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ハルカナ
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(ぴゅあスマ2)#36

#36  脇腹は触れた、足の裏の反応も知っている……しかし、この“腋”の部位はいまだ未知の領域であり、触られるとどんな反応を示すのか……そもそもくすぐりが効く部位なのかどうなのかも分からないままにこの場所を選んだあなただが、くすぐりと言えばココだろうとさえ言えるこのメジャーな責め箇所をくすぐらずしてプレイは終われないと頭に過ってしまった為、チェックも何もしていないこの美しい腋を本番の責めに選んだことを後悔などしていない。  むしろ……最後まで取っておいたと言っても過言ではない。白衣の前裾から見え隠れしている透き通るような美しい腋がピンと伸びきる様に万歳の格好で拘束され、まるであなたの手が伸びるのを待っているかのようにわざとらしく窪みの肌に皺を寄せて誘っているのだ……そのエロティックさたるや、性器や胸を弄る事よりも遥かに勝っている。  これから直接彼女の腋に触ることが出来るのだ……はやる気持ちを抑えられるはずがない。 「チ、チーフ? 私の……ワキを……触るのですか?」  両手を顔の前に構え、ワキワキさせながらその部位に身体ごと接近を試みると、不安そうな表情を浮かべる恵理が消え入るような声であなたに語り掛ける。 「私のワキ……白衣の下に隠れてしまっていますが……構いませんか? ちゃんと見えていないのではないですか?」  見えていない箇所が無いわけではないが……その見えていない箇所も、このように白衣の前裾を摘まんで左右に開いてやれば…… 「っッ!? や、ヤダ……捲らないでください! は……恥ずかしい……」  見えていないことを心配するそぶりを見せていたくせに、いざ見えるように裾を開いてやると恵理は恥ずかしそうに頬を赤く染め、あなたの好奇な視線から顔をそむけるように横を向く。その仕草が堪らなく可愛らしくて……あなたは露わになった左右の腋に正面から手を伸ばしてそっと指先を腋窩の部位へ触れさせる。 「んぁっ!?」  中指の先が腋の柔らかな皮膚の表面に少しだけ触れると、恵理はそらしていた顔をピクリと反応させて艶のある悲鳴を短く上げる。  指先に触れただけの感触だが、限界まで引っ張るように上げさせられた恵理の腋の皮膚は、張りがあり人肌の温かみも感じられいかにも女性の腋の柔らかさだと実感できる触り心地だった。  あなたは次々に指先を彼女の腋の窪み部分に触れさせていき、その感触を全ての指に味あわせてあげた。 「はっ、んっ! んっっ……フッ……」  指が当たるたびに恵理の身体はピクピクと小さく跳ね、触られる事がくすぐったそうに肩をすぼめる仕草を何度も取って見せる。それを見たあなたは指が全て腋の柔肌に着地するや否や辛抱堪らんと言わんとするように指先だけを小刻みに動かし、俗にいう“くすぐる”という行為を実践し始める。 「んふっ!? んんっっっ!! んくぅ……」  指が触れただけでも身体を跳ねさせるほどの反応をしていた恵理だったのだから、本番のくすぐりが始まればさぞかし大袈裟な反応を見せてくれるのではないかと期待したが…… 「……フフ……。そのチーフの指の動き……とってもくすぐったいです♥」  過度に反応してくれたのは最初の数秒ほどで……その後は、笑いを堪えようとする仕草を見せはするが、彼女自体は余裕があるようで……あなたの方に顔を向けなおしてわざわざ話し掛ける余裕すらも見せ始める。  ただ触るだけでは彼女を笑わせることは出来ない……そう危機感を募らせたあなたは、攻め手に工夫を凝らし恵理の腋を責め立ててみせた。 ――コチョコチョコチョ、コチョコチョコチョコチョコチョ……  一部分だけをモジョモジョと指先で弄り回すようなくすぐり方をやめ、今度は腋の窪みの部位全体に指先の刺激が巡るよう刺激する箇所を広げてくすぐってみる。 「キャハッ!? っっんふっ!! っん……くっっ……くふっっっ……ふっ……」  攻め手の突然の変更に恵理は驚くような顔をあなたにして見せ小さな悲鳴を再び上げる。この勢いでそのまま笑わせられるか? と、期待はしたが……恵理は吹き出してしまうギリギリの所で口を堅く閉じ、吐き出しそうになった笑いをどうにか口内に留め、首を横に振って笑い出すのを堪える。  虚を突いたくすぐりが恵理の余裕を打ち砕いたまでは良かったが……頭を振り終えた恵理は、生意気にもあなたの目を真っすぐに見つめ挑発するように片方の口角を上げニヤリと再び余裕が戻ったことを示す笑みを浮かべる。  その笑みに責め欲を高めるだけ高められたあなたは、更なる多彩な責めをしてやろうとあの手この手で彼女の腋をくすぐり嬲った。 ――こちょこちょこちょ! コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ……コショコショコショ♥ モニョモニョモニョモニョモニョモニョ、コソコソ……こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ!!  ワシャワシャと掻き毟る音が鳴り響くくらいに激しく腋の柔肌を爪先で引っ掻いたかと思えば、腋の中心から少し下に位置する部位を揉み解すくすぐりを行ったり、腋の上部に当たる腕の付け根の部位を親指だけでコソコソとこそばしてみたり、腋の窪みに出来た敏感な肌の丘陵を5本の指で包み込むように触ってソワワ~っと撫で上げてみたり……  ありとあらゆる技巧を凝らして恵理の腋を責め立て、彼女を笑わせようと努力する。しかし肝心の彼女の反応は…… 「ぷふっ!!? むくっっふっっ!! ん゛ん゛んんんっっ……ふっっ!! くっっ……んくぅ~~~~~っっ!!」  吹き出しそうにはなるが……やはりギリギリの所で笑いを堪えてしまい中々笑わせることが出来ない。頭を振ったり手枷をジャラジャラいわせたりと、くすぐったさを感じているのは間違いないだろうが……彼女の我慢強さは相当なもので、どのようなくすぐり方をしても吹き出させるまでに至らない。  あと一歩なのに……  あともう少しの筈なのに……最後の一押しが足りていない。  反応を見る限り脇腹よりも遥かに効いている風には見える。しかし笑わない……時折あなたの目をジッと見つめて何かを訴えかけるような視線を送っているが……あなたはそれに気づかない。それどころか時間が経過していく焦りにあなたのくすぐり方が強引で雑な動きが増え始めてしまう。   そうなれば、くすぐったそうに唸っていた彼女にもまた余裕が戻ってしまい、あなたの思考をくすぐり回すようなセリフを吐いてあなたを惑わし始める。 「チーフ? もっと上をくすぐってみてはいかがですかぁ? そこ……あまり、くすぐったくないですよぉ?」  とか…… 「う~~ん、違いましたね~~もう少し下らへんかなぁ? やっぱり脇の下が私……くすぐったいかもです……」  など……  頭に血がのぼってもはや冷静な判断が出来ていないあなたを、恵理は弄ぶように巧みに誘導して露骨に時間を稼いでいく。  何処が弱くて何処が強いのか? どれが嘘でどれが本当の反応か? その言葉に従うべきか……無視すべきか?  何一つ確かなものが無いあなたには判断の材料が欠如していて、自分の責めを行いたいのに言葉につられて無意味な責めを行わされる。  自分でもそれが間違いだとは分かっているが、恵理の言葉にを聞くとまるで催眠術にかかったかのように誘導されてしまう。  あと一押しで笑わせられた筈なのに……責め方を工夫していれば必ず笑わせられた筈なのに……  やはりココを責めるには情報が足りなかったのかもしれない。チェックの段階で反応だけでも見ていれば……責め方も変えられていたかもしれない。  鈴菜の持つストップウォッチが虚しく電子音を響かせ、後半のプレイに終止符が打たれる。  あなたは最後の最後まで恵理の言葉に惑わされ、自分の責めが行えず苦い最後を迎えてしまう。  結果は……勝ちか負けで言えば当然“負け”。  恵理には勝てなかった……  足裏はあんなに良い反応を見れたというのに……勿体ない。これならば素直に足裏を責めるべきであったかもしれない……。  あなたは後悔の念を脳内でグルグルと浮かばせ、鈴菜に背中をポンと叩かれるまでその場に立ちすくんでしまっていた。 「惜しかったわね。もう少しの所までイってたのに……勿体ない……」  鈴菜の溜息にあなたも深いため息を吐く。 「でも見る限り、あんたの責めは悪くはなかったわ……。あの子の我慢強さが少し上だっただけね……」  恵理の我慢強さは相当なものだ……。笑いそうになりながらも我慢出来てしまう強さを持っている。 「あんたが“腋”をチェックしてれば恵理の言葉に惑わされずに済んだかもしれなのに……惑わされちゃったからあの子の言いなりに成り下がってたじゃない」  それは自分でも気づいていた。改めて鈴菜に言われると悔しさが蘇ってきてしまうが、言われて気付いた事もある。  そう……。チェックしないで挑んでダメだったのだったら、次はチェックして挑んでみればいい……  無論それが確実な攻略法とは言えないかもしれないが、今とは違う結果となるのは確かだ。  あなたは沈みそうな心持ちをその言葉で自ら奮起させ次のプレイに向けて一人静かに闘志を燃やす。  次は絶対に恵理を笑わせて見せる! と……。 「チーフ? 今回は笑わせられなかったので残念ですが尋問はまた後日とさせて頂きます。しかし、今回の一件で恵理ちゃんへの責めのアプローチが分かってきたんじゃないかと思いますので、次回こそは彼女の事……滅茶苦茶に大笑いさせて次の尋問に進めるよう頑張って下さいね? 私も楽しみにしておりますので……」  鈴菜とは違い朗らかな笑顔であなたに声をかけてくれる美咲……。あなたはそんな彼女に力強く頷きを返しプレイルームから出る扉の方へと踵を返した。  部屋から出る直前……鈴菜が無言であなたの横に立ち、肘であなたの脇腹を小突いてあなたを一瞬引き留める。  彼女はあなたを見ずに拳を突き出すと、その拳の中から小さな紙をあなたの掌に落とす。  あなたはその小さく折り畳まれた紙を広げながら部屋の扉を開け外の廊下へ出る。  広げた紙には“弱点が分かり切っていても、責め方を間違えれば笑って貰えない事もあるから気を付けなさい。あえて効かない箇所から責めて、徐々に我慢の耐久値を剥ぎ取っていくことも大事なの”と汚い字で書き殴ってあった。  この殴り書きが恵理の攻略に役立てるものなのか……はたまた別の“誰か”の攻略のための鍵なのかは分からない……分からないが、覚えておいて損はないだろう……とあなたはその紙の皺を伸ばし、丁寧に畳みなおしてポケットへ入れ直した。  そしてプレイが短く終わったにもかかわらず、店を出た後にはもう次のプレイの事で頭はいっぱいになった。  次こそは恵理を抵抗などさせずに笑わせてみせる! いや……恵理に限らず、鈴菜でも美咲でも……イベントの期間が続く限り通い詰めて笑わせまくって見せる!  あなたはそのように誓いを立てて夕日の落ちる帰路へとつくのだった。 『恵理ルート失敗①……【恵理に言葉巧みに誘導され失敗へと導かれてしまった】エンド……完』  別の日で改めて再プレイ→#1へ


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