今回は漫画のシナリオを書いてみました
Added 2024-07-16 19:13:47 +0000 UTCこんにちは。
今回は漫画のシナリオを書いてみました。
かなり長くなってしまったのでこれが漫画にできるかもしくはもっと短くなるか
少しわからないのですが大体漫画を描くときはこのような文章を書いて
推敲して絵にしていくという感じです。
たまにはこういうのを載せてみるのもいいかなぁと。
実は絵よりも文章の方が恥ずかしかったりするのですが。
もしよかったらお時間ございます際に暇つぶしにでもなれば幸いです。
文章がド下手なのも笑ってやってください。
今回は全体公開してみようと思います。
では、以下になります。
本日もご支援いただきましてありがとうございます💚
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7月某日
早朝4時
まだ日の出前、薄暗い公園脇の道
一人の女性がゴミを拾っている
Tシャツにジーパン、スニーカー、頭にはキャップ、目つきはやや鋭く
怒りを帯びているように見える。
年齢は不詳
その女性の傍らにはスケートボードとお茶のペットボトル、
小さな三脚にはスマホが取り付けてある。
「ふう…」
額にうっすらと沸いた汗をぬぐい彼女は空を仰いだ
ほぼ毎日の早朝
大体この場所にくるとそこら中に空き缶やら、タバコの吸い殻
などが散乱していた。
それだけならまだいい方で時には割れたガラスの瓶、なんてこともあった。
もう少しすると犬の散歩や朝のジョギング、ひょっとすると
「スケーター」も現れるかもしれない。
急がないと…
ひとしきりゴミを拾い終えると彼女は傍らのスケートボードに乗った。
静寂の公園横の道。
周囲に民家はない。
スケートボードとウィールが地面とこすれる
「ガーーーー」という音だけが響く。
少ししゃがんで、少し体を浮かせる。
「プス…」
情けない音がした。
体が硬直してうまく動かない。
それを30分程繰り返す。
「パチンッ」
ようやく身体が温まってきたようだった。
彼女は誰かを待っているわけではない。
一人である。
以前はいつも一緒に行動していた人達がいた
彼らがいつも合言葉みたいにしてた言葉があった。
「仲間が一番大切だ」
私はその「仲間」にはなれなかった…
何か仲たがいがあったわけではない
結局人づきあいがうまい人が「仲間」なんだなと思った。
その仲間のことを一番に考えないといけなかったし、時間も割かなければならなかった
テンションも併せなければいけなかったし、お酒も苦手で、何より人とうまく話すことができない私は「仲間」ではなかった。
もう辛い思いはしたくない。
そんなことを考えながら、スケートボードの前を縁石に斜めに掛け
滑った。
スラッピーKというトリック。
「ガガガッ」
この音が大好きだ。
本当に好きだ。
本当に…
「ナイスメイクです!」
突然背後から声を掛けられた。
身体がビクっと硬直する…
と同時に頭部に血液がものすごい速度で駆け上っていくのが分かった。
振り返ると満面の笑みでこちらを見つめる30代後半くらいの女性。
髪色はうっすらと茶色で胸のあたりまでの髪をシュシュで三つ編みに束ねていた。
両頬、肘、手の甲、いたるところに絆創膏がついている。
靴にはシューグー(靴の補修材)の跡。
ここまでくれば「あれ」を見なくても、もうわかる
この人は「スケーター」だ。
案の定彼女の足の裏には板と4つのタイヤが下敷きにされている。
彼女は続けた。
「とってもお上手なんですね。普段はこちらで?」
「はあ…」
目を合わせず私はぶっきらぼうに答える。
早くどこかに行ってもらいたい。
一刻も早く…
さもなくば…
「あの、もしよかったらご一緒しても…」
「私消えますんで!!」
彼女が言い終わる前にに私は言い放った
こうなってしまうともう止めたくても止まらない
「えっ…?」
驚いた彼女の顔を想像して私は少し「ざまあみろ」と思う。
私に関わるからそんなことになるんだ。
私は一人がいい。くだらないおべっかやコンプレックスにさいなまれながら
お仲間ごっこをするのなんて御免なのだ。
そしてトドメの一撃。
「邪魔をして申し訳ございませんでした!私もうここには来ませんから!」
深々と頭を下げ、急いで荷物をひったくるように持ち
その場を後にしようとする。
地面を右足で蹴ってスケボーを彼女と逆の方向に進める
あーあ…せっかく長く使えそうなスポットだったのに…
また新しい場所を探さないと…
どっかあったかな…
興奮しているのがわかる
胸が…苦しい…
何をやっているのだ私は
あの人には何も罪はないじゃないか
もう死んでしまいたい
もう何もかも…
いつもは夜に始まる自己嫌悪がもう現段階から始まっている。
これは本当にもうだめかもしれない…
…
「待って!」
背後…いや真横から声がした。
スケートボードを小脇に抱え走って彼女は追いかけてきたのだ
「え…いや、なんで乗らないの?」
なんて思っていたら小石につまずいてしまった。
天地が逆転し肘に鈍痛が走る。
血が一滴ポタリと地面に落ちた。
「わっ!!大丈夫ですか!!すみません!!」
最悪だ…もう死にたい…さっきとは別の意味で…
「大丈夫です…」
ぶっきらぼうになんとか体裁を保つため状態を起した。
「こ、これよかったら使ってください」
彼女はカバンからぐしゃぐしゃの箱を取り出し引きちぎるように絆創膏を取り出した。
というより地面にぶちまけた。
「すみません…」
断ろうとも思ったがそれすらめんどくさかったので
ぶちまけたものの一つを地面から拾い上げる。
先ほどまで頭に登っていた血液が体に少しずつ戻っていくのがわかる。
蝉が鳴き始めた
「で…なんで追いかけてきたんですか…」
少し冷静になり私は振り絞るような声で言った
「あ…あの…一言感謝をお伝えしたくてですね…」
冷静になると彼女も人と接するのがあまり得意でないというのが分かった。
目が泳いでいる。汗びっしょりだ。
そしてかなりのおっちょこちょいだということも…
きっと全力で追いかけてきたのだろう…
走って…
こんな人に酷いことを…
罪悪感がさらに押し寄せる。
しかし私の敵意むき出しの口は止まってくれない
嫌味のような声で言う
「感謝?」
しかし彼女は気にする様子もなく続けた。
「は…はい。あそこのスポットいつもたむろしてる方々がいらっしゃって、
それでゴミが凄いんです。だから私もご本人たちに注意したり、自分で拾ったりもしてたんですけど、それでも一向に収まらなくて…」
はたと気づく
そういえばたまにゴミが全く落ちていない、いや、むしろきれいになっている日があった。たまたまゴミを捨てる連中がいなかっただけかと思っていたけど、この人が…
「やっぱりいくら人通りが少ない場所だからといってもゴミが多かったらスケボー禁止になっちゃうなと思っていて、よく思わない人もいらっしゃるのも事実ですし、今までそういう場所、いくつも経験してきましたし…」
少し悲しそうな顔を見せた後、彼女は私の目をしっかりと見つめ
「大切なスポットをきれいにしてくださってありがとうございます。それをお伝えしたくて…」
「そんなこと言いに追いかけてきたんですか!!」
ドクン…
やだ…
また始まった…
「いいんです!!ほっといてください!!私あなたを怒鳴りつけました。
初対面なのに!今も怒鳴ってます!!それ帳消しでしょ!!」
それにひるまずゆっくりとした穏やかなテンポで彼女は言葉を紡ぐ
「不快な思いさせたのはきっとこちらですから。一人で滑るのが好きな方もいらっしゃる、大勢でワイワイ滑るのが好きな方も、それに誰にも干渉されたくない方も、こちらとしてもいきなり話しかけて驚かせてしまったのは事実ですから…」
「ただ、私はあなたみたいに一人で黙々と、あんなに楽しそうに、そしてあの場所を愛してくださってる方と…滑ってみたいなって…」
「だからよかったら、いつかご一緒してくださいね…」
ああ…
たぶんこの人馬鹿なんだ。
スケボー馬鹿なんだ。
…
…
そしてこれだけはわかる
わからないけど絶対的にわかる
私…
この人…好きだ
こんな人が「仲間」だったら…
そう思ったら顔頭部にまた血液が登ってきた
でも今は怒りの血液ではなかった
泣いてしまった…
いつぶりだろうか
おそらく何十年も流していなかった
泣き方なんて忘れてしまったと思っていた土地に
ダムが決壊したかのように水が流れ続けた
そして…
私はカバンの中を全部ひっくり返しておそらく慌ててハンカチを捜しているであろう
彼女に向って叫んだ
「今から…」
「え?」
「今からご一緒してください!!!」
終わり