昼下がり。
寮のベッドに横たわった美鈴は、制服のまま布団で横になっていた。授業を終えた後の心地よい疲労感と、窓から射し込む柔らかな日差しに誘われ、つい深い昼寝へと落ちていく。
「……んぅ……」
寝息は穏やかだったが、その身体は次第に小さく震え始める。額には細かな汗が浮かび、抱きしめた枕をぎゅっと握りしめる。夢の中、美鈴は暗い廊下を歩いていた。なぜかお腹を押さえ、苦しげに身をかがめている。
「いたい……おなか、ぐるぐるしてる……」
現実の彼女の腹の中でも、腸は絶え間なく鳴り続けていた。
――ゴロゴロ……グルルルル……。

静かな部屋に響く腹鳴が、夢と現実を重ね合わせる。
寝返りを打つたび、スカートの裾が揺れ、腿に張りついた汗が冷たく感じられる。美鈴は布団の中で小さく身を丸め、無意識に腹部を押さえた。
――キュルキュル……ギュルルルゥ……。
腸の動きは容赦なく続き、痛みが夢の中へと流れ込んでくる。
「やだ……また……おなか痛い……」
寝言が、震える唇から漏れる。
夢の中で彼女は、必死にトイレを探して走っていた。廊下の向こうにはいくつもの扉が並ぶが、どれも鍵がかかっている。汗を滴らせながら、必死に扉を叩く。だが返事はない。
――ぎし……。
現実の彼女はベッドの上で身をよじり、枕に顔を押しつけた。
「……あったかい布団なのに……落ち着かないよぉ……」
その声は、幼い子どものようにか細い。普段は誰かを甘やかして包み込む美鈴が、今は自分の弱さにすがりつくようだった。
腹部の奥から迫り上がる鈍い痛みが、夢と現実の境を曖昧にしていく。彼女の世界は、柔らかな日差しではなく、暗い不安と苦しみで満ちていた。
「……まりちゃん……そばにいて……」
掠れた寝言が、静かな部屋に落ちた。
その声は甘えと願いに満ち、昼下がりの光の中で儚く消えていった。
下痢を催している中でも昼寝を続ける秦谷美鈴は、穏やかな寝息を立てながらベッドに横たわっていた。だがその表情は安らかさとは程遠く、額に浮かぶ汗と小さなうめき声が、身体の内で起こっている異変を物語っていた。
「……ん、ぅ……いたい……」
夢の中で呟く声は弱々しい。彼女の腹の奥で、腸はひっきりなしに蠢き、下痢便をせき立てていた。
――ゴロゴロ……グルルル……。
静かな部屋に腹鳴が低く響き、布団の中で身を丸めた美鈴の身体を震わせる。
やがて、限界が訪れる。
「……やだ……」
寝言と同時に、肛門から制御を失った音が漏れた。
――ブチュッ……ジュルルルルゥゥ……ッ。

緩んだ腸の内容物が一気にあふれ出し、下着の中を濁流のように駆け抜ける。
「んんっ……」
苦しげに眉をひそめるが、目は覚めない。
――ビチャッ……ベチャベチャ……。
下痢便は下着を染め、太腿に沿って広がり、シーツへと吸い込まれていく。熱と湿り気が布団に伝わり、甘酸っぱい臭気が室内に漂い始めた。
美鈴はただ寝返りを打ち、枕に顔を埋める。
「……んぅ……やだ……」
子どものような寝言とともに、第二波がせり出す。
――グジュジュジュッ……ブリュリュリュリュ……ッ。
緩い水分を含んだ便が次々と垂れ流され、シーツの上には濃い染みが広がり続ける。
しかし彼女はなお目を覚まさない。
痛みと不快感にうなされながらも、深い眠りに囚われ、現実の惨状に気づくことなく寝続ける。その姿は儚く、無防備で、どこか幼さすら感じさせた。
そして静かな部屋に残るのは、寝息と――。
――ジュルル……ベチャ……ポタポタ……。
途切れなく続く、下痢の滴る音だけだった。
薄暗い部屋に、鳥の声がかすかに届く。
秦谷美鈴は重たいまぶたをゆっくり開けた。身体にまとわりつくじっとりとした熱と、下半身を包む異様な感触が、寝起きの意識を急速に覚醒させていく。
「……ん、ぁ……? ……えっ……」
がばっと身を起こした瞬間、鼻先を刺す異臭と、脚の間に広がるねっとりとした温もりに気づいた。
布団を見下ろせば、白いシーツは茶色く濡れ広がり、下着の中からはまだじわじわとした感触が伝わってくる。
「な、なにこれ……っ!」

美鈴の声は裏返り、涙声に震えた。
夢だと思いたかった。だが現実は残酷で、下着にべったりと張りついたぬめりが、確かに自分が眠っている間に垂れ流してしまった証だった。
「いや……ち、違うの……わ、わたし……」
自分に言い聞かせるように呟くが、目の前にある染みと臭気が否応なく真実を突きつける。両膝を抱えてうずくまり、必死に身体を小さく丸める。だがその仕草すら、腰から下にまとわりつく湿りと重みを強調するばかりだった。
――ジュルル……ベチャッ……。
動いた拍子に、まだ収まりきらない腸の残滓が音を立てて下着に広がった。
「や、やだぁ……どうしよう……ベッドまで……」
視線の先、シーツには濃い茶色の染みが大きく広がっている。普段は整った花柄模様の布団が、惨めなほどに汚されていた。胸の奥がぎゅっと縮み、恥ずかしさと後悔で涙がぽろぽろと零れ落ちる。
「……いやぁ……」
声にならない声を漏らしながら、美鈴は両手で顔を覆った。
甘えん坊の友達をいつも優しく包み込んであげる彼女が、今は誰よりも無防備で、救いを求める子どものように震えていた。