ私と明日香……どっちのくすぐりがくすぐったいか今から味合わせてあげるから……その身でたっぷり味わいなさい?」 「はひゃっ、はひっ!? ま、ま、待って! ゴメンっ! 謝るっっ! 訂正するからっっ!! 足はやめてっ!! お願い、足はやめてっっ!!」 「えぇ~~? 訂正しちゃうんですかぁ~? 玲美さん……私のくすぐりにも笑ったくせにぃ~~。だったら……も~っとくすぐったいトコ……責めちゃおっかなぁ~~?」 「へっ!? な、な、なに? やめて!! 今度はどこを触る気っ!?」 脇腹のモミモミをやめ……再び手を移動させ始める私……。 わざとらしく焦らす様に人差し指で脇腹をなぞりながら上へ上へと戻っていき、途中の浮き出たあばら骨を1本1本なぞりながら目的の場所へと手を移動させる。 「私……玲美さんの弱いトコ……知ってるんだぁ~~♥」 やがて左右の手が辿り着いた箇所は、玲美さんの豊満な胸の真横付近。肋骨と薄い皮膚が交互に走る胸横の部位…… 多分、どんなにくすぐりに強い人物であろうと、ココを責められればたちまちに笑い悶えさせることが出来る……人類共通の弱点。くすぐったいツボが存在するこの部位に私の手は移動を完了させた。 「ひっっ!? ちょ、そ、そこは……ダメ! 絶対ダメ!! 今触るのは……ホントにやめてっっ!!」 私が肋骨の隙間隙間に合わせて指をそれぞれ置いていくと、玲美さんは震える声で私に静止を呼びかけ始めた。でも私はそんな言葉を無視するように手の配置を完了させていく。 「さぁ~て、私もそろそろ触っちゃおっかなぁ~~♪ この刺激を焦らされて敏感になりきった足の裏を♥」 「ま、ま、ま、待ちなさいあんた達っっ!! これ以上は本当に許さないわよ! これ以上やったら……あんた達を――」 「問答無用っ♪ そ~れ、足の裏 引っ掻き回しの刑だぞぉ♥ ガリガリガリガリガリぃ~~」 「びゃっはっっ!!!? ぎひゃああぁあぁぁぁはははははははははははははははははははははははははははははははははははははは、ば、ば、馬鹿っ、やめっ! やめでぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、ひぎぃぃぃひっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!! ギヒャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」 「れぇ~い~み~さぁ~ん? 私のコチョコチョにもたっぷり悶えてくださいね? いきますよぉ~~?」 肋骨の隙間にそれぞれ配置した指達にグッと力を込め始める。肋骨の間に張った皮膚が指の沈み込みに抵抗するように押し戻そうとするが、私はそれをものともせず指の第一関節が沈むくらいまで各指を沈ませていく。 「こぉ~~ちょ、こちょ、こちょ、こちょ、こちょォ~~~♪」 足裏の刺激に笑い悶える玲美さんを気にも掛けず、私の指は玲美さんの肋骨の間の皮膚を掻き毟る様にコチョコチョとまさぐりはじめ玲美さんに電撃のような強烈なくすぐったさを味あわせる。 「だひゃあぁぁあぁぁぁぁあぁぁぁっっっはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!! ぃぎっっひひひひひひひひひひひひひひひひひ、ぐひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、ぎひっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、ンガァァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、だべ、それだべぇぇっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへ!!」 肋骨の隙間の少し奥にある特別くすぐったさを感じる神経を掻き毟る様に指の先でクニクニと刺激するくすぐりは、玲美さんに限らずほとんどの人が笑い悶える事を強要される事だろう。しかし玲美さんは、普通の人とは違って今……神経が過敏になった状態に陥っている……。ただでさえくすぐったいこの刺激も、今の玲美さんであれば雷の直撃を受けたようなくすぐったさに感じていることだろう。 私のくすぐりが始まった瞬間、彼女の身体は拘束している枷の許す限り仰け反り、ビクつかせ、震え、暴れまわっている 本当に高圧の電気をその体に流されているかのような暴れっぷり…… このくすぐりがいかに彼女の脳を乱し狂わせ、体中の運動神経を暴走に至らしめているかが良く分かる。 「あぎゃああぁぁぁあぁはははははははははははははははははははははははははは、死ぬっっふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ!! ホントに死ぬぅぅふふふふふふふふふふふふふふふふ、だは~っははははははははははははははははははははははははははははははは!!」 普通ならヒくぐらいに思える彼女の狂乱ぶりを目の前で見せつけられている私だけど……その狂乱を与えている私の指は止まることなく彼女のワキの下を掻き毟り続けていく。 「あはっ、はひっ、うひひっ!! ふぎゃっっはははははははははははははははははははははははははははははははははははははは、いへへへへへへへへへへへへへへへっへへ、ぷひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、ひぃ、ひぃっ!! おでがい、もうやめでぇぇぇへへへへへへへへへへへへへ!! おでがいぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!! いやぁぁぁっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは……」 私の意識は玲美さんの笑い声に脳を犯され、徐々に現実感を喪失させていく……。 脳に響き渡る彼女の笑い声が脳内麻薬を過剰に引き出し、薄い靄のかかった視界を私に見せ始める。 「がひっ、えひっ、がはっっはははははははははははははははは、くひひひ、んはははははははははははははははははははははははははは!! もうだめッっ! もうだめぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」 意識はぼんやりし始めているが、くすぐっている手は自分の意志を介さず半自動的に彼女を責め立てている。 肋骨の間を触るのに飽きたら、ワキの部位に再び手を移してその部位を引っ掻いたりコチョコチョ触ったり、クニクニと揉みしだいたり……。ワキを触るのも飽きてきたらまた脇腹まで下りて行って肌が変形するくらいに強く揉みまくったり、爪の先でサワサワ~っと撫でたり……。脇腹も飽きたならまた肋骨の間に戻って強制笑わせ責めを再開してあげたり……。 玲美さんが弱い箇所だけを狙い撃つように手を変え品を変えくすぐり回していく。 もはやそこに私の意志は通っていない。 彼女を笑わせるのが、ただただ気持ち良くて……彼女の笑い声を聞くだけで多幸感に包まれ天国にいるような気分を味わう。 「かはっ、げほっ!! はひひっっひひひひっっぅひひひひひひひひひひひ、けひひひひひひひひひひひひひひひ!! たしゅけでぇぇへへへへへへへへへへっへ、誰が……助でぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、ぎひっっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、ニャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、うへひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、いひひひひひひ……」 気持ちが良い……滅茶苦茶…気持ちが良いっ! 私のくすぐりが……あの玲美さんを笑わせているんだと自覚すると……脳の神経が焼き切れるくらいの快感を頭の中に感じてしまう。 コチョコチョ……コチョコチョ…… 指を少しだけ折り曲げて、皮膚の一部を掠るように触っているだけ……それだけなのに、玲美さんは狂ったように大口を開けて笑ってくれる。 コチョコチョ、コチョコチョ、こちょこちょこちょ…… くすぐるたびにビクつく身体の反応が嬉しい。嫌がって左右に身体を捩るたびに皮膚の張り具合が変わって触る感触が僅かに変わるのも……変化があって好き♥ コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ……こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ…… 頭の中でずっとこの言葉を唱えている……「こちょこちょ」っていう言葉を……ずっと脳内で囁いてる。 なんだか幼稚くて……可愛らしくて……気恥ずかしい言葉だけど……この言葉を思い浮かべるだけで……私のイケナイ加虐心に火がついてしまう。 もっと笑わせたい。 もっと私のこの指で……玲美さんを笑わせたい。 ワキの神経を直接いじくるみたいに……皮膚の表皮を指先でコチョコチョ……したい♥ こちょこちょ……したい。 コチョコチョしたいっ! こちょこちょしたいっっっ!! コチョコチョ、こちょこちょしたい! いっぱいしたいっっ!! もっと……いっぱい―― 「……日香! おい、明日香! もういい! 手を止めろ、明日香!」 夢見心地に自分の欲望を脳内に浮かべまくってボーっとしていた私の肩に部長の手が触れ、私を十字架から引き離すように後ろへと引かせる。そこで私はようやく現実の世界に意識を戻すことが出来た。 「あ、あれ? 部長? 綾ちゃん? 理子先輩……私……」 引き剥がされた私は目を白黒させながら意識が戻ったことを驚き、苦笑いを浮かべる綾ちゃんや呆れ顔の理子先輩を交互に見て現状の確認を行おうと努めた。 「あんた……やりすぎなのよ! いつまでくすぐり続ければ気が済む気? この天然ドSが……」 部長とともに私の腕を掴んで引き剥がしに協力した理子先輩は、私の顔を覗き込んで叱責の言葉を投げかける。 「いや、まぁ……お前はよくやってくれたよ。ほら見てみろ……お前が暴走してくれたおかげで、あの鉄壁だった風紀委員長もあのざまさ……」 部長に促され改めて背後から玲美さんの様子を伺うと、あれだけ私や理子先輩に罵詈雑言をぶつけていた彼女はぐったりと頭を項垂れさせ、鼻頭から汗がポトポト垂れ落ている姿も気に留めずただただ荒い呼吸を繰り返していた。 口元や頬は大量の汗と涎に濡らされグショグショ…… 目尻には流しきれなかった涙が今にも零れんばかりに溜まり彼女の虚ろな目をキラキラと輝かせて映している。 先程までの強気な玲美さんは見る影もなく、うわ言の様に小さく「もうやめて……」と言葉を零して震えていた。 理子先輩と部長の反応を見る限り……ここまで追い込んだのは私のせいであるみたいだけど……肝心の私の記憶は、彼女をくすぐり始める直前の部分までしか覚えていない。後は白い靄がかかったように不鮮明で……ただただ手を動かしているのが“楽しかった”という思い出しか蘇らない。 以前生徒会長の詩織さんを責めた時もそうだった……。全然責め抜いた記憶などは残っていないのに、気が付けばそこにはぐったりした詩織さんが彼女の様に十字架に立たされていた。 その時も思ったけど……どうやら私は人をくすぐり始めると内なる欲求が高くなりすぎて“歯止めが効かなくなってしまう”体質らしい……。普段は抑え込んでいる責めたい欲求的なものが……解放されると同時に暴走してしまう……みたいな感じと言えば伝わるかな? 今回も……それを抑えることは出来なかった。極端な集中状態に入った後は……止められるまでソレに夢中になってしまう。 それは恐ろしい事だ……。自分を制御できないというのは……拘束されて自由が利かない状態にある時の気持ちよりもなお恐ろしい……。 なんだか……内なる別の自分が眠っているかのようで……薄気味悪くて仕方がない。 この暴走が、今後の私の学生生活に悪影響を及ぼさなければいいのだけど……。 「さて? 風紀委員長殿? 実はまだ……完全下校時刻まで1時間半ほどあるのですけど……どうします? まだ意地を張ってしまわれますか?」 流石に私はやりすぎたことに罪悪感を感じ、玲美さんの正面に回って謝ろうと身体を乗り出そうとさせたが、その動きは私の目の前に出された部長の手によって阻害される。 そして私の代わりに部長が玲美さんの正面に立ち、彼女へ確認の言葉を投げかける。 「も、も、もう十分……。これ以上は……くすぐらないで……お願い……」 完全に心折られた玲美さんは、涙が垂れるのも厭わず顔を横に振って降参の意を表明する。 「それは……負けを認めると取ってよろしいのですか?」 「えぇ……私の負けよ。この部にはもう……二度と手を出さない……」 「この後報復や、考えを改める……何てことはありませんよね?」 「ない。もうこりごりよ……。こんな苦しい思い……二度としたくない……」 「なるほど……それは良いトラウマを植え付けることが出来ましたな。今後はそれも貴女の枷の一つとなり得るでしょう……」 「も、もういいでしょ? これ……外してよ……。私を……早く自由に……して……」 「そうしてあげたいのはやまやまですが……それは、まだ出来ませんな……」 「っッ!? な、なんですって?」 「このまますぐに貴女を解放するわけにはいきません……」 「ど、どうしてよ! 私は負けを認めているのよ? それなのになんで外してくれないのっ!?」 「まだ“保証”が得られていないからです」 「ほ、保証??」 「そうです。我々が今後貴女の手によって脅かされないという確かな保証……それがまだ得られていません……」 「何を言って……わ、私は確かに負けを認めたでしょう? それ以上に何が必要なの?」 「聡明な風紀委員長であれば考えずとも分かっていただけるでしょう? 今我々がこの拘束を解くことが出来ない理由など……」 「ま、まさか……私が約束を反故にするとでも思っているの? 解放されたら……負けを撤回して無かったことにすると……」 「その通りです」 「ふ、ふざけないで! そんな卑怯な真似……私が……」 「勿論“信じたい”というのが我々の本音ですよ?」 「だったらっ!!」 「しかし……信じたいという理由で被者を解放するのは……我が部のポリシーに反します」 「ぽ、ポリシー??」 「『どんな相手であれ、感情に任せた判断を決してするなかれ』……という古い言葉がありましてね。その言葉通り……尋問や拷問を行うものが感情に流されて決断を誤れば必ず良からぬ結果を招くという意味です」 「感情に……任せた判断?」 「えぇ……。我々も学生であり人間でもあるのですから“信じたい”という思いは常に胸の奥に持っています……しかし、それはただの感情であり、希望であり、情に他なりません……」 「………………」 「情に流されて拘束を解いた尋問官が、次の瞬間には反撃にあって殺される……などというのは日常茶飯事……戦場では当たり前なのです」 「でも、ここは戦場とかそういう物騒な場所ではないわ……」 「場所や雰囲気は違えど、我々と委員長との戦いは間違いなく戦争でしたよ?」 「な、何を大袈裟に言って……」 「貴女は我々の部を潰そうとしましたよね?」 「……っ!?」 「そして敗北した我々の次の処分も考えていたそうですね?」 「うっ……うぅ……」 「この部を拠り所にしていた我々にとって部を潰されるというのは、学園での居場所を奪い取られる事と同意! 更にその後の処分で風紀委員の奴隷の様に予定であったのであれば人権の迫害にも値します。それらを守ろうとする我々からすれば今回の貴女との戦いは戦争だと言っても言い過ぎにはなりません!」 「くっ…………」 「絶対に負けられない戦争であるのは確かなのですから……我々が“信じたい”などと不確定な情に流されて貴女を解放するという愚行に走ることはあり得ません」 「……………………」 「貴女が義理堅く本来真面目である事は承知済みです。一度放った言葉を撤回するなどあり得ないだろうと私も思ってます。しかし、ここは我々の戦場であり実践を想定した拷問シミュレーションの場でもあります……。だからたとえ99%信用できる相手であったとしても、1%の不確定要素がある限り我々はそのパーセントを出来る限り打ち消すよう努力させてもらいます」 「…………不確定要素…………。つまりは、私が解放された後に反旗を翻す可能性が100%無いとは言い切れないから、確実な“保証”が欲しいと言いたいわけね?」 「えぇ……。生徒会長殿と対峙した際も同じように楔を打たせていただきましたから……」 「楔……。あぁ、あのテープの事ね? 私が没収していった……」 「あぁ、その件ですがまだ伝えていませんでしたのでこの場を借りて報告しておきます」 「…………??」 「貴女がこの部室から持ち去ったテープは残念ながらダミーです。なのでそのテープはうちに返して頂かなくて結構ですし、破棄されるも上書きして再利用されるも自由ですのでご安心を……」 部長のその言葉を聞いて驚きの声を上げたのは玲美さんではなく私の方だった。 だって、今の今までのテープが本物だと信じて疑わなったのだ。しかも部長や小夜子さんに“このテープだけは厳重に保管しておけ”と何度も念を押されていたのだ……本物と疑わない筈がない! 「ちょっ! 部長!? どういう事ですかそれっっ!! 私……それ初耳なんですけどっっ!!」 「ん? そりゃそうだろうな……小夜子と私しか知らないことだし……」 「う、嘘ついてたんですかっ!? 私や綾ちゃんにっ!!」 「嘘は……ついてないゾ? “あのテープを厳重に保管しておけ”とは言ったが……」 「み、味方を騙すなんてひどいっ! 今回の作戦もあんまり詳しく教えてくれなかったしっ!!」 「人聞きが悪いなぁ~。でもそっちの拷問に耐えきれなくて軽々と渡したのもお前だろう? だったら、作戦が上手くいったと褒めてくれてもいいじゃないか……」 「うぐぅぅっっ!! それを言われたら……何も言い返せませんけどぉ~~んむぅぅぅぅ!!」 「仮にも大事な個人情報が入ったテープだからな……こんなノーガードな部室に置いておくほどずさんに扱う程私は大雑把な性格ではないよ。本物はちゃんと小夜子の屋敷の地下金庫に厳重に保管されてある」 「うぅ……結局、部長は私達の事なんて信用してくれてないじゃないですかぁ!」 「それを言えば私は相棒である小夜子だって100%の信用なんてしていない。彼女が人間である以上ミスや感情の揺れなんかはしょっちゅうある。そして自分自身も勿論信用していない……自分の考えが間違っているという事は自分では気づけないものだからな……いつ自分が間違っているか……それを見極めるのも私自身の仕事だと自負している」 「うわ……それは……人間不信になりそう……」 「あくまで“この部”の部長としての役割での話だぞ? 日常生活までそんな風に見てはいないよ」 「いや、どうだか……」 「とにかく、私が行わないといけない役割は“不確定要素”の徹底的な排除! 自分も含め……失敗に繋がりかねない要素は極力避けるなり回避するなりを選ぶつもりだ……そういう部分は理解してくれるよな?」 「うむぅ~~~まぁ、はい……釈然とはしませんが……きっとその通りなんでしょうね……」 「そう睨んでくれるなよ明日香~。傷つくじゃないか♥」 「その嬉しそうな顔っ! もう、絶対信用しませんからね! フンっ!」 私との舌戦をポカンとした顔で眺めていた玲美さんだったが、やがて何かを悟ったかのように一つ大きく息を吐くと「分かったわ」と小さく零し諦めた表情で部長の顔を見直した。 「貴女の主張は何となく理解できた……要は私が謀反を起こさないよう楔を打ちたいって話なんでしょ? いいわ……もう何でもいいから企んでいることを言いなさい……」 私とのいがみ合いに終止符を打つよう部長はコホンと咳ばらいをし、改めて玲美さんの顔を真っすぐに見つめる。 「そうですね……。聡明で責任感の強い貴女のような方に“苦痛”だけで楔が打てるとは最初から考えていませんでした……」 そう言って部長が綾ちゃんに目配せをすると、綾ちゃんは何かを察したように部室の準備室の扉まで移動し、横開きの扉を二度ほど軽くノックした。 「しかし、前回の生徒会長との一件で、会長の弱みを暴くために調査した結果の中に……偶然貴女との関係が報告に上がりましてね……」 ノックされた扉はすぐにガラリと音を立て横に開き……準備室で待機していたであろう人物が奥から部室へと歩み出す。 「今回はそれを貴女の楔にしてしまおうと思い立った次第なのですよ」 背筋のピンと伸びた姿勢の正しい歩き姿…… 凛とした顔つきと隙を見せない出で立ち…… 胸の膨らみ、腰のくびれ、引き締まった脚……どこを見ても完璧を地でいくようなプロポーション…… 「……もちろんご存じでしょう? いつも顔を突き合わせていらっしゃるのでしょうから……」 綾ちゃんに呼ばれて準備室から姿を現したのは、前回の宿敵…… 生徒会長であり綾ちゃんのお姉さんである……新崎詩織さんだった。