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ザ・ドッグトレーナー #30 『1日目エリナの調教失敗ルート』(⇔13or19)

#30  1日目の調教の失敗をリカバーしようとソフィアとエリナは必死になって残りの時間を調教に当てたが、結局リサを“くすぐられる事で快感に感じる奴隷”に仕立て上げる事は出来ず……奴隷商の元へ彼女を送り返す事となってしまった。  くすぐりを快感に感じるように調教する……というのは元々難易度が高い。くすぐりという苦痛が強くでる刺激を、快感……すなわち性的な刺激と同等のものとして脳に認知させなくてはならないのだから、最初から快感に寄った調教をしてしまうと今回の様に“快感だけにしか反応してくれない奴隷”に成り代わってしまう。  くすぐりを快感に結び付けるには、ある程度手順を踏まなくてはならないのだ。 まずは、くすぐりを最悪の苦痛だと思い込ませる為の徹底的な笑わせ漬け……それを植え付けた後にくすぐりの感覚を邪魔しない程度の微量な性的刺激を徐々に混ぜつつ、くすぐったさと快感の境目があやふやになり出した頃合いを見計らって、最後に大爆笑させながらの連続絶頂を味合わせ脳の判断力を吹き飛ばしてやらないと上手くいかない。っと、普通に調教を行える環境であればそれを手順通りに何日もかけて行う事で成功率を高める事は出来たが……今回の調教は前例がない程に期間が短かった。  普通の性奴隷の調教でさえもこのような短い時間での調教は行わないというのに……ルルシア嬢の無茶振りは常軌を逸しているとさえ思える。  たったの5日間で、ノーマルな女子を奴隷に調教しろというのも無茶な話だが、それを“くすぐり奴隷”に仕立て上げろと言うのだから尚更無茶な話だった。  しかもただ従順な奴隷を育てるという調教ではなく、くすぐられる事を快感に覚える奴隷を育てろと言ってきたのだ……依頼を受ける前からその様な条件を呑めるわけないと分かり切っていた。  しかし……その分報酬は良かった。  失敗してもトライするだけで普通の調教を行う分の報酬は支払うと言って来ていた。  とにかくやってみて……上手く行けば御の字。失敗してもルルシア嬢はリサを責任もって“買い直す”と実は裏で言ってくれていた。  本来なら、調教を失敗した奴隷候補は……そのまま奴隷商に送り返され“調教の適正無し”という烙印を押され、もっと酷い市場へと堕とされるのが当然なのだけど……  どうやらルルシア嬢はあのリサという女性を心底気に入っていたようだ。オークション会場のステージ上でしかリサの顔やら姿は見ていないだろうに……喋っても居ない奴隷候補にこのような思い入れを示すというのは中々に無いものだ。  それほど気に入っているのならじっくり時間をかけて調教させて欲しかった……というのが、コチラの本音だが……  ルルシア嬢は「どっちに転んでもいいから、今回は時短でやらせて欲しい」の一点張りで、あなたの調教期間の延長要請にも首を縦には振ってはくれなかった。  最後の最後まで「もう少し時間を……」と粘ってみたのだけど、結果は“調教の中断”及び“調教適正無し”として奴隷商へ返却を余儀なくされてしまった。  こちらとしては、罰を受ける事になるとしても彼女の調教をもう一度最初からやり直したいと打診したのだが、既にルルシア嬢からの調教報酬は支払われ……調教失敗の罰もしっかりと明日行われる運びが確定してしまった。  だからあなたは選ばなくてはならない。今回の失敗の責任を取る……犠牲者をどちらか一人……。 「ですから、調教に失敗した原因はわたくしに有ると言っているじゃありませんか! マスター! わたくしを明日送ってくださいまし!」 「それは違うわエリナ。あんたの些細な失敗を後の調教でカバーできなかった私の方にこそ罰を受ける資格があるの! そうですよね? マスター?」  食事が始まるや否や、我こそは罪人だと名乗り出んとするようにソフィアとエリナの言い争いが始まる。普通なら罰を受けると聞いて“私のミスじゃない!”と罪を擦り付け合うものだと思うのだが……彼女達の関係性はそれには当てはまらない。お互いがお互いの事を思い自分が罪を被りたいと申し出てきている。  だから余計にやり辛い。どっちかを差し出せばどっちかが逆恨みしかねない勢いがある。なぜ私を選ばなかったのだ? と、逆に文句を言われてしまいかねない……  あなたは彼女達の言い合いを黙って聞いて……どちらかが折れてくれるのを待っている。  差し出す権限はあなたに有るのは確かだが、なるべく彼女達の意向にも沿う形で罰を与えたい。でないと、今後の生活に遺恨を残す事になりかねないのだから…… 「ルルシア様はエリナに対して良い印象をお持ちではありません。そんな彼女にエリナを送ったら……本当に何をされるか分かったものでは……」 「姉様? それが本心ですの? わたくしが……ルルシア様に意地悪な事されるかもしれないと思ったから、罰を自分が受けたいと?」 「ち、違っっ……わ、ないけど……でもそれだけじゃない! 本当に私がリカバーできなかったのが悔しいと思ったから……」 「姉様のリカバーは的確でしたわ。でも、それ以上にわたくしのやらかしの方が大き過ぎたから……カバーしきれなかっただけの事。今回の失態はどう足搔いてもわたくしの責任に違いはありません……だから、ね? 姉様……」 「エリナ……でも、ルルシア様は……多分……容赦なくあんたの事を……」 「えぇ。それも承知してます。でも、彼女とその様な関係値を築いてしまったのもわたくしの不手際ですわ♥ そういうのもひっくるめて……清算をしに行かないと……」 「清算って言っても……最初に吹っかけて来たのは……ルルシア様の方から……なのに?」 「フフフ♥ 今だから分かりますけど……あの方はあの時わたくしを試したのだと思いますわ……」 「試した?」 「わたくしが……お姉さまの様に、感情に囚われない調教師かどうかを……計ろうと……」 「わ、私だって……感情くらい……出すわよ。調教の時だろうと……人の前だろうと……」 「わたくしは……煽られればすぐに頭に血が上ってしまうし、駄目と分かっていても口や手を容易く出してしまう……そういう悪い癖が昔からありました」 「………………」 「ルルシア様は初見でそれを感じとったのでしょう……。だからわたくしの事を煽ってワザと怒らせた……」 「違うわよ……アレは、ルルシア様の価値観の問題で……」 「結局、今の今までわたくしは……ルルシア様との関係値を修復する事も、自分の悪い癖を正す事も出来ませんでした……」 「それは……あんたが悪いわけじゃ……」 「結果……わたくしは、リサさんの身体に欲情し……自分を抑えらえずに調教計画から外れた事をしてしまった……」 「……………………」 「わたくしは……これを機に色んなことを清算しないと駄目なんです。でないと……わたくしの罪の意識は、ずっと胸の奥に残ったまま……」 「………………………………」 「姉様。だから、わたくしは……ルルシア様の所へ行って罰を受けてきます」 「…………ッ!」 「1日で自分の何が変わるかなんて分かりませんが……それでも、わたくしは罰を受けたいんです!」 「…………ルルシア様は……多分……容赦しないわよ?」 「はい。そうでしょうね……」 「あんたが……身体……敏感なの……知ってて……イジメて来るわよ?」 「うぅ……そ、そうですね……」 「あんたも……リサみたいに手足を拘束されて……露出の高い服を着せられて……万歳させられて……足も裸足にされて……それも拘束されて……足の裏なんかも無防備にさせられて……」 「あっ……う……お姉様? ちょ、何でそんな……想像させるような事を……?」 「抵抗できないあんたの事……ルルシア様は容赦なくくすぐり尽くして来るわよ?」 「ぅぅぅ……や、やめて下さいまし! 身体がゾクゾクして来ちゃう……」 「あんた……良いの? ワキとか……脇腹……弱いでしょ?」 「ひっ! そ、それは……」 「足の裏だって……あの細い指が這い回れば……くすぐったいなんてもんじゃないわよ? 彼女のテクニックは……私達の比じゃないんだから……」 「あうぅぅぅ……やめて下さいましよぉ……想像だけでこそばくなるじゃありませんかぁ……」 「死ぬほど笑い狂わされるわよ?」 「……うぅ……」 「滅茶苦茶……苦しむ事になるわよ?」 「…………………………」 「どんなに苦しくても……やめて下さらないわよ? 休憩も……与えて下さらないかも……」 「………………………………」 「そうなるって……分かってて、行くって言ってるの? ちゃんとそういう想像出来て――」 「勿論……出来ておりますわよ♥ 姉様に言われなくても……」 「……っ!?」 「だって……失敗したその日から……ずっと想像していましたから……自分が行ったらどうなるか……を……」 「そ、それが分かってて……それでも行くというの?」 「えぇ。行きます……」 「死ぬほど苦し思いするって分かってて……それでも?」 「どんなに脅しても……わたくしは行くと言ったら行きますわ♥ もう……決めた事ですから……」 「…………………………」 「………………………………」 「…………………………………………」 「分かった。そこまで言うんだったら……私からはもう……何も言わない……」 「……お姉様……」 「でも、これだけは絶対に守りなさい?」 「……はい?」 「必ず……ここに戻って来て!」 「……は、はぁ……まぁ、それは勿論」 「五体満足、精神も正常なまま戻ってくるの! 良い?」 「アハハ♥ お姉様……心配し過ぎです♥」 「辛くなったら……私やマスターの顔を思い出しなさい。少しでも挫けそうになったら……さっき自分が言ったことを思い出して反芻なさい! 良いわね?」 「……はい♥ お姉様……」 「無理と思ったらすぐにギブアップなさい! 意地を張って反抗しようとしないで、素直に負けを認めるの! 出来るわよね?」 「……はい」 「いくらルルシア様でも……ちゃんと負けを認めた相手を……悪いように……しないと思うから……」 「……フフ♥ 分かりました、気を付けますわ……お姉様♥」 「それが守れるんだったら……行ってきなさい……」 「…………はい」  どうやら、二人の間で決着はついたようだ。  ほんわかした雰囲気を持つエリナだが、今回の失敗は余程彼女にとってこたえたのだろう……あの彼女がしっかりと目を開いてソフィアを説得し切った。  普段、自分の感情を余すことなく出しているのはエリナの方だと思っていたし、悩みや気苦労なども滞りなく話せてもらえたとあなたは勝手に思っていたが……どうやら、内に秘めていた本当の悩みは今の今まで自身の胸奥に閉じ込められていたようだ。  彼女も言ったが……確かに、これはいい機会なのかもしれない。  彼女の……自分に溜まっていた蟠(わだかま)りを清算するチャンスでもあるし……ルルシア嬢との向き合い方もこの罰によって変化があるかもしれない。  正直……清算だの変化だのの結果は別に最初から望んではいないが、彼女が“清算したい”と思えた事が成長に繋がると確信は得ている。  今まで自分の中に溜め込んでいたものを、姉の前で言えたのだ……それだけで、成長が伺えたと判断できる。  別に清算などする必要はない。彼女に非がある訳ではないのだから……。非が有るとすればあなたの決断の部分だった。エリナの性格を知っていた筈のあなたが下した決断が失敗を招いた。  でも、結果として彼女が成長できたというのなら……この失敗も値千金なのだ。  失敗が……次の成長を促す……。それがまさに実ったとあなたは考え直すこともできる。  確かに調教は失敗したかもしれないが……でも、実りは大きかった。  彼女の成長を促せたのであれば……調教の失敗など……安いものなのだ。  しかし、リサには申し訳ないとも思っている。本当は……時間をかけてじっくりと彼女の内面を変えてあげたかった……  こんな中途半端な調教ではなく……彼女の心の動きに沿う様な……調教を施してあげたかった……  それだけが心残りだが、しかし結果は結果だ。  一度着地してしまった場所は今更変えようがない。  彼女には申し訳ないが、願わくば……悲惨な目にだけは会わないよう……祈っている。  そしてもし……また調教を施せるチャンスが巡ってきたら……今度こそ最後までちゃんと面倒を見れるよう最大限の努力は尽くしたい……  この言葉を彼女に伝えられなかったのは悔やまれるが……あなたもこの失敗を糧に次の調教に向かわなければならないのだからクヨクヨもしていられない。  明日……エリナをルルシア嬢の所へと送り届ける事になる。  罰の期限は24時間……  その時間……エリナはルルシア嬢のモノ……  彼女が何をしようと……自由。我々は一切の文句も受け付けて貰えない。  ルルシア嬢はエリナに……どんな罰を下そうと考えているのだろうか?  あなたも……ソフィアの言葉を思い出しながら想像を膨らませてしまう。  そしてその想像で同時に……歪んだ期待も膨らませてしまう。  このエリナの豊満な身体に……彼女が一体どんな制裁を加えるのかを……想像してしまって……  →#71へ (※エリナ差し出しENDへ)


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