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真鍋ラスの倉庫
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黛冬優子おもらし

 283プロの廊下、人気のない壁際で、黛冬優子は小さく体を折り曲げて立ち尽くしていた。

 ピンクのフリルのブラウス越しに押さえる下腹部は、鼓動のように不規則な痛みを発し、そのたびに冷や汗が首筋を伝う。

「ちょっ…やば…っ、今じゃなくていいでしょこんなの!

あーもう、マジで最悪…っ!」

 声を抑える余裕もない。普段なら絶対に見せない、素の苛立ちと焦りが混ざった声が、誰もいない空間に響く。

 ただの腹痛じゃない。胃の奥から絞り出されるような波が、周期的に腹を襲ってくる。汗で張り付いた前髪を払いながら、冬優子は必死に一歩ずつ前へと足を動かした。

 やっとの思いで辿り着いたトイレの前。

 そこに希望を見たのも束の間、中から聞こえてくるのは水音と鼻歌――芹沢あさひの無邪気な声だった。

「はぁっ…っ、ウソでしょ…今あさひ入ってんの!?

マジで…っ、もう限界なんだけどっ!」

 ドアに片手をつき、もう片方の手で必死に下腹部を押さえる。

 扉一枚隔てた先に救いがあるのに、それを奪われた現実が焦燥感を増幅させる。

 下唇を噛み、足をクロスさせて波をやり過ごそうとするが、身体の震えは止まらない。

 いつもの「作ったふゆ」なら、可愛らしくあさひを急かすか、表情を隠して取り繕っただろう。だが今はそんな余裕すらない。ただ、素の冬優子が、必死に耐え、苛立ちを隠さず吐き出すだけだった。

 腹の奥で、次の波が容赦なく膨れ上がっていく。

 力を入れても止まらない感覚に、背筋を走る寒気と同時に羞恥が襲う。

「あーっ…もうダメ…っ、止まんないっ……!」

 堪えていた体が悲鳴を上げ、冬優子の視界が滲む。

 必死に壁を支えにしながらも、全身が震え、崩れ落ちそうになる。

 冷たい汗が頬を伝い、羞恥と屈辱で熱くなった顔を覆い隠す余裕もない。

 閉ざされた扉の前で、彼女はただ、情けなくも現実を受け止めるしかなかった。

 トイレの扉を背に、壁に手をついて必死に耐えていた冬優子の体が、ついに限界を超えた。

 張り詰めた腹部は制御を失い、力を入れようとすればするほど、逆に止めどなく下腹部が緩んでいく感覚が広がっていく。

「あーっ……っ、もうダメ……っ、止まんないっ……!」

 震える声が漏れ、歯を食いしばっても呼吸が荒くなる。

 次の瞬間、堰を切ったような感覚が一気に襲い、冬優子は壁にすがりつくしかなかった。

 スカートの下、下着とニーソ越しに熱と湿気が一気に広がり、足を伝って流れ落ちる感覚が生々しく伝わる。自分の意思とは無関係に広がっていく感触に、顔から血の気が引くと同時に羞恥で真っ赤に染まる。

「……やだ……見ないでよ……っ……」

 かすれた声で誰にともなく呟き、肩を震わせる。

 普段の「作ったふゆ」なら絶対に見せない、素の冬優子――苛立ちも、焦りも、そしてどうしようもない恥ずかしさも、全てが剥き出しになっていた。

 扉の向こうからあさひの 「ふゆこちゃんどうしたんすか〜?」 なんて無邪気な声が聞こえるのが、逆に現実感を増し、彼女の羞恥と絶望をさらに深めていった。

以下文字無し


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