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macaroon(まかろん)
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ゴブリンと遊ぼう

「ここが “ゴブリン” の住む洞窟か……」


 ゴブリンとは、冒険の序盤に登場することでお馴染みの “雑魚” モンスターである。

 対する先ほどの声の主はと言うと、“赤い狂戦士” の異名を持つ実力者。

 この世界に存在する “色” を冠した3人のうちの1人であり、モンスターを狩ることに快楽を感じ、その返り血によって常に赤いため、その異名で呼ばれる様になったと “されている” 。


「キキーーッ!!」

「さっそくゴブリンのお出ましねっ♡♡」


 彼女が強いことは確かだ。

 しかし、モンスターを狩ることに快楽を感じるというのは事実で無い。

 ただ、周りから “そう見えた” という結果からでしかない。


「私のことを “満足させてくれたら” 命までは取らないであげるわ♡♡ ………ゴブリン “様” ぁぁぁああ♡♡♡ “偶然” 迷い込んでしまったエレノアのことをどうなさるおつもりですかぁ♡♡♡」


 突然、とち狂ったかの様相を見せる赤い狂戦士ことエレノア。

 しかし、これが彼女の “本当の” 姿だとしたら……。


「キキーーッ!!!」

「はい♡♡♡ いま装備を捨てますね……」


…ガシャン、ガチャガチャ、ガシャン……


 エレノアを見て、威嚇するゴブリンに完全服従を見せる。

 愛刀である “クリムゾンブレード” を地面に捨て、それから防具も外す。


「キキーーッ!!!!」

「抵抗する気はこれっぽっちもございませんっ♡♡♡」


 お互いに通じない言葉を交わす。

 おそらくゴブリンは他の人間とは違う、異常な行動をするエレノアを警戒しているに違いない。

 エレノアはその様子を見て、言葉ではなく態度で示そうをしているが効果はイマイチのようだ。


「まだ信用してもらえないですかぁ♡♡♡ そしたら服も脱ぎますからちょっと待ってくださいねぇ♡♡♡」


ファサッ、カチャカチャ、ファサッ


 服を脱いだそのままの流れで両手両膝、そして額を地面につける。

 いわゆる土下座の体制で静止し、ゴブリンの様子を伺う。


「キキーーッ!」


 さすがに抵抗する気配が無いと察したのか、疑いながらも近寄って来た。


「キキッ!?」


コンッ、コンコンッ……


 手に持っている棍棒を使ってエレノアをつつくゴブリン。

 エレノアはそのまま動かない。


「………(今は耐えるのよ)」


 楽しくなってきたゴブリンは、さらにエレノアを弄る。

 軽くつついていたのが徐々に変化し、叩き始める。


「キキッ!! キキッ!!」


 それでもエレノアは動かない??

 いや、微かに身体を震わせるエレノア。

 好き勝手にされている怒りからか、それとも……。

 

「……っ///(ここで動いてしまっては、これまでの行動が無に帰す。また警戒されてしまう可能性が……)」

「キキッ!! キキッ!! …キィィッ……」


 しばらくエレノアで遊んでいたゴブリンが、急にその手を止めた。

 何かしてしまったかと心配になるエレノア。


「???(…どうしたのかしら??)」

「キィーーーッ!!」


 ゴブリンはどこかへ行ってしまった。

 …お腹が減ったか、飽きてしまったか……

 ゴブリンは理性ではなく、本能で行動する生物。

 知能の低いゴブリンに、行動の理由を求める方が間違っているのだろう。

 

「…最初はこんなものか…… “私がゴブリンを育てないといけないようね” ……あの子は “まだ” 生かしておいてあげる♡♡♡」


 ゴブリン程度なら、何の装備もしてしない状態のエレノアであっても軽く倒せただろう。

 しかし、自分に暴力を振るうだけ振るって逃走するゴブリンを見逃した。

 ゴブリンの後ろ姿を見送ったエレノアは、何事もなかったかのように身を整えると洞窟の入り口へと向かう。

 洞窟を出て街へ戻る道中、“中途半端に終わってしまった鬱憤を” その辺の魔物で晴らして帰る。

 街に着いた時には、いつも通りにその身体は血で赤かった。


ーーーーー


「…今日こそは」


 そう意気込んだエレノアが再び洞窟へ。


「あっ♡♡♡(あれは昨日のゴブリン様っ♡♡♡)」

「キキッ!? キキッ! キキッ!」


 ゴブリンもこちらに気がついたようでその場で跳ねた。

 昨日の経験を活かし、装備と服はすでに洞窟の入り口に置いてきたエレノア。

 その甲斐あってか、ゴブリンはすぐに寄ってきた。


「本日もよろしくお願いしますっ♡♡♡」

「…キキッ???」


 昨日弄ってもらえたからといって、意思疎通ができていたわけでは無い。


「…言葉が通じないって不便ね……まぁいいわ」


 やはり態度で示すが一番手っ取り早いと考えたエレノアは姿勢を低くする。

 ゴブリンの身長は高くて1メートル。

 当然立っていればエレノアが見下ろす形となるが、それでは上下関係が逆だと感じるエレノアは自らで合わせにいく。


「キキッ!!」


 その様子を面白く思ったゴブリンが喜ぶ。

 この生き物は何なのだろうか。

 自分が見たことのある人間とは異なる存在のエレノアに興味を示す。


「キキィーー! キキィーー!!」


 これまでとは異なる声をあげるゴブリン。


「…キキぃーー!! ……キキぃーー!!」


 それに呼応して、洞窟の奥から別のゴブリンの声が聞こえてくる。

 ゴブリンは1匹では非力なため、外では群れていることが多い。

 このゴブリンも洞窟内だから単体で居るに過ぎず、仲間のゴブリンが同じ洞窟内に潜んでいてもおかしくはないのだ。


「キキッ! キキッ!」

「キキっ! キキっ!」

「………(一体なにを話しているんだ???)」


 人間のように言語を持たないゴブリンが “話している” と言うのは正しくないかも知れないが、エレノアとは違って互いに意思疎通ができていることは確かである。

 1匹のゴブリンが洞窟の奥へと消え、その間もう1匹がエレノアを見ていた。


「………(…監視しているのかしら……ゴブリンにも手分けをしたり、見張りをしたりするって知能があるなんて驚きだわ)」


 基本的にすぐ倒されてしまうゴブリンの生態はあまり知られていない。

 何故なら人に危害を加えるモノの中でも脅威が少ないため、研究するほどの価値もないと思われているからだ。

 そんなゴブリンに良いようにされる人間なんて “今のエレノアを除いて他に居ない” 。

 膝をついたままの姿勢で待つエレノア。


「………(…戻って来ないなぁ……でも1匹残ってるし、さっきのゴブリンのこと追いたいけど……)」


 しばらくして洞窟の奥から先ほどのゴブリンが戻ってくる。


「………(やっと戻ってきたっ♡♡♡ …ん?? あれは???)」


 戻ってきたゴブリンの手には鉄製の枷が握られている。


「キキッ!!!」

「?(頭を出せってこと?)…っ!(いたっ、髪の毛を引っ張られてる!)」


ガチャン、ガチャガチャン…ジャラジャラ……


 綺麗に磨かれてもいないし、決して純度も高くない鉄によって作られた枷。

 ただ型に流し込まれただけの枷は少し歪で、つけた対象のことをこれっぽっちも考えていない。

 それはエレノアの肌が擦れて傷だらけになり、軽く血が出ていることからも見てとれた。


「………(…これは奴隷なんかより相当ひどい……人ではなく物を扱っている感じ。運びやすいよう枷をつけているだけ……でもっ♡♡♡)」

「キキッ!! キキッ!!」


 枷に繋いで、まるで自分の所有物にしたことを喜んでいる様子のゴブリン。

 枷から伸びている鎖を手に持ったまま飛び跳ねているため、その度にエレノアは引っ張られて新たな傷をつくる。

 ゴブリンはそれに気がつくどころか、もし気がついても気にしないだろう。

 それはエレノアがついて来ようが来まいが関係なく、前だけ見て引き摺るように進みそうな様子でわかる。

 そのまま鎖を引き、洞窟の奥へと進もうとするゴブリン。


「くっ♡♡♡(私の意思なんて関係ないのねっ♡♡♡)」


 強く引かれることで首を少しばかり絞められながらも、自ら2足で立つことを禁じているエレノアは両手両足を使って四つん這いで後を追う。


「ぐぅぅうう♡♡♡(…手足が地面に擦れて痛い……でも休んだら今度は首が締まって呼吸が……♡♡♡)」


 舗装などされていない洞窟の地面には、大小様々な大きさの石が転がっているため、人が素手や素足で歩くことなど想定していない。

 もちろん、ゴブリンはそんなことを考慮せずに己のペースで進むため、止まれば嵌められた枷によって首を絞められるだけだった。


「キキッ! キキッ!」

「キキっ! キキっ!」


 エレノアの様子を伺うことなく、ゴブリンたちはこの後の相談でもしているのだろうか。

 洞窟には楽しそうなゴブリンの声が響いていた。


ーーーーー


 幾度にも曲がり、エレノアの想像以上に複雑な洞窟を進むとようやくゴブリンが足を止めた。


「………(…ここ何処だか知らないけれど、目的の場所に着いたのかしら……さすがの私の身体でも少し堪えたわ)」


 鍛えられた鋼の肉体を持つエレノアであっても、普段使用しない手足の側面はボロボロになっている。


「キキッ! キキッ!」

「キキっ!! キキっ!!」


 さっきまで仲良さそうにしていた2匹が急に言い争いを始める。

 どっちが先にエレノアを “使うか” で揉めているようだ。


「………(…私をここまで連れてくることは合意していたようだけれど、いざその時になったら “我先に” とは実にゴブリンらしい……私はどちらでも構わないから早くして欲しいところが、ここで何かをするべきではないし見守って……)」


 エレノアがそんなことを考えているうちに2匹の言い争いはエスカレートしていき、お互い手に持っている棍棒で相手を殴りだす。

 やはり本能で行動をする生物……己のためなら種の存続など関係なのだろう。

 たとえ仲間であっても争い出す。

 それがゴブリンである。


「………(…自己が最優先なのは人間も同じようなものか……それにしても “もったいない” 。せっかく2匹に “責められると期待していたのに” 。これでは片方が倒されてしまうではないか……そうだ!)」


 何か妙案を思いついた様子のエレノア。


「うおぉぉぉぉおおおお!!!!!!」


 次の瞬間、大声を上げた。


「キキッ!?」

「キキっ!?」


 2匹のゴブリンはその手を止めてエレノアを見る。

 先ほどまで恐ろしいほど従順で、大人しかったエレノアが叫び出したのだ。

 本能的に身の危険を感じてもおかしくはない。

 いくら首輪を嵌めているとは言え、それ以上でもそれ以下でもなく、言葉通り嵌めているだけだ。

 今まではエレノアが従っていただけで、決してゴブリンによって制限を受けているわけではない。


「私のために争うのはやめてっ♡♡♡」


 そんな乙女チックなセリフを吐くエレノア。

 “一応” 囚われの身であるという状況が状況なだけに、そんなことを言っている場面でもないのだが……。

 実際にエレノアの使用権をめぐって争っているのだから、あながち間違っていないのかも知れない。


「キキーーッ!!!」

「キキーーっ!!!」


 エレノアの言葉に耳を傾けた様子ではない2匹のゴブリン。

 結果としてはゴブリン同士の争いは止んだものの、その矛先はエレノアに向かうのだった。


「あっ♡♡ あっ♡♡ 素晴らしいスパンキングっ♡♡ あんっ♡♡ 右からもっ♡♡ 左からもっ♡♡ 交互に叩いて来るっ♡♡ これぞ理想のスパンキングっ♡♡」


 ……ゴブリンにそんなつもりはない。

 暴れ出したエレノアを弱らせるために叩いているだけだった。


「もうちょっと上の方がっ♡♡ そっちのゴブリン様はもっと強く叩いても大丈夫だぞっ♡♡」

「キキーーーッ!! キキーーーッ!!」

「キキーーーっ!! キキーーーっ!!」


 何を言っているか分からないが、まだ何か訴える気力や体力があるかとゴブリンはその手を休めることなく棍棒を振る。

 意図せずしてエレノアの思い通りになっており、エレノアは満足げに声を上げていた。


「あんっ♡♡ もっと、もっと叩いてくれっ♡♡ あっ♡♡ あんっ♡♡」


 叩いても叩いても、大人しくなるどころかさらに興奮気味の声を上げるエレノアに、2匹のゴブリンは次第に恐怖を覚える。


「キキッ??」

「キキっ!」

「…キィーーーッ!!」

「……キぃーーーッ!!」

「えっ!? もう終わりなのか……」


 この日も突然姿を消してしまったゴブリン。

 エレノアはどうしたものかと思案する。


「……このままここに残っていたら彼らは戻って来るのだろうか。それともまた明日に出直す方が良いか……」


 身体中の痣や傷を気にするのではなく、ゴブリンの読めない行動を予想して自身の行動を決めようしていた。


「…まぁここにいても仕方ないよな……お腹も減ったことだし一旦街に戻るか。それに、洞窟を歩き回っていた方がゴブリンと出くわす確率も高いだろう」


 首輪をどうするか少し考えたが、街へ戻るなら嵌めたままでいるわけにもいかないので “軽々と” 外すとその場に残……さず “大事に” 抱えて帰るのだった。


ーーーーー


「ふんふふ〜ん♡♡♡」


 3日連続、同じ洞窟へと通うエレノア。


「今日も “彼と” 会えるかな〜♡♡♡」


 まるで好みの異性が働いているバイト先にでも通っているかの様子。

 それが異性であるだけならば可愛いのかも知れないが、異種でもあるのだからなんとも言えない。


「それにしても、草食系が増えているのは人間だけじゃないのか??」


 昨日までのゴブリンを思い出してそんなことを考える。


「ゴブリンなんて女を犯してなんぼの生物だと思っていたけど……」


 事実か偏見かは置いておいて、なかなかの言い様ではある。


「でも大丈夫! いくら脳筋の私だって、3日も無駄に過ごすつもりはないわ!! ちゃんと “用意して” 来たんだから!!!」


 謎に意気込むエレノア。

 誰に向けてでもなく、洞窟の入り口で気合いを入れるのであった。


「あれ〜 今日は居ないのかな〜」


 “いつも通り裸で” 洞窟内を歩き回ること数時間。

 1匹も出会えず終いのエレノアは仕方なく出直すことにする。


「…会えない日もあるよね……」


 洞窟の入り口へ差し掛かった時、外の光に照らされる1匹のゴブリンがそこに立っていた。


「あれは神か仏かっ!?」


 御光が差しているようにも見えたそのゴブリンを、洞窟を歩き回り疲れ切ったエレノアは救世主だと思った。


「やっとお会いすることができましたっ♡♡♡ ……ゴブリン様のためにご用意した “これを” お受け取りくださいっ♡♡♡」


 エレノアの手に握られていたのは、昨日のものとは異なる “首輪” 。

 この首輪には魔法……いや、呪いとも言える効果が掛かっていた。


「キキーーッ!!」


 そんなことなどこのゴブリンが知る由もなく、単に首輪としてエレノアに嵌めた。

 その瞬間、エレノアの力が抜ける。


「くぅぅ♡♡♡」


 エレノアが嵌めてもらったのは “弱化の首輪” と呼ばれる呪いのアイテムであり、嵌めた当人……つまりこのゴブリンにしか外せない。


「これでゴブリン様には逆らえませんっ♡♡♡」


 実際には箸も持てないほど非力になるという代物ではなく、軽く力が制限される程度なので、弱化の首輪を嵌めたくらいではあまり影響はない。

 しかし、この首輪の効果自体ゴブリンは知らないのだから、あくまでもこれは気持ちの問題である。


「キキッ!! キキッ!!」

「可愛らしいわっ♡♡♡ おそらく首輪を嵌めたことに喜んでいるのねっ♡♡♡」

「キキーーッ!!」

「あんっ♡♡♡」


 首輪を嵌めたことで自身の方が上だと認識したゴブリンはエレノアを蹴飛ばす。


「キキッ!!」


 堪えることなくそのまま倒れたエレノアに跨がるゴブリン。


「あっ♡♡♡(馬乗りにっ♡♡♡)」

「キキッ!! キキッ!!」


 エレノアの上で暴れるゴブリン。

 短い足でエレノアの横腹を何度も蹴っていた。


「あっ♡♡ あんっ♡♡♡(このまま進めってことねっ♡♡♡)」


 鎖のついていない弱化首輪を嵌めたエレノアを運ぶため、ゴブリンは乗り物としてエレノアを使うつもりのようだ。

 馬に跨り、馬上から指示を出している様子のゴブリン。

 この日散々歩き回った洞窟へ、再び戻るエレノアであった。


ーーーーー


「…あんっ♡♡♡……あんっ♡♡♡……」


 横腹を蹴られる度に声を上げるエレノア。

 洞窟の奥に進むにつれ、その音は反響して響きを増す。


「キキッ!! キキッ!!」

「…はぁんっ♡♡♡……はぁんっ♡♡♡……」


 音を聞きつけた数匹のゴブリンが寄ってくる。


「キキっ!!」

「キキキッ!!!」

「ききッ!!」

「キキキッ!!!」


 しかし数メートル先までは来るものの、それ以上は近寄って来る様子が無かった。

 新たなゴブリンが現れると、エレノアに乗っているゴブリンが “キキキッ!!!” と反応する。

 “こいつは俺のものだ” と、エレノアの所有権を周りに示していた。


「はぁぁん♡♡♡(ようやく男らしく育ってきたようだな♡♡♡)」

「キキーッ!!」

「はぁんっ♡♡♡(ごめんなさい♡♡♡ 勝手に声を上げたことにお怒りなのね♡♡♡)」


 その後も、まるで他のゴブリンに見せびらかすように洞窟内を練り歩くと、洞窟の一番奥にたどり着いた。


「………(…行き止まりだ……)」


 このゴブリンがいつもと違ったのは、もちろんエレノアによって育てられたからではない。

 そもそも “ゴブリンを育てる” なんてこと自体、エレノアが勝手に言っていることだ。

 この日、ゴブリンの様子が違うのはすでに食事を終え、あとは洞窟の中で過ごすだけだからである。

 他にすることがないから、エレノアで遊んでいるのだ。

 ただ、遊ぶと言っても日中と異なるのは……食事を終え、夜に行うことと言えば……人間もゴブリンも変わらないこと。


「キキキキィィィィィ!!!!!」


 急変するゴブリン。


「あっ♡♡♡(お、大きいっ♡♡♡)」


 小さな体にそぐわない大きさのゴブリンのち〇こ。

 人間の平均的な大きさである14cmを遥かに凌駕していた。


「キキィィッ!!」

「はぃ♡♡♡(おち〇こを大きくして、強気になっているゴブリン様も可愛いっ♡♡♡)」


 初めて出会った時のことを思い出し、土下座の姿勢をとるエレノア。


「…よろしくお願いしますっ♡♡♡(やっぱりこれが “自分の意思を示すのに” 一番手っ取り早い格好だよねっ♡♡♡)」


 “服従します” という意思を示すエレノア。

 その下げた頭の上にち〇こを乗せるゴブリン。


「はぁぁぁ♡♡♡(ずっしりと、ゴブリン様のおちんこを感じるっ♡♡♡)」


 頭にしっかりとその重みを感じる。

 それほどまでにゴブリンのち〇こが “大きく立派” であることを物語っていた。


ベチベチッ


 エレノアの頭をち〇こで叩く。


「はぁん♡♡♡ はぁん♡♡♡(私はゴブリン様の…おち〇こ様以下の存在ですぅ♡♡♡)」


 自分より弱い下等生物のゴブリン。

 それも何の力も無いち〇こに謙っている姿は、弱化の首輪を嵌めているとは言え “無様である” という他なかった。


「はぅん♡♡♡(今度は頬をっ♡♡♡)」


 頭の上にち〇この乗せた次は、横からち〇こを当てて来た。

 手ではなく、ち〇こで頬をビンタするように振る。


ビュン、バチン…ビュン、バチン……


 右頬に、左頬に……左頬に、右頬に……。


ビュン、バチン…ビュン、バチン……


「はぅん♡♡♡ はぅん♡♡♡(昨日までは棍棒で叩かれていたけど、今日はおち〇こで♡♡♡)…はぅん♡♡♡ はぅん♡♡♡(痛く無いけど、逆に惨めで……素敵っ♡♡♡)


ビュン、バチン…ビュン、バチン……

ビュン、バチン…ビュン、バチン……


「キキッ! キキッ!!」


 自分のち〇こに屈しているエレノアにご満悦なゴブリン。

 ここまで遊んでも反抗の意思を見せないことで、遂に心を許したのか次なる行動に出るのだった。


「キキィーーーッ!!」


 腰に手を当てて胸を張る。

 それと同時に、ピンと立っているち〇こも前に突き出した。


「???(…何だ??? 自分のおち〇こを自慢でもしているか???)……んぐっ!?」

 ゴブリンが突き出したち〇こを眺めていたエレノアに、ち〇こ押し当てる。

 無理やり口へと押し込み、そのまま頭を掴んで前後に振る。


「んんっ♡♡ んぐっ♡♡ んぐっ♡♡ うぶっ♡♡(前戯なんて必要としない……獣のような……♡♡♡)おごっ♡♡ お"お"っ♡♡(ほんと、急に男らしくっ♡♡ 喉の奥まで入って来てるしっ♡♡ 息苦しいけど…ゴブリン様は私を “ 使っている” だけだから……そんなこと考えても無いんだろうなぁ♡♡♡)」


 この空間にはフェ〇チオなんて可愛いものは存在せず、イラ〇チオという凶暴なものだけがあった。


「お"お"っ♡♡ お"お"っ♡♡ お"お"っ♡♡ ……おごぉぉぉおおお♡♡♡ …ごくっ♡♡ ごくっ♡♡ ごくっ♡♡ ごくっ♡♡ ……ごちそうさまでしたぁ♡♡♡ …おえぇ……♡♡♡」


 味もにおいも、およそ人が口にしていいものでは無いほどひどい。

 しかしエレノアは “ごちそうさま” とお礼を言った。

 出されたものへの感謝……それが真意であろう。

 そして、食事の次は……を表している言葉であったのかも知れない。


「 “美味しいもの” をいただいたので今度は私が…ゴブリン様ぁ♡♡♡ …… “こちらは” いかがですかぁ♡♡♡」


 お尻をついてM字に足を開き、さらに手を使っておま〇こを左右に引っ張る。


「キキーーーッ!!」


 狙いを定めたゴブリンは勢いよくち〇こを突っ込んだ。

 先ほど、一度出したとは思えないほどの大きさを維持しているゴブリンのち〇こ。


「あぁんっ♡♡♡ 大きいっ♡♡♡ 太いっ♡♡♡(広がるっ♡♡♡ 奥まで届いてるっ♡♡♡ 形変えられちゃうっ♡♡♡ ガバガバにっ♡♡♡)」


 様々な考えが頭を巡り、最後には……。


「はぁぁぁぁぁんんんん♡♡♡♡♡♡♡(はぁぁぁぁぁんんんん♡♡♡♡♡♡♡)」


 快楽で何も考えられなくなっていた。

 それでも動き続けるゴブリン。

 赤ん坊のようにエレノアに抱きつく形で、腰だけを振り続ける。

 一回、また一回……さらに一回。


「出てる、また出てる……さらに出てる」


 エレノアのおま〇こからはゴブリンの精液が溢れ出す。

 何度も出しているというのにその動きが衰えることはなく、反対に精液を潤滑剤としてゴブリンは動きを増していた。


「キキッ! キキッ!! キキッ!!! キキッ!!!!」

「これっ♡♡♡ いつまで続くのぉぉぉおおおお♡♡♡♡♡」


ーーーーー


 エレノアは気を失っていた。

 あれだけ洞窟を四つん這いで歩いても、棍棒で叩かれても平気だったエレノアが意識を飛ばすまでゴブリンの行為は続いたのだ。


「…まさかこの私が先に潰れるとは……」


 単純な体力ではゴブリンを遥かに凌ぐエレノアであっても、こと性処理になればゴブリンには勝てなかった。

 “わざと” 上下を逆転させ遊んでいたはずのエレノアが、初めて意思とは関係なしに敗北を喫したのだ。


「……まぁ、“たまには” 負けるのも悪く無いかも♡♡♡」


 本当に “たまの敗北” なのだろうか。

 この負けがエレノアに “与えたもの” とは。

 目を覚ましたエレノアの前に、ゴブリンの姿はなかった。



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