浅倉透は歩くたびにお腹の奥がギュルルと音を立て、脂汗が背中を伝うのを感じていた。あたりは静かで、時おり遠くから聞こえてくる人の声が、透の不安を余計に掻き立てる。
「……あー、やばいな……」
自分でもどうしようもないほど切羽詰まった腹痛。何度か深呼吸して耐えようとするが、お腹の痛みはむしろ増すばかりだ。膝を曲げてしゃがみ込み、制服の上からお腹を押さえるも、ギュルルッとさらに強い便意の波が襲ってくる。
「トイレ……間に合わないかも……」
透はぐるりと周囲を見回した。トイレまで行く余裕はない。焦りで手が震え、息が荒くなる。足の感覚さえぼんやりしてきて、どうにもならない状況に追い詰められていく。
「……ごめん、もう無理だ……」
思わず口から漏れる独り言。恥ずかしさと、誰かに見られたらどうしようという恐怖がないまぜになり、顔が熱くなる。それでももう我慢できなかった。
人気のない路地裏。スカートと下着を膝までずらし、中腰になった透の全身が震える。
「……お願い、誰も来ないで……」
そして――
「ビチャッ、ドロドロドロ……」
強烈な下痢便が勢いよく地面に叩きつけられ、透の顔は苦しみと羞恥で歪む。鼻をつく刺激臭、肌を伝う冷たい汗、恥ずかしさで滲む涙。
「……やだなぁ、ほんと……」
出し切るたび、どうしようもない現実を受け入れざるを得ない――そんな静かな絶望と安堵が、彼女の心を支配していた。